著者
島谷 康司 島 圭介
出版者
県立広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2016-04-01

姿勢制御戦略では,身体状況に応じて視覚・体性感覚・前庭系の情報をどのように重みづけをするかが重要となります。 著者らはヘリウムガス入り風船を把持させると歩行中の乳児の身体動揺が減少することを報告しました。本研究では,「浮遊する風船を把持することによって被験者の立位姿勢制御戦略がどのような影響を受けるのか」を目的に,指先感覚情報の“揺らぎ”解析をし,風船把持歩行の効果の謎に迫りました。結果,風船との物理的な接続によって指先への体性感覚情報が変化(感覚情報の再重みづけ)し,風船を把持することによって姿勢制御システムの複雑性が増し,身体動揺を低減させることに有用であることが明らかとなった。
著者
渥美 茂明 笠原 恵 市石 博 伊藤 政夫 片山 豪 木村 進 繁戸 克彦 庄島 圭介 白石 直樹 武村 政春 西野 秀昭 福井 智紀 真山 茂樹 向 平和 渡辺 守
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.8-22, 2018 (Released:2019-04-11)
参考文献数
9

平成21年3月に改訂された高等学校学習指導要領で設けられた科目「生物基礎」と「生物」では,科目の大枠を単元構成で,取り上げるべき内容は最低限の例示で示された(文部科学省 2009).その結果,教科書間にページ数や内容の差が生じ,教育現場に混乱をもたらした.日本生物教育学会が設置した生物教育用語検討委員会を引き継ぎ,2015年4月に日本学術振興会の科学研究費による「新学習指導要領に対応した生物教育用語の選定と標準化に関する研究」が組織され,本研究を行った.各社の教科書から,太字で表示された語句,索引語,見出し語,および明らかに生物の用語と見なせる語を用語として抽出した.教科書の単元ごとに用語が出現する代表的な1文,ないし1文節とともに出現ページと出現場所(本文か囲み記事か脚注かなど)の別をデータベースに記録した.用語の使用状況をデータベースにもとづいて分析するとともに,単元ごとの「用語」一覧にもとづいて「用語」の重要度を評価した.生物基礎では1226語(延べ1360語)を収集した.「生物」では1957語(延べ2643語)の「用語」を収集した.「生物基礎」でも「生物」でも1つの単元にしか出現しない「用語」が大半を占めていた.1つの単元で1社の教科書にのみ出現する「用語」も存在し,特に第一学習社の「生物基礎」(初版)では827語中144語が同じ単元で他社の教科書に出現しない「用語」であった.「用語」の重要度は,評価者の属性による差違が際立った.「生物基礎」と「生物」のいずれにおいても,大学教員が多くの「用語」に高校教員よりも高い評価を与える傾向が見られた.特に,「生物」の5つの単元(窒素代謝,バイオテクノロジー,減数分裂と受精,遺伝子と染色体,動物の発生)では大学教員が高校教員よりも高い評価を与える用語が存在した一方,その逆となった「用語」が存在しなかった.これは生物教育用語を選定しようとするとき,選定者の属性によって結果が異なることを示している.さらに,「用語」の表記に多くのゆらぎが見つかった.それらは漢字制限に起因するゆらぎ,略語や同義語,あるいは,視点の違いを反映した表記のゆらぎであった.表記のゆらぎを解消するための「用語」の一覧を作成し提案した.
著者
三谷 良真 島谷 康司 島 圭介 坂田 茉実 山下 正次
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0750, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】指先での軽い接触(Light Touch contact:以下LT)は姿勢動揺を軽減させ,身体の安定化に貢献することは報告されているが,LTによる効果を得るためにはカーテンや壁などの「固定点への接触」が不可欠であると考えられている。そこでshimaらはLTをコンセプトとし,固定点がない空間でもLT効果を得られることを目的とした,工学的手法を用いることで仮装壁に対する指先への振動刺激を与えるデバイスであるVirtual Light Touch contact system(以下VLT)を開発し,立位機能評価に対する有効性を報告している(sakata, shima, et al., 2015)。しかし,VLTが姿勢制御に与える影響は明らかにされていないため,本研究はVLTが姿勢制御に与える影響を検証することを目的として検証した。【方法】対象者は健常成人女子6名とした。先行研究(Baldan, et al., 2014)を参考に,Control条件は閉眼閉脚立位で両上肢は自然な体側下垂位とした(No touch条件:以下NT条件)。比較条件として,対象者の右横に垂らした紙に指尖で軽く触れさせるLT条件,被験者の右示指に振動子と加速度計を内蔵した装置を装着させ,右上肢を振ることで振動子から振動刺激が与えられるVLT条件の3条件を設定した。尚,VLT条件の時は,被験者に「まるで壁に触れるように手を振ってください」と口頭指示を行った。姿勢動揺の測定には重心動揺計GP-6000(ANIMA社製)を用い,サンプリング周波数は50Hz,測定時間は60秒とした。VLT systemには3軸加速度計,小型振動子を使用した。測定項目は総軌跡長,外周面積,実効値面積,前後重心動揺速度,重心動揺速度の実効値を使用し,各条件の重心動揺パラメータの比較を対応のある一元配置分散分析(多重比較検定法Bonferroni法)を用いて比較した。有意水準は5%未満とした。【結果】3群間において,総軌跡長,前後重心動揺速度,重心動揺速度の実効値の項目で,VLT条件がNT条件と比較して有意な減少を認めた(p<0.05)。また,有意差が出るには至らなかったが,LT条件もNT条件と比較すると上記の項目で減少傾向を示した(総軌跡長:p=0.1332,前後重心動揺速度:p=0.1504,重心動揺速度の実効値:p=0.2376)。【結論】重心動揺速度はCOMの加速度と相関しており(Masani, et al., 2014),本研究結果より,総軌跡長,及び前後重心動揺速度が減少したことから,VLTはLTと同様かそれ以上の姿勢動揺軽減効果を得られることが示唆される結果となった。さらに,重心動揺速度の実効値が減少したことから,VLTは対象者の重心動揺速度のばらつきを抑え,一定の速度で姿勢制御の調節が可能になることが示唆された。またVLTにより姿勢動揺の軽減が得られた要因として,LTによる姿勢制御への影響は指尖から得られる求心性情報が必要である(Kouzaki, 2008)と報告されており,VLTによる姿勢動揺軽減効果も指尖への振動刺激が姿勢制御の感覚戦略に影響したと推測されるが,今後の検証が必要である。
著者
島谷 康司 島 圭介 菴原 亮太 長谷川 正哉 金井 秀作 田中 聡 小野 武也 沖 貞明 大塚 彰 Psiche Giannoni Pietoro Morasso Paolo Moretti
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.41 Suppl. No.2 (第49回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1228, 2014 (Released:2014-05-09)

【はじめに,目的】我々は,初期歩行直後の乳幼児にヘリウムガス入り風船(浮力:約2g)の紐を把持させると歩行時の身体動揺が減少し,そのために歩行距離が延長することを報告した。この現象は,Jekaらが報告した「指尖でカーテンに軽く触れることによって姿勢制御に有効に働くこと(Light Touch Contact)」に類似していると考えた。本研究では,初期歩行期の乳幼児に対してヘリウムガス入り風船の紐を把持(以下,風船把持)させることにより姿勢制御を最適化する支援方法を提案するために,まず風船把持の静止立位姿勢制御について検証することを目的とした。【方法】対象は,健常成人60名(男性:30名 女性:30名)であった。重心動揺計測には,アニマ社製重心動揺計(GP-6000)を使用した。また,全対象者のうち無作為に抽出した30名に対して頭部,風船を把持した右手部,仮想身体重心を想定した腹部の位置関係を検証するために,KINECT for Windowsを用いて3次元画像解析を行った。計測条件は,何も把持しない条件(以下,把持なし条件),風船を右手で把持する条件(以下,風船条件)の2条件を設定し,被験者ごとにランダム化して60秒間の計測を行い,データを比較した。計測肢位は閉眼タンデム立位とし,把持なし条件の右上肢はあたかも風船を把持しているかのような肢位とした。計測は被験者が十分に安定したと感じた際に「はい」と合図をさせて開始した。統計処理には,総軌跡長,実効値面積(以下,RMS),外周面積,左右軌跡長,前後軌跡長について,把持なし条件と風船条件の2群間で対応のあるt検定を行った。また,頭部・右手部・腹部の3次元座標から変動係数を算出し,2群間比較には対応のあるt検定を,群内比較にはKruskal Wallis検定および多重比較にはSteel-Dwass検定を行った。なお,有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮,説明と同意】ヘルシンキ宣言に則り,対象者には本研究の趣旨を十分に説明し,書面にて同意を得た後に実験を行った。【結果】重心動揺については,把持なし条件と比較して風船条件は,総軌跡長(p<0.01),左右軌跡長(p<0.01),前後軌跡長(p<0.01),RMS(p<0.05)で有意に低値を示した。外周面積に有意差は見られなかった。各身体部位の変動のばらつきについては,把持なし条件・風船条件ともに頭部と右手部は腹部よりも有意にばらつきが大きく,頭部と右手部に有意差は見られなかった。また,把持なし条件と風船条件の群間比較をした結果,すべての身体部位間に有意差は見られなかった。【考察】本研究の結果,風船把持によって前後・左右の重心動揺速度が減少し,動揺のばらつきを抑えて身体重心を一定範囲内に収めていることが示唆された。しかし,風船の有無によって身体部位の位置関係に有意差が見られなかったことから,風船把持による静止立位姿勢制御の機序までは明らかにすることができなかった。しかし,山本らは,ヒトは各身体部位を前後・左右に微妙に動かしながら立位姿勢を制御すると述べており,本研究では風船把持によってフィードバック制御を賦活し,各身体部位を微動させることによって,より重心動揺を減少させる立位姿勢制御が行われているものと推察した。風船把持の立位姿勢制御が固定点に指尖で軽く触れるLight Touch Contactとは異なるため,今後は風船特有の揺らぎが静止立位姿勢制御に与える影響について詳しく解析し,初期歩行期の乳幼児に対する歩行支援の可能性について検証していく必要がある。【理学療法学研究としての意義】現在,初期歩行発達遅延の乳幼児に対する確立した歩行支援方法はない。風船は口頭指示が難しい乳幼児にとって歩行練習を行う動機づけに有用な歩行支援用具となりうる可能性があり,健常成人においては,風船把持による静止立位姿勢制御が重心動揺を減少させることが示唆された。
著者
喜久村 智子 貴島 圭介
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.71-74, 2019-11-30 (Released:2020-06-10)
参考文献数
14

We evaluated the effects of seven granular insecticides on the population density of Thrips nigropilosus Uzel occurred on chrysanthemum cultivated in a greenhouse. In our study, acephate, carbosulfan(organophosphate), benfuracarb(carbamate), acetamiprid, clothianidin, imidacloprid, and nitenpyram(neonicotinoid) were applied to the soil at the recommended dose(0.3 g, 1.0 g, or 2.0 g / plant) immediately after planting. The number of the thrips on chrysanthemum was investigated on 0, 6, 13, 20, 27, 33, and 41 days after applications. Our results indicated that all the seven insecticides were effective against T. nigropilosus though efficacy and its duration were significantly different among insecticides. Benfuracarb was shown to be the most effective insecticide for suppressing the density of the thrips.
著者
貴島 圭介 普天間 斎 喜久村 智子 大野 豪 熊野 了州
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.64-71, 2013-11-29 (Released:2015-10-14)
参考文献数
16

園芸作物の施設側面の防虫ネットへのマシン油乳剤噴霧による,施設内へのタバココナジラミ成虫の侵入防止効果を検討した。室内試験において,本種成虫の目合い1mmの防虫ネットの通過率は85%以上であったのに対し,同防虫ネットに100倍および2倍希釈のマシン油乳剤を噴霧した場合,通過率はそれぞれ15.7% と0%であり,顕著な通過防止効果が認められた。野外の施設において,同防虫ネットに2倍希釈のマシン油乳剤を処理した区としない区を設け,施設内のキュウリ葉上におけるタバココナジラミ成虫の密度を調査した結果,調査期間を通して処理区の虫数は無処理区の4分の1程度に抑えられ,マシン油乳剤処理の侵入防止効果が認められた。以上の結果から,目合い1mmの防虫ネットへの2倍希釈のマシン油乳剤噴霧処理はタバココナジラミの侵入防止に効果的であると考えられた。
著者
住田 正幸 倉林 敦 井川 武 ISLAM Md.Mafizul 中島 圭介
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

1.ニホンアカガエルの灰色眼と黒色眼の2つの色彩突然変異を用いて、皮膚が透明で内臓が透けて見える透明ガエルを効率的に作製し、その遺伝様式を明らかにした。透明ガエルの作製には灰色眼♀×野生型(ヘテロ)♂の交配が最も効率的であった。また、透明ガエルの皮膚の微細構造を調べるため、真皮色素細胞を電子顕微鏡で観察した。その結果、野生型では黄色、虹色、黒色の色素細胞が層状に観察されたが、透明ガエルでは色素細胞の数が少なく、未熟な黄色素胞様の細胞だけが見られた。2.I-SceI を用いたツメガエルの遺伝子導入法をニホンアカガエルに適用するため、顕微注入法の条件検討を行った。インジェクション効率および遺伝子導入効率の評価には赤色蛍光タンパク質mCherry mRNAとEF1αプロモーター連結EGFP/I-SceIベクターを用いた。その結果、受精卵に顕微注入した2日後に mCherry を発現した胞胚が得られた。3.透明ガエルについて色素細胞の変異をもたらす責任遺伝子を同定するため、次世代シークエンサを用いて皮膚から抽出したmRNAの塩基配列を決定し、得られた配列群を利用して皮膚の遺伝子発現プロファイルを構築するとともに、それぞれの遺伝子発現量の比較を行った。実験には野生型、黒色眼、灰色眼および透明ガエルを用いた。これらの皮膚RNAを抽出し、cDNAライブラリ作成、シークエンスを行った。その結果、合計約30Gbpの塩基配列を得た。これらについてアセンブラを用いてコンティグ配列を構築したところ、約23万の遺伝子配列が出力された。このコンティグ配列に各サンプルのリードをマッピングし、各遺伝子にマップされたリード数を統計的手法により群間比較したところ、黒色眼と透明ガエルでは1238、灰色眼と透明ガエルでは387の発現変動遺伝子が検出された。遺伝子ネットワーク解析の結果、前者ではアミノ酸生合成経路、後者ではホルモン刺激などに関わる遺伝子群との関連性が示唆された。
著者
佐野 佑子 神鳥 明彦 島 圭介 田村 康裕 高木 寛 辻 敏夫 野田 正文 東川 史子 横江 勝 佐古田 三郎
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.272-281, 2011 (Released:2011-12-19)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

We tested the repeatability of a finger tapping device with magnetic sensors to determine its reliability. This device, which was developed to assist in the diagnosis of movement disorders such as Parkinson's disease (PD) and strokes, measures the distance between the first and index fingers during finger tapping movements (opening and closing the fingers repeatedly). We evaluated three types of repeatability based on ICC (interclass correlation coefficient) and Welch's test (test for equal means in a oneway layout): repeatability when measured at different times, when using different devices, and when using different measurers. We calculated these three types for three finger tapping tasks on both hands for 21 characteristics calculated from finger tapping waveforms. Results demonstrated that the repeatability when using different devices is high regardless of the task or hand. The repeatability when measuring at different times and when using different measurers is high at some tasks, but not all. One of the finger tapping tasks (finger tapping movement with the largest amplitude and highest velocity), which is used in a conventional PD diagnosis method (UPDRS), does not have enough repeatability, while other tasks show high repeatability. Results also showed that five characteristics have the highest repeatability (ICC ≥ 0.5 or significance probability of Welch's test ≥ 5% in all tasks): “total moving distance,” “average of local minimum acceleration in opening motion,” “average of local minimum acceleration in closing motion,” “average of local maximum distance” and “average of local minimum velocity”. These results clearly demonstrate the strong repeatability of this device and lead to more precise diagnosis of movement disorders.
著者
矢尾板 芳郎 中島 圭介
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

発生過程には様々な器官が形成されると同時に不要な器宮は退縮、縮小する。両生類幼生の変態では尾や鰓が甲状腺ホルモンの血中増加に伴い退縮する。本研究によって以下の結果を得た。1.ドミナント・ネガティブTH受容体(DNTR)をマーカー遺伝子と共に生きた幼生の尾の一部の筋細胞に発現させ、THのシグナル伝達を阻害することにより、幼生尾の筋細胞死はst62までは自殺的なものであることを示した。また、st62以降の急激な尾の退縮に伴って他殺的な機構(細胞外基質分解酵素の増加により、細胞外基質が分解され細胞が足場を失い"他殺的"に起きると考えられる細胞死)も複合的に作用しているということを明らかにした。2.退縮する尾において他殺的機構の主な担い手と考えられている細胞外基質分解酵素の阻害剤は、細胞外基質で構成されている脊索の崩壊を防ぐが、尾の退縮を部分的にしか抑制しない。このことは筋細胞等は甲状腺ホルモンにより直接、自殺で死ぬことを支持する。3.尾の筋細胞死に関連するとしてsubtraction library、differential hybridizationで単離された2クローンの全長cDNAをクローニングし、解析した。どちらも、アクチン結合性の蛋白質であった。しかし、尾由来の筋芽細胞株でこれらの遺伝子を強制発現させても、細胞の生存率に変化が観察されなかったことから、自殺遺伝子とは考えられなかった。4.テトラサイクリン誘導体で発現が増加するプロモーターの下流にcDNAを挿入することによって、cDNAライブラリーを作製し、幼生の尾の筋細胞に注入してリポーター遺伝子とともに発現させ、テトラサイクリン誘導体の存在下で飼育している。リポーター遺伝子の発現が処理後の細胞死により減少することを指標としてスクリーニングを行なっている。
著者
辻 敏夫 島 圭介 村上 洋介
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.606-613, 2010-06-15
被引用文献数
4 9

This paper proposes a novel pattern classification method of user's motions to use as input signals for human-machine interfaces from electromyograms (EMGs) based on a muscle synergy theory. This method can represent combined motions (e.g. wrist flexion during hand grasping), which are not trained by a recurrent neural network in advance, by combinations of synergy patterns of EMG signals preprocessed by the network. With this method, since the combined motions (i.e. unlearned motions) can be classified through learning of single motions (such as hand grasping and wrist flexion) only, the number of motions could be increased without increasing of the number of learning samples and the learning times for controlling of the machines such as a prosthetic hand. Effectiveness of the proposed method is shown by the motion classification experiments and prosthetic hand control experiments. The results showed that 18 motions, which are 12 combined and 6 single ones, can be classified sufficiently through learning of 6 single motions only (average rate: 89.2 ± 6.33%), and the amputee could control of a prosthetic hand using single and combined motions at will.