著者
児島 由美子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.603, pp.183-189, 2006

A large number of researches have tried to solve the mysteries of the Akasaka Imperial Villa, but the interior decoration of the Akasaka Imperial Villa still has a lot of mysteries. The furniture and the decoration reflect the times, so it is very important to have a lot of information about the interior decoration to understand the Akasaka Imperial Villa in those days. This study found out the procurement process of the interior decoration of the Akasaka Imperial Villa. It relied on many imports to complete the western classic style room, but some products made in Japan were found in the room.
著者
片岡 正次郎 白戸 智 牛島 由美子 高宮 進
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A1(構造・地震工学) (ISSN:21854653)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.1-19, 2013 (Released:2013-01-18)
参考文献数
44
被引用文献数
2

地震等の災害によりインフラに被害が発生すると,被害がインフラ相互に,さらには社会・経済活動にも波及し,損失が拡大する場合がある.本研究ではシステムダイナミクスに基づいて,インフラが災害により被災した場合の復旧過程をモデル化し,首都直下地震を対象とする震災復旧シミュレーションを実施した.各インフラの復旧速度が電力,情報通信,交通インフラに依存するモデルを構築し,これらの被災によってインフラの復旧がどの程度遅れるかを定量的に算出した.
著者
平島 由美子 鈴木 淳史
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.65, no.10, pp.601-618, 2008 (Released:2008-10-24)
参考文献数
38

ヒドロゲルは水を含んで膨潤した希薄で複雑な三次元網目構造をもつ固体であり,それを構成する分子間に働く複雑な相互作用に起因して多様な物性を示す.さまざまな外的環境の無限小の変化によって,その体積を不連続にかつ可逆的に変化させることができる.30 年前にこの体積相転移が発見されてから多くの研究成果が報告されてきたが,水素結合が関与する系は複雑な相挙動を示し,その原理は現在でも十分に理解されているとは言えない.本報では,熱応答性のポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)ゲルの相転移を基礎にして,純水溶媒の繰返し交換によるヒドロゲル内での水素結合の形成と温度変化による体積相転移について,筆者らの最近の研究成果をまとめて考察する.
著者
松島 由美子
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要 (ISSN:02867397)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.91-99, 1971-03-15

1) バラおよびツツジ花弁抽出液の食品染着性をみるため,食品試料として甘藷デンプン,可溶性デンプン,デキストリン,寒天,ミルクカゼインを用いて実験した結果,これら天然色素による食品の染着は可能であるが,食紅より若干染着性は劣る.2) ツツジ花弁抽出液でゼラチン,寒天,ミルクカゼインを着色した場合,色調の安定性を15日間室内および冷暗所に放置して観察した結果,肉眼的にはほどんど変化は認められなかったが,ツツジ花弁抽出液で着色した室内放置の寒天がわずかに褪色した.冷暗所放置のものは4ケ月後にも著しい変化は認められなかった.3) バラおよびナスより鉛塩沈澱法によって分離したアントシアン色素とツツジ花弁抽出液の300〜600mμにおける吸収スペクトルを測定した結果,バラは522mμに,ツツジは530mμと435mμに,ナスは540mμと418mμに吸収極大がみられた.4) バラ花弁抽出液のpHによる色調の変化を吸光度により測定したところ,PH2で510mμに吸収がありPH8.5で590〜600mμに少し吸収があって緑黄色となる.なおナスのアントシアンの場合は, PH0.3から2.9に変化すると吸収極大は530mμから580mμまで移行し,色調は赤紫から紺色に変化した.最後に終始親切に御指導下さいました本学の青木みか教授に深謝致します.
著者
覧具 博義 合田 正毅 新田 英雄 三沢 和彦 箕田 弘喜 平島 由美子
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

初中等から大学にわたる20名ほどの教員からなる研究グループで,「物理教育の研究」についての調査と検討を進めた。調査研究を進める上での主要なリファレンスとしてE. F. Redishの著書"Physics Education with the Physics Suite"を選択した。特に注目したのは,認知科学などの急速に発展している関連領域の成果も取り入れながら,「物理教育」を科学的な研究の対象としてとらえるそのアプローチで,教育の改善や改革の方向をカンや信念からではなく,科学的な裏付けをもとに導き出すものである。この「物理教育の研究」は初中等から大学にわたる様々な段階の物理教育に関わる教員達が交流し議論する上で共通の視点と言語を提供し,この研究課題が目的とした教員連携の形成に非常に有効であった。特に,active-learningや,学習者自身の活動をうながす実習教材,CADAA(computer-assisted data acquisition and analysis)などの日本の教育現場への導入について検討し,その有効性を,複数の高校および小学校の授業場面で試行により検証した。小学校から大学にわたる広いスペクトルにわたる教員がこれらの試行を見学しその内容について討議に参加した。さらに,京都・和歌山地域で物理教育研究を続けているアドバンシング物理研究会メンバーや,認知心理学をベースにした教育学の研究を推進している東京大学大学院の市川伸一教授を講演会(2007年12月に開催)に招聘して交流した。現実の教育現場での状況は多様な側面を持っており,著作や講演による紹介だけではうかがいきれないところが多々ある。そこで,研究グループの中から2名が2007年10月に米国出張を行い,メリーランド大学のRedish教授およびディケンソン・カレッジのLaws教授を訪問して,物理教育の世界的な指導者である彼らが開発し実施している物理授業を複数日にわたって実地に見学し、その調査結果を2008年春物理学会春季講演会等で発表した。
著者
山田 ひとみ 坂本 裕子 米中 由美 内谷 文子 阿曽沼 洋子 中島 由美子 横尾 京子
出版者
日本新生児看護学会
雑誌
日本新生児看護学会誌 (ISSN:13439111)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.40-45, 2002-09

本研究は、体重測定時に「包み込み」を行うことにより、早産児のストレスを緩和できるか否かを明らかにすることを目的とした。当施設での裸のままで保育器外へ出す体重測定法(従来法)と、児をタオルで囲い頭部以外の身体を布で覆った状態で出すという体重測定法(包み込み法)を、早産児4事例において、各方法12場面(4名×3回)を交互に行った。体重測定前の児の状態を安静とし、体重測定中・体重測定後0~5分の5分間・体重測定後6~10分の5分間の各時期を、行動学的側面(ストレスサイン・state)から比較検討し、以下の結果を得た。ストレスサインにおいては、体重測定中では14項目中7項目で有意差が認められ、体重測定後0~5分の5分間・6~10分の5分間においても体重測定中よりは少数であるが、有意差が認められた。stateにおいては、包み込み法では体重測定中に全く上昇が見られないという結果が得られた。これらより、「包み込み」は体重測定中の早産児のストレスを緩和するのに有用であると示唆された。今後もあらゆるケアにおいて、児のストレスサインを適切に読み取り、対処法を探索していく必要がある。The purpose of the present research was to clarify whether or not the stress of preterm infants can be relieved by "wrapping up" during measurement of their body weight. The body weights of four preterm infants were measured using alternately our facility's traditional method, whereby babies are taken naked as they are from the incubator ("traditional method"). and a method whereby the infants were taken out clothed in a towel so that their bodies except for the head were covered in fabric ("wrap-up method"). Each infant's body weight was measured 3 times using the two methods, making a total of 12 cases. Before weight measurement the infants were put into a restful state; subsequently they were examined for behavioral aspects (stress signs and state) during (a) weight measurement. (b) the 5 minute period immediately after weight measurement (minutes 0 to 5). and (c) the subsequent 5 minute period (minutes 6 to 10). Below are the results of the comparison that was made of the behavioral aspects in each of these periods. A significant difference occurred in stress signs during weight measurement, with just 7 out of 14 signs being observed with the wrap-up method. During the 1st (minutes 0-5) and 2nd (minutes 6-10) 5 minute periods following weight measurement the number of stress signs observed was small compared to those occurring during weight measurement, but again there was a significant difference. As regards stress state, the result obtained was that no increase whatever was observed during weight measurement when the wrap-up method was used. These results indicate that the wrap-up method is useful for relieving stress in premature babies during body weight measurement. In the future it will be necessary to read accurately the stress signs in babies under all types of care and to explore methods to remedy such stress.