著者
川島 啓嗣 諏訪 太朗 村井 俊哉 吉岡 隆一
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.168-174, 2014-04-15 (Released:2017-06-03)
参考文献数
24

電気けいれん療法の刺激を構成する個々のパラメータは,それぞれ固有の神経生物学的効果を有し,有効性や認知機能障害に大きく影響するが,本邦においてそれらのパラメータについて十分な注意が払われているとは言い難い。本稿ではパルス波治療器で調節可能なパラメータである刺激時間,パルス周波数,パルス幅に焦点を当ててこれまでの議論を概観し,刺激時間が長いこと,周波数が低いこと,そしてパルス幅が短いことが効率的な発作誘発に有利であることを確認した。最後にパルス波治療器の最大出力で適切な発作が誘発できない場合に,刺激パラメータ調節が有効な場合があることを特にパルス幅に注目して論じ,その理論的な手がかりについて考察した。
著者
川島 啓二
巻号頁・発行日
2016-03

目次研究体制・・・3執筆分担・・・5はじめに・・・7第一部大学の組織運営改革の事例研究調査の手順と事例報告の枠組みについて・・・15第1章金沢大学・・・17第2章福島大学・・・25第3章筑波大学・・・35第4章和歌山大学・・・43第5章九州大学・・・57第6章高知大学・・・75第7章香川大学・・・89第8章大阪府立大学・・・107第9章札幌大学・・・119第10章桜美林大学・・・129第11章和洋女子大学・・・139第二部学長調査からみた組織運営改革と教職員第12章調査の概要と調査対象について・・・153第13章大学の組織運営の現状・・・165第14章教育研究組織の改革・・・179第15章専門的職員の役割・・・187単純集計表(調査票形式)・・・201第三部大学の組織運営改革に関する考察第16章高等教育政策の影響・・・213第17章改革の背景・目的・意図・・・221第18章教教分離と学長の役割・・・229第19章組織分離の類型化(試論)・・・241第20章大学の組織運営改革と教職員の在り方の追究に向けた一視点・・・247本プロジェクト研究の到達点と課題 おわりに代えて・・・259講演録 大学のガバナンスとマネジメントの確立に向けて・・・265参考資料教教分離を実施している大学一覧・・・289教教分離に関する時系列表・・・293教教分離に関連する国の動き・・・294訪問大学組織図・・・297関連文献サマリー・・・309研究会の記録・・・325
著者
川島 啓 内山 洋司 伊東 慶四郎
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.16-29, 2000 (Released:2015-06-30)
被引用文献数
4 4

近年,地球規模の環境問題への意識の高まりから,経済活動に伴う環境負荷やエネルギー消費量の定量的評価か盛んに行われている。LCA等の環境影響評価手法は個々の品目や個別の産業を対象としているが,産業聞の波及的影響,一国全体の負荷を定量化するためには産業連関法を用いた定量分析が有効とされている。本研究では過去からの産業連関表を利用して,単位数量当たりのエネルギー消費原単位およびCO2排出原単位を1次的な統計資料の物量データから推計し,時系列比較を行っている。また,こうした原単位をLCAの研究事例と出較している。結果としては,原単位の推移はエネルギー消費原単位,CO2原単位とも長期的に低下傾向にあることがわかり,我が国の技術進歩を生産物の数量当たりの投入量で裏付けることを説明している。原単位のLCA事例との比較では,単位当たりのエネルギー消費量か多くの耐久消費財においてもほぼ近似し,逆行列法を用いたエネルギー消費量推計が詳細な品目分類の分析においても有効な手段であることを示している。
著者
廣藤 真司 岡本 雅雄 瀧川 直秀 川島 啓誠 金 明博
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会学術集会 抄録集
巻号頁・発行日
vol.105, pp.385, 2005

【目的】頭頚移行部での外傷は致死的となるものが多く、生存例であっても重症頭部外傷の合併により見過されやすい.今回、生存し得た後頭環椎関節と環軸関節の亜脱臼を呈する外傷性頭頚移行部不安定症の1例を経験したので報告する.【症例】64歳、男性.自転車走行中、オートバイと衝突し3m下に転落し受傷した.搬送時、意識レベルはJCS10、vital signは安定していたが、呼吸はいびき様であった.四肢麻痺は認めなかった.合併損傷としてびまん性軸索損傷、両側多発性肋骨々折ならびに両側血胸を認めた.単純X線では、環椎軸椎間は後弓間距離が開大しADIのV-gapを呈していたが水平・垂直脱臼は認めなかった.CTでは後頭環椎関節前方亜脱臼と環軸関節亜脱臼、後咽頭腔と後方軟部組織の腫脹を認めた.MRIでは後咽頭腔と後方軟部組織に広範なT1低、T2高の輝度変化を認めたが、脊髄・脳幹部には明らかな輝度変化はなかった.受傷後2日目にハローベスト装着、21日目に後頭骨軸椎間固定術を施行.術後4カ月の現在、廃用性筋力低下に対し歩行訓練中である.【考察】本症例は搬送直後に頭頸部のCT撮影により早期診断が行え、適切な処置が可能であった.全経過を通して麻痺症状の発現を認めなかった.後頭環椎関節と環軸関節の亜脱臼の合併例は報告がなく、極めて稀な外傷と考えられる.本症例の受傷機転は、後頭環椎関節の前方亜脱臼と後方が開大する環軸関節亜脱臼の形態からは屈曲伸展損傷と推察された.
著者
川島 啓 ロベル アダム 山田 健智 大竹 裕之
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.207-214, 2010-05-15
参考文献数
5

既存のデータベースやWebコンテンツに対して、テキストマイニングやデータマイニングを用いて、ユーザーの知識に対するニーズを満たすようなサービスソリューションの開発を考えるときに、我々はユーザーのニーズをどこまで把握しているだろうか。本稿では科学技術振興機構社会技術研究開発センター(JST-RISTEX)が昨年度実施した「問題解決型サービス科学・工学研究開発(NEXER)事業」における深堀調査の内容を紹介し、判例等法律情報を対象とした知識の構造化に対するニーズを明らかにし、社会への実装の在り方を検討した。
著者
川島 啓吾 橘 誠 山岸 順一 小林 隆夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.496, pp.151-156, 2005-12-15

本論文では, 多空間上の確率分布(MSD)に基づくHMMを用いた音声の感情・発話様式の識別について検討している.MSD-HMMにより音声のスペクトル情報と基本周波数(F0)の同時モデル化を行い, 複数の話者の平静調音声で学習されたユニバーサルバックグラウンドモデル(UBM)を目標話者・スタイルの少量の文章によりモデル適応し, 話者及びスタイルの同時適応を行ったモデルを用いて識別を行っている.まずMSD-HMMを用いて特徴量にF0を含めることで識別率が改善することを示し, 次に, 適応時の初期モデルとしてUBMを用いる場合と, 目標話者の読上げ音声から作成した話者依存モデルを使用する場合の比較を行い, UBMを用いて話者とスタイルの同時適応を行った場合においても, 話者依存モデルと同等の性能が得られることを示す.最後に, ナレーション経験のない話者の音声を用いた評価実験を行った結果を示す.