著者
大澤 剛士 三橋 弘宗 細矢 剛 神保 宇嗣 渡辺 恭平 持田 誠
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2105, (Released:2021-10-31)
参考文献数
56

Global Biodiversity Information Facility(GBIF)日本ノード JBIFは、体制を刷新した 2012年以降、国内における生物多様性情報に関わる活動の拠点として、生物多様性に関わるデータの整備や公開、それらの支援、普及啓発等の活動を行ってきた。日本は 2021年 6月をもって GBIFの公式参加国、機関から外れることが決定しているが、 JBIFは引き続き同様の活動を継続していく。本稿は、 JBIFのこれまでの主な活動をまとめると同時に、国内における生物多様性情報が今後進むべき方向、課題について意見を述べ、日本の生物多様性情報の発展について今後必要と考える事項について提案する。
著者
円子 紳一 持田 誠
出版者
浦幌町立博物館
雑誌
浦幌町立博物館紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.33-34, 2020-03

国内で食用として利用されているモクズガニ(イワガニ科 Eriocheir japonica (de Haan))の生息が、浦幌川で確認された。国内では普通種で、道内各地に広く分布しているとされるが、道東・十勝では生息情報が少ない。
著者
持田 誠
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.47-52, 2021-01-12 (Released:2021-02-24)
参考文献数
6

新型コロナウイルス感染症が地域社会へ及ぼした影響を示す資料を「コロナ関係資料」と呼ぶ。コロナ関係資料の多くは、一過性の配付物や掲示物などのエフェメラであり、感染拡大の渦中にあるうちに収集しなければ、すぐに世の中から消え去ってしまう。これらは、感染症下で人々の暮らしを知る上で、有益な情報を与えてくれる歴史資料的な価値がある。いっぽう、コロナ社会を象徴する物としてマスクがある。浦幌町立博物館では、特に手づくりのマスクに着目した展覧会を開催した。コロナ関係資料の収集は、パンデミック下における資料収集と地域の記録化という博物館の使命のひとつであり、博物館資料論上の新しい課題ともいえる。
著者
持田 誠
出版者
浦幌町立博物館
雑誌
浦幌町立博物館紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.21-29, 2020-03

浦幌町字活平に所在する活平神社には、1921(大正10)年9月に奉納された絵馬が存在する(図1)。現在、浦幌町内に残っている社寺所有の絵馬のなかでは、博物館で把握している限り、厚内神社に残る1909(明治42)年奉納の絵馬(持田 2019)に次いで古いものである。この絵馬には、奉納者として「廣島県人 丸岡キサノ」の名前がみられる。また、一般的な絵馬が板に絵で馬を描くのに対し、この絵馬は刺繍によって製作されているという、大きな特徴がある。しかし、『浦幌町史』などの公刊資料には、丸岡キサノに関する記述は無く、またこの絵馬についても言及されている資料は見当たらない。そこで博物館では、丸岡キサノの孫にあたり、丸岡家の歴史について独自に調査を実施してきた丸岡繁喜氏(現在は北広島市に在住)から聞き取りを行なった。次に、丸岡家に残る写真や家系図、キサノと、キサノの長男である栄三氏の手記などを実見し、町史や部落史などの関連資料と照合しながら内容を検討した。本報では、これらの調査をもとに、丸岡キサノとはどういった人物なのか、なぜこの絵馬が奉納されたのか、などの資料情報の収集と、地域における絵馬の地方史的な意義について検討した。
著者
今村 央 持田 誠
出版者
北海道大学総合博物館
巻号頁・発行日
2008-03

水産科学館に蓄積された水産学部100年の歴史
著者
持田 誠 加納 寛之
出版者
浦幌町立博物館
雑誌
浦幌町立博物館紀要
巻号頁・発行日
vol.13, pp.31-40, 2013

浦幌町立博物館には、上浦幌小学校標本、中川公郎標本、吉田康登標本などの植物標本が収蔵されている。2012(平成24)年11月に、帯広百年記念館の移動展「博物館はなぜ標本を集めるのか? 標本からわかること」展を開催し、これらの標本について展示・公開した。展示に際し、これらの植物標本について資料情報の調査・検討を実施した。本報ではこのうちの吉田康登標本について、採集者吉田康登氏の人物史と浦幌町、池田町との関わりを明らかにし、本標本の持つ意義について考察した。また、標本目録を作製し、今後の調査研究や教育への利用に供するものとした。
著者
持田 誠 谷村 愛子 吉沼 利晃
出版者
森林野生動物研究会
雑誌
森林野生動物研究会誌 (ISSN:09168265)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.3-7, 2003

The digestive tract of a Japanese Green Pigeon Sphenurus sieboldii collected on the Hariusu coast of western Hokkaido was found to contain various plant species. Among them the Vitaceae were most remarkable. Prunus sp. was also present, but most Prunus seed were damaged, whereas Vitis sp. seeds retained their original form in the crop.
著者
持田 誠
出版者
日本博物館協会
雑誌
博物館研究 no.630 (ISSN:09119892)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.21-24, 2020-11
著者
持田 誠
出版者
帯広百年記念館
雑誌
帯広百年記念館紀要 (ISSN:02898179)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.11-14, 2012

帯広市在住の玉井孝明氏によって,2011年夏,百年記念館駐車場に名前のわからないキク科の外来種が生育しているとの相談が持ち込まれた。一帯には既に,この植物が大量に生育していたが,一見,キバナコウリンタンポポ Hieracium caespitosum Dumor. に花が似ていることから,これまで見過ごされていた。その後,玉井氏の文献調査によって,チシマタンポポ H. alpinum L. の可能性が疑われた。そこで,チシマタンポポに関する文献渉猟と共に,本植物の標本を採集して詳細に検討したところ,北海道野生植物研究所の五十嵐博氏の助言を得て,これはチシマタンポポではなく,ハイコウリンタンポポ H. pilosella L. であることが明らかとなった。本種は比較的新しく定着したと思われる外来種で,現在までに道内数カ所で採集・確認されている(図 1)。帯広市内からの本種の記録はこれまで無かったので,新産外来種として報告する。
著者
持田 誠
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.49, pp.63-72, 2012-03-31

十勝圏には多くの鉄道車輌が保存されているが、大半が車輌を記念碑的に展示しているのみであり、資料に関する二次的な情報の集約が見られない。近年、鉄道資料を文化財として、鉄道史や産業考古学的見地から評価する動きが全国的に見られる。そこで、十勝圏に保存されている鉄道車輌ならびに鉄道に関する資料の保存状況の実態把握を進める一環として、帯広市周辺に保存されている鉄道資料の概要を調査した。帯広市周辺では、静態保存の鉄道車輌を中心に、駅舎、施設、備品類などの現業資料、経営に関する文書資料などの存在が確認された。一方で、これらの資料に関する資料情報の収集や保存記録などの整備は進んでいなかった。今後は十勝圏全体における鉄道資料の現況把握を行うと共に、鉄道資料台帳の作成や産業遺産データベースへの登録などを進め、地域博物館が核となって、鉄道資料を文化財として地域で保存・活用していく機運を高める事が重要である。
著者
持田 誠
出版者
北海道大学生活協同組合
雑誌
きぼうの虹
巻号頁・発行日
vol.336, pp.7-7, 2011-10-01
著者
持田 誠 片桐 浩司 高橋 英樹
出版者
日本植物分類学会
雑誌
分類 (ISSN:13466852)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.41-48, 2004-02-29 (Released:2017-03-25)
参考文献数
30

Although all recent Japanese floras had recognized Potamogton cristatus Regel et Maack as a species distributed in Honshu and Kyushu but not in Hokkaido, we found this species in Kamihoromui, Iwamizawa city of central Hokkaido in 2000. A careful reexamination of early floristic reports and herbarium specimens clarified that P. cristatus was once collected at Sapporo city of central Hokkaido by Dr. K. Miyabe in 1901 and its presence in Hokkaido was reported by Miyabe and Kudo (1931). Thus, the present report is a rediscovery of P. cristatus in Hokkaido after about a century. Other previous floristic reports which admitted the presence of this species in Hokkaido, were not based on any reliable herbarium specimens.
著者
持田 誠 百瀬 邦和
出版者
浦幌町立博物館
雑誌
浦幌町立博物館紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.35-37, 2020-03

ウズラ Coturnix japonica はキジ科ウズラ属に分類される小型の草原性鳥類である。もともと伝統的な狩猟鳥だったが、明治中期から家禽としての飼養「養鶉」がはじまり、一般には鶏卵と並んで食用卵として広く知られている(奥山 2005)。しかし、野生のウズラは、全国的には1960年代から狩猟シーズンの捕獲羽数が減少傾向にあり、特に1980年代に激減した(木村 1991)。一方、北海道での最多捕獲年代は1960年代と、本州以南よりも遅かったが、やはり以後同じような減少傾向にあるとされる(奥山 2004)。筆者のうち百瀬は、2019年夏に、浦幌町の静内川沿いでウズラに遭遇した。浦幌での確認事例は近年きわめて少ないので、記録として報告する。
著者
持田 誠 三浦 善裕
出版者
水草研究会
雑誌
水草研究会会報 = Bulletin of Water Plant Society, Japan (ISSN:0288139X)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.1-4, 2001-03-30
参考文献数
19
被引用文献数
3