著者
仲島 淑子 松岡 達郎
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.728-737, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
29
被引用文献数
17 19

逸失底刺網のゴーストフィッシング (GF) の経時的変化と死亡数の定量的評価を試みた。模擬逸失網の連続2日の潜水観察で罹網魚/日を調べる実験を当初は毎日, 以後は間隔をおいて最長1,689日間, 計3回行った。網周辺の魚類相の定常性を確認し, 罹網数の変化は網のGF能力の変化を代表すると考えた。GF能力低下をその短期・長期的要因による2項の和で近似し, GF継続期間 (GF能力が当初の5%になるまで) を142日, 総死亡数を455尾と推定した。マダイ, ムロアジはおもに初期の短期間, カワハギは長期間罹網が生じた。
著者
米山 兼二郎 松岡 達郎 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.599-603, 1994-09-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

An outdoor-tank angling experiment was conducted for wild and domestic groups of Tilapia mossambica to clarify the cause of different catchabilities of fish. A series of release-recapture trials was conducted, in which angled fish were counted for release and subsequent recapture; three times for the wild group and twice for the domestic group. Angling experiences of individuals were examined based on the marks after each series. Pellets taken by fish were weighed after the experiment to examine the potential relationship between feeding intensity and catchability. It was significant that wild fish angled in the first trial were hooked repeatedly in the subsequent trials, while domestic fish were hooked at random in any trial, demonstrating that catchability can be altered by rearing. In addition, the catchable wild individuals were hooked quickly and the uncatchable fish remained unhooked for a longer period in each trial. Large fish took more pellets but there was no correlation between fish size and catchability, implying that the hierarchy in feeding is not related to differences in catchability. Individual differences in the catchability were ruled by precaution behavior, which may change with culture conditions.
著者
松岡 達雄 ハッソン ロバート ダル ステファニー バーロウ マイケル 古井 貞煕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-2, 情報・システム 2-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.2070-2077, 1996-12-25
参考文献数
24
被引用文献数
7

本論文では音声理解システムにおいて,音声認識結果である自然言語を,システムを駆動する意味言語に変換するための言語モデルを,コーパスから自動的に獲得する方法について述べる.提案法では,まず,自然言語/意味言語における単語を,出現する文脈の類似度を尺度とした統計的なクラスタリングによりグループ化する.次に,自然言語,意味言語をそれぞれネットワーク文法で表現し,自然言語の文法ネットワーク中の状態遷移と対応する意味言語の文法ネットワーク中の状態遷移間の共起確率を,自然言語と意味言語が1対となったコーパスを用いて推定する.この共起確率を翻訳言語モデルとして自然言語から意味言語への変換を行う.単語のクラスタリングによりネットワーク中の状態数が削減されているため,スパースデータからの推定の問題を回避し,頑健な翻訳言語モデルを推定することができる.米国ARPAの音声理解評価タスクである航空旅行情報システム(Air Travel Information System: ATIS)を対象として評価を行い,提案法の有効性を示す.
著者
橋本 隆哉 松岡 達司 河﨑 靖範 槌田 義美
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.BcOF1042, 2011

【目的】脳卒中患者に対するリハビリテーションアプローチにおいてEvidence-Based Medicine(EBM)の重要性が提唱され、脳卒中治療ガイドライン2009においては起立-着席訓練(以下起立訓練)や歩行訓練などの下肢訓練量を多くすることは、歩行能力の改善のために強く勧められ、推奨グレードはAとなっている。今回、当院においても脳卒中患者に対して起立訓練を積極的に推奨することを目的に、試験的に起立訓練を実施し移乗動作や歩行、ADLに対しての効果を調査し、良好な結果を得たので報告する。<BR>【対象】H22年5月から10月(6ヶ月間)までに当院の回復期リハビリテーション病棟を退院した初回脳卒中患者107名で重度の意識・高次脳機能障害、下肢の整形疾患の既往、全身状態不良の患者を除外し、通常訓練に加えて積極的に起立訓練を行った群(起立群)と通常訓練群(通常群)の2群に無作為に分類した。その中より入院時FIM79点以下、かつ下肢Brunnstrom Stage(以下BRS)においてステージ4レベル以下の患者を抽出し、退院まで経過を追うことができた起立群11名(男性6名、女性5名、平均年齢64.9±11.6歳、下肢BRS;ステージ1:3名、ステージ2:6名、ステージ3:2名)と通常群7名(男性2名、女性5名、平均年齢70.3±13.7歳、下肢BRS;ステージ1:3名、ステージ3:2名、ステージ4:2名)とした。<BR>【方法】在院日数、入・退院時FIM得点、FIM利得、FIM効率、移乗動作獲得までの日数、歩行獲得までの日数をt検定にて2群間を比較した。起立群においては1日当たりの平均起立訓練量の推移を調査した。<BR>【説明と同意】発表に際して全ての症例に対し十分説明を行い、同意を得た。また本研究はデータ抽出し、集計分析した後は個人情報を除去し、施設内の倫理委員会の審査を経て承認を得た。<BR>【結果】在院日数は、起立群135.7±35.1日、通常群137.9±26.1日で有意差はみられなかった。入院時FIM得点は、起立群32.9±10.8点、通常群42.3±20.5点、退院時FIM得点は、起立群88.9±18.9点、通常群78.0±35.2点で有意差はみられなかった。FIM利得は、起立群56.0±15.6点、通常群35.7±17.1点で有意差が見られた(p<0.01)。また、FIM効率においても、起立群0.44±0.19点、通常群0.26±0.13点で有意差がみられた(p<0.05)。退院時移乗動作獲得者は、起立群では11名中8名(73%)で移乗動作獲得までの日数は68.0±18.9日であり、通常群では7名中3名(43%)で移乗動作獲得までの日数は44.3±3.2日で有意差はみられなかった。退院時歩行獲得者は起立群では11名中7名(63%)で歩行獲得までの日数は97.7±34.6日であり、通常群では7名中2名(29%)で歩行獲得までの日数は86.0±52.3日で有意差はみられなかった。起立群における1日当たりの平均起立訓練量は、リハ開始から1週間で49.2回、1ヶ月目83.4回、2ヶ月目107.3回、3ヶ月目95.9回、退院時103.3回であった。<BR>【考察】原は、早期に起立訓練を開始することが、歩行獲得と歩行のレベルにも影響すると報告している。三好は、起立訓練は健側下肢を強化するだけでなく、麻痺の促通、バランス訓練にもなり、片麻痺者の身体不自由を最も効果的に改善すると述べている。今回、起立群において入院時早期から積極的に起立訓練を行った結果、安静臥床期間における身体機能低下を最小限に留め、下肢筋力・麻痺促通等の身体機能の改善を得られたため、FIM利得・FIM効率の向上につながったものと推測され、退院時移乗動作・歩行獲得者数においても起立群が高い獲得率を得られたものと思われた。起立群における1日当たりの平均起立訓練量では、3ヶ月目になると起立訓練の回数が減少する傾向が見られた。この要因として自宅退院前ではよりADL訓練の比重が大きくなる為、起立訓練の回数が減少したものと思われた。また、退院前に増加した理由としては、リハ訓練、病棟訓練のみでなく、自主トレーニングによる起立訓練が行われた結果だと思われた。今後は、さらに症例数を増やし、脳卒中患者への起立訓練の影響を検証していきたい。又、起立訓練を積極的に取り入れた症状別のリハビリテーションプログラムを導入していきたい。<BR>【理学療法学研究としての意義】脳卒中患者に対する起立訓練は、下肢筋力や歩行能力向上に伴うADL向上に有効であることが示唆された。
著者
松岡 達郎
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産學會誌
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, 1999
著者
仲島 淑子 松岡 達郎
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.728-737, 2004 (Released:2011-03-05)

逸失底刺網のゴーストフィッシング(GF)の経時的変化と死亡数の定量的評価を試みた。模擬逸失網の連続2日の潜水観察で罹網魚/日を調べる実験を当初は毎日、以後は間隔をおいて最長1689日間、計3回行った。網周辺の魚類相の定常性を確認し、罹網数の変化は網のGF能力の変化を代表すると考えた。GF能力低下をその短期・長期的要因による2項の和で近似し、GF継続期間(GF能力が当初の5%になるまで)を142日、総死亡数を455尾と推定した。マダイ、ムロアジはおもに初期の短期間、カワハギは長期間罹網が生じた。

1 0 0 0 スターリン

著者
新村猛 松岡達也編訳
出版者
青木書店
巻号頁・発行日
1953
著者
藤田 孝康 平山 泉 松岡 達郎 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.145-151, 1997-03-15 (Released:2008-02-29)
参考文献数
19
被引用文献数
5 6

In order to elucidate the selection of spawning substrate by female cuttlefish Sepia esculenta, their behavior and trigger stimulus during a spawning sequence were examined in indoor tanks. Female approaches substrate, spurts water towards substrate, takes sediment in arms, covers eggs with sediment, spurts water towards substrate again, and undergoes egg deposition on substrate to complete one spawning. Females which finished copulation were visually attracted to more visible substrate. The height of a substrate was not an important factor for the attraction. Substrates which swung by the spurting water were not accepted by females. Females exhibited taking sediment even though there was no sediment on the tank bottom. It was concluded that female cuttlefish prefer long, fine, and immobile materials as spawning substrates.
著者
河津 弘二 古閑 博明 岡本 和喜子 槌田 義美 松岡 達司 本田 ゆかり 大田 幸治 久野 美湖 吉川 桂代 山下 理恵 山鹿 眞紀夫
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.E0188, 2005

【はじめに】熊本県菊池地域リハビリテーション支援センター(以下支援センター)では、市町村の介護予防事業を積極的に支援してきた。支援内容は、転倒予防・関節痛予防に対する講話と運動指導、体力評価、そして介護予防の指導等である。今回、元気・虚弱高齢者(介護保険非該当)を対象に、身体面で介護予防を目的とした、統一的な運動プログラム「長寿きくちゃん体操」を開発したので報告する。<BR>【背景】支援センターでは、市町村等の介護予防事業従事者(以下従事者)に介護予防の指導を行い、それを従事者が地域住民に直接指導できるように取り組んできた。しかし、運動面に関しては統一化したプログラムがない為、従事者が地域住民に具体的な対応をするのは困難であった。また、支援センターからの地域住民に対する直接指導も単発的となり、運動を継続して実施できず、市町村全体としての介護予防に繋がりにくいのが現状であった。そこで、日常に安全で効果的な運動を継続できるように、統一化した運動プログラムを開発した。そして従事者や高齢者団体が研修を受ける事で、菊池圏域全体の介護予防に繋げるように企画した。<BR>【内容】「長寿きくちゃん体操」は、老人クラブと医療、保健、福祉との連携で開発した。運動を学習しやすいようにビデオと冊子を作成し、ビデオは説明編と実技編の2種類とした。そして簡単に自宅でできるように1枚のパンフレットも作成した。体操の継続した実施を考えた場合、時間の配慮は必要であった。その為、実技編では上映時間約25分で、運動は準備体操5種類→筋力・バランストレーニング8種類→整理体操2種類とした。具体的内容は、姿勢、バランス、筋力、柔軟性に重点を置き、臨床でアプローチしている運動学的な要素を取り入れている。また筋力・バランストレーニングはマット編と椅子・立位編の2種類に分けてバリエーションを広げている。ビデオでの負荷量としては、準備・整理体操でストレッチを10秒間×2回の7種類とし、筋力・バランストレーニングにおいては、各運動3秒間×3回を8種類で1セットとしている。<BR>【展開】今回「長寿きくちゃん体操」の開発により、菊池圏域での介護予防事業の中にこの運動プログラムが取り入れられ、課題であった従事者から地域住民への安全な運動指導が可能となっている。そして、老人クラブには、活動の一環として体操に取り組む団体もでてきている。「健康日本21」施策で介護予防が重点的に進められており、今後は集団での取り組みは勿論、個別的な元気・虚弱高齢者の運動のきっかけ作りから習慣化、また自己管理ができるように「長寿きくちゃん体操」を活用していく予定である。また、主観的な効果は得ているが、客観的な効果を検証する為、現在継続している評価に加え、第三者の協力による効果判定も実施中である。
著者
新堀 晃史 古澤 良太 村上 賢治 松岡 達司 河崎 靖範 槌田 義美
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【はじめに,目的】Honda歩行アシスト(歩行アシスト)は股関節の屈曲伸展運動にトルクを負荷して歩行を補助する装着型歩行補助装置である。先行研究では,歩行アシストの使用により脳卒中片麻痺患者の歩行速度向上,歩幅増加などが報告されている。しかし,歩行アシストを使用した前方ステップ練習が歩行能力にどのような効果を及ぼすか検討した報告はみられない。今回,回復期リハビリテーション病棟入院中の脳卒中片麻痺患者に対し,歩行アシストを使用した前方ステップ練習を行った結果,歩行能力の向上を認めたので報告する。【方法】対象は左被殻出血により右片麻痺を呈した60歳代の女性。発症からの期間は135日,BRSは上肢III,手指III,下肢IV,感覚は鈍麻,MASは2(下腿三頭筋),歩行能力はT-cane歩行軽介助(プラスチックAFO)で2動作揃え型歩行であり,イニシャルスイング(ISw)にトゥドラッグがみられた。研究デザインはABAB法によるシングルケーススタディを用いた。基礎水準期(A1,A2期)には通常の前方ステップ練習+歩行練習を実施し,介入期(B1,B2期)には歩行アシストを使用した前方ステップ練習+歩行練習を実施した。各期間は2週間(5日/週)とし,評価内容は通常歩行速度(m/sec),歩幅(m),歩行率(step/min),筋力(kgf/kg)とした。通常歩行速度,歩幅,歩行率は各期間に5回ずつ測定し,筋力は各期間の前後5回計測した。筋力測定にはハンドヘルドダイナモメーター(アニマ社製μTasF-1)を使用し股関節屈曲,膝関節屈曲,膝関節伸展,足関節底屈,足関節背屈の最大等尺性収縮を測定した。前方ステップ方法は,開始肢位として非麻痺側下肢を前方に出した立位とし,麻痺側下肢を振り出す動作と,連続して非麻痺側下肢を振り出す動作の2種類を行い,練習時間は20分とした。その他,通常の理学療法を実施した。統計学的手法として,通常歩行速度,歩幅,歩行率は2標準偏差帯法(2SD法)を用いて分析した。2連続以上のデータポイントが基礎水準期の平均値±2SDの値より大きいもしくは小さい場合は,統計学的な有意差があると判断した。有意水準は5%未満とした。【結果】通常歩行速度は,A1期からB1期,A2期からB2期で有意差が認められた(p<0.05)。B1期からA2期では有意差は認められなかった。歩幅は,A1期からB1期,A2期からB2期で有意差が認められた(p<0.05)。B1期からA2期では有意差は認められなかった。歩行率は,各期ともに有意差は認められなかった。筋力は非麻痺側の股関節屈曲,足関節底屈,麻痺側の足関節底屈が介入期に高い変化量を示した(非麻痺側股関節屈曲はA1期:0.18,B1期:0.25,A2期:0.26,B2期:0.26,非麻痺側足関節底屈はA1期:0.19,B1期:0.23,A1期:0.28,B2期:0.36,麻痺側足関節底屈はA1期:0.10,B1期:0.09,A1期:0.08,B2期:0.21)。最終評価時の歩行能力はT-cane歩行自立(プラスチックAFO)で2動作前型歩行となり,ISwにトゥドラッグはみられなかった。【考察】通常歩行速度と歩幅は,非介入期と比較し,介入期において有意に改善がみられた。筋力は非麻痺側の股関節屈曲,足関節底屈,麻痺側の足関節底屈が介入期に高い変化量を示した。歩行は最終評価時には2動作前型歩行となった。本症例は,麻痺側股関節屈曲筋力低下および足関節の筋緊張亢進により,麻痺側下肢筋の同時収縮がみられ遊脚期における膝関節屈曲角度が不足し,ISwにトゥドラッグが出現していた。大畑らによると,歩行アシスト装着による歩行で,片麻痺患者の遊脚期に生じる最大膝関節角度がアシスト強度に伴って有意に増加したとしている。今回,介入期に歩行アシストを使用した前方ステップ練習を行ったことで,遊脚期の膝関節屈曲角度の増加がみられ,トゥドラッグが改善し,歩幅の増加による歩行速度の向上につながったものと考えられた。また,非麻痺側の股関節屈曲,足関節底屈,麻痺側の足関節底屈筋力が向上したことで,歩幅や麻痺側単脚立脚期の増加につながり,最終評価時において2動作前型歩行となったものと考えられた。【理学療法学研究としての意義】歩行アシストを使用した前方ステップ練習が,回復期脳卒中片麻痺患者における歩行能力向上の効果を示唆するものであり,脳卒中片麻痺患者の歩行トレーニングに有効な介入手段になるものと考える。
著者
村田 拓也 松岡 達 成田 和巳
出版者
福井大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は、エストロジェンの心血管系の調節におけるオキシトシン(OT)およびビタミンD(VD)の役割を明らかにすることである。マウス心房筋由来細胞において、VDレセプター(VDR)の発現を抑制すると、Caトランジエントの異常が観察され、心機能に関わる数種類の遺伝子の発現が減少した。ラットの発情前期において、血圧は低下し、大動脈のOTレセプター(OTR)のmRNA発現が増加した。さらに、卵巣摘出した雌ラット右心房のVDRのmRNA発現が、エストロジェン投与により抑制された。以上のことから、エストロジェンの心血管作用において、OT作用とVD作用が補完的に働いている可能性が示唆された。
著者
庫本正文 松岡達英画
出版者
小学館
巻号頁・発行日
1983
著者
松岡 達郎 杜 勝久 斉藤 良仁
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.880-888, 1995-11-15
参考文献数
16
被引用文献数
11 2

A method to assess size-selectivity of gillnets on the basis of variation of fish body forms was considered. Size-selectivity of a gillnet was defined as the probability both if a girth at anterior (around operculum) section of fish does not exceed a mesh perimetre and if the girth at the maximum body section exceeds it. In the present method, the probability distribution at each section against fish lengths were calculated according to normal distributions of the girth approximated with its means and standard deviations linearly correlated with lengths. Size-selectivity was derived from multiplication of the respective probability distributions. A series of tank experiments were conducted to obtain cartch ratios by tested gillnets for various sizes of tilapia, carp and rainbow trout. Selectivity curves of the tested gillnets for the species were calculated on measurements of body forms of the tested fish individuals, which were compared to the catch ratios. Regarding the wedged capture, the calculated selectivity curves were well supported by the catch ratios. It was concluded that the present method assesses <i>e</i>%-selectivity lengths of gillnets with errors less than 4% for species and size ranges caught by mainly the wedging function of gillnets.
著者
緒方 美湖 森 いつか 松岡 達司 河崎 靖範 槌田 義美
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.Ea0368, 2012

【はじめに、目的】 回復期リハビリテーション病棟(回復期病棟)の役割は、ADL能力向上による寝たきり防止と家庭復帰である。先行研究では、退院後の環境変化によって患者のADLが低下しやすいとの報告があるが、回復期病棟のセラピストが患者の退院後の生活に関わる機会は少ない。そこで、在宅患者のADLの確認・指導と、患者の在宅復帰後の生活を把握する為のセラピスト教育を目的に、H21年度から退院後訪問指導を導入した。今回、在宅復帰した患者の環境調整状況と満足度、活動範囲、セラピストの意識調査を行い、入院から在宅までの在宅復帰支援システム構築の一助となったので報告する。【方法】 (1)H21年4月~H23年5月までに退院後訪問指導を実施した脳血管障害患者57名(年齢69±14歳、男性30名、女性27名)を対象に、家屋改修や福祉用具導入などの環境調整状況の確認と満足度、Life-Space-Assessment(LSA)を調査し、χ2検定を用いた。(2)退院後訪問指導を実施した当院セラピストPT・OT・STの50名(経験年数6.8±4.3年)を対象に、セラピストの訓練内容の変化、訪問時に指導した内容、感じたこと等に関するアンケート調査を行った。【倫理的配慮、説明と同意】 本研究はデータ抽出後、集計分析した後は個人情報を除去し、施設内の倫理委員会の審査を経て承認を得た。【結果】 環境調整調査:環境調整場所としては玄関、寝室、トイレ、浴室、屋外の順で多く、満足している患者が77%、不必要だと感じた患者が10%、要改善と感じた患者が12%であり、有意な差を認めた(P <0.01)。不必要な調整内容として、ベッドのL字バーは使用していない、玄関のベストポジションバーは使用せず勝手口から出入りしている等があった。要改善内容として、シャワー浴時の手すりが必要、2階への昇降の為の手すりが必要、夜間移動時に廊下の電気が必要等があった。LSA:活動範囲として、町外への外出が37%、町内までの外出が53%、隣近所までの外出が10%、自宅周辺や自宅内活動は0%であり、有意な差を認めた(P <0.01)。外出先として、通所系サービス+通院が46%、通所系サービス+それ以外の外出が35%、通院のみが7%であった。セラピストアンケート:家屋改修後の環境を意識した訓練を行うようになった、家族から詳細に患者の生活背景や家屋の情報収集をするようになった、リハビリテーション(リハ)効果の確認や患者への動作再指導が行えた、家族指導の重要性を感じた等の意見が得られた。【考察】 環境調整に関しては、80%弱の患者が満足していると感じており、適切な環境調整が施されていることが明らかになった。しかし、20%強の患者では不必要、または改善が必要と感じており、環境調整施行における課題が残った。課題解決の為には、患者の在宅復帰後の身体能力やADL能力の予後予測、在宅復帰後の活動範囲や活動内容の把握、発症前の生活様式の理解など在宅生活を十分に予測し、環境調整に活かす必要がある。活動範囲に関しては、町内外への外出がほとんどを占めており、外出先として通所系サービスが多い事から、退院後の社会参加への取り組みとして通所系サービスへの介入が施されている事が分かった。しかし、疾患管理を中心とした通所系サービスの外出だけでなく、在宅生活の経過と共に、本人の望む外出や活動につながるアプローチが必要である。退院後訪問指導では、患者の在宅生活における環境調整の満足度や社会参加を知る手がかりになると考えられる。これらの調査結果から、個々の患者の在宅生活を見据えたアプローチの必要性が明らかになった。アンケート結果からも、退院後訪問指導を通して、セラピスト自身がそれらを認識し、アプローチの視点が在宅へも向くようなった。退院はリハのゴールではなく、在宅生活へのスタートである。退院後訪問指導は、環境調整後の動作確認や指導、相談、アドバイスなど在宅生活のフォローの機会となる。またセラピストが患者の生活期を見る機会でもあり、セラピストが予測、計画した退院後の生活を実際に確認し、在宅で生じた問題の修正の場となる。この経験の繰り返しが、リハや家族指導の再考の機会となり、在宅を見据えたリハの提供につながると考えた。【理学療法学研究としての意義】 本研究の結果は、回復期病棟に勤務するセラピストにとって退院後訪問指導が、在宅生活フォローや、在宅生活を見据えたアプローチを行う上で、その糸口となる事を示唆するものと考える。
著者
小倉 芳子 松岡 達郎 川村 軍蔵 川村 軍蔵 Yoshiko Ogura Tatsuro Matsuoka Gunzo Kawamura 鹿児島大学大学院連合農学研究科 鹿児島大学水産学部 鹿児島大学水産学部 鹿児島大学水産学部 The United Graduate School of Agricultural Sciences Kagoshima University:(Permanent address) Faculty of Fisheries Bogor Agricultural University (IPB) Faculty of Fisheries Kagoshima University Faculty of Fisheries Kagoshima University Faculty of Fisheries Kagoshima University
出版者
The Japanese Society of Fisheries Science
雑誌
日本水産学会誌 = Bulletin of the Japanese Society of Scientific Fisheries (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.991-997, 1999-11-15
参考文献数
13
被引用文献数
2 2

触刺激に対するζポイント, ζ_tが網地に遭遇した魚の前進行動の継続に与える影響を調べるため, 失明させたコイ, ニジマス, ティラピア, ブルーギルを用いた水槽実験を行った。供試種では, 魚体の長さ方向での接触位置により前進後退行動が入れ替わり, ζ_tポイントの存在を確認できた。ζ_tポイントの位置は種固有で種間で異なる。網地に遭遇した魚の前進継続率は, 目合い, 縮結によって異なり, ζ_tポイントに基づく前進後退行動の分岐モデルに基づいて計算した前進継続確率でよく説明できた。刺網の漁獲過程で網地に遭遇した魚が網目に進入する確率は, ζ_tポイントの位置, 魚体の大きさと形状, 目合いと縮結に影響されると結論した。Two series of glass-tank experiments with blinded fish were conducted to investigate the existence of a ζ-point (a body section over which external stimulation alters forward and back ward motions of fish) against tactile stimulation and its effect in determining the direction of swimming upon contact with a net webbing. Cyprinus carpio, Salmo mykiss, Tilapia mossambica and Lepomis macrochirus were tested. Longitudinally random positions over the bodies of these fish were stimulated using thin sticks and they moved either forward or backward according to the location of the stimulated positions. Cyprinus carpio which encountered net webbing expanded in a tank proceeded into a mesh at different ratios under the conditions of three mesh sizes and three hang-in ratios. Geometrical analysis of contact of a netting twine and a fish body section indicated that the probability of proceeding into an encountered mesh increases with mesh size and is modally maximised at a certain hang-in ratio. It was concluded that, (1) a tactile ζ-point, ζ_t exists at a body section which is unique to each species, and (2) the probability for fish to proceed into a mesh of gillnet is affected by the position of ζ_t, body form and size, mesh size and hang-in ratio.
著者
仲島 淑子 松岡 達郎
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.728-737, 2004-09-15
被引用文献数
7 19

逸失底刺網のゴーストフィッシング(GF)の経時的変化と死亡数の定量的評価を試みた。模擬逸失網の連続2日の潜水観察で網羅魚/日を調べる実験を当初は毎日,以後は間隔をおいて最長1,689日間,計3回行った。網周辺の魚類相の定常性を確認し,夜網数の変化は網のGF能力の変化を代表すると考えた。GF能力低下をその短期・長期的要因による2項の和で近似し,GF継続期間(GF能力が当初の5%になるまで)を142日,総死亡数を455尾と推定した。マダイ,ムロアジはおもに初期の短期間,カワハギは長期間網羅が生じた。
著者
徳永 朋祥 片山 浩之 知花 武佳 福士 謙介 多部田 茂 原口 強 浅井 和見 松岡 達郎 井上 誠 秋山 知宏 茂木 勝郎 端 昭彦 甲斐荘 秀生 LUN SAMBO 後藤 宏樹 本宮 佑規
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009-04-01

カンボジア王国のシエムリアップ市、バッタンバン市周辺を対象とし、地下水環境並びに地表水環境、地表水と地下水の関連について検討を行った。シエムリアップ市では、地下水と表流水との交流が比較的活発であり、また、地下水の利用も相対的に容易である一方、バッタンバン市周辺においては、表流水と地下水との交流は活発ではなく、地下水利用も一部の地域を除いてそれほど容易でない状況が見られた。このような違いは、両都市の地質学・地理学的位置づけに依存していることが考えられた。また、トンレサップ湖の堆積物を用いた古環境解析や水中に存在するウイルスの定量化に関する検討も実施し、成果を得た。