著者
浜野 哲子 縫村 修次 渡辺 文夫 莅戸 立夫 〓 鐘石 水野 皓司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MW, マイクロ波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.366, pp.1-6, 2000-10-13
参考文献数
6

ミリ波帯走査型近接場顕微鏡は, 波長以下の高い空間分解能によるの非破壊材料検査等の利用が期待されている.本近接場顕微鏡システムでは, 物体からの反射係数がコントラストとして画像化される.そのため, 例えば比誘電率などの, 直接反射係数に変化を与える物体の物性定数を, コントラストから評価することが可能である.本発表では, コントラストの定量評価実現に向けた検討として, 以下の2点について報告する.1)測定値の誤差を与える原因は有限サイズの平板誘電体にあることを突きとめ, 平板誘電体の表面波伝搬が低減されるようにシステム構造の改善を行なった.その結果, 10%以上あった測定不確定率が5%以内に低減された.2)コントラストの定量評価には, 物性定数と反射係数との相関関係を理論予測する必要がある.そこで, スリット型プローブを有する本近接場顕微鏡システムの等価回路を新たに構成し, その妥当性を実験的に確認した.
著者
西川 秀一郎 東野 秀紀 岡 裕士 渡辺 文 齊藤 祐貴 山口 早紀 福井 直樹 村上 仁志(MD)
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100721, 2013

【目的】当院では,二分脊椎症児の筋の未発達,及び発達筋の不均等によって生じる筋出力低下に対し,日頃から筋力トレーニングを積極的に行っている.しかし,小学生以下に対して筋力増強効果が期待できる負荷量では,疲労感や嫌悪感などから継続した筋力トレーニングが困難である場合が多く,適切な負荷量をかけられないのが現状である.近年,脊髄損傷患者に対する電気刺激(Electrical stimulation:ES)は有効なリハビリテーションとして期待されている.現に,Glinskyらは筋力トレーニングに電気刺激を併用することで,筋力増強効果を高める可能性があると報告している.また,小児脊髄損傷患者にESを実施した研究では,大腿四頭筋トルクの有意な増加を認めている(Karmel,1992).しかし,二分脊椎症患児に対し,電気刺激と筋力トレーニングを併用させた筋力増強効果の報告は散見される程度であり,本研究は二分脊椎症児に対して筋力トレーニングと大腿四頭筋へのESを併用した運動による筋力増強効果とそれに伴う運動機能への影響を調査した.【方法】対象者はKAFOを装用し独歩可能な外来通院している二分脊椎症児.脊髄運動最下髄節L4.(7歳,女児,110.8cm,体重17.9kg)であった.研究デザインはABデザインを採用した.(A)基礎水準期は端坐位にて徒手筋力計(OE-210)を用いた結果の50%の重錘を大腿四頭筋求心性・等張性収縮にて反復回数13回,週2日,4週間施行した. (B)操作導入期(ES期)はAの方法にESを併用した.電気刺激には伊藤超短波社製低周波治療器Torio300を用い,刺激部位は大腿四頭筋とした.刺激電極は,大腿伸側の正中面上で鼠径部から膝蓋骨上縁を4等分した上1/4と下2/4に刺激電極を貼付した.電極設置の際,皮膚のインピーダンスを減少させる為、アルコール綿にて前処置を行った.刺激パラメーターは,パルス幅0.2ms,周波数50Hzの双極性矩形波とし,通電時間10秒,休止時間20秒にて10分,電流強度は疼痛や不快感が出現しない最大強度とした.測定項目は,膝関節伸展筋力(伊藤超短波社製徒手筋力計OE-210),片脚立位時間,10m最大歩行時間,10m走行時間,歩幅,Time Up and Go test(TUG)とし,評価の時期は,基礎水準期前後,ES期終了時に測定した.膝伸展筋力(膝関節屈曲90°)の測定方法は,徳久らが開発したH固定法を採用した.歩幅の測定は,矢状面からデジタルビデオカメラで撮影し,imageJにて計測した.【倫理的配慮、説明と同意】参加者にはヘルシンキ宣言に基づき本研究の概要、公表の有無と形式、個人情報の取り扱いについて患児と患児の保護者に対して紙面と口頭にて説明を行い、研究参加同意書をもって同意を得る.【結果】ES期前後で全ての項目で改善がみられた.膝関節伸展筋力は(膝関節屈曲0°)右6.5kgから7.4kg、左3.7kgから4.1kg、(膝関節屈曲90°)右7.8kgから8.5kg、左3.2kgから5.0kg、に増大し、片脚立位時間は右20.45秒から23.02秒、左3.18秒から6.58秒に増大した。10m最大歩行速度は8.44秒から7.54秒に、10m走行時間は7.22秒から6.86秒に短縮した。歩幅は95.1cmから105.7cmに増大し、TUGは7.14秒から6.65秒に短縮した。【考察】DelittoらによるとESは過負荷と選択性というメカニズムから筋力を増強させると述べており、選択性の原則では、ESはタイプI線維よりもタイプⅡ線維を収縮させるため、同程度の収縮力の設定では生理的筋収縮よりもESの方が強い筋力増強効果が得られると報告している.本研究の結果からもESと筋力トレーニングを併用させることによりタイプI線維とタイプⅡ線維が同時に収縮したことで、筋力トレーニングのみより筋力増強効果が得られたと推測される.また,Daubneyらは膝伸展筋力が片脚立位時間に影響を与えると報告しており、膝伸展筋力が増強したことにより下肢の支持性が向上したことが片脚立位時間の延長につながったと考えられる。TUGについてBsichoffらは,下肢伸展筋力との有意な相関が認められたと報告しており、立ち上がり時に必要な膝伸展筋力が増強したことにより,立ち上がり時間の短縮が考えられる。歩行また走行時間について,膝伸展筋力の増強によりイニシャルコンタクト後の衝撃吸収を大腿四頭筋が円滑に遂行し、立脚中期の間の下肢支持性が向上したことが考えられる。【理学療法学研究としての意義】ESを併用した運動による筋力増強効果とそれに伴う運動機能への影響を調査し,理学療法介入において二分脊椎症児に対しESが筋力増強と運動機能への介入の有効性につながると考えられる。
著者
渡辺 文吉郎 高木 文男
出版者
九州農業試驗場
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.107-120, 1956 (Released:2011-09-30)
著者
渡辺 哲也 渡辺 文治 藤沼 輝好 大杉 成喜 澤田 真弓 鎌田 一雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.891-899, 2005-04-01
被引用文献数
15

重度視覚障害者のコンピュータ利用を支援するスクリーンリーダには「詳細読み」という読み方が装備されている.これは, コンピュータで取り扱う文字を音声で一意に特定させるため, 各文字にそれぞれ異なる説明的な表現を割り当てたもので, 特に同音の漢字の区別に必須である.この詳細読みの一部にもとの漢字を想起しづらいものがあるという問題が提起されてきた.そこで, まず既存のスクリーンリーダ4種類から教育漢字1006字の詳細読みをテキストに書き起こし, その構成と語彙の観点から, もとの漢字の想起を困難にする要因を考察した.次に, スクリーンリーダを児童が利用した場合の問題を探るため, 詳細読みを聞いて想起した漢字を書き起こさせる実験を小学校で行った.その結果, 8割以上の詳細読みは50%以上の正答率を得た.他方で50%未満の正答率となった詳細読みを, 同じ漢字で正答率の高かった読みと比較・検討したところ, 児童の語彙範ちゅうにない説明語の使用が最も大きな要因であることが分かった.誤答の要因として次に多かったのは, 同音異字のある説明語の使用であった.
著者
宮本 恵美 橘高 博美 足達 理子 渡辺 文雄
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.329-332, 2005-07-25
被引用文献数
1

To verify whether edible bamboo shoots contain vitamin B_<12> or not, vitamin B_<12> was assayed by the microbiological method authorized in the standard tables of food composition in Japan (5th Edition), and by a reversed-HPLC. The results indicate that edible bamboo shoots do not contain vitamin B_<12>, but some compounds showing the vitamin B_<12>-like activity (known as the alkali-resistant factor).
著者
宮本 恵美 橘高 博美 足達 理子 渡辺 文雄
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.329-332, 2005
参考文献数
7
被引用文献数
1

To verify whether edible bamboo shoots contain vitamin B_<12> or not, vitamin B_<12> was assayed by the microbiological method authorized in the standard tables of food composition in Japan (5th Edition), and by a reversed-HPLC. The results indicate that edible bamboo shoots do not contain vitamin B_<12>, but some compounds showing the vitamin B_<12>-like activity (known as the alkali-resistant factor).
著者
渡辺 哲也 渡辺 文治 藤沼 輝好 大杉 成喜 澤田 真弓 鎌田 一雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-I, 情報・システム, I-情報処理 (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.891-899, 2005-04-01
被引用文献数
15

重度視覚障害者のコンピュータ利用を支援するスクリーンリーダには「詳細読み」という読み方が装備されている.これは, コンピュータで取り扱う文字を音声で一意に特定させるため, 各文字にそれぞれ異なる説明的な表現を割り当てたもので, 特に同音の漢字の区別に必須である.この詳細読みの一部にもとの漢字を想起しづらいものがあるという問題が提起されてきた.そこで, まず既存のスクリーンリーダ4種類から教育漢字1006字の詳細読みをテキストに書き起こし, その構成と語彙の観点から, もとの漢字の想起を困難にする要因を考察した.次に, スクリーンリーダを児童が利用した場合の問題を探るため, 詳細読みを聞いて想起した漢字を書き起こさせる実験を小学校で行った.その結果, 8割以上の詳細読みは50%以上の正答率を得た.他方で50%未満の正答率となった詳細読みを, 同じ漢字で正答率の高かった読みと比較・検討したところ, 児童の語彙範ちゅうにない説明語の使用が最も大きな要因であることが分かった.誤答の要因として次に多かったのは, 同音異字のある説明語の使用であった.
著者
平竹 潤 渡辺 文太
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

ヒトアスパラギン合成酵素(hAS)は、急性リンパ性白血病のアスパラギナーゼ療法において、再発や薬剤耐性を引き起こす原因酵素として注目されている。本研究は、hASを特異的に阻害することで、薬剤耐性を獲得した急性リンパ性白血病細胞に対して有効な新しい化学療法剤を開発することを目的としたものである。hASの反応機構にもとづき、その遷移状態アナログとなるN-adenosylsulfoximine およびその誘導体を合成した。その結果、hASを時間依存的に強力に阻害する化合物を得ることに成功し (Ki* = 7.6 nM)、アスパラギナーゼ耐性の白血病細胞に細胞死を引き起こすことを、世界で初めて示した。
著者
渡辺 文彦
出版者
日本歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

捩じり試験機を考案、製作し、インプラントとアバットメントとの連結部の形態の違いによる比例限界、最大ねじり強度と破壊形態の違いを試験し、その結果を国際学会に報告すると共にISOTC/106に日本より提案し、2009年にCD(SC8N240)として採択されたことは国際的にもインプラント治療に際し、またインプラントシステムの開発に取って非常の大きな意義があった。またインプラントとアバットメント連結部での荷重疲労試験は荷重方向とインプラント傾斜角度の違いによる疲労強度の関係を明らかにしたことも大きな意味をもった。