著者
前川裕一 林夏美 牧野友哉 白石陽
雑誌
マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.6, pp.165-171, 2013-11-27

公共交通機関としてのバスの利用者は減少傾向にあり,バス利便性向上を目的としてバスロケーションシステムが普及してきたが,システムにより提示される遅延情報が正確でないことが問題としてあげられる.これまでにもバス停間の運行所要時間予測や遅延原因の分析に関する研究が行われてきたが,そのほとんどは過去のバス運行所要時間データを用いたものである.既存手法は運行所要時間データを用いて交通状況や気象状況による遅延を考慮しているが,遅延時間に直接影響する可能性が高いバス利用者の乗車人数や降車人数を考慮していない.本研究では,より正確なバス到着時刻の予測手法を提案することを目的とする.バス運行時に得られる各バス停への到着時刻や,遅延原因と考えられるバス乗降客数データを用いて,より正確な到着時刻予測手法の提案に向けたデータの分析結果を示す.
著者
高橋 由多加 白石 陽 高橋 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SR, ソフトウェア無線 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.252, pp.193-198, 2010-10-20

近年,2.4GHz帯を使用する無線機器が増加してきている.その中でも,無線LANはオフィスや家庭,公共施設などに導入されてきているが,一定エリア内に複数の無線LAN機器が存在する場合,電波干渉が問題となる.電波干渉を低減するためには,空きチャネルの検出が必要だが,全てのチャネルが使用中であるケースも想定される.その場合,どこのチャネルが通信に適しているのかを知ることで,通信の安定性やスループットの向上が可能になる.本研究では,Duty Cycleという観測時間における閾値を超えた電界強度の割合をチャネルごとに解析することにより,各チャネルのトラフィック量を予測し,最適チャネルの検出を行うことを目的とする.さらに実環境による実験を行ない,Duty Cycleを用いることで各チャネルのトラフィック量の予測が可能であることを検証した.
著者
白石 陽一 Yoichi Shiraishi
出版者
熊本大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.26, pp.17-23, 2009-02-27

思想史、とくに近代民衆史を学ぶとは、どういうことなのか。厳格な学び方としては、厳密な実証性をもとに、近代の民衆の歴史と現代の大衆の実態の関連を探りあてることだろう。また、いわゆる「歴史から学ぶ」といわれる際の学び方として、現在の問題を根本的に考えるための発想法を得るために、思想史を学ぶという態度もありえると思うのである。このような活用方法は歴史学の学問的成果が市民的教養になるということも意味すると考える。本論は、指導が「道徳主義」に陥らないためにこそ「通俗道徳」に学ぶという方法態度にたっているのであり、教育実践を省察するヒントを得ようとするものである。
著者
中島 秀之 野田 五十樹 松原 仁 平田 圭二 田柳 恵美子 白石 陽 佐野 渉二 小柴 等 金森 亮
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_875-I_888, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
22
被引用文献数
4 5

バスとタクシーの区別を無くした,主として都市部を対象とした新しい公共交通システム(Smart Access Vehicle System)の概念を示す.これは,コンピューターにより全ての車輛の位置と経路を管理し,固定路線やダイヤを持たず,乗合いで,デマンドに即時対応するシステムである.これを交通サービスのクラウド化と呼ぶ.タクシーの利便性とバスの経済性を併せ持つことが可能である上に,渋滞,事故,天候変化,災害などに柔軟に対応できる.筆者らは函館市内において小規模な実験を行い,数日間の完全自動配車に成功している.
著者
白石 陽一 Yoichi Shiraishi
出版者
熊本大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
熊本大学教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.23, pp.57-66, 2006-02-28

本論の課題は、主に授業における「教える-学ぶ」関係に潜む「権力・支配」関係を明らかにし、それに自覚的に対応する観点を得ようとすることにある。
著者
中島 秀之 小柴 等 佐野 渉二 落合 純一 白石 陽 平田 圭二 野田 五十樹 松原 仁
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.1290-1302, 2016-04-15

筆者らは,デマンド応答型公共交通の一種であるSmart Access Vehicle System(SAVS)の社会実装を目指して,これまでにシミュレーション実験による利便性評価を行う中でその効率性を確認してきた.本論文では,SAVSの実装,実証実験,およびシミュレーション評価実験について述べる.2回にわたる実証実験において,SAVSが実際に稼働することを確認した.フルデマンド型乗合車輛複数台のリアルタイム自動配車は筆者らの知る限り世界初であり,このシステムを全自動で稼働できたことは,Smart Access Vehicleサービスの社会実装を行ううえで有用な成果であると考えている.
著者
中島 秀之 小柴 等 佐野 渉二 落合 純一 白石 陽 平田 圭二 野田 五十樹 松原 仁
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.1290-1302, 2016-04-15

筆者らは,デマンド応答型公共交通の一種であるSmart Access Vehicle System(SAVS)の社会実装を目指して,これまでにシミュレーション実験による利便性評価を行う中でその効率性を確認してきた.本論文では,SAVSの実装,実証実験,およびシミュレーション評価実験について述べる.2回にわたる実証実験において,SAVSが実際に稼働することを確認した.フルデマンド型乗合車輛複数台のリアルタイム自動配車は筆者らの知る限り世界初であり,このシステムを全自動で稼働できたことは,Smart Access Vehicleサービスの社会実装を行ううえで有用な成果であると考えている.
著者
鈴木 陽彦 菅野 信之 赤澤 明彦 早川 陽子 手塚 あさみ 森 啓太 松浦 功泰 奥中 麗衣 白石 陽造
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.33-37, 2016 (Released:2016-12-20)
参考文献数
8

15歳3ヶ月齢の未去勢雄のミニチュア・ピンシャーが摂食困難を主訴に来院した。口腔内検査にて舌小体付着部正中にSCCを認め、腫瘍の完全切除を目的に舌全摘出術を実施した。術後は胃瘻チューブによる補助的な飲水管理を必要としたが自力採食は可能であり、術後18ヶ月生存した。悪性度が極めて高い舌SCCに対しても舌全摘出術を行うことで局所再発を防ぎ、飼主が満足できるQOLを維持することが可能であった。
著者
野村智洋 牧野友哉 白石陽
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.131-138, 2013-07-03

近年,携帯端末の中でも,GPSや加速度センサなどの様々なセンサを搭載したスマートフォンの普及が進んでいる.そのような携帯端末を利用することで,粒度が高く多種多様な情報を大量かつ容易に収集することが可能となってきた.このような情報をネットワークを介して共有し,新たな情報を生成するプローブ情報システムが注目されており,現在,交通情報や環境情報の共有に活用されている.本稿ではこのように共有される環境情報の中でも,自動車の快適な運転や乗り心地に関わるものとして,路面状況に着目する.路面状況は変化するものであるため,特に冬期においては「轍が発生した」などという事実も共有する必要がある.既存研究として,固定カメラや車載カメラ,加速度センサを利用した研究が存在するが,導入コストの削減やロバスト性の向上,路面状況の変化の検知ができないなどの課題がある.そこで,本稿ではスマートフォンを用いて路面状況を推定し,路面状況変化を検知する手法を提案する.提案手法では,自動車に設置したスマートフォンのセンサを用いて路面状況を推定し,過去の推定結果と比較することで路面状況の変化を検知する.
著者
白石 陽子
出版者
理化学研究所
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

Cupidin(別名Homer2a/vesl2Δ11)は、後シナプス肥厚部(PSD)に局在する蛋白質であり、代謝型グルタミン酸受容体1α/5型、イノシトール三燐酸受容体、リアノジン受容体などと結合し、またShankとの結合を介してGKAP-PSD95-NMDA受容体とも複合体を形成することから、細胞内情報伝達経路に関わる蛋白質群を局所的に集める役割を担っていると考えられている。さらに、Cupidinは細胞骨格因子である繊維状アクチン、アクチン結合蛋白質であるdrebrin、そして細胞骨格制御因子である活性型Cdc42とも相互作用することから、後シナプスの情報伝達だけでなく形態形成という観点からもCupidinの生理的役割を検討する必要がある。そこで本研究ではCupidinおよび上記蛋白質群との結合能を欠失した変異型Cupidinを発現するアデノウイルスベクターを作成し、初代培養系海馬神経細胞にシナプスが形成される時期に感染させ、後シナプスであるスパインの形態を観察すると共に、シナプス分子を免疫組織学的に検出することによりシナプス形成に及ぼす影響を解析した。その結果、野生型Cupidinを強制発現させた場合、より成熟したシナプスに見られるマッシュルーム型形態を持つスパインの出現頻度が高くなり、またシナプス分子の免疫組織学的シグナル強度が増大した。反対に種々の変異型Cupidinのなかには、それらを強制発現させた場合、異常なスパイン形態と共に未成熟なシナプス形成が誘導されるケースが観察された。すなわちCupidinと複合体をなす分子群の組み合わせのなかにはスパイン形態に影響をおよぼす分子間相互作用が存在し、PSDにおけるCupidinの存在はスパインの成熟にともなうシナプスの成熟にも関与することが示唆された。
著者
岩井 将行 Thepvilojanapong Niwat 石塚 宏紀 中村 陽一 金井 圭介 白石 陽 戸辺 義人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. USN, ユビキタス・センサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.138, pp.13-18, 2008-07-10

近年,センサディバイスの小型化により,実世界の環境情報を安価なディバイスで取得できるようになってきている.特に,都市空間におけるヒートアイランド現状や人や車の流れを検知する必要が強まり,短期間で準備を行い,広範囲のエリアで情報を計測する要望が高まりつつある.しかし,センサは広域に分散して配置しなければならず,全てのセンサデータを一極に収集すると爆発的にトラフィックが増大する問題が発生する.我々は,都市空間の通信網でDB間をオーバレイネットワークによって接続し効率よくデータの収集と検索を行うTmuDBを開発した.