著者
杉井 将崇 柄澤 智史 大戸 弘人 福田 伸樹 藤森 大輔 伊藤 史生 小山 知秀 高橋 功
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
pp.38.1_04, (Released:2023-12-15)
参考文献数
10

甲状腺腫瘍の既往がある85歳男性が高所墜落後に救急搬送された. 来院時吸気性喘鳴と頚部腫脹を認め呼吸困難を訴えたため, 気道確保目的に緊急気管挿管を行った. CT所見と病歴から甲状腺腫瘍破裂と診断した. 気道狭窄を伴う血腫拡大のため手術適応と判断し, 血腫除去後に甲状腺左葉摘出術・気管切開術を施行した. 第2病日に人工呼吸管理を離脱, 第28病日に独歩退院した. 鈍的外傷による甲状腺損傷は稀だが, 気道閉塞の場合に致死的となる. 手術は止血だけでなく血腫除去も行えるが, 腫瘍出血に対しては甲状腺摘出を要する場合がある. 手術後も気道狭窄が残存する場合, 気管切開を行うことで早期人工呼吸離脱やリハビリテーションが可能となる.
著者
深見 正 福田 伸一 丸山 孝平 井野 浩幸 小高 健太郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.15, no.43, pp.49-54, 1991-07-19 (Released:2017-10-06)

The "Non-tracking" signal processing for R-DAT is a new play-back method without using the ATF tracking control. We have developed the "Non-tracking" signal processing method to realize a simple R-DAT system for portable usage and integrated most signal processing circuits to two LSIs. This paper presents the technique of "Non-tracking" signal processing and technical specification of LSIs to realize the "Non-tracking" R-DAT system.
著者
原 三千丸 高尾 信一 福田 伸治 島津 幸枝 桑山 勝 宮崎 佳都夫
出版者
The Japanese Association for Infectious Diseases
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.803-811, 2005
被引用文献数
13

2004/2005年シーズンに, インフルエンザを疑われた小児278例を対象として, 型別判定可能でワンデバイスの4種類のイムノクロマト法インフルエンザ迅速診断キット, エスプラインインフルエンザA & B-N (エスプライン), ボクテムインフルエンザA/B (ボクテム), Quick VueラピッドSP influ (クイックビュー), キャピリアFluA+B (キャピリア) の有用性を比較検討した. なお, ボクテムは, 2005/06年用の改良品である. 鼻咽腔吸引液を稀釈してウイルス分離培養に供し, 残りの検体を遠心して得られた上清を用いて, 迅速診断試験を行った.<BR>40例よりA香港型が, 163例よりインフルエンザB型が分離された. A香港型40例のエスプラインの感度, 特異性は, それぞれ, 100%, 100%, ボクテムは, 95%, 100%, クイックビューは, 98%, 96%, キャピリアは, 98%, 96%であった. B型163例に対するエスプラインの感度, 特異度は, それぞれ, 89%, 100%, ボクテムは87%, 100%, クイックビューは88%, 97%, キャピリアは86%, 98%であった.<BR>B型およびA香港型に対して, エスプラインが, 感度, 特異性共に, 最も優れていた. しかしながら, すべてのキットで, B型に対する感度は, A型と比べて明らかに低く, 改良の必要がある.
著者
中山 久之 稗圃 直史 福田 伸二 富永 由紀子 寺井 理治 根角 博久
出版者
長崎県農林技術開発センター
雑誌
長崎県農林技術開発センター研究報告 (ISSN:18848605)
巻号頁・発行日
no.1, pp.113-133, 2010-03

育種を行う上での基礎的データとするため、長崎県農林技術開発センターで保存するビワ遺伝資源49品種について、「植物遺伝資源特性調査マニュアル」に準じた調査を行い、それらの特性を明らかにした。特長的な形質をもつと考えられる品種は以下のとおりである。1.'ビッグジム'は果肉色が橙色を呈するため、カロテノイド高含有性育種母本として有用である。2.早熟性である'アドバンス'は、耐寒性も比較的強い可能性がある。施設栽培においては、'福江早生北'および'福江早生南'は早熟性育種母本として有用である。3.すべてのビワがんしゅ病グループ菌に対して抵抗性である'霞楼白蜜'はビワがんしゅ病の発生が確認されなったため、がんしゅ病抵抗性育種母本として有用である。'アッコ1'はビワがんしゅ病に対して、圃場抵抗性を有する可能性がある。4.良食味の'白沙'、'霞楼白蜜'および'倉田早生'は果実品質が優れ、良食味性育種母本として有用である。
著者
稗圃 直史 寺井 理治 福田 伸二 富永 由紀子 根角 博久 森田 昭 長門 潤 一瀬 至 佐藤 義彦 浅田 謙介 橋本 基之 中尾 敬 吉田 俊雄
出版者
長崎県果樹試験場
雑誌
長崎県果樹試験場研究報告
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-15, 2008-12

長崎県果樹試験場では、1973年から農林水産省指定試験事業の「びわ育種指定試験地」としてビワの育種を開始し、2007年に早生種の'涼峰'を育成した。'涼峰'は1974年に'楠'に'茂木'を交雑して得た実生の中から選抜された。1996年から'ビワ長崎6号'としてビワ第2回系統適応性検定試験に供試し地域適応性を検討した結果、大果で食味の優れる早生種であることが確認され、2005年9月15日に'涼峰'と命名され「びわ農林5号」として登録された。また、種苗法に基づき2007年3月15日付けで登録番号第15019号として品種登録された。1)樹姿は直立と開張の中間で樹勢はやや強い。枝の発生はやや密である。満開期は年により変動するが概ね12月中旬で、'長崎早生'より遅く'茂木'より早い。ビワがんしゅ病には比較的強い。2)育成地の長崎県大村市における成熟期は5月下旬で、同じ早生品種の'長崎早生'と同時期である。3)果実の大きさは平均56.5gで、'長崎早生'や'茂木'よりも大きい。果形は短卵、果皮色は橙黄である。剥皮性は良好である。果汁の糖度は11.4%で'長崎早生'や'茂木'と同程度、また、酸含量は0.23g/100mlで両品種より若干低い傾向である。果肉は両品種と比べて軟らかく多汁で、食味は良好である。果皮障害ではへそ黒症および緑斑症は発生しにくいが、そばかす症が発生しやすく、裂果および紫斑症も発生する。
著者
寺井 理治 稗圃 直史 福田 伸二
出版者
長崎県果樹試験場
雑誌
長崎県果樹試験場研究報告
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-13, 2007-12

長崎県果樹試験場では、1973年から農林水産省指定試験事業のびわ育種指定試験地としてビワの育種を開始し、2005年に早生種の'麗月'を育成した。'麗月'は1976年に'森尾早生'に'広東'を交雑して得た実生の中から選抜された。1996年からビワ第2回系統適応性検定試験に'ビワ長崎7号'の系統番号を付して施設栽培用系統としての特性を検討した結果、施設栽培に適した品質優秀な早生種であることが確認され、2002年9月3日に'麗月'と命名され「びわ農林4号」として登録された。また、種苗法に基づき2005年3月23日付けで登録番号第12983号として品種登録された。施設栽培における特性は以下のとおりである。1)'長崎早生'の一般型加温栽培体系で施設栽培を行った場合、育成地の長崎県大村市では4月下旬に成熟し、成熟期は同じ早生種の'長崎早生'より若干遅い。2)樹姿は直立性で樹勢は強い。枝は太く、その発生は中である。満開期は11月下旬から12月上旬で、'長崎早生'より若干遅い。がんしゅ病には比較的強い。3)果実の大きさは平均51gで、'長崎早生'よりも大きい。果実縦断面の形は円形から扁円形、横断面は円形である。果皮色は黄白色である。はく皮性は良好である。そばかす症が若干発生するが、果皮障害の発生は少なく外観は良好である。果肉は黄白色を呈し、ち密で軟らかく、糖度は平均14.1%と極めて高く食味が非常に優れている。
著者
福田 伸彦 楯岡 孝道 中村 嘉志 多田 好克
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.353-363, 2003-02-15
被引用文献数
2

会議などの人々の集まる場にネットワークを構築し,参加者の計算機を接続することで,様々な情報交換や共有が可能となる.本稿では,そのような場における情報の交換に有用な共有ファイルシステムONFS(Offhand NetworkFilesystem)を提案する.会議などの場に設置されるネットワークは,その場だけで一時的に運用される.そのため,(1)計算機の接続と切り離しが頻発する,(2)構成メンバがその場によって異なる,という状況が生じる.既存のシステムで(1)?<,(2)の状況に対応するためには,その場での繁雑な設定作業をしなければならない.そこで,これらの問題を解決するために,我々は NFS(Network File System)をベースに,サーバの自動探索,一時ユーザの管理,切断時の対応処理の機能をONFSに実装した.ONFSを利用することで,ユーザは計算機をネットワークに接続するだけで即座にファイル共有を実現できる.In places where people come together, such as a meeting, participantscan exchange and share information if they build a network with theircomputers. In this paper, we propose a shared file system, ONFS(Offhand Network Filesystem), which is useful to exchange information.The temporary network is employed only at that place and time. As aresult, the followings occur; (1) computers are connected anddisconnected frequently, and (2) members vary from place to place.Existing systems impose users to handle troublesome settings undersuch situations. To solve these problems, we implemented followingfunctions on ONFS, based on NFS (Network File System); an automaticserver searching, a temporary user management, an operation atdisconnection. Users using ONFS can share files immediately byconnecting a computer.