著者
稲田 慎 相庭 武司 原口 亮 芦原 貴司 草野 研吾 清水 渉 池田 隆徳 中沢 一雄
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.54Annual, no.28AM-Abstract, pp.S264-S264, 2016 (Released:2016-11-19)

Our research group have been conducting simulation studies for analyzing arrhythmia such as sick sinus syndrome, atrial fibrillation, ventricular tachycardia and fibrillation using multi-scale heart models with personal computer and supercomputer. One purpose of our simulation studies is to stratify the arrhythmic risk non-invasively using computer simulation. Recent study has shown that conduction delay around the right ventricular outflow tract is one of the mechanisms to induce ventricular arrhythmias such as Brugada syndrome. Our findings from computer simulation suggest that our model may be useful to stratify the arrhythmic risk in the Brugada syndrome. In this symposium, we will present our simulation scheme and recent progresses. In addition, we would like to discuss our future prospect and the possibility of computer simulation.
著者
門田 陽介 森野 勝太郎 本山 一隆 重歳 憲治 福江 慧 石井 真理子 芦原 貴司 KADOTA Yosuke MORINO Katsutaro MOTOYAMA Kazutaka SHIGETOSHI Kenji FUKUE Kei ISHII Mariko ASHIHARA Takashi
出版者
大学ICT推進協議会
雑誌
学術情報処理研究 (ISSN:13432915)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.79--86, 2022-12-28

文部科学省が推進するGIGAスクール構想の中で教育現場における「講義のオンライン化」は重要な目標課題の一つであったが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をきっかけに全国の教育機関における講義のオンライン化が急速に進んだ.オンライン化が感染対策として有効である事は疑問の余地はないと思われるが,オンライン配信による遠隔講義が,対面講義と同等の学習効果を生み出しているかどうかについては,これまで十分な客観的検証がされているとはいえない.我々は,無線LAN接続による位置情報とZoom®ログを用いて学生が遠隔講義と対面講義のいずれに出席していたかを推定し,講義形式が学業成績GPAに与える影響を検討した.粗解析では対面講義参加割合が正に学業成績GPAと相関していた.学業成績には前年度の学業成績と入試成績が関与している事が分かったため,これらの因子を調整したところ,低学年では対面講義を志向する群が遠隔講義を志向する群に比して学業成績が良かったが,高学年では両群に統計学的な差は無かった.本分析は,ポストコロナ期の高等教育機関における教育の在り方について議論する貴重な材料になり得ると考えられる.
著者
門田 陽介 森野 勝太郎 本山 一隆 重歳 憲治 福江 慧 石井 真理子 芦原 貴司
出版者
一般社団法人 大学ICT推進協議会
雑誌
学術情報処理研究 (ISSN:13432915)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.79-86, 2022-12-28 (Released:2022-12-28)
参考文献数
18

文部科学省が推進するGIGAスクール構想の中で教育現場における「講義のオンライン化」は重要な目標課題の一つであったが,新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をきっかけに全国の教育機関における講義のオンライン化が急速に進んだ.オンライン化が感染対策として有効である事は疑問の余地はないと思われるが,オンライン配信による遠隔講義が,対面講義と同等の学習効果を生み出しているかどうかについては,これまで十分な客観的検証がされているとはいえない.我々は,無線LAN接続による位置情報とZoom®ログを用いて学生が遠隔講義と対面講義のいずれに出席していたかを推定し,講義形式が学業成績GPAに与える影響を検討した.粗解析では対面講義参加割合が正に学業成績GPAと相関していた.学業成績には前年度の学業成績と入試成績が関与している事が分かったため,これらの因子を調整したところ,低学年では対面講義を志向する群が遠隔講義を志向する群に比して学業成績が良かったが,高学年では両群に統計学的な差は無かった.本分析は,ポストコロナ期の高等教育機関における教育の在り方について議論する貴重な材料になり得ると考えられる.
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)
著者
清水 祥子 加藤 孝和 飯田 みゆき 芦原 貴司
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.14-25, 2022-03-04 (Released:2022-03-17)
参考文献数
16

症例は83歳男性,高血圧症,脂肪肝で通院.初診時は53歳.30年間にわたる心電図経過の中で,5種類のQRS波形を呈した間欠性完全右脚ブロック,間欠性軸右方シフトを呈した.71歳時には洞調律で完全右脚ブロック型,QRS軸は+15°〔C15〕であったが,74歳時には洞調律で完全右脚ブロック型のまま,QRS軸が+60°と右方にシフトした〔C60〕.76歳時に心房細動が初発したが,〔C60〕は不変であった.78歳時,先行RR間隔が1.01秒以上では間欠性ながら〔C15〕に戻った.79歳時には,先行RR間隔が0.98秒以上では間欠性に不完全右脚ブロック型を呈したが,QRS軸は+60°〔I60〕のまま不変であった.80歳時には,〔C60〕,〔C15〕,不完全右脚ブロック型でQRS軸+15°〔I15〕の3種類のQRS波形を認め,83歳時には〔I60〕に加え,さらに先行RR 間隔が0.44~0.48秒と極端に短い状況では,QRS幅0.08秒でQRS軸+70°の過常期伝導と考えられる正常QRS波形〔N70〕を認めた.このように,QRS波形が右脚ブロック型のままでQRS幅とQRS軸のそれぞれが異なる臨界先行RR間隔で変化する現象は,右脚の伝導障害のみでは説明困難であり,ヒス束内縦解離によるtriple pathwayを想定することにより,はじめて説明可能と考えられた.
著者
中沢 一雄 原口 亮 芦原 貴司 難波 経豊 戸田 直 山口 豪 井尻 敬 高山 健志 五十嵐 健夫 倉智 嘉久 池田 隆徳
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.SUPPL.4, pp.S4_208-S4_215, 2010 (Released:2012-08-21)
参考文献数
27

実世界に起きる現象はきわめて複雑であり, 理論的にその振る舞いを解析したり, あるいは記述したりするのは容易なことではない. 特に, 心室細動に代表される致死性不整脈のような複雑な心電現象を, 単純なモデル化や数式化により理解することは困難である. コンピュータシミュレーションおよび可視化は, その複雑なメカニズムの整理や直感的な理解のためには有効な手段である. 心臓の電気的特性は, 多種のイオンチャネルが複雑に関連しながら機能して決定される心筋細胞の電気活動, さらにそれらの心筋細胞が3次元的に配列し有機的に協調・連携した臓器というように階層性を持ったシステムの特性として決定される. したがって, 不整脈現象をより正確に理解するには, 心臓をシステムとして捉える工学的視点が要求され, 心臓の電気現象の各階層(イオンチャネル/心筋細胞/心臓)を統合して考える必要がある. 国立循環器病研究センターを中心に進められているプロジェクトでは, スーパーコンピュータを用いた高速大規模計算技術, コンピュータグラフィックスによる表示, 医用画像処理など, さまざまな工学的技術が含まれている. 心臓モデルを用いたコンピュータシミュレーションを中心に, われわれの研究グループにおける一連の不整脈研究を示す.
著者
中沢 一雄 原口 亮 八尾 武憲 永田 啓 杉本 喜久 芦原 貴司 高田 雅弘 並川 寛和 岡田 靖士 吉本 幸平 古屋 直美 仙田 修司 植松 義之 五十嵐 健夫
出版者
Japan Association for Medical Informatics
雑誌
医療情報学 = Japan journal of medical informatics (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.81-86, 2005-11-10
参考文献数
16
被引用文献数
3

カルテの電子化を目的に,我々は紙カルテの柔軟性を自然な形で実現するペン入力インタフェースを開発した.このペン入力インタフェースには,入力支援だけでなく,入力したデータをレヴューするための効果的機能が備わっている.しかしながら,ペン入力による手書き文字のままでは2次利用が困難という問題がある.この論文においては,手書き文字に対する高度な枠なし認識機能および検索機能を備えることで,ペン入力インタフェースにおける入力データの2次利用の可能性を示す.枠なし手書き文字に対する認識機能によって,入力の都度,必要に応じて手書き文字からテキストデータに容易に変換することができる.さらに,一連の入力の後,2次利用可能なテキストデータに一括変換することも可能である.加えて,手書き文字の検索機能を使えば,特別なデータベース構造を作らなくても,手書き文字全体の中から目当ての文字列を検索することが可能である.
著者
池田 隆徳 阿部 敦子 中沢 一雄 芦原 貴司 稲田 慎 三輪 陽介
出版者
東邦大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では心室細動(VF)の発現に関与する因子を明らかにし、心臓突然死(SCD)を予知する手法を検討した。VFの発生に関与する電気生理学的因子をコンピュータシミュレーションで評価した結果、再分極異常、脱分極異常、自律神経活動異常が関連することが示された。ホルター心電図を用いて、再分極異常指標(T-wave alternans)、脱分極異常指標(心室late potentials)、自律神経活動異常指標(heart rate turbulence)を心筋梗塞および心筋症患者で評価したところ、心室性不整脈既往患者ではこれらの指標が高率に検出され、SCDの予知指標として活用できる可能性が示された。