著者
今浦 将治 山谷 武司 上原 望 眞野 匠智 永瀬 怜司 木村 耕二 菅野 浩 山田 安彦
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.137, no.6, pp.767-774, 2017 (Released:2017-06-01)
参考文献数
15
被引用文献数
4

We evaluated the effects of pharmacist intervention for adverse drug reaction detection and exacerbation avoidance, as well as the severity and outcome of reactions based on analyses of pharmacist involvement in a collaborative approach to medicine. Of 5436 cases with pharmacist involvement, adverse drug reaction prevention was seen in 440, accounting for 8.1%, and exacerbation avoidance in 213, accounting for 3.9%. We concluded that pharmacist involvement contributes to detect adverse drug reactions and avoid exacerbation, and improves pharmacotherapy safety. We also analyzed 131 cases in which the course after intervention was followed. When categorized by adverse drug reaction severity, Grade 1 and 2 were the same at 45.8%, Grade 3 at 8.4%, respectively. Those findings suggested that pharmacist intervention contributes to early detection of an adverse drug reaction. Also, the relationship between clues for detecting adverse drug reactions by a pharmacist and their severity showed that objective evaluations such as clinical laboratory test results, physical assessments and medication history were important for detecting reactions that became more serious. Patients recovered or recovering from an adverse reaction comprised 76.4%, indicating that pharmacist intervention contributed to exacerbation avoidance and improvement. Our findings revealed the effects of pharmacist intervention for adverse drug reaction detection and exacerbation avoidance, and for safety improvement of pharmacotherapy. Additionally, we considered it necessary for the future pharmacist intervention to improve skills of assessing an adverse drug reaction objectively.
著者
菅野 浩明
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.71, no.8, pp.524-525, 2016-08-05 (Released:2016-11-16)
参考文献数
8

現代物理のキーワード数え上げ不変量の母関数から見えてくるもの
著者
菅野 浩子 薦田 恭男 野坂 修一
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.105-107, 1996-04-25 (Released:2009-12-21)
参考文献数
7

内服薬物療法が無効であったメニエール病患者に, 星状神経節ブロック療法を施行した. 初診時より内服は中止し, 1%メピバカイン5mlによる星状神経節ブロックを週2~3回開始した. 10回目終了時よりめまい発作と耳閉感が消失し, 右耳鳴のみとなった. 16回目終了時に右耳鳴も消失し, 20回目終了時より自覚的に聴力の左右差は消失した. ここでオージオグラムを施行したところ, 星状神経節ブロック療法開始時にみられた感音性難聴が改善されていた. 21回目終了したところで, 星状神経節ブロック療法は終了とした. その後, 妊娠を契機にメニエール病が再発したが, その時点では治療せず, 出産を待って星状神経節ブロックを施行した. 13回目のブロック終了時にはオージオグラム改善, 15回目終了時には左耳鳴を残すのみとなり, めまい発作は消失した. 妊娠による循環血液量の増加がメニエール病の再発につながったと考えられる. また, メピバカインは胎盤通過性は高いが, 組織への分配係数が非常に小さく, 胎児組織に取り込まれにくい. このため, 妊娠中であっても, 必要であれば星状神経節ブロック療法を試みてもよいと考えた.
著者
金銅 誠之 江口 徹 伊藤 由佳理 伊山 修 馬 昭平 菅野 浩明 長尾 健太郎 向井 茂 島田 伊知朗 小木曽 啓示 吉川 謙一 宮本 雅彦
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2010-04-01

いくつかの方程式の共通零点の集まりとして定まる図形(代数多様体)の構造や対称性および図形のある種の分類(モジュライ空間)を行うことが代数幾何の大きな問題である。楕円曲線の2次元版としてK3曲面と呼ばれる代数多様体が19世紀に発見され、現在、数学および数理物理でも興味を持たれている。本研究において、K3曲面のモジュライ空間の構造の解明や、K3曲面の対称性を表す自己同型群の記述などの成果を得た。またK3曲面の対称性とマシュー群と呼ばれる有限単純群との間の不思議な関係を示唆するマシュームーンシャイン現象と呼ばれるものが関心を集めているが、この方面での研究においても成果をあげた。
著者
金銅 誠之 島田 伊知朗 小木曽 啓示 伊山 修 馬 昭平 菅野 浩明 江口 徹
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2015-05-29

研究代表者は標数2、Artin 不変量1の超特異K3曲面を標準被覆に持つエンリケス曲面は3種類に限ること、およびそれらの具体的な構成を与えた。分担者 馬はジーゲルモジュラー多様体上の普遍アーベル多様体やそのコンパクト化上の多重標準形式とジーゲルモジュラー形式の対応を与え、久我族の小平次元の評価を得た。分担者 菅野は複素 Chern-Simons 理論の正準量子化から導かれる U(1) 同変な変形 Verlinde 代数とある種の 4 次元超共形場理論の超共形指数が定める2次元位相的場の理論の対応関係に関して研究を行った。分担者 島田は超越格子のディスクリミナントが小さい特異K3曲面上のエンリケス対合を分類し、さらに階数10の双曲的ユニモジュラー偶格子の交点形式を2倍にしたものから階数26の双曲的ユニモジュラー偶格子への埋め込みを分類した。分担者 小木曽は複素Enriques曲面の自己同型の正エントロピーの最小値を決定し、さらに素体上超越次数が正である任意の奇素数標数の代数閉体上、K3曲面と双有理な滑らかな射影代数曲面でその全自己同型群が非有限生成であるものの存在を示した。また、素体上超越次数が零である任意奇素数標数の代数閉体上では、K3曲面と双有理な滑らかな射影代数曲面の全自己同型群は常に有限生成であることも示した。近年のCohen-Macaulay表現論は、導来圏・三角圏を制御する傾理論の影響を大きく受けて発展していが、分担者 伊山は主要な研究成果に関するサーベイをICM 2018のproceedingsに執筆した。
著者
西内 偉格 吉田 真里子 木下 春樹 高岸 靖 山田 秀雄 稲沢 和博 中野 正行 能登谷 満 長谷川 博司 水平 敏知 菅野 浩一
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.179-197, 1990 (Released:2007-03-29)
参考文献数
4
被引用文献数
7

The distribution, excretion and metabolism of recombinant human interleukin-2 (S-6820) were studied using 125I-labeled compound (125I-S-6820)1. At 5min after intravenous injection of 125I-S-6820 to male and female rats, high radioactivity was observed in the kidney. Radioactivities in the other organs were lower than the serum level. Results obtained by whole-body autoradiography showed that high concentrations of radioactivity were found in the cortex renis.2. At 5min after intravenous injection of 125I-S-6820 to 20-th day pregnant rats, no radioactivities were detected in the amniotic fluid and fetus.3. Within 24hr after intravenous injection of 125I-S-6820, 78% and 1 % of administered radioactivity were excreted in the urine and feces, respectively. However, 98% of excreted radioactivity in the urine was not precipitated with trichloroacetic acid.4. In the kidney after intravenous injection of 125I-S-6820, a low molecular weight degradation products of 125I-S-6820 were observed as revealed by gel filtration radio-chromatography. In addition, micro-autoradiogram of cortex renis after intravenous injection of 125I-S-6820 showed that S-6820 was likely to be ultrafiltrated by the glomerulus and absorbed by proximal tubules. S-6820 appeared to be degraded in the kidney.
著者
菅野 浩一 溝尻 顕爾 江角 凱夫 高市 松夫 東条 英晃 横島 徹熹
出版者
The Japanese Society for the Study of Xenobiotics
雑誌
薬物動態 (ISSN:09161139)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.237-246, 1987 (Released:2007-03-29)
参考文献数
6
被引用文献数
2 1

14C-Sch-19927を30mg/kgで雄性イヌに単回あるいは10回反復経口投与後の吸収,代謝および排泄について検討した. 1.単回投与後の血漿中放射能濃度は,投与後2時間に最高(15.22μg/ml)を示した後,8時間まで半減期4.43時間で消失した.投与後2時間の血漿中放射能の26%は未変化体であり,主な代謝物としてMD1が40%,M3が25%認められた.イヌ血漿のin vitro蛋白結合率は,0.1および1μg/mlでは90%以上であったが,10μg/mlでは60%であった.ヒト血漿の蛋白結合率は,いずれの濃度でも約70%であった.In vivoでのイヌ血漿蛋白結合率は,投与後2時間に35%を示した後,経時的に増加し,投与後24時間では69%となった. 2.単回投与後120時間までの尿中に66%,糞中に32%の放射能が排泄された.尿中放射能のうち,未変化体は6%であり,主代謝物としてMD1が52%,M3が18%認められた.β-Glucuronidase水解により,M3は全量が,MD1は一部がSch-19927に分解されたが,これはlabetalolのイヌ尿中主代謝物の性質と一致することより,M3はSch-19927のフェノール性グルクロナイドであり,MD1はアルコール性グルクロナイドであると推定された. 3.反復投与期間中,各回投与後24時間の血漿中放射能濃度は,投与回数に伴う濃度変化を示さなかった.最終回投与後の血漿中濃度は,投与後1.5時間に最高値(16.99μg/ml)を示したのち,8時間まで半減期7.12時間で消失し,単回投与に比べて消失は遅くなった.最終回投与後2時間の血漿中放射能の32%は未変化体であり,MD1が28%,M3が17%認められた. 4.反復投与期間中,尿中放射能排泄率は投与回数に伴う変化を示さなかったが,糞中排泄率は5回投与後まで増加した.最終回投与後120時間までの尿中に65%,糞中に31%の放射能が排泄された.尿中には,1回投与の場合と同じ割合の未変化体,主代謝物MD1およびその他の代謝物が検出された.
著者
渡辺 淳 岡部 博 溝尻 顕爾 中島 善次 菅野 浩一 山本 隆一
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.1075-1084, 1979-05-25 (Released:2008-03-31)
被引用文献数
1

The drug was well absorbed from the intestinal tract, and the bulk of it was excreted in the urine and feces. Biliary excretion was significant, and the existence of enterohepatic circulation was considered likely. After intravenous injection, elimination of radioactivity from the blood and various tissues, except for fat, was rapid for 2 hr, then became slower. Elimination of unchanged drug from the blood was very fast. Repeated oral doses did not changed the excretion and distribution features as compared to a single oral dose. Significant accumulation of radioactivity was not caused by repeated doses of 14C-labeled perisoxal. Three oxidized metabolites, p-hydroxyperisoxal, m-hydroxyperisoxal and 4-hydroxyperisoxal, were identified. Excretion of hydroxyperisoxals in the urine (free and conjugates) was greater than that of perisoxal itself.
著者
土屋 昭博 菅野 浩明 粟田 英資 太田 裕史 中西 知樹 林 孝宏
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

Zhu の有限性条件をみたす頂点作用素代数の表現のつくるアーベル圏がArtin かつNoethern であり、また既約対象が有限個であることを示した。さらに、対応する共形場理論を使ってこのアーベル圏がbraided tensor 圏の構造を持つことを示した。典型的な例として、頂点作用素W(p) について、その表現のつくるアーベル圏が一の巾根における制限されたs12(C)型の量子群の表現のつくるアーベル圏と同値であることを示した。