著者
荊木まき子 森田英嗣 鈴木薫 枝廣和憲
雑誌
日本教育心理学会第61回総会
巻号頁・発行日
2019-08-29

問題と目的 近年多職種連携教育は,教育領域においても緩やかにではあるが,始まりつつある(荊木・森田,2019)。しかし,教育領域における専門家である教員であっても,担任に代表される教諭や養護教諭等,異なる専門教育を受けており,またスクールカウンセラー(以下SC)やスクールソーシャルワーカー(以下SSW)に代表される他職種は,教員とは全く異なる養成教育を受けている。その中で,教育領域の多職種連携教育(IPE)を行うために,これらの異なる養成教育を受ける学生に対し,各養成校の学生がどのように多職種連携教育を学び,理解するのかについては,明らかにされていない。 もし,各養成学生間に専門性理解の違いが存在するならば,それを明らかにすることは,教育領域における多職種連携教育にとって,重要な示唆を与えるだろう。従って本研究では,小学校教員養成課程,養護教諭養成課程,SC養成として臨床心理士(公認心理師)養成課程の学生に模擬ケース会議(荊木・森田・鈴木,2015)を行い,その事前・後に学校内における専門家の専門性を記述してもらうことで,各養成学生の専門性理解の現状、及び模擬ケース会議の専門性理解に及ぼす結果を検討した。方 法研究協力者:小学校教員養成課程学生(以下<教員>)10名,養護教諭養成課程学生22名(以下<養護教諭>)は教育実習前,臨床心理士養成課程学生は11名(以下<臨床心理士>)内7名が学校実習後であった。実施時期:小学校教員養成課程・養護教諭養成課程は2015年1月,臨床心理士養成課程は2017年11月に行った。実施方法:中学2年生のリストカット事例による模擬ケース会議を各養成校で行い,事前・後にて,会議に登場する養護教諭,担任,管理職,SC,SSWによる5つの役割の専門性を自由記述してもらった。事後は,事前の記述に書き足す形で行った。分析方法:役割毎の自由記述による専門性から共通する項目を書き出し,項目数を養成学生毎に数えた。事後は新たな学習知見と見なし,累積数とした。これらの合計項目数を事前・後毎に比較して傾向を見た。各学生による事前・後毎の全専門性記述項目数はχ2検定,他の事前・後の項目数は直接確率検定にて検定を行った。また,各養成学生の自職種と他職種の専門性記述項目数を比較した。結 果 養成校毎の記述項目数を,Figure 1に示す。 <教員>は事前において,自職種である担任の専門性の記述項目数が他職種と比較して多い反面,全記述項目数では,他の養成学生と比較して少なかった(χ2(2)=14.58,P<.01)。事後では,全記述項目数が増加していた(P<.05)。特に,管理職の記述項目数が増加した(P<.05)。<養護教諭>は, 事前・後とも自職種である養護教諭の専門性の記述項目数が,他と比較して多く見られた。<臨床心理士>は,事前・後とも自職種であるSCの専門性の記述項目数が,他と比較して多く,特に事前では,SSWの記述項目数に差が見られ(P<.05),事後には有意傾向となった。以上より,事前・後に,各養成校の自職種の記述項目数が他職種と比較して,<教員>の事後の管理職以外は多く答えていた。 考 察 全体として事後に,各養成校の合計数が増加し,<教員>に有意差が見られたことから,模擬ケース会議学習効果が考えられた。特に管理職の仕事を<教員>の仕事として認識したと考えられた。他の<養護教諭>や<臨床心理士>の専門性理解に有意差がなかった理由として,事前に自他の職種をある程度理解し,事後も記述数の増加傾向があるものの,差が出るまでには至らなかったと考えられた。この<教員>と<養護教諭>・<臨床心理士>の理解差は,先行研究での教員養成の学生は教員が中心となり支援を行う認識を持つ傾向があること(森川・岩山,2019)を考えると,<教員>の専門性理解は,事前では各専門性について理解が乏しく,多職種連携教育の学習効果が現れやすかったと考えられた。比較的自他の専門性理解の記述数が多かった<臨床心理士>も,SSWは項目記述数が少なく,事後にその専門性理解は記述数が優位傾向になることで,一定程度改善されたと考えられた。 以上より,今後多職種連携教育において,各養成校の特性に応じた部分と共通する部分を整理して学習していく必要があると考えられた。
著者
福井 和広 山口 修 鈴木 薫 前田 賢一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.613-620, 1999-04-25
被引用文献数
85

顔画像認識において照明変動に対するロバスト性は不可欠な特性である. 本論文では"制約相互部分空間法"を用いた照明変動にロバストな顔画像認識法を提案する. 制約相互部分空間法は, パターン変形に対する高い吸収能力をもつ相互部分空間法の拡張で, 前処理として"制約部分空間"に射影された入力部分空間と辞書部分空間のなす最小角度を類似度と定義する. ここで制約部分空間を照明変動成分が含まれない部分空間とすれば, 最小角度, つまり類似度は照明変動に影響されないことになる. この要求を満たすために, 異なる人物の顔パターン分布を表す二つの部分空間に対してその差異を表す"差分部分空間"を導入する. これを同じ照明条件で生成した様々な人物の部分空間の組合せに対して求め, 求めた差分部分空間の集合の主成分空間を制約部分空間とする. 照明条件が大きく異なる顔画像を用いた評価実験により提案法の有効性を示す.
著者
小林 博人 田辺 俊英 鈴木 薫 石崎 宏 井上 久美子 中島 啓雄
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.240-244, 1990 (Released:2010-08-25)
参考文献数
10

症例1: 52歳, 女性。瘢痕性類天疱瘡。ニコチン酸アミド800mg/日4週間で口腔粘膜疹は消失, 56日間投与。その後の1年間に粘膜疹の出現なし。症例2: 66歳, 女性。水疱性類天疱瘡。ベタメタゾン3mg/日で水疱は消失。ベタメタゾン1mg/日に減量時よりニコチン酸アミド1000mg/日の併用を開始した。ベタメタゾンを6カ月間で中止, ニコチン酸アミドをステロイド離脱後6カ月間投与した。ニコチン酸アミド中止後の6カ月間に水疱の出現なし。両症例においてニコチン酸アミドによる副作用はみられず, 本療法は両疾患に対して有用な治療法と思われた。
著者
大島 龍彦 鈴木 薫 永井 靖人
出版者
名古屋学芸大学
雑誌
名古屋学芸大学研究紀要.教養・学際編 = The Journal of liberal arts, Nagoya University of Arts and Sciences (ISSN:13498452)
巻号頁・発行日
no.10, pp.73-82, 2014-02

The academic competence of college students has recently seen diversification in Japan, more specifically the lack of language ability as a medium of academic learning. Teachers are required to accurately comprehend the academic language proficiency of their students, without any useful tests that have the ability to measure Japanese competence in a valid and reliable way. The purpose of the research is to find an optimal way to measure learners' Japanese proficiency, which could be easily administered in daily classroom situations. The Japanese vocabulary IRT test was adopted, and given to 196 college students, with data being statistically analyzed and compared with those of the nationwide research. It was also collated to indicate differences among three departments the participants belonged to. Although the average score of the participants was higher than that of the nationwide research, a lack of sufficient vocabulary for academic learning was observed in 10-20% of participants. Moreover, the data was compared with that of the English vocabulary IRT test given in the same investigation. Results indicated that there wasn't any significant correlation between Japanese and English proficiency.
著者
吉野 美沙樹 古谷 勝則 鈴木 薫美子
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.591-596, 2011 (Released:2012-09-05)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1

Spaces for children to freely play in, such as fields and empty lots, have been diminishing due to urbanization. In this study, outdoor activities and nature experiences which remain in university students’ memories have been categorized, an d the activity areas have been identified. For the survey of outdoor activities, information of activity details and illustration of play areas were collected from 101 respondents. With regard to the survey of nature experiences, descriptions of nature experience and information on activity areas were collected from 70 respondents. Respondents themselves also participated in a workshop to categorize the nature experiences. The types of play area remaining in memories are in rather close proximity in everyday life as compared with locations such as large scaled parks. In particular, elementary schools (42%), parks (17%), and streets (13%) remained in university students’ memories. As for activity areas for nature experiences, nature land (31%) counted the highest figure, followed by parks (13%), neighborhoods (12%), elementary schools (11%), and fields (9%). It is important to consider areas which remain in university students’ memories even after ten years since their childhood. It is necessary to equip activity locations appropriately according to outdoor acti vities and nature experiences.
著者
大東 延久 清地 正人 綱脇 恵章 藤田 雅之 今崎 一夫 中井 貞雄 三間 圀興 車 信一郎 後藤 道夫 小久保 正之 中尾 直也 山中 千代衛 加瀬 貞二 青山 誠 赤羽 温 中野 文彦 松岡 伸一 山川 考一 大前 吾一 八木 隆志 伊藤 紳二 文 雅司 和泉田 真司 小野 晋吾 劉 振林 大竹 秀幸 猿倉 信彦 耿 紀宏 和田 智之 浦田 佳治 田代 英夫 南畑 亮 児玉 英範 田上 潤一 河仲 準二 窪寺 昌一 佐々木 亘 黒澤 宏 寺嶋 克知 田中 宏和 久保 博一 鈴木 徹 太田 毅 榎波 龍姫 若林 理 溝口 計 大部 彩子 渡邊 隆之 中野 真生 堀 司 西坂 敏博 伊藤 貴志 小島 哲夫 今野 進 藤川 周一 安井 公治 吉澤 憲治 森 勇介 佐々木 孝友 田中 光弘 岡田 幸勝 島村 清史 Namujilatu 福田 承生 松原 健祐 田中 歌子 今城 秀司 早坂 和弘 大向 隆三 占部 伸二 渡邊 昌良 大場 正規 加藤 政明 丸山 庸一郎 小矢田 康晴 山本 修平 平野 嘉仁 Pavel Nicolaie 佐藤 聡長 伊藤 篤史 大島 広明 吉田 弘樹 阪上 幸男 挾間 寿文 西岡 一 鬼澤 敦子 上原 昇 植田 憲一 西村 昭彦 宅間 宏 常包 正樹 田口 昇 稲場 文男 関田 仁志 RUTHERFORD Todd TULLOCHI Bill 笠松 直史 BYER Robert 松井 宏記 江口 武芳 川田 安男 金辺 忠 山中 正宣 中塚 正大 井澤 靖和 神崎 武司 宮島 博文 宮本 昌浩 川嶋 利幸 岡田 康光 菅 博文 秋山 靖裕 高瀬 智裕 高田 淳 湯浅 広士 小野 明 吉田 史朗 中山 通雄 佐藤 雅夫 内藤 真哉 町田 久忠 家久 信明 軽部 規夫 西畑 実 鈴木 伸孝 太田 忠喜 藤原 弘康 市位 友一 木村 信二 木村 美紀雄 庄司 康浩 今城 正雄 柳澤 隆行 内野 修 永井 智広 長澤 親生 住吉 哲実 荒井 恒憲 佐藤 俊一 石原 美弥 菊地 眞 バサ ニレシ 岡田 龍雄 前田 三男 水波 徹 松岡 直哉 岡崎 豊 菊池 健 山口 滋 南里 憲三 藤岡 知夫 森 啓 鈴木 薫 中田 順治 嘉成 和孝 小平 裕司 内藤 靖博 永野 宏 蓮池 透 谷脇 学 清水 幸喜 熊谷 幹郎 高島 洋一 遠藤 雅守 川上 政孝 武田 修三郎
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.23-24,27, 1999
著者
坂井 正宏 永井 伸治 河野 明廣 後藤 俊夫 古橋 秀夫 内田 悦行 佐々木 亘 米谷 保幸 河仲 準二 窪寺 昌一 加来 昌典 田中 鋭斗 島田 秀寛 和仁 郁雄 遠藤 雅守 武田 修三郎 南里 憲三 藤岡 知夫 河野 貴則 杉本 大地 川上 政孝 長友 昭二 梅原 圭一 砂子 克彦 登倉 香子 中澤 幹裕 福田 祥吾 草場 光博 綱脇 恵章 大東 延久 藤田 雅之 今崎 一夫 三間 囹興 大久保 宏一 古河 祐之 中井 貞雄 山中 千代衛 奥田 喜彦 太田 篤宏 直川 和宏 清地 正人 田中 秀宏 Roy Prabir Kumar 文 雅可 佐野 栄作 中尾 直也 沓掛 太郎 衣笠 雅則 山口 滋 森 啓 鈴木 薫 中田 順治 上東 直也 山中 正宣 和田 一津 内藤 靖博 永野 宏 蓮池 透 谷脇 学 清水 幸喜 佐藤 俊一 高島 洋一 中山 通雄 湯浅 広士 津野 克彦 滝沢 実 小西 泰司 畠山 重雄 沈 徳元 劉 安平 植田 憲一 桐山 博光 西田 幹司 日浦 規光 市位 友一 松井 宏記 田中 広樹 井澤 靖和 山中 龍彦 久保 宇市 神崎 武司 宮島 博文 宮本 昌浩 菅 博文 沖野 一則 今井 浩文 米田 仁紀 上田 暁俊 門馬 進 斎藤 徳人 赤川 和幸 浦田 佳治 和田 智之 田代 英夫 Droz Corinne 古宇 田光 桑野 泰彦 松原 健祐 田中 歌子 今城 秀司 早坂 和弘 大向 隆三 渡辺 昌良 占部 伸二 小林 準司 西岡 一 武井 信達
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.27-55,60, 1998
著者
鈴木 薫
出版者
日本保健科学学会
雑誌
東京保健科学学会誌
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.9-14, 2003

境界性人格障害とはDSM-IVによると,対人関係,自己像,感情の不安定及び衝動性の広範な様式で,最も対処の困難な人格障害である。今回,境界性人格障害患者に関する既出文献を総覧し,患者の問題行動に対する研究を整理,分析し,有効と考えられる看護を導き出した。
著者
鈴木 陽介 世良田 拓也 森 大志 小笠原 一生 鈴木 薫 牧野 孝成 伊藤 彰浩 大町 聡 二瓶 伊浩 今村 省一郎 竹原 良太朗 畠中 陽介 草場 優作 仁賀 定雄 中田 研
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1227, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】上肢の平衡反応は姿勢制御に寄与しており,ジャンプ着地時には足圧中心(以下COP)ピーク速度時間に影響することを健常人で明らかにした。しかしながら,肩関節機能障害を有する場合,上肢平衡反応を有効に利用できないことが考えられる。そこで,本研究は肩関節脱臼の既往が動的バランスに与える影響を探索することを目的とした。【方法】対象は肩関節脱臼の既往を有する患者9名(平均24.0±9.1歳)(以下,脱臼群),重篤な既往歴がない健常成人9名(平均24.6±9.6歳)(以下,健常群)であった。測定は,前方または側方へ20cmの高さから片脚ドロップジャンプ着地テストを行わせ,同側の脚で着地した時の床反力を計測した。上肢は胸の前で組ませる(以下,RES),制限なし(以下,FRE)の2条件とし,前方・側方へ右脚・左脚各6回測定した。床反力はダイナミックバランス評価システム(テクノロジーサービス社製)を用い,サンプリング周波数1kHzで計測した。動的バランス能力は,床反力データから,緩衝係数,鉛直方向の床反力ピーク(以下,Fz)およびピーク時間(以下,Tz),着地後20-200msのCOP軌跡長,前額・矢状各方向のCOPピーク速度,ピーク速度時間について検討した。統計は,前方と側方ごとに利き脚と非利き脚に分け,脱臼の既往と上肢の条件を要因とした1要因に対応がある二元配置分散分析を行い,有意水準5%とした。【結果】緩衝係数は交互作用に傾向が認められ,健常群のFRE条件では小さくなる傾向があった。Fzは利き脚・前方で条件と交互作用に傾向が認められ,健常群は脱臼群と比較してFRE条件でさらに小さくなった。Tzは非利き脚で脱臼群のみ早くなる傾向があり,側方ではFRE条件でより早くなる傾向があった。COP軌跡長は利き脚・前方で脱臼の既往に有意な交互作用が認められ,健常群ではFRE条件でCOP軌跡長が短かった(F(1,16)=16.19,P=0.001)。COPの矢状面ピーク速度には有意差が認められなかったが,ピーク速度時間は利き脚・前方のFRE条件で有意に短くなった(F(1,16)=9.86,P=0.006)。前額面ピーク速度では有意な交互作用が認められ,脱臼群のFRE条件では速度が有意に速くなった(F(1,16)=6.1,P=0.02)。【結論】肩関節機能障害が動的バランスに影響するかを探索するために,片脚ドロップジャンプ着地テスト中の床反力を計測した。FzおよびCOP軌跡長,矢状面ピーク速度時時間はFRE条件で小さくなったことから,上肢による平衡反応はこれらの要素を制御するために予測的に導入されていることが推察された。脱臼群では,特にFzやCOP軌跡長では健常群ほどの有効性がみられなかったことから,肩関節機能障害を有する場合,上肢の肢位に関わらず平衡反応を発揮できない可能性がある。本研究から,肩関節疾患患者でも動的バランスの低下から傷害の発生リスクが高まる可能性があり,バランス改善を促すアプローチの必要性が示唆される。
著者
谷山 哲哉 鈴木 薫 中田 順治
出版者
一般社団法人 レーザー学会
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.61-68, 1990 (Released:2010-02-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

Germanium, aluminum, and stainless-steel plates were irradiated with a pulsed CO2-laser beam (10.6μm) focused to be 0.1 mm in diameter, and resulting optical acoustic signals were measured with a PZT piezoelectric element. Results indicate that deposits on the surface and internal damage can be detected from the signal magnitude and phase angle, effectively by using repetitivefrequencies more than 100 Hz.
著者
鈴木 薫 小谷 卓也
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.921, pp.162-169, 2006-03-13

日立製作所は,2006年春に業界に先駆けて電子ペーパーを利用した汎用ディスプレイを発売する。2005年12月にはJR東京駅でこのディスプレイを利用した実証実験を実施し,話題を呼んだ。同社の電子ペーパー市場への取り組みを,実証実験の調査結果などを交えて議論する。
著者
鈴木 薫 高瀬 浩一
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

エタノールとシリコン基板の境界面に直流沿面放電を行い、陰極と基板間に挟んだ触媒金属メッシュの溶融とエタノールの熱分解によるカーボンナノチューブ(CNT)の析出で鉄やニッケル・銅・ステンレスを内包したCNTの生成に成功した。特にNi内包CNTは、直径D:5~80nm・長さL:50~800nmと直線でアスペクト比が10~20と高く、3~50層のグラフェンがNi棒の周りに析出したCNTが生成し、Niは面心立方構造の結晶性を有し格子定数は0.34nmであった。また、強磁性金属内包CNTを収束イオンビームにより針状タングステン先端に移植し、磁気力顕微鏡用の新規なプローブ作製に成功した。
著者
鈴木 薫
巻号頁・発行日
2010-03-25

本稿では、『就業構造基本調査』(1992年・1997年・2002年)の個票データを用いて、フリーターやニートの若年人口に対する割合が定義によりどのように異なるのか、同一のデータを用いた複数の集計により検証を試みた。また、フリーターやニートの割合の変化を世代間で見るために、生年階級・性別・学歴別のコーホートを作り、同一属性の中でフリーターやニートになる割合「フリーター率」「ニート率」が、年齢推移とともにどのように変化していくかを分析した。過去に厚生労働省や内閣府で行われた集計の定義を基にして定義した「厚生労働省定義」と「内閣府定義」では、フリーター・ニートもともに「内閣府定義」での割合が高く、それぞれ「厚生労働省定義」での割合の約1.5~1.25倍の値となった(2002年)。また、内閣府(2005)に準じてニートを類型化したところ、男女計では増加の見られなかった「非希望型」のニートが、女性では1992年から2002年にかけて若干増加していることもわかった。コーホート分析では、フリーターについては、(1)後に生まれた世代ほどフリーター率が高くなる、(2)高学歴者は比較的世代間のフリーター割合の上昇が小さくなる、という2つの傾向がわかり、中学校卒の1983~1987年生まれの世代では15~19歳時点でのフリーター率が男性で40%超、女性で約60%となっている。一方、ニートについては、ニート率の水準と世代間の格差は男女とも短大・高専卒と大学・大学院卒のグループと中学校卒と高校卒のグループで明らかに異なる。短大・高専卒と大学・大学院卒のグループではニート率はほとんど0%から推移していないが、他の学歴では後から生まれた世代ほど、ニート率が高くなる傾向があるのに加え、年齢に関わらず高止まりする可能性がある。1983~1987年生まれの世代は15~19歳時点で男女ともにニート率が15%近くにもなっている。 61p. Hokkaido University(北海道大学). 修士(経済学)
著者
鈴木 薫之
出版者
東京慈恵会医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2002

昨年度までの研究において,把持,切開,切離処理などの手術作業をリアルタイムに可能にする軟組織モデル,sphere-filled modelの開発を行った.また動物実験において,肝表面変位量とその変位量に応じた押付力の関係を得ることが可能になった.本年度では,このsphere-filled modelを用いて,実際の手術時の臓器に対する触感応答を得ながら作業を進めることをシミュレーション内で可能とするために,圧縮変形時の圧縮点表面変位量と圧力との関係を計測し,これをデータペース化してシミュレーションに反映させた.計測手法として,臓器の形状に応じ解剖学的に決定した点を中心に半径20mmの円形状に圧縮点5点を設定し,指先の太さを想定した直径10mmの円柱状のプローブ先端形状を持つ圧力測定装置を用いることにより,個体差が発生しないような工夫を行った.その結果,複数の実験結果を統合して得られた最大表面変位量は約30mm,最大圧力として約30gf/cm^2となった.また,臓器圧縮,圧縮解放時に応じたヒステリシス特性を有する表面変位量-圧力特性曲線を得,データベース化した.このようにして得られたデータベースの表面変位量を用いて,sphere-filled modelにおける充填球移動総和量をキャリブレーションすることにより,手術シミュレーションにおいて臓器に触れた際の感触を再現した.その結果,実際の臓器変形量に応じた定量的な反力応答能を有する軟組織モデルとなった.本モデルを用いることにより,実際の臓器特性を反映することができ,より実際に近い触感を伴った手術シミュレーションを行えるようになったと考える.