著者
尾上 英雄 佐野 典秀 高橋 亮一
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.60, no.580, pp.4168-4174, 1994-12-25

It is important to. analyze the human task in sports such as tennis games. In this paper, a fuzzy tool for evaluating of tasks in a tennis game has been proposed based on a mathematical model and questionnaires issued to players themselves. The present method is capable of calculating human performance by summing up the fuzzy-measured PSF (performance shaping factor). This elicits the two dominant PSFs with a modified fuzzy measure learning identification algorithm (FLIA) to describe the ill-defined process of human activity in tennis games. FLIA reduces a set of PSFs until human tasks are represented clearly, and groupings of tasks are illustrated on a two-dimensional map of the dominant PSF. Characteristics of groups among players of different levels are then studied via the cluster analysis.
著者
高橋 亮介
出版者
公益財団法人史学会
雑誌
史學雜誌 (ISSN:00182478)
巻号頁・発行日
vol.115, no.2, pp.169-193, 2006-02-20

Egypt saw a great expansion in the popularity of the local custom of brother-sister marriage during the first two centuries of the AD era, especially among metropolites, a privileged class in the Roman province. Why did this custom unfamiliar to the Romans flourish under Roman rule? How did the practice of sibling marriage function in Romano-Egyptian society? These are the questions this article addresses. Previous scholarship has attributed the reason for such popularity to the introduction of a rigid status system, under which provincial elites needed to prove their ancestry in order to acquire privileged status. Sibling marriage allegedly made the proof easier. However, another perspective is worth considering; that is, the economic function of brother-sister marriage. While scholars have admitted that sibling marriage contributed towards preventing the fragmentation of family property, this function has not been sufficiently explored in the historical context of the transition from Ptolemaic to Roman society. The question to be asked is how the significance of family property changed. Changes in the local administrative system and their effect on the economic situation of the provincials, especially their land holding system, stand out as particularly suggestive. Rome's rule over her empire depended not on a highly centralised bureaucracy down to the lowest level of local administration (like that of Ptolemaic Egypt), but on indirect control through cities, and especially their wealthy elites. When Egypt was made a Roman province, therefore, the Romans set out to create there a wealthy elite class by legitimating and expanding the private ownership of land. While these landowners had fiscal privileges and relatively large properties, they were expected to expend their wealth on local administration. They needed to be keenly concerned about the management of their property, in order to leave their offspring enough to perform the public services which accompanied their status. In terms of the motivation for brother-sister marriage, what needs most emphasis is women's acquisition of land as the result of its privatisation. Although some provincial families tried to limit women's acquisition of land through inheritance or dowry, it seems that, nevertheless, landholding by women considerably increased. Brother-sister marriage was an effective method to prevent fragmentation of family property in this situation of a significant increase of property coming into the possession of women. The Roman policy of governing the province indirectly was therefore responsible for the expansion of the local custom of brother-sister marriage. This article shows the complexity of the impact of Roman rule on a society and how the history of a local, non-Roman, custom also became part of the process of "Romanisation."
著者
高橋 亮介
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本年度は以下の研究を行った。ローマ期テプテュニスの家族史研究については、先々年度に作成した論文「ある家族の衰退」を大幅に書き改め、現在印刷中である。また同論文の英語版を外国の学術雑誌に投稿し、審査中である。また博士論文の他の部分についても改訂を進めた。また2006年に発表した邦語論文「ローマ期エジプトにおける兄弟姉妹婚」の改訂英語版Brother-Sister Marriage and Inheritance Strategies in Greco-Roman Egyptをロンドン大学のRowlandson博士と共に作成し、英国の学術雑誌Journal of Roman Studiesに掲載した。ここでは邦語論文以後に発表された研究を批判的に検討し、新たな論点を盛り込みつつ自説を再論した。ザウィエト・スルタン採石場のグラフィティ研究に関しては、前年度の調査概報を公刊し夏期に現地調査を行った。さらにグラフィティの二言語併用状況の歴史的性格を明らかにすべく、プトレマイオス朝行政における二言語併用文書の使用実践について考察し、アコリス遺跡調査の公開研究会で報告「プトレマイオス朝の行政と文字:二言語併用文書をめぐって」を行った『史学雑誌』第118編第5号「2008年の歴史学界」で「古代ローマ」の項目を執筆し、2008年に出版された古代ローマ史に関する邦語文献の紹介・批評を行った。鷲田睦朗氏と共訳したムーリツェン「民衆/民会の権力:ローマ政体への新しいアプローチ」は共和政期ローマの政治体制を論じたもので、ヘレニズム諸王国を下し地中海世界全域にわ社たる帝国を成立させたローマ理解を深めるものである。これらはエジプトを地中海世界の文脈でとらえる作業の一環社として位置付けることができる。
著者
高橋 亮
出版者
岡山大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2003

1.剰余体のシジジーの直和因子IS.P.Duttaは,ホモロジー予想の研究を通して「剰余体のあるシジジーが射影次元有限な直和因子を持つような局所環は正則である」という定理を与えた。このことから,剰余体のあるシジジーがG次元有限な直和因子を持つような局所環はGorensteinだろうと自然に予想される。私はこの予想が第2シジジーまでなら正しいことを証明した。さらに第2シジジーが直可約なGorenstein環に焦点を絞り,その環の構造を本質的に一通りに決定した。2.剰余体のシジジーの直和因子II半双対化加群は階数1の自由加群とCohen-Macaulay環の標準加群の共通の一般化にあたる加群である。上記1で述べたDuttaの定理は「剰余体のあるシジジーが自由因子を持つ局所環は正則である」と言い換えられるが,これに関連して,剰余体のあるシジジーが準双対化加群を直和因子に持つ局所環は何なのかを考え,それもまた正則になることを証明した。(従ってこれはDuttaの定理を含む。)さらに上記1で述べた(ものと同値な)問題「剰余体のあるシジジーがG次元0の直和因子を持つ局所環はGorensteinか?」が,[環の深さ+2]番目までのシジジーについては正しいことを示した。3.G入射次元有限な有限生成加群「入射次元有限な有限生成加群を持つ環はCohen-Macaulay環である」という定理はかつてBass予想と呼ばれ,1980年代に完全解決したPeskine-Szpiroの交差定理の系として得られる。私は,入射次元が有限な加群はG入射次元も有限であることに着目して,G入射次元有限な有限生成加群を持つ環がCohen-Macaulay環かどうかという問題を考えた。まずFoxby同値と呼ばれる圏同値に留意し,入射次元とKrull次元の間のよく知られた不等式のG入射次元版を与えた。そしてその不等式を用いて,もとの問題が多少の仮定のもとに成り立つことを証明した。
著者
森 芳樹 吉本 啓 稲葉 治朗 小林 昌博 田中 慎 吉田 光演 沼田 善子 稲葉 治朗 小林 昌博 高橋 亮介 田中 愼 沼田 善子 吉田 光演 中村 裕昭
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

文法理論の拡張にあたって実用論を援用しようとする試みは少なくない。本プロジェクトでは意味論を諸インターフェイスの中心に据えて、コンテクストと文法の相互関係についての研究を進めた。記述上の対象領域としては情報構造とアスペクト, 時制, モダリティー(ATM)を選択し、一方では, パージングを基盤に置いた構文解析を言語運用の分析と見なすDynamic Syntax(DS)の統語理論的な可能性を検討した。他方では、形式意味論・実用論と認知意味論・実用論の双方の成果を取り入れながらテクスト・ディスコースとコンテクストの分析を進めた。 なお本プロジェクト期間中に、当研究グループから4本の博士論文が提出された。
著者
渡邊 公一郎 今井 亮 横山 拓史 板谷 徹丸 三谷 泰浩 小林 哲夫 本村 慶信 セティジャジ ルーカスドニィ 高橋 亮平 米津 幸太郎 糸井 龍一 池見 洋明 実松 建造 HARIJOKO Agung SHERSTEN Anders IDRUS Arifudin WARMADA I Wayan DUNCAN Robert A.
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

インドネシア及びフィリピンの金・銅鉱徴地と地熱資源、タイ及びマレーシアの含REE花崗岩風化殼、フィリピンの斑岩銅鉱床および浅熱水性金鉱床についての地質調査を行い、鉱床生成条件の解析に基づく資源量と開発可能性の評価を行った。また、地質試料と室内実験データについて、地理情報システムとデジタルデータベースを併用した統合管理システムを構築した。
著者
渡邊 公一郎 米津 幸太郎 今井 亮 高橋 亮平 横山 拓史 中西 哲也 実松 健造
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

多くの鉱物・エネルギー資源を海外依存する我が国では、資源安定供給に向けて継続的に学術的な資源探査を行うことは必須であり、本研究では、レアメタル・金属・炭化水素資源を含む地下資源ポテンシャル評価のための新しい資源データモデル開発をアフリカ及び東南アジア各国の資源国で行った。結果、エジプト・シナイ半島の重希土類元素濃集帯、アルジェリア南部・ホガールでのレアメタル花崗岩体の発見、リビアでのリモートセンシングによる炭化水素資源の抽出を成し遂げた。東南アジア・モンゴルでは金、希土類元素、スズ、タングステン、モリブデンの新たな濃集地域の発見および既存鉱床の成因モデル開発を行い、探査・開発の指針を示した。
著者
島田 博祐 高橋 亮 渡辺 勧持 谷口 幸一
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.375-387, 2002-11-30

本研究の目的は、加齢および居住環境要因(入所施設とグループホーム)の適応行動に対する影響を障害程度別に検討することである。対象者は40歳以上の中高齢知的障害者188名であり、適応行動尺度(ABS)および高齢化に関する調査票を材料に用いた。結果として、(1)障害程度にかかわらず「自立機能」に50歳以降における適応得点の低下と不適応者の増加が認められ、中軽度群では「身体的機能」「経済的活動」および「責任感」に、重度群では「掃除洗濯」「仕事」および「心理的障害」の領域に同様の低下が認められた、(2)居住環境要因に関しては「経済的活動」「移動」「一般的自立機能」「台所仕事」の領域で、障害程度に関係なく入所生活者の適応能力がグループホーム生活者より低く、中軽度群での「数と時間」「言語」および「計画性」、重度群での「自己志向性」と「社会性」でも同様の差が認められた。