著者
尾田 昌紀
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.213-215, 2010 (Released:2011-03-28)

琵琶湖の固有亜種であるビワマスは水産重要種であるため古くから種苗放流が行われているが、自然産卵の実態については明らかではない。ビワマスの産卵実態を把握するために、2008年の産卵盛期に姉川を始めとする10河川において産卵床の分布調査を実施した。産卵床は姉川で最も多く確認され、次いで安曇川、芹川、石田川の順に多かった。いずれの河川においても、産卵親魚の遡上範囲は河川横断工作物や瀬切れによる遡上障害のため河川の中下流域に限られていた。
著者
木村 拓人 柳本 卓 日高 浩一 上原 崇敬 大島 達樹 伏島 一平 酒井 猛
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.2, pp.142-149, 2019-03-15 (Released:2019-04-02)
参考文献数
38
被引用文献数
2

外洋域に分布するヒラマサ3種(Seriola lalandi, S. dorsalis, S. aureovittata)の遺伝的差異から集団構造を明らかにするため,北西太平洋(日本沿岸,北西太平洋外洋,天皇海山)およびタスマン海で漁獲された個体を用いて,mtDNAのND4,CRおよびCOI領域の塩基配列を分析した。その結果,北西太平洋の4つの漁獲地点の個体間に遺伝的な差はなく,これらの北太平洋と南太平洋のタスマン海の集団間には有意な差があることがわかった。
著者
桑原 浩一 井上 舞 安本 早穂子 鳥巣 雄洋 野口 絵理香 久保 久美子 田丸 静香 永田 保夫 田中 一成
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
pp.17-00053, (Released:2018-01-30)
参考文献数
24

食塩の代わりにクエン酸塩を用いて調製する魚肉の新たな加熱ゲル化方法を開発し,本方法で調製した加熱ゲルがラットの血圧や脂質濃度に及ぼす影響を検討した。新規または従来法で調製した加熱ゲルをAIN-76組成の食餌に添加した。新規加熱ゲルの摂取は,高血圧自然発症ラットの血圧上昇を抑制させた。また,調製方法に関わらず加熱ゲルの摂取は,血清コレステロールおよび肝臓トリグリセリド濃度を減少させ,肝臓の脂肪合成酵素活性を抑制させた。新規加熱ゲルは,血圧上昇抑制および脂質代謝改善作用を有することが明らかになった。
著者
宮下 和夫
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.72, no.4, pp.636-639, 2006 (Released:2006-07-27)
参考文献数
27
被引用文献数
1 3
著者
藤枝 繁
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.23-30, 2011 (Released:2011-03-18)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

瀬戸内海で大量に使用されているカキ養殖用プラスチック製パイプ類の漂流漂着実態を明らかにすることを目的に,瀬戸内海全域を対象に海岸での回収調査および海面での目視調査を実施した。海岸における平均漂着密度は,採苗連に使用されるまめ管が最も高く 7.5 個/m2,続いて広島県の垂下連で収穫時に発生する損傷パイプ 4.5 個/m2,同垂下連で使用されるパイプ 2.9 個/m2 であった。まめ管,パイプおよび損傷パイプの発見率(漂着密度 0.1 個/m2 以上の調査海岸数の割合)は,広島県から西方の海域で高かったが,まめ管は東部海域にも広く漂着していた。
著者
足立 亨介
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.77, no.4, pp.578-581, 2011 (Released:2011-09-08)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2
著者
池田 譲
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.783-784, 2004 (Released:2005-07-08)
参考文献数
12
被引用文献数
1
著者
長谷川 功 前川 光司
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.3, pp.432-434, 2008-05-15
被引用文献数
2 5

北海道千歳川支流の紋別川には,本流と支流にそれぞれ堰堤があり,その下流側では,在来種アメマスから外来種ブラウントラウトへの置換が報告されている。一方,堰堤上流側では,ブラウントラウトは確認されていなかった。しかし2004年秋から2005年春の間に本流の堰堤が決壊し,堰堤上流側へのブラウントラウトの侵入が確認された。今後,堰堤上流側のアメマス個体群へのブラウントラウトの影響が懸念される。
著者
富山 新一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.40, no.12, pp.1291-1296, 1974-12-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
7
被引用文献数
5 8

When fish were exposed to a solution containing RSO3-, RSO4-type surfactants, these surfactants were particularly adsorbed on to the surface of fish gills, causing increased numbers of red blood cells in the treated fish. Death caused by these types of surface active agents was delayed by the addition of protein to the surfactant solution.These results suggest that the toxicity of RSO3-, RSO4-type surfactants for fish might be due to the formation of a surfactant-protein complex upon contact with gill protein.
著者
坂上 嶺 佐藤 駿 松重 一輝 安武 由矢 日比野 友亮 眞鍋 美幸 内田 和男 望岡 典隆
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.87, no.3, pp.255-264, 2021-05-15 (Released:2021-05-23)
参考文献数
42
被引用文献数
5

ニホンウナギ資源減少の原因の1つとして,鳥類からの被食リスクを低減する隠れ場所となると考えられる浮き石の,河川改修による減少が挙げられる。本研究では,浮き石による間隙の存在が,本種の生残に影響を与えるかを検証するために,間隙が利用可能な池と利用不可能な池の2群における生残率と肥満度の変化量を比較する実験を行った。その結果,間隙が利用可能な池では供試魚の生残率が有意に高く,浮き石による間隙は捕食者である鳥類から餌として発見される可能性を下げる効果があることが確認された。
著者
米山 兼二郎 八木 昇一 川村 軍蔵
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.1867-1872, 1992 (Released:2008-02-29)
参考文献数
13
被引用文献数
5 3

To determine the individual catchability of fish, angling experiments were conducted using five groups of tilapia in an outdoor concrete tank 10×5×0.65m in dimensions. The effects of previous experience of hooks, the hunger level, and the presence of eggs on catchability were determined using chi-square analysis. Five different baits were used at random to eliminate the effect of bait preference. At the start of experiments, about half of each group were hooked, marked by fin clips, and released back in to the tank with the unmarked fish. A recapture trial was repeated twice by angling and tallying marked and unmarked fish. Fish were thus hooked a total of three successive times, twice, only once, or_not at all. After the angling experiments, fish were given pellets and allowed to feed for 10-20 minutes, then examined for the amount of intake and the presence of eggs. Results indicated that fish that had been hooked earlier tended significantly to be hooked again. Fish did not learn to avoid hooks. Fish that had been hooked tended to eat more. Fish with eggs tended to be less catchable, but individual differences in catchability were also found among those without eggs.
著者
丸山 克彦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.75, no.5, pp.881-882, 2009 (Released:2010-01-17)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1
著者
岡本 一 川村 軍蔵 田中 淑人
出版者
日本水産學會
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.449-454, 2001 (Released:2011-03-05)

魚の摂餌行動に及ぼす背景色の影響をみることを目的とした水槽行動実験を行った。供試魚にはスズキを用い,白,赤,緑,青を背景色として擬餌5種類(白,赤,緑,青および透明)を同時に投入し,擬餌に対する魚の行動記録を水中ビデオカメラで撮影記録し,解析した。背景が白では,緑の擬餌に対する食付き頻度が顕著に高かった。また,背景が赤および青では,透明および白の擬餌に高い食付き頻度を示した。高頻度で選択される擬餌の色は背景色によって異なり,背景色とルアー色の普遍的な組み合わせは見出せなかった。