著者
赤林 朗 甲斐 一郎 久保木 富房 吾郷 晋浩 末松 弘行
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.517-527, 2001-10-01
被引用文献数
1

心身医療・心理療法領域におけるカルテ開示の意識に関連する要因を明らかにし, 今後の方向性を考察するため, 日本心身医学会の会員を対象に, 郵送による無記名・自記式質問紙調査を行った(回収率62%).回答者の多数は, カルテ開示の問題に関心・知識をもっており, カルテの一部あるいは全面開示に基本的に賛成を示した.一方, 心理療法におけるカルテ開示についての意識は二分した.重回帰分析の結果, 病名・病状の説明等に困った経験, 精神分析療法をしばしば用いることが, カルテ開示に消極的な意識に有意に関連していた.心理療法におけるカルテ開示の問題は, 各心理療法や個別疾患の特徴に沿った議論を行う必要性があると考えられた.
著者
鈴木 勝己 辻内 琢也 辻内 優子 熊野 宏昭 久保木 富房
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.185-191, 2007-03-01

近年,心身医療における物語りに基づく医療(narrative-based medicine; NBM)に関する研究では,病者の語りを質的に分析していく意義が理解されつつある.医療人類学によるNBM研究への貢献の一つは,病いの語りの質的調査において,病者・医療者・調査者間の交感的な関わりを含めた相互作用を理解しようとする点にあるだろう.病いの語りの医療人類学研究では,質的調査の中で生じた相互作用を考慮しつつ,病者の生活世界を精緻に理解しようとするからである.今回の報告では,精錬された病いの語りは病者の証言(witness)であり,その証言が証人である医療者と外部の第三者から確認されていくことが,NBMの実践においてきわめて重要であることを提示したい.本報告における証言は,全人的医療の理解に貢献し,NBM研究における重要な概念と考えられるからである.病者・医療者・第三者の相互作用は,病いの語りを精錬させ,病者が病いの専門家としての自負をもち,医療への過度な依存から脱していく臨床プロセスが確認される可能性がある.ここで問うべきは,病者の個人的経験に関する証言は,心身医療における治療の根拠となるのか,という点であろう.医療人類学は,病者の証言の理解を通して,NBMのあり方について根源的な問いを投げかけている.
著者
小川原 純子 横山 祐子 森下 勇 一條 智康 加藤 直子 山岡 昌之
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.1335-1342, 2015-12-01

思春期には体も心も大きく変化する.身体的発達のみならず,自我同一性(identity)の確立などこの時期の正常な心の発達を知ることは,思春期のうつ病や,摂食障害などの心身症を診察する際,その病態の基本的理解として欠かすことができない.また,思春期の患者がもつ生来の言語能力や社会適応力・認知力といった各人の能力を見極めることは,患者の感じている困難感の分析に有用である.さらに思春期に至るまでの生育環境や養育者との基本的信頼関係の構築の有無などの情報は,思春期の患者の心の発達過程での問題点を推測する重要な手掛かりとなる.
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.347-353, 2016

アトピー性皮膚炎の治療は, 薬剤による皮膚症状の治療, 悪化因子の検索とその除去, 保湿剤によるバリア機能の補完が基本となる. 悪化因子の一つである精神的ストレスは, かゆみを増加させ, 搔破に拍車をかける. 一方, 搔破がストレス対処行動になっていることもあり, 搔破行動が習慣化している場合, その離脱を図らないと本来の皮膚科治療の効果を十分発揮することができない. しかし難治化した患者の多くは, かゆみや搔破行動にとらわれており, やめようと意識するほどやめられないと訴える. そのような患者に「搔くな」と指導するより, 生き方や考え方の転換を目指し外来森田療法を行っている. 行動本位の生活を指導し, あるがままの生き方を体得させていく. 生き方の転換は, とらわれからの解放, ストレス状態の改善を促し, おのずと皮膚炎を軽快させることになる.
著者
Cloninger C.Robert 中嶋 照夫 中村 道彦
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.91-102, 1997-02-01
被引用文献数
1 1

人格の7次元モデルは人格障害のすべてについて効率的に鑑別診断し, さらに精神身体疾患を含むほかの精神障害の併害を説明する。人格障害の有無は自己志向(self-directedness), 協調(cooperativeness)と自己超越(self-transcendence)といった性格特性の未発達さによって示唆される。人格障害の特殊な亜型の有無は新奇性追求(noveltysee-king), 損害回避(harm avoidance), 報償依存(reward dependence)と固執(persistence)といったものを含む気質特性のプロフィールにより示唆される。7つのすべての特性は, 「気質性格検査(Temperament and Character Inventory;TCI)」と呼んでいるテストを用いて面接によるか, 自分で質問表に記入することで評価できる。TCIを使用した場合, 気質のそれぞれのタイプが特定化できるので相互に排他的となり, 多くの重複診断を避けることが可能である。気質特性はそれぞれ約50%の遺伝性(heritability)を有し, 遺伝学的には均質で独立している。性格特性の形態は, 精神分裂病, 気分障害と精神身体疾患を含む精神障害に対する感受性を決めている。たとえば, 「タイプA」を示す冠動脈不全の傾向のある人は敵意(低い協調), 慣習的(低い自己超越)と自己主張(高い自己志向)を示す。メランコリー性格はこれら3つのすべての性格次元で低く, 一方, 創造的な性格は3つすべてにおいて高い。循環気質者は自己超越と協調で高いが, 自己志向では低い。分裂病型者は自己超越で高いが, 他の2つの性格次元で低い。TCIは正常および異常人格に対する神経生物学的, 精神力動的, 社会文化的, そして認知行動的なアプローチを統合する概念的規範のうえに基礎をおいている。また, TCIはDSMの第I軸と第II軸の精神障害について実践的で信頼性と妥当性のある臨床鑑別診断法を提供するものである。
著者
香川 香 土屋 由希 西藤 奈菜子 寺嶋 繁典
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.748-756, 2013-08-01

本研究の目的は,女子大学生の月経前症状と,レジリエンスやソーシャルサポートなどのストレス緩和要因,月経へのイメージおよびコーピングとの関連を明らかにすることである.女子大学生296名を対象に,質問紙調査を実施した結果,精神的訴えの顕著な者にレジリエンスやソーシャルサポートとの関連性が示され,彼女らは月経を否定的に認知し,何もせず我慢するといった消極的な対処態度を選択しがちであった.一方,身体的訴えの顕著な女子学生は,身体的訴えの強さとストレス緩和要因との間に関連性を認めなかった.また本調査結果から,身体的訴えの顕著な者は受診に結びつきやすく,月経を肯定的にとらえがちでスポーツなどの積極的な対処行動を用いる傾向が認められた.精神的訴えの顕著な学生には,(1)治療者との信頼関係の構築を目的にしたカウンセリングや,(2)周囲の他者への認知の変容を図るカウンセリングが有用と考えられる.また,月経前症状に関する啓発活動を通じて,実際のソーシャルサポートを増やすことも重要である.
著者
橋本 久美 久村 正也 浜上 尚也 飯村 伸孝
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.1145-1154, 2015

大学生の学業怠惰傾向を測定する「なまけ傾向尺度」について,学業面・健康面・認知面との関連より尺度の有効性の検討を行った.大学生205名(男性109名・女性96名,平均年齢19.9±1.3歳)に,「なまけ傾向尺度」,GHQ28,POMS短縮版,「学業生活全般に関する調査」および「不合理な信念尺度」の質問紙調査を行った.Pearsonの相関分析では,「なまけ傾向尺度」3因子と取得単位率,GHQ28,POMSの多くの下位尺度との関連が認められた.取得単位率を従属変数とした重回帰分析では,「なまけ傾向尺度」の先延ばし因子と無気力因子が有意な独立変数となった.共分散構造分析の結果では,単位取得率には無気力因子および先延ばし因子からの直接効果が認められた.本研究では,「なまけ傾向尺度」が単位取得や精神的健康度および認知面と関連をもつことから内容的妥当性が確認され,さらに,なまけ傾向尺度の3因子が相互に関連しあい,単位取得行動を阻害する心理的構造が明らかになった.
著者
橋本 久美 久村 正也 浜上 尚也 飯村 伸孝
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.10, pp.1145-1154, 2015-10-01

大学生の学業怠惰傾向を測定する「なまけ傾向尺度」について,学業面・健康面・認知面との関連より尺度の有効性の検討を行った.大学生205名(男性109名・女性96名,平均年齢19.9±1.3歳)に,「なまけ傾向尺度」,GHQ28,POMS短縮版,「学業生活全般に関する調査」および「不合理な信念尺度」の質問紙調査を行った.Pearsonの相関分析では,「なまけ傾向尺度」3因子と取得単位率,GHQ28,POMSの多くの下位尺度との関連が認められた.取得単位率を従属変数とした重回帰分析では,「なまけ傾向尺度」の先延ばし因子と無気力因子が有意な独立変数となった.共分散構造分析の結果では,単位取得率には無気力因子および先延ばし因子からの直接効果が認められた.本研究では,「なまけ傾向尺度」が単位取得や精神的健康度および認知面と関連をもつことから内容的妥当性が確認され,さらに,なまけ傾向尺度の3因子が相互に関連しあい,単位取得行動を阻害する心理的構造が明らかになった.
著者
室津 恵三 本田 哲三 篁 一誠 狩野 力八郎 村上 恵一
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.33, no.8, pp.683-689, 1993-12-01
被引用文献数
4 1

In cognitive-behavioral programs designed for chronic pain patients, Iittle is known about the mechanism of psychological changes which occur during therapy, though the idea that pain behaviors are decreased is widely accepted. We have conducted a three-week outpatient program for twenty-three musculoskeletal chronic pain patients. We compared pre- and post-treatment values of VAS (visual analogue scale). MMPI profiles, and SDS scores of all patients in order to investigate what happens from a psychological point of view. Responses to each item of the MMPI and SDS were also examined to distinguish whether they had changed after the program. We found that VAS values, MMPI F, Hs, D, Hy, Pd, Sc, MAS scores, and total SDS scores had decreased significantly, whereas MMPI Lb and As had not change. Patients significantly changed their answers to 12 items of the MMPI and 6 items of the SDS, mainly concerning somatic preoccupation and depressed mood. We conclude that a programmed reconditioning exercise alters the incapacitated body image and that the change of cognition of pain in chronic pain patients improves their depressive state. We suggest that this approach may amend the mental as well as the physical status of chronic pain patients though further research focused on detailed cognitive changes, and long-term follow-up of this program are needed.
著者
黒川 順夫
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.507-513, 1988-10-01
被引用文献数
3

The most important portion of the original Morita Therapy is concerned with showing the patient how he is preoccupied by means of work and diary, and also with helping him learn through absorption in work, that he can do anything in spite of any pains and anxiety. But Morita Therapy is difEcult to practice under the current medical insurance system, or in the setting of modern cites where the doctor's ofEce is located in a high storied building with no provision materials for work. Therefore the author proposed "Walking Training Therapy (Modification of Morita Therapy)" in which walking is adopted instead of working. This therapy is conducted according to the following formula after the period of preparations which consists of one week of absolute rest. l. The patient decides together with the therapist where the final destination of walking will be. It is suitable to choose a station or a bus stop which is located within a 30 minute walk. 2. The patient decides the course of walking. 3. The patient decides the time of walking. 4. Speed of walking is left to the patient. 5. The patient walks by himself. 6. Distance of walking is gradually extended in so far as the patient can keep up the pace. 7. The stance the patient walked yesterday can certainly be covered today, despite the patients mood or the weather. 8. If the patient can walk to the final destination, he should begin to walk twice at his pace at different times. 9. The therapist must make a consistent evaluation of the patient according to the accomplishment of walking the routine distance in spite of pain or anxiety rather than the improvement of his symptoms. lO. It is desirable to guide the patient by means of the diary and also to add daily work besides walking. The author considers this therapy is more useful than the original Morita Therapy in psychosomatic medicine because it is possible for any doctor to practice it in hospitals of any modern city as well as on outpatients. Besides it does not change the essential part of the original Morita Therapy, that is, that he learns from experience. Also this therapy is very effective for such those with a phobia 6f going out, depressive state or anxiety neuroses and psychosomatic disorders.
著者
細谷 律子
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.332-338, 2014

難治化したアトピー性皮膚炎患者の中には,掻破が習慣性になっているものが少なくない.無意識に,イライラして,衝動的に,あるいは不安から逃避的に皮膚を掻破していることが多く,心理的依存状態を形成している患者もいる.掻破行動やかゆみ,あるいはアトピー性皮膚炎そのものにとらわれている(精神交互作用が生じている).そのような患者に筆者は単に「掻くな」と指導するのでなく,生き方や考え方の転換を目指し,外来森田療法を行っている.日記を介在させたり,患者同士が経験を話し合える場を提供しながらあるがままの態度の実践を指導する.その結果患者に気づきと意識の転換が生まれると,とらわれからの解放,症状を受容する心が生じる.さらに人生の受容につながっていくことも多い.勇気をもって自己実現に挑むようになり,これらの結果掻破行動は減少し,皮膚のバリア機能の回復が促進し皮膚症状はめざましく改善していく.
著者
平泉 武志 熊野 宏昭 宗像 正徳 吉永 馨 田口 文人 山内 祐一
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.397-405, 1998-08-01
被引用文献数
1

本研究の目的は, 自律神経機能, 心理・行動特性の面から, 医療環境下と非医療環境下にみられる血圧格差と, 心理的ストレス負荷時昇圧の類似点および相違点を比較することにより, 「白衣現象」の機序を明らかにすることである.対象は, 3回以上の外来受診にて収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上を満たし, 重度の臓器障害を伴わない未治療本態性高血圧症患者86例(年齢20〜75歳, 平均55歳;男性33名, 女性53名)である.非服薬下に外来随時血圧と24時間自由行動下血圧の測定を行い, 随時血圧と昼間(6〜12時)血圧の平均値の差を白衣効果と定義した.次いで, 十分な臥位安静の後に, 無負荷の状態で10分間, 数列逆唱による心理的ストレス負荷状態で6分間, 立位負荷状態で7分間, 血圧とRR間隔を一拍ごとに記録し, 心理的ストレス負荷時昇圧度を評価すると同時に, スペクトル解析により血管支配性交感神経活動と圧受容体反射感受性を評価した.さらに心理テストと半構造化面接を施行し, 種々の心理・行動特性を評価した.以上の自律神経機能の指標と心理・行動特性を説明変数に, 白衣効果と心理的ストレス負荷時昇圧を目的変数としたステップワイズ法による重回帰分析を行った.心理的ストレス負荷時昇圧には, ストレス負荷時血管支配性交感神経活動が正の関連を示したのに対して, 白衣効果には安静臥位時血管支配性交感神経活動が負の関連を示した.一方, 心理的ストレス負荷時昇圧には「神経症傾向」, 「怒り」, 「生活習慣の歪み」が正の関連を, 「タイプA行動」が負の関連を示したのに対して, 白衣効果には「抑うつ」が正の関連を, 「不適応」と「怒り」が負の関連を示した.また, 白衣効果と心理的ストレス負荷時昇圧との間には, 有意な相関はみられなかった.以上の成績から, 白衣現象は自律神経機能, 心理・行動特性のいずれの側面からも, 心理的ストレス負荷時昇圧とは異なる現象であることが示唆された.
著者
赤林 朗
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, 2001-12-01
著者
岡 孝和 松岡 洋一 三島 徳雄 中川 哲也
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.293-300, 1993-04-01
被引用文献数
6

The effects of conducting Autogenic Training (AT) on autonomic nervous functions were studied by using non-invasive autonomic nervous function tests. We used the coefficient values of the R-R intervals of ECG (CVR-R) as a parameter of the parasympathetic nervous function, while the coefficient values of the wave heights of digital plethysmograph (CVwH100) were used as a parameter of α-adrenergic sympathetic nervous function. In addition, β waves of thenar microvibration (MV) were used as a parameter of parasympathetic and θ waves of MV were used as a parameter of sympathetic nervous function. Forty healthy volunteers underwent AT for 5 minutes in the supine position after a sufficient observation period. Blood pressure (BP), pulse rate (PR), CVR-R. CVWH1OO and MV were all checked before, during and after undergoing AT. Results : (1) The well trained group (n=10) showed a significant increase of α2 waves of MV both during and after the AT. CVR-R and CVWH100 did not show any significant change. The beginners group (n=30) showed a significant decrease of θ waves of MV but CVR-R and CVWH1OO did not show any significant change. BP and PR did not show any alteration in either group. (2) The group whose trait anxiety (STAI) increased (n=6) did not show any significant change in CVR-R, CVWH100,MV, BP and PR. On the other hand, the group whose trait anxiety (STAI) decreased (n=34) showed a tendency of increased CVR-R as well as CVWH1OO by practicing AT, a significant increase in α2 waves and a tendency of decrease in θ waves of MV after undergoing AT although no significant change was observed in either BP or PR. (3) A dominant waxing and waning phenomenon of the digital plethysmograph was also observed during the sessions in those whose skin temperature was increased by AT. These results indicate that sympathetic nervous function as well as parasympathetic nervous function are both activated and the vasomotion of peripheral vessels is also activated when AT can be successfully administered.