著者
松山 洸一
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.90-98, 2016 (Released:2016-02-20)
参考文献数
15

Drinking an infusion of green tea leaves brewed in a teapot (brewed green tea) is part of everyday Japanese culture and is connected with pleasure and hospitality. In recent years, however, the consumption of green tea has been decreasing, something which is especially noticeable in the younger generation. The purpose of this study is to consider the frequency and reasons for drinking brewed green tea taking into account the differences between generations and how they value green tea. A questionnaire was distributed in the Kanto region in 2012-2013 and 309 valid responses were obtained by mail. As a result of analysis, it was seen that the younger respondents drank brewed green tea rarely especially at mealtimes. Regarding reasons for drinking, the following five factors were identified: ‘adjustment of mentality’, ‘affinity with green tea’, ‘passive drinking’, ‘its affinity with food’ and ‘regulation of body temperature’. There were no age differences in factors which have emotional and cultural aspects such as ‘adjustment of mentality’ and ‘its affinity with food’. However, younger respondents had little ‘affinity with green tea’ and they do not drink it with regard to its emotional and cultural value. That affected their frequency of drinking. If people became more aware of brewed green tea and drank it regularly, it might lead to more composure in their daily lives.
著者
金子 省子 青野 篤子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.363-372, 2008-06-01
参考文献数
11

This study aims to clarify to what extent those directly concerned with the education at child-care facilities are aware of the state of affairs at their respective place of work with a view to helping improve for nursery schools and kindergartens to implement some necessary measures from the gender viewpoint. An investigation covering 38 nursery schools and 34 kindergartens shows that the gender distinction as to equipment and other considerations was generally more evident in kindergartens than in nursery schools. A questionnaire to the staff of five day-care centers helped clarify further the actual conditions of gender considerations as well as the staff members' gender viewpoint. Generally, it was learned that the gender division as well as its extent was left to the management' decision. Of 47 respondents, most expressed their views against the gender division. However, those who had learned about gender issues believed that there was a need of attending to the issue. In fact, there were some reported cases of having changed the status quo by talking among the staff members. It is to be noted that there exists a difference of view among them as far as gender distinction is concerned; the views are split even among those working at the same place. So much so that there is a need for those directly concerned with the child education to get together to improve the subject matter.
著者
森 建太
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.253-255, 2011-04-15 (Released:2013-08-02)
参考文献数
14
著者
桐渕 壽子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.7, pp.649-654, 1992

(1) ビタミンD<SUB>2</SUB>の生成は日光より紫外線照射の方が数倍効果的である.使用したキノコの中ではエノキタケが最も多くビタミンD<SUB>2</SUB>が生成され, 2時間の紫外線照射で約2,000IU/g (乾物), 30分で約1,500IU/g (乾物) であった.<BR>(2) ビタミンD<SUB>2</SUB>強化エノキタケを作るため, 生産レベルでの照射を想定したモデル実験では30分の照射で500IU/g (乾物) のビタミンD<SUB>2</SUB>が生成され, 実用化には培養のプロセスから考えて, 30分位が適当と思われた. (3) 紫外線照射しビタミンD<SUB>2</SUB>が生成されたキノコを乾燥するとビタミンD<SUB>2</SUB>は約10%減少するが, 十分にビタミンD<SUB>2</SUB>供給食品として利用できる.<BR>(4) 日光や紫外線照射により生成されたビタミンD<SUB>2</SUB>は保存中に減少はするものの, 乾燥キノコの場合は6カ月保存しても約80%残存しており, 比較的安定であるといえる.<BR>(5) 紫外線照射後乾燥したビタミンD<SUB>2</SUB>強化エノキタケをビタミンD<SUB>2</SUB>強化食品素材として利用することが期待できる.
著者
森 理恵
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.8, pp.543-554, 2019 (Released:2019-08-24)
参考文献数
42

本論文は, 日露戦争からアジア太平洋戦争期 (1904~1945) までの「慰問袋」募集・送付活動について, 数量の推移や仕組みの発達を明らかにすることを目的とし, 慰問袋の募集と送付に関する新聞記事, 新聞広告, 業界紙, 団体機関誌, 軍事後援団体の報告書等を収集し, 分析した. 慰問袋の数量の推移については, 日露戦争や日中戦争だけでなく, 東北九州災害や青島攻略, 関東大震災でも多数の慰問袋を送る活動がおこなわれており, 単線的に増加したわけではないことを明らかにした. 慰問袋の変遷は, 日露戦争時を発生期, 東北九州災害・第一次世界大戦から関東大震災までを発達・完成期, 「満洲事変」から日中戦争・太平洋戦争前期までを拡大・定着期, 太平洋戦争後期を衰退期とみなすことができた. 東北九州災害から関東大震災までの時期 (1914-1923) が, 慰問袋募集・送付活動の仕組みの成立にとっては重要な時期であることがわかった. 慰問袋募集・送付活動の仕組みは, 慰問袋の送り手は女性男性子ども大人を問わず個人であり, 取扱機関は婦人会・青年団など地域の団体や, 学校, 百貨店, 製薬・製菓などの会社, 新聞社であり, 手続き方法は上記の取扱機関に手製または購入した慰問袋を持ち込む, 店頭で購入と同時に送付を申し込む, 新聞社などに代金を寄付する, のいずれかであることが明らかになった.
著者
高橋 美登梨 佐藤 百恵 川端 博子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.411-418, 2020 (Released:2020-07-18)
参考文献数
13

本研究では, 若年女性におけるブラジャーのサイズ選択の実態を検証した. 56名 (平均21.7歳) を被験者とし, 基本身体寸法に基づくサイズ, 被験者が日常的に着用しているサイズ, 販売員の資格を持つ者 (評価者) が選定したサイズの比較をするとともに, サイズ選択に関わる要因についてつけ心地と外観より考察した. 得られた結果を以下に示す. (1) 被験者の基本身体寸法によるサイズは, 被験者が着用しているサイズおよび評価者が選定したサイズと一致する割合が低く, サイズの選択にはつけ心地や外観といったフィット性が影響するといえる. 基本身体寸法からは乳房の左右差, 形状等の推定が難しいため, フィット性を重視したサイズと差異が生じることが示唆された. (2) 被験者が着用しているサイズと評価者が選定したサイズは, 約40%が一致とみなせた. 一致していない場合, 被験者はカップ体型を小さく認識していることが示された. (3) 被験者が日常的に着用しているサイズに対して, 評価者はブラジャーのカップ上部や脇が身体に食い込んでいると評価していた. また, 評価者が適切なフィット性であると評価したサイズは, 被験者にとってカップ上部の浮きを感じさせることが示された.
著者
木村 友子 福谷 洋子 加賀谷 みえ子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.151-159, 1991-02-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1

鶏肝臓をマリネに加工して食べやすくする目的で, マリネ調味液 (食酢・サラダ油に醤油を付加し, さらに清酒を25, 50, 75%添加したもの) に5℃の冷蔵庫で168時間漬け込んだ.その間の望ましい調製条件ならびに清酒がマリネに及ぼす影響について検討した, (1) マリネ調味液の食塩水を醤油に置換したマリネは官能評価において有意に好まれる判定であった.(2) マリネの清酒の浸透は清酒添加量増加に伴いほぼ比例してアルコール量が増加することを認めた.(3) おいしいマリネの調製条件は食酢12.5%, サラダ油12。5%, 醤油25%, 清酒50%の調味液に24時間漬けたマリネで硬さ, 舌ざわりが好まれ, 肝臓特有の臭気が緩和され, かすかな酸味 (pH5.3) があり, 清酒無添加マリネよりタンパク質の含有量が多く遊離アミノ酸の増加が著しく, アンモニア量も少なく味も良好で, 色も赤味度と彩度の値が高く, Aw値0.95, 細菌数104/gで保存性も優れていた.(4) マリネの清酒添加の影響は, とくに物性の硬さの値や色相の赤味度が漸増し, 食味にも関与し無視できない要因であった.
著者
坂田 由紀子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.335-339, 1989-05-05 (Released:2010-03-10)
参考文献数
9

市販のしらす干しについて, 衛生学的見地から品質調査を行った.鮮度の判定はpH, 水分, 水分活性, 塩分濃度, トリメチルアミン-窒素, 揮発性塩基窒素, ヒスタミンについてであり, 微生物学的検査では, 大腸菌群, 一般生菌, 腸炎ビブリオについて検査した.1) 水分は, 平均約40%で半乾燥品であるため, 生魚より低かったが, 含有量のばらつきが大きかった.これは, 生産地で出荷先にあわせて, いろいろな乾燥度の製品を製造しているためであると考えられる.ヒスタミン量は平均して新鮮な魚肉の含有量と同等であり, 最高でも3.57mg/100gで中毒量を超えるものはみられなかったが, 2期には含有量が1期に比べて有意に増加した.2) 微生物学的検査では, 一般生菌数は, 魚の干物と生魚の付着菌数より多い結果となったが, 106/g数を示したものが全体の32%あり, 大腸菌群数も干物に比較して検出率が高い結果となった.一般生菌数, 大腸菌群数ともに, 時期的な差はなかった。腸炎ビブリオは1例も検出されなかった.3) しらす干しの塩分濃度は市販の魚の干物より高く, 平均6.3%であり, 含有量は1期に有意に増加した.最近は魚の干物でも, 水分量が多く生魚に近い値になってきている事実に注目すれば7), しらす干しも生魚と同じように低温保持に十分な注意を払われなければならないし, また, それを購入した消費者も同様に取り扱う必要があると考えられる.
著者
亀谷 宏美 金崎 未香 小田切 雄司 小幡 明雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.250-258, 2019

<p> 41種類の色調の異なるトマトジュースのヒドロキシラジカル, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカルおよび一重項酸素の消去能をESRスピントラップ法により評価した. 濃赤色系, 赤色系, ピンク色系, 黄色系の各活性酸素消去能では大きな違いは見られなかったが, 濃赤色系が赤色系よりも一重項酸素消去能が有意に高かった. これらの色調のトマトについては, ヒドロキシラジカルと一重項酸素消去能は外観の色調と関係した結果が得られた. しかし, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカルについては色調との相関はあるものの, リコピンと<i>β</i>-カロテンだけでは関連性を説明できず, 他の抗酸化成分の関与が推定された. 一方, レモン色系のトマトは既に流通している従来のトマトジュースに比べ, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカル, 一重項酸素の消去能が有意に高く, 新しい機能性が期待された.</p>
著者
松本 仲子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.903-913, 1992-09-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

All examples of egg dishes described in cookery books published over the Edo period were collected and examined.Eggs, which has characteristics of heat coagulation and foaming, have been widely used not only as the material but also as a side material in various dishes. These cooking properties of eggs were fully utilized in the Edo period. Therefore the egg dishes collected from the literature include almost all those which have been known today.Egg dishes appeared in the literature of the Edo period for the first time. However some egg dishes, for example, “Fuwafuwa” and “Funoyaki” reached the golden age in early Edo period. This fact suggests that these dishes might have been known before the Edo period.
著者
犬飼 博子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.1233-1239, 1998-11-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
2

子どもの運搬の身体的負担を明らかにするために, (1) 子どもの運搬方法の野外調査, (2) 心拍数, エネルギー代謝率測定, (3) おんぶ, だっこについてのアンケート調査を行った.これらの実験, 調査を通して「子どもを運搬すること」を総合的にとらえることを試みた.結果を要約すると以下のとおりである.(1) 東京駅構内の野外観察から, 屋外の移動において, 最も頻度の高い子どもの人力運搬方法は, だっこ (腕・子守帯) 203例 (78.1%) であった.(2) おんぶは17例 (6.5%) 観察された.すべての事例において, 子守帯が用いられていた.(3) 子どもを運んで移動するエネルギー代謝率は, だっこ (腕) 3.7±0.34, だっこ (子守帯) 3.1±0.32となり, 比較的重い作業だった.(4) おんぶ (子守帯) で移動する場合のエネルギー代謝率は, 2.8±0.28で, だっこよりも身体負担が軽かった (分散分析の結果p<0.01で有意).(5) 立位実験でのおんぶ (子守帯) の心拍数は, だっこより上昇した.これは, おんぶの用具の装着が困難なためと考えられる.(6) おんぶ (子守帯) は, だっこ (子守帯・腕) に比べて身体負担が軽いけれども, 実際の生活ではあまり行われていないことがわかった.(7) だっこ (腕・子守帯) は, 身体負担が重いのにもかかわらずよく行われていることも明らかになった.(8) アンケート調査では, ベビーカーの普及が高かったが, 人力運搬方法では腕によるだっこ, 次いで子守帯によるだっこが多かった.これは野外調査と一致する.疲れを感じる身体部位も腕によるだっこでは腕, 子守帯を使っただっこ・おんぶでは肩が多かった.(9) 研究結果から, おんぶの見直しを含むいくつかの今後の課題を得た.
著者
工藤 美奈子 小泉 昌子 峯木 眞知子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.823-832, 2019

<p> 日本製の安全・安心な鶏卵皮蛋が製造, 流通されるために, 鶏卵皮蛋の貯蔵過程における品質の変化を明らかにすることを目的とした. またそれらの変化について, 台湾産皮蛋と比較した.</p><p> 白色レグホーン種鶏卵を加工した鶏卵皮蛋を入手した. 入手後1, 7, 14, 21, 28, 58, 118, 180, 360日間貯蔵した鶏卵皮蛋の成分, 外観の観察, 重量, pH, 色度, 塩分, 卵白の水分含有率, 卵白の破断特性, 卵黄のテクスチャー特性およびにおい識別装置によるにおいの測定を行った.</p><p> 鶏卵皮蛋は28日間で卵黄が軟らかい溏心タイプの様になった. 鶏卵皮蛋の構成比について, 貯蔵日数とともに卵白の割合が低下し, 卵黄の割合が上昇していき, 360日間で卵白と卵黄の構成比が逆転した. 鶏卵皮蛋の卵白は, 貯蔵日数とともにかたくなる傾向が見られ, 台湾産皮蛋と比較すると, 卵白が軟らかく, 卵黄はかたさと付着性が低かった. 卵白のにおいの類似度は, 硫黄系, アルデヒド系ガスのにおいが高く, 皮蛋独特のアンモニア臭が低かった. これより鶏卵皮蛋は, 皮蛋独特のアンモニア臭が少なく食べやすいと考える.</p><p> 製造後貯蔵中の品質の変化より, 鶏卵皮蛋が一定の品質の製品になったのは, 貯蔵28日間以降半年程度であった.</p>
著者
増田 智恵 今岡 春樹
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.343-355, 1996-04-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
10

Fifty tight-fitting patterns of the front bodice (T) were made by draping on the replicas of female trunks using sheeting. The front surface of each replica was divided into ten blocks by standard lines, and the blocks were traced. The gap lengths on each side of the blocks of T were compared with those of the front surface development patterns (D) made from the same replicas. The gap lengths of T were calculated by subtracting the side lengths of the body surfaces (B) from those of T; and the gap lengths of D were measured on the side of D. On T, most of the gaps were positive, as were those on D, showing that the side lengths of blocks on T were longer than those of B. However, on the sides of the center front and the front shoulder blocks of T covering the concave parts of the trunk, the gaps were negative. Therefore, the area of the center front blocks of T was smaller than that of D; and the curvature of the shoulder lines of T was more gradual than that of D. In order to construct a T, which fitted each individual without draping but by drafting, it was necessary to add positive and negative gap lengths to the side lengths of blocks on B which conformed to the body's concave and convex surfaces.
著者
増田 智恵 今岡 春樹
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.1017-1027, 1994-11-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15

Fifty replicas of the trunk surfaces were made by applying a gypsum method to female subjects (average are 19.3 years) in a normal posture. Each replica was developed and the flat trunk surface pattern was produced.The gaps on the surface development pattern of the front trunk were regarded as a factor for unfolding the trunk surface onto a flat plane. There were the gaps of the FCL 1 (front center line 1), FWL (front waist line) and CWL (chest width line) in all front surface development patterns. But other gaps of the FCL 2 (front center line 2), FBL 2·3 (front bust line 2 and 3) and FASL 1·2 (front arm scye line 1 and 2) did not appear to all. The surface development pattern of the front trunk was divided into ten (1-10) blocks. By examining the shape of these blocks we were able to determine the equations of the relation among the lengths of the sides of the blocks. In blocks 1, 4 and 5, the lengths of the sides including the gaps of the FCL 1 and CWL were made by those equations. The gap of FWL was made according to the lengths of the sides of the blocks 1, 2 and 5.
著者
藤田 宏美 清水 友里 大塚 譲 上田 悦子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.469-478, 2016 (Released:2016-08-23)
参考文献数
12
被引用文献数
1

Class practice and opinion on food safety education including that of genetically modified food was carried out based on a survey of high school home economics teachers in T prefecture. More than 90% of the teachers surveyed had taught food safety classes which included classes on food safety and genetically modified food. 38% of the teachers did not regard GM food as unsafe. Those teachers considered the advantages and disadvantages from a neutral viewpoint. The teachers who regarded GM food as unsafe felt the same way about food additives. They were also of the opinion that students became aware of the possible harmful effects of genetically modified food following a class on the subject. Teachers wanted to have up to date information on genetically modified food and wanted to conduct DNA recombination experiments in class. It is necessary to have the opportunity to learn about genetic information and genetic experiments for home economy teachers. It is also essential to develop good teaching materials about genetically modified food.
著者
谷口 (山田) 亜樹子 栗 彩子 佐藤 祐子 風見 真千子 野口 治子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.133-139, 2019

<p> 鎌倉産, 仙台産, 佐渡産の産地の異なるアカモクの一般成分を測定し, 成分の比較を行った. 鎌倉産アカモクは灰分が最も多く, 仙台産はタンパク質が多く, 佐渡産は炭水化物, 食物繊維が多かった.</p><p> 各産地のアカモクのミネラル量を測定した結果, 鎌倉産はカルシウム, 鉄が多く, 仙台産はナトリウム, カリウム, マグネシウム, 鉄, 銅が多く, 佐渡産は亜鉛が多かった. アカモクのポリフェノール量は仙台産が最も多く102.3 mg/100 g含まれており, 鎌倉産, 佐渡産は各々95.2 mg/100 g, 76.3 mg/100 gであった. アカモクは他の海藻よりポリフェノール量が多く, 抗酸化作用などの機能性が期待できた.</p><p> アカモクを用いて食品を製造し, 栄養計算を行った. 鎌倉産アカモクを食品に使用することで, 食品のカルシウム, 鉄のミネラルの栄養価が高くなり, ミネラルが豊富な食品となった. また, アカモクを添加することで, 食物繊維の多い食品となった.</p>
著者
前田 智子 浅川 具美 森田 尚文
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.571-579, 1999-06-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
15
被引用文献数
2

スポンジケーキの品質を客観的に評価するため, 小麦粉およびバターの混合過程に一定条件での手作業を確立し, バター添加温度の違いが生地と焼成後のケーキの性状におよぼす影響を明らかにした.スポンジケーキの材料配合は小麦粉 100g, 鶏卵 200g (卵黄 80g, 卵白 120g), 砂糖 100g とし, バターの添加量は30g とした.また添加温度はバター添加なしの対照, 40℃, 75℃, 98℃ の 4 試料とした.(1) バターの添加温度が高くなると, 生地の比重は小さくなり, 気泡の消失を抑制したと推察された.(2) バターの添加温度が高くなると, 生地中のバター粒子の分散性は良くなり気泡界面との付着も増加した.その結果気泡膜が強化され気泡の安定化にもつながったと考えられる.(3) バターの添加温度が高くなると, ケーキの膨化率と比容積は大きくなった.(4) バターの添加温度が高くなるとケーキはやわらかくなり, 弾力性に乏しく, 凝集性に富むようになった.(5) 官能評価では, 物性値の結果で特に弾力性に乏しく凝集性に富んだ 75℃ の試料が, 口ざわりと口どけの良さで良い評価を得た.以上の結果から, 高温のバターを添加することで生地に若干の熱が加わり, 卵中タンパク質の加熱変性とデンプン糊化が生じ, 焼成中気泡に十分な熱膨張をもたらしたと推察される.また生地中の水分含量は37.6~38.2% と試料間で有意差は認められなかったが, 添加されたバター中約 16% の水分はその温度が高温の場合には主にデンプンの糊化に使われ, グルテン形成を抑制し, ケーキの物性や官能評価に良い影響をおよぼしたと考えられた.