著者
石田 雅樹
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.57-67, 2015

ウォルター・リップマンの政治思想は、その「世論」民主主義批判の文脈において「エリート主義」「保守主義」と解釈され、ジョン・デューイらリベラリズムの論敵として理解されてきた。しかしながら、リップマンの「政治」と「教育」をめぐる議論を検証すると、そこにはニつの政治教育論が存在し、一方はデューイらと同様に学校教育を通じてアメリカ社会を民主的に変革するものとして、他方はそれとは別の教育論理でアメリカのリベラル・デモクラシーを再構築するものとして描かれていることに気づく。本論はこれまで論じられてこなかったこのリップマンにおける二つの政治教育論を取り上げ、一方の政治教育論が「市民教育」[メディア・リテラシー」「知能テスト批判」をキーワードとして市民の政治知識の向上に寄与するものであり、他方が「コモンローの精神」「公共哲学」「文明的作法」をキーワードとして一般公衆の精神的陶冶を強調するものであることを明らかにした。
著者
越中 康治 目久田 純一
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.167-176, 2016

本研究の目的は、現場の教師や将来教員を目指している学生たちが道徳の教科化を好ましいと感じているか否かについて、理由づけを検討することであった。前報では、教育学部生、保育者、小学校教員、中学校教員及び高等学校教員を対象として質問紙調査を実施し、①道徳の教科化、②道徳に検定教科書を導入すること、③道徳で評価を行うことのそれぞれについて、好ましいと思うか否かを尋ねた。本報では、前報で取り扱うことのできなかったこれらの理由づけの自由記述をテキストマイニングにより分析した。その結果、まず、道徳の教科化に関してネガティブな認識が示される要因のひとつが評価の導入であることが確認された。また、検定教科書や評価の導入を肯定する理由づけにおいて特徴的であったのは「教科になれば必要だから」という消極的な理由であった。特に評価に関しては、導入すること自体に積極的な意義を見出した回答はほとんど見られなかった。教科化のための検定教科書導入、教科化のための評価といった認識が、道徳の教科化に対する抵抗感をさらに強めるひとつの要因となっている可能性が示唆された。
著者
鈴木 渉 齋藤 玲
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.223-230, 2015
被引用文献数
1

本稿の目的は,まず,第二言語習得研究(Second Language Acquisition Research),特に,第二言語学習におげるアウトプット(話すことや書くこと)の役割に関する研究について概観し,次いで,認知心理学の観点から,それらの研究の課題や今後の方向性について展望することである。本稿で取り上げる認知心理学における知見とは,記憶検索(memory retrieval)の現象のひとつとしての検索経験(retrieval practice)の効巣である。本稿では,検索経験の効果に関する近年の研究成果に基づいて,第二言語学習におけるアウトプット研究のこれからの展開の可能性を示したい。
著者
本図 愛実
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.285-295, 2015

When we consider the desirable educational policy such as be supported by the people, it is useful that we see the policy augment going to change the government through the two-party system since it may not happen all the time in JAPAN. There are the two-party system in the U.K. and the U.S.A. From observing those changing government, we can notice their educational policy argument are focused on school management system and teaching profession, and belong to the context contributing to economy. After changing the government in the U.K., the coalition government has been succeeding to checks and balances system consisted of decentralized to school, evaluation by outside agency and school choice, which were confirmed in previous government. Otherwise the coalition government promotes Academies and Free schools as new school management system. It also push forward the school-led system by mainly teaching schools, which role is to initial teacher education, professional development and school self-improvement. It points out that the commitment to school governance by the people depending on their own position and the explanation for the people the result of education policy is important if educational policy would get to the public endorsement. We should carefully watch school-led system proceeding since continuing professional development needs broad and theoretical support.
著者
岡 正明 大山 優美子 小川 貴史
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.40, pp.201-208, 2005

エダマメは,小中学校における栽培学習の教材として多く用いられているが,収穫適期が夏休み中になり,生徒に収穫を体験させられないという失敗が多い.本実験では,エダマメ6品種を用いた2年間12回の栽培実験を行い,播種日から収穫適期までの日数と,その期間の気温との関係を解析した.その結果,早生・中生品種について,気温データのみを用いる有効積算温度法により収穫適期の予測が可能であることが示された.また,平年並み気温の年であれば,年度を越えて適用できる計算法の可能性が示唆された.エダマメをマルチビニール無しの畝に直播きする圃場において,収穫適期を夏休み期間から外すためには,宮城県では6月中旬播種・夏休み後収穫の栽培時期が望ましいと考えられた.
著者
太田 直道
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.44, pp.308-293, 2009

What is the essence of the philosophy of Spinoza? Why are we attracted to the philosophy of Spinoza? In theage of rationalism and enlightenment, Spinoza didn' t mean to proceed another way. His argument is definitelyrational, and full of analytical mind. We can see in his thought the spirit of a logical argument and of a criticalradicalism. In his "Ethica", he declared to examine radically the mind of human being, and here we can see hisfree and independent spirit. It was a strife against the human mind which had fallen into the delusion andsuperstition, and the main battlefield was moral and religion. He asked to understand all by the principle ofnecessity, and of "sub specie aeternitatis", and it means that Spinoza had protested against the hegemony of moral,which had played a role of hotbed for any superstition. To make this point at issue clear, we consider the following discussions: 1.The meaning of Ethica by Spinoza 2.On the ethics of modal affection 3.On the ethology of mind 3.On unity and eternity
著者
出口 竜作 小野寺 麻由 並河 洋
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.47, pp.95-100, 2012

刺胞動物門ヒドロ虫綱に属すタマクラゲ(Cytaeis uchidae)は、生体内に緑色蛍光タンパク質 (Green Fluorescent Protein; GFP)様の物質を持ち、青色光を照射すると緑色の蛍光を発する。本研究では、タマクラゲのGFP様物質がどのような時期に、どのような部位で発現しているのかを詳しく調査するとともに、GFPを題材とした授業の立案および実践を行った。まず、共焦点レーザー顕微鏡を用い、タマクラゲのクラゲにおけるGFP様物質の局在について調べたところ、緑色蛍光は主に傘の外側と内側の上皮、および生殖巣の上皮に見られることが分かった。次に、ライフサイクルの各段階における緑色蛍光の有無と分布について調べたところ、配偶子(卵・精子)、受精卵、初期胚、プラヌラ幼生には、蛍光の発現が認められなかったのに対し、プラヌラ幼生が変態して生じるポリプには、主に体壁の上皮に蛍光が見られた。また、クラゲ芽(後にクラゲとして遊離)も蛍光を持っていたが、ポリプどうしを繋ぐストロン(走根)は持たなかった。古川黎明高等学校の生徒を対象に行った授業実践では、蛍光やGFPについて基礎的な説明を行った後、青色の発光ダイオード(LED)を用いた光源を自作してもらい、それをクラゲやポリプに照射してGFP様物質の観察をしてもらった。事後に行ったアンケート調査からは、この授業が生徒の興味・関心を引きつけ、生徒にとって理解しやすい内容であったことが判断できた。
著者
工藤 哲三 横山 朝明 小玉 誠 水谷 政美 今野 次雄
出版者
宮崎県工業技術センター
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.159-163, 2010
被引用文献数
2

甘藷製焼酎粕をデカンターによる固液分離後、液部を中空糸膜を使用して得られる無菌ろ液を焼酎の仕込み水として繰り返し再利用していく発酵試験を行った。5回までの再利用において、対照区(通常の仕込方法)と同等かそれ以上のエタノール収量が得られた。ろ液は、再使用回数が増えるにつれ、酵母増殖における誘導期の延長や増殖速度の低下が観察された。
著者
樋口 広思
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.55, pp.251-256, 2021-01-29

This study examines and considers suicide prevention in school. When considering suicide prevention, it is important that suicidal ideation is properly evaluated. However, the evaluation of suicidal ideation is often a direct evaluation. Therefore, it is often difficult to implement at school. Therefore, we examined whether individual differences between BIS and BAS based on Gray's temperament model could indirectly evaluate suicidal ideation. As a result, those with high suicidal ideation also had significantly higher BIS scores. This suggests that the BIS score can be used to indirectly estimate suicidal ideation.
著者
川﨑 惣一
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.31-44, 2011

近年、いわゆる環境問題やエネルギー問題が深刻さを増していることと相まって、さまざまな学問分野において、人間と自然との関わりを問い直す研究が実践されている。本論の目的は、シェリング、レーヴィット、メルロ=ポンティのそれぞれが展開している、近現代ヨーロッパの哲学における自然哲学の三つのアプローチをとりあげて検討することで、人間と自然との関わりを哲学的に分析していくにあたって、どのような観点をとるのがふさわしいかを考察することである。人間は自然の一部であるが、同時に、自然を超越した存り方をしてもいる。これによって人間は自然を対象化することができるが、同時に自然から疎外されてもいる。こうした根本的な事態を踏まえつつ、人間と自然との関わりに関する哲学的考察を深めていくためには、人間と自然との同一性を前提したり、人間に対する自然の自立性を強調したりすることは、ふさわしいことではない。人間が人間独自の存在構造を解明したうえで、自然との関わりに関する考察を進めることが必要となる。これによって、「自然」という言葉でわれわれが何を理解するのがふさわしいか、という問いに関する洞察もまた、深まっていくと思われる。
著者
佐藤 得志 佐藤 雄介
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.55, pp.105-120, 2021-01-29

現代数学において, 選択公理は必要不可欠な重要な公理である. しかし, これを仮定することにより, 直観的には受け入れ難い数学的な事実が導かれることがある. 本稿においては, その代表的な例として, 3 次元における Banach-Tarski の定理を取り上げる. 特に, 選択公理を用いることによってHausdorffの定理が導かれること, 及び, これを用いて Banach-Tarskiの定理を証明できることについて, その詳細を解説する.
著者
本田 伊克
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
no.55, pp.307-315, 2021-01-29

This article is the attempt to make clear the theorical and practical issues of "Inquiry Study" in Japanese school, relying on the sociological theory of pedagogy which focuses on its nature and context. In the section 1, we overview the background where "Inquiry Study" was introduced in Japanese school curriculum and, its target is changed fundamentally. In the section 2, we inquire the process of change in the "curriculum message" about the "what and how" of Japanese Inquiry Study, Finally, in the section 3, we consider the theoretical and practical issues about Japanese Inquiry Study, on the purpose of enriching the learning in school for the children, who will carry our future.
著者
勝部 裕
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.27-52, 2005

Woher die feudalistische Nationalitat oder der anti-deutsche "Schauvinismus" eigentlich in der sogenannten Dalimil-Chronik herkommt, lasst das Problematik in der Beziehung zur Investitur des Prager Bischofs betrachten. Um der letztere in Keime des Investiturstreits geht es auch der Cosmas-Chronik, der genau Dalimil folgend bis zum ersten Viertel des 12. Jh. verarbeitet wurde, wie der Streit erst deutlich im Laufe des kommenden Jahrhundertlang ausbrach. Bei der Reihe der Verfahren von der Wahl, Investitur und Ordination musste der Prager Bischof sich in der Spaltung unter den bohmischen Fursten mit ihren eigenen Kirche und in der unmittelbaren Auswirkung der deutschen Konigen zwischen Sachsen und Bayern befinden. Im Vergleich zur Fremden von aussen in der Dalimil bedeutet also das, dass die sozialen verschiedenen Umstande innerhalb des bohmischen Land besonders im Mittelpunkt von hohen Geistlichkeit zu betrachten sind, wie es der Bischof Vojtech zum Gegenstand machte.
著者
越中 康治
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.279-286, 2018

本研究の目的は,教育学部生の道徳教育に対する考え方と権威主義的伝統主義及びDark Triad との関連について,性差を含めて探索的に検討を行うことであった。予備的な質問紙調査の結果から,大きくわけて以下の3点が確認された。第₁に,権威主義的伝統主義傾向の強い者ほど,教育は集団のためであると認識し,道徳教育において価値や美徳を伝えることと行動の習慣化を重視する傾向にあった。第₂に,Dark Triad 傾向の強い者ほど,道徳は外から与えられるものであり,道徳教育においては価値や美徳を伝えるべきと認識する傾向にあった。ただし,Dark Triad に関しては,権威主義的伝統主義に比して,道徳教育観との関連は明確には示されなかった。第3に,道徳教育観には性差が認められ,女性に比べて男性は,人間の本質は悪であり,道徳は外から与えられるものであり,道徳は社会によって異なると認識するとともに,道徳教育においては価値や美徳を伝えることを重視する傾向にあった。本研究は予備的な検討に過ぎないが,道徳教育観とパーソナリティとの関連については,今後,性差を十分に考慮した上で研究を蓄積していく必要があることが示唆された。
著者
石田 雅樹
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.39-47, 2014

ウォルター・リップマンが『世論』(1922)で安易な「世論」民主主義を批判し、政治の実践においては専門家の知性の活用を重視していたことはよく知られている。しかしながら、この専門家の知性の活用は統治者だけではなく、「世論」を生み出す「一般公衆」へも向けられていることについては、これまでほとんど注目されてこなかった。またさらに「世論」の偏向を是正する取り組みとして、今日で言うところの「メディア・リテラシー」への言及があることも考察の対象とされてこなかった。本稿はこれまで軽視されてきたリップマンの「市民教育」論、あるいは「メディア・リテラシー」論に光を当て、それが「世論」改善にどのような役割を果たすのかを明らかにした。
著者
立原 慶一
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.127-135, 2014

When asked to compare Katsushika Hokusai's Great Wave Off Kanagawa and Gustave Courbet's The Wave, the following two points were identified: whether the pictures have drama, and whether they capture the wave structurally from the novel viewpoint of at sea. Genpei Akasegawa's Great Wave Off Kanagawa features in a Japanese language textbook used at the middle school affiliated with the Miyagi University of Education, but does wording that one might assume to be inspired by it appear on worksheets, or not? This was also taken into account. We set out to rank art appreciation ability with a view to exploring the status of these three. First, a pattern was recognized that seemed slightly lacking, in that there was no awareness of drama in the work, and theme was confined to the dynamics of the wave; second, a pattern in which despite being receptive in class to plastic properties and then aesthetic properties, when it came to sensitivity to theme, these were completely discarded for total reliance on preconceptions; and third, a pattern that achieves subjective appreciation, while based on the writings of Akasegawa. For a method of art appreciation of the third type to be realized involves a certain level of art-appreciation ability, and a response to the reading experience, and here aspects of these were investigated.
著者
棟方 有宗 攝待 尚子
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.91-97, 2010
被引用文献数
1

仙台都市圏を流れる広瀬川の自然や魚類を原資として観光や食文化を起こすとの前提に立った、都市と自然が共存する河川保全の一試案について、他都市の事例を参考に提言する。郡上八幡(岐阜県郡上市八幡町)では、河川水を用水として張り巡らせる歴史的街並みによる観光客の誘致に成功しており、また、長良川の魚類資源(アユ、アマゴ)をブランドとした地産地消の食文化、経済を構築している。知床半島(北海道斜里町、羅臼町)周辺では、世界自然遺産の河川自然や周辺の生物資源を原資とした観光・レクリエーション誘致が推進されている。仙台の広瀬川では、未だ両地域の様な自然や魚類を原資とした観光や文化的活動に乏しい。そこで上記の事例を参考に、広瀬川の河川自然や魚類資源を原資とした、仙台の立地の視点(空港、新幹線等のゲートウェイ機能、東北地方のハブ機能)に立った観光や食文化、教育、文化、ひいては仙台市の人口維持といった効果について議論するためのシンポジウムを行った。
著者
越中 康治
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.159-165, 2016

本研究の目的は、現場の教師や将来教員を目指している学生たちが道徳の教科化を好ましいと感じているのか否かについて、探索的に検討を行うことであった。教育学部生、保育者、小学校教員、中学校教員及び高等学校教員を対象として質問紙調査を実施し、①道徳の教科化、②道徳に検定教科書を導入すること、③道徳で評価を行うことのそれぞれについて、好ましいと思うか否かを尋ねた。また、現職者の一部に対しては、①〜③のそれぞれについて知っているか否かを尋ね、知っているか否かと好ましいと思うかの判断との間にどのような関係があるかを探った。その結果、主として次の2点が明らかとなった。第1に、道徳の教科化をめぐっては、当事者とも言える小学校教員及び中学校教員の9割近くが教科化そのものを知っており、道徳で評価を行うことについても知っていると回答したが、検定教科書の導入に関しては3割程度が聞いたことはあるがよくわからない状態にあった。また、保育者や高等学校教員においては、そもそも道徳の教科化自体について知らない、あるいはよくわからない状態にあることが示された。第2に、道徳の教科化をめぐっては、特に小学校教員及び中学校教員においてネガティブな評価が示され、教科化を好ましいとする者は2割に満たず、評価を行うことを好ましいとする者は1割にも満たなかった。他方、教育学部生及び保育者・高等学校教員においては、小学校教員や中学校教員ほどネガティブな評価は示されなかったが、その理由は、そもそも道徳の教科化に関してよくわかっていないからである可能性が示唆された。
著者
本間 明信
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.223-230, 2008

授業研究の目的を三つの視点で記す。ひとつは、子どもの発見、二つ目は子どもの認識を探るため、三つ目は教材の発見と開発、この三つについて記す。