著者
池田 心 森 幹彦 上原 哲太郎 喜多 一 石橋 由子 石井 良和 竹尾 賢一 小澤 義明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.87, pp.49-54, 2008-09-12
参考文献数
3

京都大学情報環境機構では,PC 端末サービス・メールサービス・認証サービスを中心とする教育用コンピュータシステムの提供を行っている.利用者管理という視点から見たとき,本システムの特徴として,1)学生に加え教職員等全ての京大構成員を利用者として認めること,2)身分番号とは異なる ID を与え,身分が変わっても同じ ID やメールアドレスが使えること,3)利用開始に際し学生には講習会の受講を義務づけていること,が挙げられる.本稿では,この特徴に起因するさまざまな課題と,それにどう対処してきたかを報告する.Educational Computer System of Kyoto University mainly provides PC services, E-mail services and authentication services. From the viewpoint of user management, this system has 3 major characteristics, 1) it is available to all Kyoto University members, not only students but also staffs and faculties, 2) it provides an user-ID "a0xxxxxx" which differs from his student-ID or staff-ID, and he can use the same user-ID even if his position is changed, and 3) before user registration, students must attend a short lecture about computer literacy and security. In this paper, various issues arising from such characteristics and our solutions for them are described.
著者
福家 孝彦 菊池 豊
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.38(2006-DSM-040), pp.133-138, 2006-03-29

本研究では、IPv4 PAアドレス体系に基づくネットワークに対して、インターネットへのマルチホームを行う手法を提案する。本提案では、アドレスプレフィックスの長い経路を広告しないため、インターネットバックボーンに与える影響が小さい。また、トンネリングによる仮想接続上にトラフィックを流すことで、冗長経路の有効利用や障害時の高速切り替えを実現する。これらの機能について、所定の性能が確保できることを検証した。本研究の内容は、企業や地域ISPなどのPAアドレス環境において特に有効であり、バックボーンへの負荷をかけずに高品質なインターネット環境を提供できる。
著者
須藤 勝弘 小倉 広実 三上 秀秋 深瀬 政秋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.96, pp.49-52, 2004-09-24
参考文献数
6

汎用の負荷分散装置を用い,研究用および教育用メールサーバの多重化を行った。メールサーバの多重化は,負荷分散およびフェイルオーバーにより実現している。メールサーバが提供を行うサービスのうち,SMTP,POP3およびPOP3 over SSLについては,負荷分散をおこなっており,目的を達成したが,IMAP4およびIMAP4 over SSLでは,負荷分散により,受信メールの処理に不具合が発生することが想定されたため,負荷分散はおこなっていない。全てのサービスで負荷分散が行われているわけではないが,メールサーバのサービスを停止することなく,サーバ機を停止して保守作業を行うことが可能となり,メールサーバの可用性が高まった。さらに,負荷分散をおこなっているサービスについては,今後,負荷が上昇した場合,新たにサーバを追加することが容易である。Contemporary mail services are frequently interrupted in order to meet with various attacks like computer virus, denial of service, etc. Since those services are public activities, it is crucial to provide a full time mail service even if a mail server system stops in case of its maintenance. With respect to robustness, we have constructed a mail server system by integrating four mail servers, which are controlled by general-purpose server load-balancers. Although IMAP4 and IMAP4 over SSL protocols have redundancy by hot standby system, SMTP, POP3 and POP3 over SSL protocols are completely load-balanced. Thus this integrated system is actually non-stop. If the load of mail servers will continuously rise to be full up to capacity, we can append a new mail server and can connect to the load-balancer at ease.
著者
鍋島 公章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.111, pp.49-54, 1997-11-21
参考文献数
7
被引用文献数
2

爆発的なWWW (orld Wide We)人気の高まりとともに,回線容量やサーバの処理能力不足が深刻になっている.これを解消するために,WWWにおけるキャッシュサーバが広く使われはじめている.報告者は,キャッシュサーバの効果的な運用方法を確立することを目的に実験運用を行っている.本稿では,その実験の中間報告として,キャッシュサーバの処理能力と,チューニング方法についての報告を行う.報告者の実験環境では,サーバの処理能力は毎秒9リクエスト程度(約720Kbp)であることが観測された.また,この実験に使われたサーバはSun Sparc Station 20?71という,現状では,旧機種に入るものであったが,システムの最大のボトルネックはDisk I/O性能であった.そして,この部分のチューニングが有効であり,2割程度の性能向上を達成した.With explosion of WWW (World Wide Web) popularity, the lack of bandwidth and power of server is severe problem. To solve these problems, WWW cache server has begun to be used widely. We are operating a WWW cache serer to establish its effective operation. In this paper, we report an analysis of cache server performance and a result of tunings. In our testbed, the server processed around 9 requests per second (720 Kbps). The server was a Sun Sparc Station 20-71 that is a slow machine nowadays. However, we found the bottleneck of the system was disk I/O performance and disk I/O tuning is effective. This tuning improved the cache server performance until around 11 requests per second.
著者
中山 雅哉 土渕 裕 長谷川 大幾
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.36, pp.55-60, 1998-05-15
参考文献数
2

阪神・淡路大震災の経験から、広域な都市型災害における被災現場からの情報収集・伝達体制が不十分であることが認識された。特に昼間の首都圏での災害は、近隣の他県住民も含めて被災する可能性が極めて高く、被災規模が大きく復旧に要する時間も長期に及ぶことが予想される。この様な状況でも、被災者並びに避難所が孤立せず、被災者と行政機関や関係者の間で適切なコミュニケーションが図れるような情報ネットワークの構築と運用は重要な課題である。本稿では、1998年9月1日に行なわれた実験システムの概要と評価結果についてまとめている。The Great Eathquake of Hanshin-Awaji tought us that we could not exchange enough information between disaster area and outside. And we can easily image that much more people will be in trouuble when Metroporital disaster will occur. Even in such a case, we should have to constract a reliable information network between people in disaster area and administration offices. In this paper, we show the overview of an experimental implementation of the system and summarize its' evaluation result.
著者
手塚 一貴 別所 浩資 矢守 恭子 田中 良明
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.37(2008-IOT-001), pp.127-132, 2008-05-01

インターネットで映像コンテンツ配信を行う IP 放送が開始されているが,その視聴料金体系や視聴料金設定に関する議論は少ない.本稿では VOD 形の IP 放送サービスにおける定額制の視聴料金について,ゲーム理論の交渉問題を用いて,IP 放送事業者の収入とユーザ便益の妥結点を求めている.具体的には,IP 放送のサービス品質として呼損率に着目し,ユーザと事業者との交渉モデルを定義し,呼損率ごとの妥結点をエージェントシミュレータにより明らかしている.
著者
石島 悌 平松 初珠 林 治鄙 池添 竜也 恩地 拓己 三瓶明希夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.93, pp.55-60, 2007-09-21
参考文献数
5

迷惑メール対策において大切なことは,単に迷惑メールの排除を図ることだけではなく,見落としてはならないメールを確実に配送することである.また,さほど大きくない組織においては,その対策にかける人的・時間的コストを下げることも非常に重要である.大阪府立産業技術総合研究所では,業務時間外にのみ greylisting を適用し,throttling を併用することによって,迷惑メールの排除を試みるとともに,対策のメンテナンスフリー化を実現した本稿では,配送ログの解析とメール利用者に対するアンケート調査から得られた,本対策手法の有用性を報告する。さらに,大学の研究室に配置されたメールサーバにおける本対策手法の効果を報告する.In controlling spam mails, it is important not only to reduce spam mails, but also to deliver non-spam mails. It is also important to lower the cost in small and medium enterprises. The anti-spam method using greylisting only after working hours and throttling was implement ed at Technology Research Institute of Osaka Prefecture. And we tried to reduce spam mails without maintenance of white list and database. In this paper, we describe the usefullness of this method from questionnaire survey and mail log analysis. After that, we report the result that we tried to reduce spam mails in the university laboratory with this method.
著者
古谷 雅理 櫻田 武嗣 瀬川 大勝 萩原 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.31, pp.55-59, 2005-03-18
参考文献数
3
被引用文献数
1

現在,防犯,犯罪の記録に監視カメラシステムが広く利用されている.監視カメラシステムの導入は,小人数で広範囲を監視,運用することが可能なため非常に有用である.しかし,異常が発生した場合,状況を確認するためには過去画像を検索する必要がある.また,異常を早期に発見,確認するためには,常にモニタを監視しなければならない.そのため容易に監視場所の状況を検索,確認できるシステムが必要である.本稿では,PDAと学内の無線LAN等のネットワークを利用した監視画像検索システムの構築について述べる.提案するシステムによりPDAの画面上からカメラ名,時間帯等を指定することで,監視システムに蓄積された画像から動画像を自動生成し,数分程度の動画像をPDA上で閲覧することが可能となる.本システムを利用することにより,広い範囲を少人数で巡回警備中に,巡回場所で過去に何が起きたかをその場で確認する,巡回中に別の場所の状況を確認することが可能である.We propose the development of the search system of the captured images using PDA and wireless LAN network. In this system, if the camera name and time are specified on the screen of PDA, the movie can be generated automatically from the stored images, and the movie of a few minutes can be monitored on PDA. We are using the system that stores the images which captured with the Web camera and views these images from PC now. We developed a new system that was able to monitor some surveillance places while the security guard patrolled away.
著者
梶田 将司 内藤久資 小尻智子 平野 靖 間瀬 健二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.39, pp.35-40, 2005-05-13
被引用文献数
7 3

本報告では、学内の様々な情報システムが共通に利用できるセキュアな全学認証基盤の実現の1つの方法として、Yale大学で開発されたCentral Authentication Service(CAS)を用いて構築した全学認証基盤について述べる。CAS認証では、ユーザ認証に必要な認証情報をCASサーバにしか送信しないため、よりセキュアな環境でユーザ認証基盤およびシングルサインオン環境を実現できる。また、HTTPリダイレクション、Cookieなどの標準的なWeb技術しか用いられていないため、簡単で軽いシステムである。さらに、LDAP属性などど併用することにより、強力なCentral Authorization Serviceも容易に実現可能である。本稿では、CAS認証とその権限管理機能の強化について述べるとともに、平成17年度前期開講科目からはじまった全学的なWeb履修申請手続きを対象とした実運用結果について述べる。This paper describes a university-wide authentication and authorization information infrastructure using Central Authentication Service Service developed by Yale University and its extention to Central Authorization Service. CAS server is only the server used in authentication so that more secure Single Sign On environment can be attained. Also,CAS is implemented on typical Web standard technology like HTTP redirection and Cookie so that it can be used by quite simple configuration but powerful authentication. Furthermore,CAS can provide not only Central Authentication Service but also Central Authorization Service by using in conjunction with LDAP attributes and so on. In this report,we explain the deployment of CASified Nagoya University Portal for 2005 Web-based registration application,and summarize our experiences.
著者
荻野 司 松田 和宏 須藤一顕 針山 欣之 向阪 正彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.62, pp.7-12, 2000-07-10
被引用文献数
2

Webサーバの負荷を分散させるために、サーバクラスターを構成しアクセスを分散させる方法や、地理的、ネットワーク的に分散したミラーサーバを配置することが一般的に行なわれている。しかし、時々刻々変化するサーバ、ネットワーク状態に応じて、クライアントを最適なサーバに導くことは、種々の提案がなされているものの、決定的な解決方法が見いだされていない。本稿では、広域分散配置されたWebサーバ群において、動的に変化するサーバ、ネットワーク状態を計測する手段の提案を、また、その計測手段を用いて真に最適なサーバを検出する新たな方式の提案を、さらに、アクセスクライアントを検出した最適なサーバを導くための最適サーバ検索システムの提案をする。本方式では、経路情報(BGP:Border Gateway Protocol)のAS path(Autonomous System) をネットワークの倫理的な距離計測手段判断子として用いる。また、各種サーバ、ネットワーク情報計測ツールを用いた結果と併せて、最適なWebサーバを決定するものである。本稿では、日米各々に実証実験用Webサーバサイトを構築、実際のインターネット上においてプロトタイプシステムをインプリメント、性能評価を実施した結果についても併せて報告する。In order to disperse the load on a Web server, generally the server cluster is configured to distribute access requests, or mirror servers are distributed geographically or situated on different networks. However, although there are several proposals for leading clients to the most efficient server according to the constantly changing sever and network condition, as yet no definitive solution has been proposed. In this document, we propose a measurement method for dynamically changing server and network enviroment, a new selecting method to find the most efficient server based on the measurement method, and an efficient server selection system for leading the access clients to the most efficient server among the distributed Web server network. Under this method, we use AS (Autonomous System) path routing information of BGP (Border Gateway Protocol) as the factors for evaluating the logical distance of the network. We also try to determine the most efficient Web server by using various server/network information measurement tools. Experimental Web server sites have been set up in both Japan and the USA, and a prototype system was implemented on the Internet and its performance was evaluated; results of the experiments and evaluation are included in this report.
著者
池長 慶彦 首藤 一幸 村岡 洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.24, pp.13-18, 2007-03-09
被引用文献数
2

本研究は 実ネットワークに適応するオーバーレイマルチキャスト放送基盤を提案する.従来のツリー型ベースのオーバレイマルチキャストの研究では 参加するノードの上り帯をうまく活用することができない問題や ノードの参加や脱退などが頻繁におきる状況に弱いなどの問題があった.一方でメッシュ型ベースのオーバレイマルチキャストでは 上記で述べたような問題に対して非常に効率がよい.しかしながら 従来のメッシュ型ベースのオーバレイマルチキャストの研究では ネットワークの多様性の存在を考慮していない.そこで本研究では 実ネットワーク上で起こりうるネットワークの多様性を考慮した よりスケーラビリティの高い手法を提案する.In this paper,we present the overlay multicast system to adjust to the real network. Traditional tree-based approaches to overlay multicast ineciently utilise the outgoing bandwidth of participating nodes and poorly adapt to nodemembership churn.In constrast, mesh-based approaches can utilise bandwidth and adapt to churn. However a common mesh-based approach doesn't consider the heterogeneous network like the real network.we present approach of a higher scalability in the real network.
著者
古里 公彦 鶴 正人 黒田 英夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.111, pp.79-83, 1997-11-21
被引用文献数
1

ネットワークサービスの障害を切り分けるのは,様々な要因があって難しい。そこでWWWブラウザでチェック用ページにアクセスするだけで簡単に障害切り分けや管理者への通知ができるようなネットワークサービス障害チェックツールを提案する。これはネットワークの知識がない一般のユーザでも簡単に使え、またJAVAアプレット/アプリケーションの共同で実現されているのでユーザやサーバの機種を選ばず、柔軟性に富んでいる。It's difficult to trace reasons of network service faults. We introduce a network service health check tool that can automatically trace the reasons of faults and send an indication to the network manager when you access the check page on WWW server. It's so easy that a network beginner can use it, and also it is platform free and flexible because of using JAVA applet/application.
著者
広瀬 雄二 大駒 誠一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.96, pp.25-30, 2004-09-24
被引用文献数
1

この数年でUBE(Unsolicited Bulk Email)いわゆるspamは脅威的な増加の一途をたどり,それに対処するための計算機資源,ネットワーク資源の多くが浪費されている.それらに対抗する目的で電子メイル本文を走査し,統計的手法に基づいて不要と予想されるものをふるい落とす「spamフィルタ」が数多く研究・開発され,既に欠かせないもとのしての認識も高まっている.そのいっぽうで,要らないメイルに対してspamフィルタをかける計算機負荷や,一度本文を受け取ってしまうと送信者から見たら送信成功と思われてしまう問題が存在する.本稿ではメイルの送信者のSMTPセッション時の情報だけを元に,メイル本文を見ることなく即座に受信拒否を行なう手法を提案する.さらに,MTAの種類に依らずその手法を実現する SMTP wrapperを実装して実際に運用した結果を示す.We receive excessively high amount of UBE(Unsolicited Bulk Email), so called spam, in these years. Many researchers have contrived 'spam filter' which scans the body of email and decides whether it is spam or not by statistical analysis. However, it becomes problem that those unnecessary computing load is raising and that receiving message body for analyzing let spammers assume they succeeded in sending spam. In this paper, we propose an SMTP wrapper which rejects unsolicited emails by SMTP session parameters without seeing message body, and also report the practical performance of its implementation, 'antibadmail', which is generic MTA wrapper specialized in bad mail rejection.
著者
菅野 幹人 大越冬彦 村田 篤
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.38, pp.49-54, 2006-03-29
被引用文献数
1

ビジネスのITシステム依存度が高まっており、複数顧客の異なるITシステムを運用監視するMSP(Management Services Provider)の統合運用監視センターにおいては、監視対象のネットワーク、サーバの運用監視機能の強化が課題となっている。その対応として、ITIL(IT Infrastructure Library)を用いた運用監視業務の高度化、オペレータ作業の効率化、サービス提供の低コスト化を図る必要がある。本稿では、大規模ネットワーク・サーバの運用監視において、アラームを統合管理し、障害発生から障害復旧までを記録するインシデント管理システムを、ITILの定義をベースに設計構築したので報告する。In this paper, we report ITIL based Incident Management System which records whole life cycle of trouble for large scale network system. As dependency to IT of the business is rising, it is necessary to reinforce operational ability of the integrated operation monitoring center at the MSP. This system achieved sophistication of operation management based on ITIL, improving efficiency of operator's work and reducing service costs.
著者
金西計英 松浦 健二 大家 隆弘 三好 康夫 佐野 雅彦 大恵俊一郎 矢野 米雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.101, pp.1-6, 2005-10-14
参考文献数
7
被引用文献数
2

現在,高等教育機関において,学内の様々な情報を有効利用するため,分散されたデータベースを共有し,利用者の属性に適応的に振る舞う,WEBベースのシステムが導入されている.現状のさまざまな大学ポータルシステムを俯瞰しながら,大学ポータルシステムの定義をおこない,徳島大学で我々が導入した大学ポータルの概要とその運用について報告する.Presently, in order to promote on-campus computerization, the introduction of the university information portal has been advanced in higher education institutes. There are many university information portals. In this paper we propose a model for the university information portal. In this paper, the information portal of Tokushima University is taken as a case example and the problems of its development and operation are examined. The practice use is shown following the explanation of the method for sharing the contents. It is shown that our portal is within the range of practical use though the accomplishment of the usage is still small in number.
著者
辻 貴孝 北岡 紀子 中西 泰人 大山 実 箱崎 勝也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.77, pp.19-24, 1999-09-24
被引用文献数
2

ここ数年で、携帯電話やPDAの普及によりモバイル環境が一般的になり、場所や時間の制約がなくなった。その一方で、コミュニケーションのコンテクストの複雑度は増すばかりであり、円滑なコミュニケーションが困難となってきた。そこで、我々はスケジュール情報とPHSによる位置検索情報を利用し、受信者のコンテクストに応じて適切にメッセージを変換して送り届ける、動的メッセージングシステムを提案する。 本稿では、シチュエーションに応じた動的メゾセージ伝達システム「Context Aware Messaging Service」の概要と実装、および実証実験について述べる。In recent years, cellular phone and PDA(Personal Digital(Data) Assistants) have come into wide use and we have gotten free from the restriction of time and the place. On the other hand, the context of communication has been getting more and more complicated. Thus we construct a situation based dynamic messaging system, using receiver's schedule and location of PHS, which converts a message to suitable media according to receiver's situation. In this paper, we describe an overview of a situation based dynamic messaging system called "Context Aware Messaging Service", an implementation and a practical experiment.
著者
永富 洋文 デニス・アルトナ・ルデニャ・ロマニャ 武藏 泰雄 松葉 龍一 杉谷 賢一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.97, pp.25-30, 2006-09-15

とある大学のDNSサーバにおけるIPv6ベースのDNSクエリパケットの流量について統計的解析を行ったところ、次の様な結果を得た。(1) IPv4ベースのセキュリティインシデントとの同期や、(2) IPv6のみを介してセキュリティスキャンの前準備をしている痕跡が見られた。これらの結果は、IPv6についてもIPv4の場合と同様に、ネットワーク流量を監視する必要があることを示している。We investigated statistically on the IPv6 source IP address-based DNS query traffic a university campus network through January 1st to December 31st, 2005. The results are summarized, as follows: (1) Several security incidents in the IPv6-based DNS query traffic can be observed in or synchronized with the IPv4-based DNS query one like a mass mailing worm (MMW)- or spamming from the bot worm (BW)-infected PC terminals, and (2) we can also find a suspicious IPv6 based PTR resource record (RR) based DNS query traffic like a typical reverse domain resolution access in preparation for the next security scanning. Therefore, it can be clear that we should pay much attention not only IPv4 address based packet traffic but also IPv6 address based one when detecting the security incident in the campus or enterprise network system.
著者
戸川 聡 金西計英 矢野 米雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.42, pp.61-66, 2006-05-12
被引用文献数
4

Peer-to-Peer(P2P)型通信によるファイル共有が問題となっている.著作権法で保護された著作物をファイル化し共有することも当然ながら,ファイル共有コミュニティへの機密情報流出が社会問題化している.これらの状況から,大学や企業のキャンパスネットワークではP2Pファイル共有を禁止している.しかし現実にはP2Pファイル共有が行われている場合がある.これを制限する場合,既存のフィルタリング技術では実現が困難であり,結果として管理者はトラフィックを常時監視し,P2Pファイル共有通信の存在を認識しなければならない.本稿では,ネットワーク管理者が行うP2Pファイル共有通信の検出作業を支援するシステムを構築した.そして,実際にP2Pファイル共有プログラムが発するトラフィックを含む全体のトラフィックを可視化し,有効性を検証した.ln this research, we have proposed the assistance system for peer-to-peer traffic detection. Recently, an illegal file has been exchanged with peer-to-peer file exchange software. These files are extracted from music CD and DVD. Most files do not obtain the copyright person`s approval and are open to the public. Neither enterprise nor the Campus Network user of the university must acquire these files from the problem in morality. However, the illegal file is actually acquired via Campus Network. The network administrator should observe the users`peer-to-peer commumcation. In this paper, first of all,We explain a problem of peer-to-peer file sharing system. Next,we explain the assistance system for peer-to-peer file sharing traffic detection. Finally, we conclude it.
著者
藤田 俊輔 吉田 和幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.37, pp.41-46, 2008-05-01
被引用文献数
5

我々は LAN スイッチを主として構成される Layer2 ネットワークのトポロジを推測するアルゴリズムを提案し,機器間の接続関係を推測・表示するシステムを作成し利用してきた.現在本システムの運用環境である大分大学では,多数のベンダの LAN スイッチを用いてネットワークを構築している.このような環境で,ベンダに依存せずに各 LAN スイッチの情報を取得するために,SNMP を用いている.しかし,SNMP を用いて MIB2 の情報を収集しても,いくつかの LAN スイッチでは機種に依存した特殊な手続きを取る必要があることがわかった.本論文では異なるベンダの LAN スイッチが混在するネットワークにおける構成情報の収集について述べる.We proposed the algorithm which infer Layer2 Network Topology. And we make and use the system which discovers LAN Topology using the algorithm, and displays it visually. In Oita university the Layer2 Network is composed of many venders' LAN switches. For absorbing vender disparities, we use SNMP to collect LAN switches' information. However, several LAN switches need unusual process. In this paper, we describe collection of LAN Topology Information from different venders' Layer2 Network.
著者
中山 雅哉 宇井 隆晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.106, pp.7-11, 2005-10-28

LIVE! UNIVERSEでは2002年6月より世界各地で観測される金環日食や皆既日食のインターネット中継を行ってきた。最近は、国内からのアクセスも多くなってきたため、2005年4月9日に観測された金環・皆既日食のインターネット中継(LE2005)では、日本語JPドメイン名Webによるアクセス評価の実験を行った。その結果、全Webアクセスの約15.9%が日本語JPドメイン名Webへのアクセスであり、日本語JPドメイン名による広告の有効性を示すことができた。本稿では、今回のアクセス評価におけるWebアクセスの解析結果について報告する。LIVE! UNIVERSE has been webcasting of solar eclipse and annular eclipse to worldwide Internet users from June 2002. In these years, many of home users have been connecting to internet and ratio of our webcasting users become Japanese sites. And we prepared Japan6e JP domain name URL for webcasting at 9th April 2005 (LE2005). The results shows 15.9% of users are accessing to Japanese JP domain name URL. In this paper, we show the detailed analysis results of Web accessing.