著者
管原 亮平 清水 伸泰 石丸 幹二 徳田 誠 田中 良明
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

トノサマバッタおよびサバクトビバッタ等のトビバッタフン抽出液中には、バッタの産卵を抑制する活性とバッタの卵を殺す活性が存在する。本研究では、その原因となる成分の化学構造を特定し、作用機構についても解明を試みる。まず、食草の種類が本活性に与える影響を検証することにより、植物における当該成分もしくはその前駆体の含有量について知見を得る。次に、殺卵活性は他の昆虫に対しても有効であるか否かを検証する。さらに、産卵忌避反応が野外でも起こるか検証する。最後に、フン抽出液から該当成分を分画し、化学構造の同定を行う。本研究は、新規農薬シーズとして合成農薬研究、および、害虫防除研究に資することが期待される。
著者
田中 良明 仁田 善雄 島 正之 岩崎 明子 安達 元明
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.166-174, 1996 (Released:2011-11-08)
参考文献数
43
被引用文献数
2

自動車排気ガスを中心とする幹線道路沿道部の大気汚染が, 学童の呼吸器症状, 特に気管支喘息に及ぼす影響を明らかにするため, 千葉県で主要幹線道路が学区を貫通する都市部6小学校と田園部4小学校の1992年に1~4年生のものを対象として3年間追跡調査を行った。気管支喘息有症率は女子では3年間すべてで都市部の沿道部が最も高率であり, 次いで都市部の非沿道部, 田園部の順となり, その傾向は有意であった。男子では2年目のみ有意であった。2年間の気管支喘息発症率は男子では沿道部5.7%, 非沿道部3.9%, 田園部1.6%, 女子ではおのおの3.3%, 2.5%, 1.0%であり, 男女とも沿道部が最も高く, 次いで非沿道部, 田園部の順となり, この傾向は有意であった。多重ロジスティック回帰により関連要因を調整したオッズ比を求めたところ, 田園部の発症を1とすれば男子では非沿道部1.92, 沿道部3.70, 女子では非沿道部2.44, 沿道部5.97であった。すなわち, 沿道部の大気汚染は気管支喘息の発症に関与していることが疫学的に示唆された。
著者
大石 晴夫 矢守 恭子 張 成 田中 良明
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.1, pp.1-13, 2022-01-01

複数の通信方式を組み合わせて通信ネットワークを構築するコグニティブネットワークや異種混合ネットワークにおける利用者の協調による効用,コスト削減,インセンティブメカニズムが研究されている.一方,多様な通信方式のサービスが一般に普及している中で,社会環境の変化に対応した協調行動を取り入れ,これらを統合して利用者にサービス提供するフレームワークは提案されていない.本論文では,交通分野におけるサービス提供の概念であるMaaS (Mobility as a Service)に注目し,MaaSのコンセプトを取り込んだSHaaS (Sharing framework for Heterogeneous network as a Service)を提案する.SHaaSにおける事業者と利用者の間のリソース共有により,利用者の効用と事業者の収益の向上を目指す.SHaaSのアーキテクチャ,料金モデルを提案し,モデルに基づくシミュレーションにより有効性を評価した.従来のサービス提供形態と比較して,特にリソース不足の条件下における高い有効性を示した.
著者
山口 謠司 田中 良明
出版者
大東文化大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

さまざまな携帯端末が、「本」の形を大きく変えようとしている。紙に印刷された「本」は、いずれ失われる時が来るのであろう。第一次世界大戦が始まったちょうど百年前、「本」は、知識や技術を伝えるためにはなくてはならないものであった。そして、その「本」を巡って焚書が行われ、また「本」によって国の運命が左右されるということが起こったのである。第一次世界大戦は、有線、無線による通信網の発達を促し、それまでの時代と一線を画すグローバル化の契機となった。我が国は青島の攻撃を行うことでドイツ総領事に置かれた書籍を鹵獲した。そして、同時にドイツが攻撃したルヴァン大学の図書館の再興のために書籍が寄贈された。
著者
岡本 学 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.311, pp.111-116, 2001-09-10
被引用文献数
1

ネットワーク上での電子投票では, 二重投票や票の水増し・改ざんが憂慮される.また集計局が悪意をもてば, 集計中にその結果を洩らして利用する不正なども存在し得る.それらを防ぐ手段が提案されているが, 投票者の負担が多くなりがちであったり, 集計局を複数設置する必要があったりする.ここでは, PIN番号を付記したカードをあらかじめ作成して匿名に配布し, 投票者は単に自分が投票したい候補に対応したカードを提出することで投票作業が完了する方式を提案する.投票締切まではどのカードがどの候補に対応しているか公表しないため, 一つの集計局設置で済み, また, 集計局が途中経過を知ることはできない.
著者
矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.390-394, 2006-03-01
参考文献数
7
被引用文献数
2

近年,優先制御を用いて複数クラスの品質を提供する差別化サービスが新たなサービスとして検討されており,品質に対する料金設定が問題となっている.そこで,本検討では,帯域幅の違いによる品質の差をアプリケーション品質の差に置き換え,それぞれの最低保証帯域幅と支払意思額の関係を主観評価実験により求めている.その結果,帯域保証に対する追加料金の支払意思額の増加割合は,帯域保証をしない場合の基本料金に対して,約25%が上限値になることを示している.
著者
田中 良明
出版者
南江堂
巻号頁・発行日
pp.47-51, 2021-01-01

Summary▪COVID-19ではさまざまな肺外症状を呈することが報告されている.▪ウイルスが標的の細胞を直接傷害して生じる可能性が高いものから,宿主免疫の影響,さらには血管内皮細胞傷害の結果生じる臓器障害など複数の機序が想定されている.▪肺外症状としては,COVID-19の症状で比較的特異度が高いとされている味覚・嗅覚障害,凍瘡様の皮疹や斑状丘疹に代表される皮膚症状,下痢などの消化器症状,一般的なウイルス感染でみられる頭痛・めまいから意識障害・脳卒中までみられる精神神経症状,心筋障害などの心血管障害,過剰な自然免疫の賦活化によるとされるmulti-system inflammatory syndrome in childrenなどがある.
著者
鈴木 秀典 山口 智 宗岡 寛子 佐々木 達也 田中 良明 中澤 昌彦 陣川 雅樹 図子 光太郎
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.129, 2018

<p>フォワーダの積載性能が長尺材の集材生産性に与える影響を明らかにするため、大型(最大積載量6,000kg)と中型(同4,800kg)のフォワーダを対象として、材長ごとの生産性を調査した。長尺材として6mと8m材を集材し、比較のために4m材も集材した。集材作業は、13tクラスのグラップルによるフォワーダへの積込み、実走行、グラップルによる荷おろし、空走行の各要素作業に区分した。先山と土場の各グラップル操作も含め、1人作業として生産性を比較した。その結果、大・中型機とも4m材を生産したときに最も生産性が高く、6m、8mと材が長くなるにつれ低下した。しかし、大型機では8m材の生産性が4m材の約7割だったのに対し、中型機では約6割と積載性能によって低下率が異なった。各作業における材長の影響は積込み作業で大きく、長尺材になるほど時間がかかる傾向がみられたが、走行や荷おろし作業への影響はそれほど大きくなかった。長尺材の生産性は大型機の方が高く、また、長尺材になったときの生産性低下率も大型機の方が小さいため、長尺材の集材には大型機の方が適しているといえる。</p>
著者
水口 幹記 洲脇 武志 喜多 藍 名和 敏光 佐々木 聡 高橋 あやの 清水 浩子 藤井 誠子 松浦 史子 田中 良明
出版者
藤女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本年度は、ベトナムと中国を中心対象地域に設定し、研究を進めていった。1、研究検討会の開催:国内において、計三回の研究検討会を開催した。特に第二回には、立教大学日本学研究所と「前近代東アジアにおける術数文化の伝播・展開―日本とベトナムを中心として―」と題した大規模検討会を共催した。ここでは、ベトナム(ハノイ国家大学)からファム・レ・フイ氏を招きご報告を頂いたほか、外部スピーカーもお招きし、広く意見交換を行い、一般聴衆へも本研究課題の意義を伝えることができた。この概要は『立教日本学研究所年報』に掲載予定である。2、『天地瑞祥志』研究会への参加・翻刻校注の刊行:毎月一度開催される『天地瑞祥志』研究会に参加し、本資料の輪読・校注作業が進展した。本年度は、本書第十六・第十七の翻刻校注が刊行でき、研究作業が大いに進展した。3、国内外調査:複数の研究班メンバーが共同でベトナム調査を敢行した。多くの漢籍を所蔵するハノイの漢喃研究院を中心に文献調査、史跡調査を行った。調査先は、漢喃研究院のほか、国会議事堂地下展示室・タンロン王城遺跡・ベトナム国立歴史博物館・文廟(以上ハノイ)・バクニン省博物館・陶おう廟碑・延応寺(以上バクニン省)などであった。特に、漢喃研究院の院長や研究員と懇談し、今後の協力を取り付けたこと、また、国宝に指定されている隋代の仁寿舎利塔銘を実見・調査できたことは、今後のベトナムの歴史と術数との関連を考える上で大きな収穫であった。また、現地の道教研究者とも意見交換を行うことができ、今後の研究の足がかりを得ることができた。その他、各研究班により、各地の資料館・図書館・文庫での調査が行われた。4、関連論文の翻訳:ベトナム語の論文としては、グエン・コン・ヴィエット「漢喃暦法の文献における二十八宿に関する概要」を日本語に翻訳することができ、研究班メンバー全員での共通認識形成に役立った。
著者
中林 史朗 大兼 健寬 田中 良明
出版者
大東文化大学漢学会
雑誌
大東文化大学漢学会誌 (ISSN:04149572)
巻号頁・発行日
no.53, pp.199-213, 2014-03

『陔餘叢考』訓訳巻十一、第五節「新唐書多周旋」の訓読・語注・現代語訳を行ったもの。
著者
中澤 昌彦 吉田 智佳史 佐々木 達也 陣川 雅樹 田中 良明 鈴木 秀典 上村 巧 伊藤 崇之 山﨑 敏彦
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.124, 2013

【目的】本研究では,急峻で複雑な地形と大径材搬出への適用が期待できる欧州製タワーヤーダを用いた作業システムを開発することを目的に,間伐作業の功程調査を行った。前報で架線下の上荷集材作業について報告したので,本報では上荷横取り集材作業を中心に報告する。【方法】搬器にShelpa U-3toを搭載したMM社製WANDERFALKE U-AM-2toを用いて,上荷横取り集材作業を実施し,時間分析を行なった。【結果】魚骨状に4列伐採し,27サイクル,28本,計17.87m3を集材した。平均荷掛量は0.66m3,平均集材距離は156.6m(135.7~194.6m),平均横取り距離は25.7m(5.1~48.1m)で,打ち合わせや遅延時間を除く横取り集材作業時間の合計は10,371秒となった。既存タワーヤーダであるツルムファルケ(平均荷掛量0.37m3)と比較すると,横取り作業時間が約2割短かった。以上から,本調査区における上げ荷横取り集材作業の生産性を求めると6.2m3/時となり,架線下だけでなく横取り集材作業においても既存タワーヤーダより高い生産性が期待できることが示唆された。
著者
手塚 一貴 別所 浩資 矢守 恭子 田中 良明
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.37(2008-IOT-001), pp.127-132, 2008-05-01

インターネットで映像コンテンツ配信を行う IP 放送が開始されているが,その視聴料金体系や視聴料金設定に関する議論は少ない.本稿では VOD 形の IP 放送サービスにおける定額制の視聴料金について,ゲーム理論の交渉問題を用いて,IP 放送事業者の収入とユーザ便益の妥結点を求めている.具体的には,IP 放送のサービス品質として呼損率に着目し,ユーザと事業者との交渉モデルを定義し,呼損率ごとの妥結点をエージェントシミュレータにより明らかしている.
著者
梶田 剛広 高橋 英士 矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.88, no.10, pp.2042-2051, 2005-10-01
被引用文献数
8

コンテンツ配信を効率的に行う手段として, 同じコンテンツに対するユーザからの配信要求を集めて, マルチキャストで配信する方法がある. しかしながら, この方法においては, 適切な配信間隔設定を行わないと, 無駄に長く待ったり, あるいは回線ふくそうを起こしたりして, ユーザ効用が減少する可能性がある. また, パケット損失を防ぐことを重視すると, 一人の低速回線ユーザがマルチキャストグループに加わることによって, 配信全体の速度が低下し, ユーザ効用が減少する. そのため, 呼受付制御を行うことにより, ユーザ効用の減少を抑えられる可能性がある. 本論文では, ダウンロード形のマルチキャストコンテンツ配信におけるユーザ効用に注目し, ユーザ効用を最大化する配信間隔設定並びに呼受付制御について検討を行っている. その結果, マルチキャストの配信間隔には最適値があること, また, ユーザが待ち時間に対して敏感な状況において呼受付制御が有効であり, 呼受付率に最適値があることを明らかにしている.
著者
矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.86, no.10, pp.2041-2052, 2003-10-01
被引用文献数
19

近年,インターネットなどを用いたコンテンツ配信サービスが新たなビジネスとして注目されている.このようなデータ配信では,優先制御を行うことにより,データの待ち時間が異なる複数クラスを設けるサービスが考えられる.ユーザ全体の効用は,優先制御するクラス数やクラスごとの呼量の割合によって変化すると予想される.そこで,本論文では,優先制御を用いたデータ転送における待ち時間とユーザ効用の関係を,効用速度関数を用いて定量化し,優先クラスを設けた場合の各クラス呼量の割合とユーザ全体の効用最大化について検討した.そして,効用最大化のための条件をデータ転送の方式やユーザ効用の速度関数ごとに解析し,数値例より最適な回線能率を示した.その結果,単一クラスよりも複数クラスを設け優先制御を行う方が,ユーザ全体の効用が増加することが明らかとなった.また,優先制御を用いた場合,回線能率100%で効用最大とはならず,少し回線の空いているときの方が効用最大となることがわかった.
著者
小島 久史 三好 匠 田中 良明 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.81, no.6, pp.362-370, 1998-06-25
被引用文献数
11

B-ISDNが実現されると, 放送をはじめとする各種マルチキャストサービスがトラヒックのかなりの部分を占めると考えられる.そのなかでも, 今後多数出現すると考えられているミニ放送や専門放送等の視聴率の低いサービスでは, 視聴者のいる局が少なく, また時間と共に変化するので, 動的なマルチキャストルーチングを行う必要がある.また, B-ISDNの基盤となるATM網においては, VPが網の目のように張りめぐらされており, VP環境を意識したルーチングが必要である.本論文では, VP使用の制御を行う直通VP制限アルゴリズムを提案し, ATM網に適用したときの特性評価を行った.その結果, 物理網が非階層構成の場合は提案アルゴリズムが適していること, 階層構成の場合は静的ルーチングで十分であることがわかった.