著者
佐渡山 安彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.97, pp.1-4, 2002-10-24

工業製品における商品のデザインは、経営戦略の大きな柱の一つである。特に乗用車のデザインでは、デザインの成否が販売の鍵をにぎると言われている。デザインマネジメントとは、デザインの創造性を生み出す環境づくり、マーケティングを通してユーザーの価値観、好みを継続的に把握するシステムづくりなど、人・物・金・情報・時間を最大限に活かし、経済効果をあげる諸活動である。デザインはデザイナーの個人的な能力に頼らざるを得ない側面を有するが、企業の商品戦略、コーポレートアイデンティティの確立を支えるには、デザイン組織としてのマネジメント能力が強く求められている。Product design is one of the important part of management strategy for manufacturer. Especially as for the design of a passenger car, the design of it is said to determine the feasibility of sale. For example, design management means making environment for creativity, or making his or her value through marketing, or making systems for grasping his or her taste continuously. Design management is the activity to improve the economic efficiency by using man power, things, money, information, and time maximumly. Design is dependent on a designer's character. However, management ability as design institute, is strongly requested for establishing strategy of manufactures for product and corporate identity.
著者
井上 久祥 埴生 加奈子
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.94(2004-GN-053), pp.19-24, 2004-09-16

本研究の目的は,協調学習において,人の個性や潜在的能力傾向をもとにグループ形成を行うことである。近年,チームマネジメントやコミュニケーションマネジメントの研究がなされており,組織の最適化についての知見が得られている。本研究では,組織最適編成理論のひとつであるFFS理論をもとにグループ形成を行い協調学習の場面においてもに有効に機能するか検証する。協調学習の観点にはさまざまなものがあるが,今回は創造的な活動に着目し意見交換の活性化をねらいとしたグループ形成方法に着目する。
著者
春日 章宏 三枝 優一 古井 陽之助 速水 治夫
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.32(2007-GN-063), pp.61-66, 2007-03-22

インターネット上でコミュニケーションを行う場の一つとして注目されている招待制の SNS には「現実の人間関係を再現し、人と人とのつながりを重視したコミュニケーションを支援する」という特徴がある。しかし既存の SNS では、そうしたつながりを通して「友達の友達」を知ることはできるが、それを足がかりに新たな人間関係を構築することへの支援には改善の余地がある。そこで本研究では、「自分」「友達(仲介者)」「友達の友達」までが参加できる仲介型のチャットを組み込んだ新しい SNS を設計・開発した。8人の被験者による評価実験を行ったところ、SNS と仲介型チャットの組み合わせが友達の輪を広げるのに有効である可能性が示唆された。
著者
渥美 公秀
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.33(1994-GN-006), pp.37-42, 1994-04-28

集団で意思決定を行う場合には必ずしも「三人寄れば文殊の知恵」にはならない。Janis (72,19)がアメリカの政策決定過程に着目しこの現象を集団的浅慮(oupthi)と名付けて以来、社会心理学の分野では様々な研究が行なわれてきた。本稿では集団的浅慮現象とその後の研究を紹介するとともに、従来の研究に含まれていた「情報処理パラダイムの陥穽」を指摘する。最後に、今後の集団研究の方向性として「意味構築パラダイム」への移行を展望する。
著者
伊藤 淳子
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.48(2001-GN-040), pp.1-6, 2001-05-24

パソコンとインターネットの普及により、女性のネットワーク利用者が急増している。なかでも20代と30代をあわせると全体の80%以上になり、既婚者とシングルマザーが半数以上を占める。よって、関心のあるコンテンツやテーマもセグメントされ、「妊娠出産・子育て」「SOHO」などが定番テーマとなっている。しかし、多くの「女性サイト」のなかでも人気があるサイトは、情報配信以上に情報交換や情報共有といったコミュニケーションが重視されている。こうした現状と、今後のネットワーク利用への期待について、女性のネットワークに着目し、利用と活用について調査を行った。
著者
梶田 耕平 吉野 孝 宗森 純
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.6(2001-GN-042), pp.25-30, 2002-01-24

リアルタイムで協調して4 コマ漫画の作成を支援する,4 コマ漫画作成システムAB- DOKAN を開発した.今回,AB- DOKAN を用いて,複数の作業者が協調して4 コマ漫画を作成し,作業者数が漫画作成時にどのような影響を及ぼすかについて検討した.作業者数は2 名,3 名,4 名で,4 コマ漫画作成実験をそれぞれ10回ずつ行った.実験の結果,1 人当たりのチャット会話数と漫画作成時間とについての有意差は見られなかったが,漫画の面白さの5 段階評価については,3 名の作業者による4 コマ漫画が面白い傾向が見られた.
著者
大前 義次 荒木 智行 小高 泰陸 平山 勉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.20, pp.1-6, 1995-03-02

本報告では、RSA公開暗号方式における新しいマスター鍵方式を提案し、その応用としてクライアント,サーバグループ、セキュリティ・サーバで構成されるクライアント/サーバ・システムにおいて、複数のサーバグループがあり、グループ間でのセキュリティが保たれる必要のある環境においての認証方式を提案し,有効性を示す。その有効性は,要約すると以下の3点である。()マスタ鍵方式を採用しているため、鍵の管理が容易であり,また回報通信が可能である。()サーバグループ内のサーバ数が増加しても、十分な数のサーバの個別鍵に対応したマスタ鍵の生成が容易にできる。()ケルベロス方式に比べ,認証のために必要な手順の簡略化,時間の短縮化が可能である。This paper proposes a new master-key-style method of RSA public key encryption, and as its application, describes on security in applications for group cooperation work based on Client/Server systems that are composed of clients, servers' groups and security servers. Then, it is assumed that there are some groups in the same system and secrecy must be kept each other among groups. We show that the proposed method is effective in such environment and applications. The effectiveness is summarized as follows: (1) It is easy to administrate keys because the proposed method adopts master-key-style. And multi-address communication is available. (2) We can generate easily the sufficient number of keys corresponding to the master key even if the number of member of servers' group would be increasing. (3) It is possible to shorten the time for authentication in comparison with Kerberos-style's because the proposed process is simpler than Kerberos-style's.
著者
小川 剛史 塚本 昌彦 西尾 章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.45, pp.109-114, 2000-05-25
被引用文献数
3

近年,ビデオ会議や仮想空間を用いた電子会議など遠隔会議を支援する研究が盛んに行われている.ビデオ映像では相手の存在感を十分に表現できないという問題が生じる.また,仮想空間を用いて会議を行っても多くのユーザが参加すると一人一人の姿がよく見えないという問題がある.会議など話し合いをするときには相手の姿が見え,相手の存在感を感じて意見を交換することが重要である.そこで本稿では,仮想空間を利用するシステムに注目し,特に大多数のユーザが参加している場合でも,発言者の姿を確認できる仮想空間の提示手法として,自動ズーミングと自動ロケーティングと呼ぶ手法を提案する.自動ズーミングでは,広い1つの仮想空間で会議を行う場合には発言者付近を拡大表示している.自動ロケーティングでは,複数の狭い空間からなる仮想空間で会議を行う場合には発言のあった空間に随時表示を切り替えて表示している.さらに筆者らがこれまでに提案した空間提示手法であるIBNR(Image Based Non-Rendering)で構築した仮想空間を用いて,電子会議をWeb上で実現するシステムの実装を行ったので,そのシステムの構成について述べる.Recently, there are many studies which support remote conferences such as video conference and teleconference using virtual spaces. In video conference systems, it is generally difficult to represent the existence of other participants. On the other hand, in conference systems using virtual space, participants cannot clearly see each other when many users participate in the conference. In this paper, focusing on teleconference system using virtual spaces, we propose presentation methods, called auto-zooming and auto-locating, of a virtual space where each participant can see the speaker, even if there are many participants in the virtual space. In auto-zooming, when a conference is held in a single subspace, the subspace is zoomed in to show a bigger image of the speaker. In auto-locating, when the conference is held across multiple subspaces, the subspace which contains the most recent speaker is displayed. We also describe our teleconference system on the web using virtual space constructed by IBNR (image-based non-rendering), the virtual space representation system which we have proposed previously.
著者
宇山 政志 岩山 登 瀬川 智子 石垣 一司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.69, pp.31-36, 1996-07-25
被引用文献数
1

HARPは、)個人の情報活動(参照、整理、発言)総てをアノーテーションとみなし、収集し共有すること、)コミュニケーションの場を構成する要素を「話題」と「コミュニティ」とに分離し、利用者が独自にコミュニケーションの場を組立てること、以上2点を基本指針とするハイパーアノーテーション・システムである。総てのアクションをアノーテーションとして共有することで、他の利用者の動向に早い時期に気づくことができる。利用者はコンテンツの検索、整理により話題を特定し、次にコミュニティを指定することで場を生成できる。利用者は、話題に関する過去の発言をコミュニティを切替ながら参照し、新たに発言を付加することができる。HARP is the hyper-annotation system based on two basic principles: (1) Users' all actions on contents should be maintained as annotations and shared in a community. (2) Users can construct their own communication spaces by selecting two orthogonal components: "community" and "topic." Annotations allow users to be aware of a group of people who share hot topics. HARP communication space is created in two steps. First users designate their field of interests (topic) by retrieval or categorization. Second, they designate a community, then they can read comments from the specified community and post new comments to the community.
著者
前田 典彦 Giseok Jeong 市川 裕介 岡田 謙一 松下 温
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.12, pp.57-64, 1994-01-27
被引用文献数
4

我々は、相手が口にした言葉だけでなく、その時の様子や雰囲気などからも相手の本心を感じとることができる。今回こうした点に着目して、TV会議の実験環境MAJICを試作した。そのデザインコンセプトは、 )等身大の相手画像との自然一致 )複数地点からの映像を一枚の湾曲スクリーンに投影 )デスクトップの作業空間 であり、より自然で人間的なTV会議空間の構築を目標としている。本システムは3地点間を同時に結び、あたかも3人で机を囲んでいるような感覚を提供する。今回の報告ではシステムの実装方法と、その特徴について説明を行なう。MAJIC is an experimental environment for teleconferencing. The design concepts are: 1) supporting eye-contact with a projected image to obtain a life-sized presence. 2) projecting images on a curved large screen. 3) providing shared workspace on a table. In this paper, we describe features of our system and techniques for implementation.
著者
黒須 正明 山寺 仁 三村 到 炭野 重雄
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.38(1995-GN-011), pp.25-30, 1995-04-20

グループウェアの今後の開発方向を探るため、実会議の分析を行い、どのような形で計算機による支援が行われれば望ましいのかを検討した。本報告では初期的な検討結果として、実会議で遭遇するいくつかの問題点について分析した後、実会議がどのような方向に導かれるべきであるかを考察した。調査対象としたのは企業における意志決定型の会議であり、参加者総数は18名であった。そこに見いだされた問題点には、()会議中発言しない参加者の存在、()議論内容の不規則な変動、()会議としては非本質的な社会的要因の影響、()不明瞭な発言の存在、などがあった。こうした問題点に対して、グループウェアシステムが会議本来の目標、すなわち、()議論を深めること、()論点を明確にすること、()効率を上げること、()妥当な結論を得ること、などを実現するために、どのように対処し、支援を行なうべきかを検討した。併せて、日本の文化特有の行動パターンに深く根ざしているため、システムの導入に対して抵抗が予想される側面などについても考察した。
著者
小野 泰志
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.96, pp.7-12, 1996-10-03

GoupMediaは、ワークステーションを用いたデスクトップ会議システムである。本システムは主に、会議管理、音声通信、映像通信、共有アプリケーション、ホワイトボード機能を提供する。共有アプリケーションはXwindowのリクエスト分配方式で実現している。また、GroupMedia Proxyによりセキュリティの強化と通信量の削減を実現している。さらに、会議の記録、再生機能により非同期型コミュニケーションへの応用も可能となった。GroupMedia is a desktop conference system on workatations. GroupMedia provides conference management, audio communication, video communication, shared applications and whiteboard functions. X request distribution is introduced for shared applications function. GroupMedia proxy intensifies the security and cuts down the traffic. GroupMedia can be applied to asynchronous human communication by recording and play back functions.
著者
宗森 純 由井薗 隆也 山元 一永 長澤 庸二
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.26, pp.1-6, 1996-03-14

ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータと比較的安価な入力機器を用いて遠隔地間でゼミを行う遠隔ゼミ支援システムRemoteWadamanを開発した.本システムは知的生産支援システムWadamanにグループウェア機能を付加し,新たに開発した画像・音声用コミュニケーションツールNetGearと併用したものである.本システムを用いて鹿児島大学(鹿児島市)と東北大学電気通信研究所(仙台市)間で遠隔ゼミを2回行った.その結果,従来のゼミと比較してもRemoteWadamanを用いた遠隔ゼミは大筋では遜色ないが,同時に使用できる計算機の台数が実用的には4台と少ないために,ゼミ特有のインタラクティブな部分が不十分であることがわかった.We have developed a remote seminar support system named RemoteWadaman. RemoteWadaman was implemented on a network, consisting of four personal computers and cheep input equipments. RemoteWadaman is based on an intelligent productive work card support system, named Wadaman, and a multimedia communication tool, named NetGear. We tried remote seminar between Kagosima University and Tohoku University twice. The results of trial was that RemoteWadaman was sufficiently effective for a remote seminar, but, insufficient about interaction between participants.
著者
吉田 壱 宗森 純 首藤 勝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.23, pp.1-6, 1997-03-06
被引用文献数
1

ネットワークで接続されたパーソナルコンピュータと比較的安価な入力機器を用いて遠隔地間でのゼミを支援する遠隔ゼミ支援システムを開発した.本システムは知的生産支援システムWadamanに共有カーソルなどのグループウェア機能を付加し,新たに開発した画像・音声用コミュニケーションツールNetGearと併用したものである.本システムを用いて大阪大学(豊中市)と鹿児島大学(鹿児島市)の2地点間で20回,そして東北大学電気通信研究所(仙台市)も加えた3地点間で5回遠隔ゼミを行った.We have developed a remote seminar support system named RemoteWadaman. RemoteWadaman was implemented on a network, consisting of personal computers and cheap input equipments. RemoteWadaman is based on an intelligent productive work card support system, named Wadaman, and a multimedia communication tool, named NetGear. Some functions, for example, shared cursors, were added for groupware. We tried remote seminar between Kagoshima University and Osaka University 20 times and among 3 sites, added Tohoku University to them, 5 times.
著者
野崎 浩平 福井 淑郎 柴田 正義 田中 英光 松田 侑子 吉本 尚永 塚田 晃司
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6(2007-GN-062), pp.185-190, 2007-01-26

日本は,地理的,地質的,気候的な条件から自然災害が発生しやすい.そこで,携帯端末を用いた歩行者誘導システムを,災害時における住民の誘導に応用しようという研究がある.しかし,平常時とは異なり,災害発生時には複数の地点が通行できなくなる可能性がある.そのようなとき,適切な避難経路を再設定するためには,周辺の通行不可能な地点を把握することが必要である.本研究では,より迅速な情報収集を目指し,住民が携行する携帯端末を通じて,災害発生地点を目にした住民から直接の情報提供を受けるという手法を提案,この手法を用いた動的な避難誘導システムを提案した.
著者
島田 佳広 佐藤陽一 中西 亮 品川 高廣 吉澤 康文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.9, pp.125-132, 2006-01-27

大量の動画像情報をディスクから読込み,クライアントに送信するVODサーバでは人気タイトルの情報をメモリ内にキャッシュする工夫によりディスクI/Oの負荷を低減することができる.しかしこの工夫が成功しても,通信回線を通して送信するオーバヘッドの低減はできない.そこで,P2Pプロトコルを用いて,クライアントの通信回線,CPU,メモリ等を利用し,VODサーバの負荷を低減する方式を提案する.本方式は,人気タイトルに要求が集中して発生する際に有効と考える.本稿では,本方式を採用したVODサーバとクライアントの処理方式を報告する.VOD servers that read a large amount of dynamic image data and send it to clients can reduce load of disk I/O with caching data of popular title. However, even if this attempt succeeds, overhead caused by transmitting data via communication lines cannot be reduced. Then, we propose the method to reduce the load of VOD servers by using the P2P protocol, and using client's network bandwidth, CPU power, and memory etc. Our method is effective, when the demand concentrates on a popular title. In this paper, We report how VOD server and the client will work with our method.
著者
益冨 文男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.56, pp.41-48, 1993-06-25

今回、偶数次の魔方陣を2行2列毎に罫線で仕切り、罫線で囲まれた4個を2つの斜め位置で入れ替える。この作業を一斉に行なって新たな魔法陣を形成し得る事を見出した。また、4次の魔方陣全てを数学での集合を用いてパソコンを用いて解いた結果w0=0の場合に於いてのみ、解が存在する事を見出した。すなわち1から16までの自然数を使用する4次の魔方陣全てに就いて、各行4個・各列4個・主斜め2個の和wa=34であるのみならず、4コーナー数の部分和=34、センターに接する内陣4個の部分和=34,4コーナーを除く外周に位置する8個の数に関して、上下4個の部分和=34、左右4個の部分和=34であるという特異性の存在を見出した。グループウェア性や排他性の論拠の一つに利用し得る。wa/2=17の分類も試みたので報告する。This paper shows at first that a general theorem of cross conversions for all the 4 numbers in per 2 rows and per 2 columns about all the even magic squares has been discovered, then shows also that the theorems for the 4th order magic suares of all the 7040 kinds has been discovered. They are based on theory of numbers and set operations by using a personal computer with a Pascal compiler and a MS-DOS converter. The partial sum of the 4 corners is eqall to 34, the sum 34 is equal to any row, any column and two main diagonals. The partial sum of 4 inners, the 4 positions of upward and downward rows, the 4 positions of left and right columns without 4 corners are also equal to 34.
著者
吉府 研治 喜田弘司 垂水 浩幸
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.23, pp.13-18, 1997-03-06
被引用文献数
3

プロジェクト管理業務において、マルチエージェントにより進捗管理、日程調整を自動化するシステムDone?Do?Rhythm(ダンドリズム)の提案を行う。本システムは、プロジェクト定義、進捗率表示を行う業務計画指示エージェント(D?A)、あらかじめ定義したプロジェクトガントチャートに従って、タスクの割当依頼、進捗促進を促す催促、進捗遅れによる関連タスクの日程調整交渉を行うプロジェクト管理エージェント(RO?A)と、作業者自身のスケジュールを管理し、タスクに関する情報をPRO?Agとやりとりするスケジュール管理エージェント(oche)から構成される。本システムは、ORBを用いたエージェント通信基盤INA/LI上で実装した。This paper proposes Done-Do-Rhythm, which is a project management system based on a multi-agent system, to support progress management and project scheduling. This system is composed of three kinds of agents, PRO-Ag, VD-Ag, and Pochet. VD-Ag provides a GUI for business planning, which helps to define project schedules and presents worker's progress. PRO-Ag assigns tasks according to project definition, urges workers, and coordinates project schedules when a task is delayed. Pochet manages worker's schedules, communicates with PRO-Ag, and exchanges information about task. This system is implemented on our multi-agent platform called INA/LI.
著者
青野 正宏 小嶋 徹也
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.9, pp.209-215, 2006-01-27

文字情報と異なり,一般に映像や音声の記録は,真実を表わしており,証拠能力もあるとされている.監視カメラの記録も映されたものは真実と考えられる.しかし,実際は編集やその他の手段で,事実と異なる記録を作り出すことが可能である.そのため,本稿で,監視カメラ記録を例に挙げ,乱数放送を用いて,撮影された時刻が正しいものであるか否かを証明する方法を提案する.Video and/or sound records are assumed to display truth and to be evidence of the event in general, but letters don't. Records of the watching camera are assumed to be true, too. However, really, it is possible to create the record of false event by the watching camera. In this paper we propose a method to proof filming time by random numbers broadcasting.
著者
鍛 忠司 東野 輝夫 谷口 健一
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.12, pp.19-24, 1996-01-25

通信プロトコルに対する適合性試験は通信システムの信頼性を高めるために有効である,従来,適合性試験系列の生成に関する研究の多くは単一の有限状態機械(S)によってモデル化されるソフトウェアを対象としている.しかし,複数のチャネルを持つ通信プロトコルなどでは,一つのチャネルの制御部を一つの決定性FSM(FS)でモデル化し,システム全体を入力を奪い合いながら並行に動作するDFSM群(FSMsの直積マシン)としてモデル化することが自然である.このようなシステムは全体としてもとのDFSM群の状態数の積に比例する状態を持つ非決定性FSM(FS)になる.このため,通常のNFSMに対する試験法を用いた場合,試験系列長がもとのDFSM群の状態数の積に比例するオーダーになるという問題点があった.本稿では,そのような入力を奪い合いながら並行に動作する複数のDFSM群としてモデル化されるような通信プロトコルのある部分クラスに対して,DFSM群の状態数の和に比例する程度のコストで効率よく適合性試験を行えるようにするための一つの手法を提案する,提案する手法では,まず,W?法を用いて単独に各DFSMの試験を行う場合に用いる先行系列の集合からシステム全体の試験を行うための先行系列の集合を生成する.また,各DFSMに対する特性集合の和集合をシステム全体の試験を行うための特性集合とする.次に,与えられた各特性系列に対して正しく反応を返す可能性のある状態対をすべて列挙し,その関係を表す制約式を生成する.これらの制約式を満たす解(状態の組)が仕様として与えられたDFSM群の状態対のみならば,与えられた先行系列の集合と特性集合に対して正しい反応を示す実装は仕様のDFSM群と等価であることが保証される.Conformance testing for communication protocols is useful for developing a highly reliable communication systems. Many researches have been done for test generation of the software modeled as a single finite-state machine (FSM). However, it is natural that the protocol with several channels is considered as a couple of DFSMs each of which controls a channel and competes with the others for common inputs. For this model, the existing methods have a problem that the derived test suite is proportional to the product of the numbers of states of DFSMs. In this paper, we propose an effective method of conformance testing for a subclass of protocols modeled as those couples of DFSMs. In our method, we find a state cover set for each DFSM, which is used to test the DFSM alone in W-method, and derive a state cover set for the total system from those sets. The characterization set for the total system is the union of those for the DFSMs. Then, we construct constraints representing the relation among tuples of states that have correct responses against the characterization set. If these constraints have only one solution, we guarantee that an IUT modeled as a couple of DFSMs which has correct responses against the state cover and characterization set is equivalent to the given specification.