著者
稲垣 俊介
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.599, 2023-10-15

高等学校の情報教育は1970年代に専門教育において情報処理教育が行われるようになったことに端を発し,1989年には複数の教科で情報に関する内容が取り入れられ,1999年には「情報A」「情報B」「情報C」が新設され,2009年に「社会と情報」「情報の科学」へ再編された.そして,2018年には「情報I」が共通必履修と示され,全高校生が共通の科目を学ぶことになった.令和7年度大学入学共通テストに「情報I」が導入されることで情報の位置づけが大きく変わった.これは情報教育の大きな進展の契機となるが,受験科目となる前の「生徒が興味を持つような授業」の重要性を忘れてはならない.受験のためだけでなく,興味から情報を学ぶ授業作りが望まれる.
著者
小原 格
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.596-598, 2023-10-15

本書は,クラウドシステム全般に関する,情報技術者に対する総合的な解説書である.特定システムの製品紹介的な解説が氾濫しているなか,基礎概念の説明に限り,クラウドシステムの全側面をカバーすする総合的な解説書をめざしている.基本的な仕組みの解説から始まり,既存システムからの移行導入,運用,IoTや人工知能応用,法制度との関係など,クラウドについて知るべきことを網羅している.
著者
ドゥラゴ 英理花
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.590-595, 2023-10-15

本稿では,企業におけるAIアプリケーションの開発事例を活用し,教科・情報Iが目指す資質と能力(コンピテンシー)育成のための授業実践を行う.AIアプリケーション開発過程の中でも,特にデータ分析の手法に焦点を当てたカリキュラムにより,生徒がデータが持つ「文脈を読解する力」を習得することを目標としている.また,授業後の振り返りアンケートの回答をテキストマイニング分析によって評価し,コンピテンシーの向上に貢献する授業のアプローチ方法についても検討していく.
著者
飯坂 正樹 五十嵐 智生 兼宗 進 中村 めぐみ 内田 卓
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.d92-d105, 2023-10-15

日本におけるIT人材の不足と国際競争力の低下はIT教育の遅れに起因している.この課題を受けて学校におけるプログラミング・情報教育の必修化がなされたが,プログラミング能力の客観的評価・可視化が困難であることから教育現場では適切な指導を行うことが難しい.そこで本稿では子どもたちのプログラミング能力の定着度実地検証を行った結果から,プログラミング教育の量や質の差によるプログラミング能力定着度の違いについて述べるとともに,今後学校や大学,プログラミングスクール等で効果的な指導を行う上での汎用的かつ有用な情報を提供する.
著者
坂東 宏和
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.396-400, 2023-07-15

本稿では,第85回情報処理学会全国大会において併催された第5回中高生情報学研究コンテストの受賞作品上位5件(中高生研究賞最優秀賞,中高生研究賞優秀賞(2件),初等中等教育委員会委員長賞,情報処理教育委員会委員長賞)について,そのポスター・概要・受賞後の感想を紹介する.
著者
井手 広康
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.392-395, 2023-07-15

情報処理学会第85回全国大会と併催する形で第5回中高生情報学研究コンテストが2023年3月4日(土)に電気通信大学とオンラインとのハイブリッドで開催された.中高生情報学研究コンテストが現地開催となったのは,第1回以来の実に4年ぶりのことである.本稿では,中高生情報学研究コンテストの意義を説明するとともに,第5回の受賞者や当日の様子について紹介する.
著者
伊藤 毅志
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.641-646, 2008-06-15
著者
桜井 貴文
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, 1989-06-15
著者
中村 亮太
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.10, pp.542-546, 2023-09-15

言語生成AIを用いて,オノマトペを生成したり,オノマトペの解釈をさせたりする授業実践の紹介.小学校2年生の児童と同じ学習活動を言語生成AIにさせることによって,イメージを広げたり,さらに学習してみたいことを発見したりすることへとつなげた.
著者
谷川 佳隆
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.767-770, 2016-07-15

2013年より情報処理学会「会員の力を社会につなげる」研究グループ(SSR)では,「情報科教員を目指す学生さんに向けたガイダンス会」を毎年開催している.今まで4回開催し,数少ない情報科教員を目指す学生さんと高校教員や大学職員等がつながる場所となっている.今までの経緯とその意義を述べる.
著者
五十嵐 悠紀
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.744-745, 2019-07-15

大学教員としての日々の仕事と3人の子育てとの両立について,子連れでの学会発表などについて触れながら,仕事と育児の両立における現実と期待する未来について述べる.
著者
鈴木 優
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.746-747, 2019-07-15

子供を連れて学会へ参加するということが非常識であると言われていた昔の時代とは変わり,現在は男女共同参画の観点から子供を連れて学会へ参加するための体制が整備されつつあります.ところが,具体的にどのような整備を行う必要があるのか,どのようなことが必要とされているかについては様々な議論があり,試行錯誤が繰り返されている状況です.そこで著者が実際に子供を連れて学会へ参加するという実体験に基づき,そこで受けた恩恵や問題点について述べます.
著者
山田 胡瓜 福地 健太郎 大澤 博隆 宮本 道人 江渡 浩一郎 倉本 到 渡邊 淳司 前田 太郎 中村 裕美 寺島 裕貴 加藤 淳 米澤 朋子 塩見 昌裕 新山 龍馬 宮本 隆史 水野 雄太 櫻井 翔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.71-77, 2019-12-15

研究者に,漫画家・山田胡瓜流のSF作劇手法を学んでもらった上でSF作品を書いてもらうという『情報処理』特集記事「『AIの遺電子』に学ぶ未来構想術」に寄せられた内の12作品を対象に,山田胡瓜氏を囲んで実施された講評会の様子を記す.各作品に対して,山田氏に加えて講評会に参加した研究らが,その意義や現実の社会に与えうるインパクトについての議論がなされた.議論の中で,『AIの遺電子』に描かれなかった設定についても山田氏本人から語られる場面があった.
著者
中野 由章
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.933, 2018-09-15

2003年度から高等学校に「情報科」が新設された.普通教科(現共通教科)の開設状況は,情報活用が中心の「情報A」が80%,情報科学が中心の「情報B」が5%,情報社会が中心の「情報C」が15%と,情報活用に偏重していた.2013年度からの現行学習指導要領においても,共通教科は,「社会と情報」が80%,「情報の科学」が20%程度と,やはり情報科学が軽視されている.2022 年度からの次期学習指導要領では,必履修科目が「情報I」に一本化され,発展科目として「情報II」が設定された.しかし,情報科専任の教員はわずか20%程度であり,約50%が他教科との兼務,残る約30%は情報科の教員免許を持たない免許外教科担任や臨時免許という状況にある.
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, 2023-08-15

情報処理64巻9号を1つのファイルにまとめました.
著者
野尻 抱介
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.448-449, 2023-08-15