著者
村田 康常
出版者
名古屋柳城短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.43-64, 2018-12-20

本論文では、遊びを中心とする幼児の生活と成長過程のなかで言葉が生まれてくるプロセスの原初相を主題として、幼児の生活と成長のなかで言葉が発せられ交わされていく根源のところ、言葉がそこにおいて立ちあがってくる経験のなかで楽しさや喜びだけでなくさまざまな要因が働き合う幼児の世界の特徴を考察した。松居直が「言葉を楽しむ遊び感覚」と呼んだような幼児の躍動する感性のなかで言葉が生まれてくるとき、そこはさまざまな要因が働いており、研究者にとって広大な探求領域が開けている。その中から本論文では、「言葉を楽しむ遊び感覚」を生き生きと生じさせるような幼児の生活におけるいくつかの要因を取り上げた。これらの要因を論じるための手がかりとして、ピカートの「沈黙」、ハイデッガーの「世界内存在」やホワイトヘッドの「感じ」といった諸概念や、コッブの子どもの成長についての創造的進化の概念に基づいた理解、バージャーが提起した言葉に先立つ視覚イメージの原初性、イーガンらが示した教育における物語と想像力の重要性などの諸議論を渉猟しながら、子どもの生活と成長過程を通して言葉が生まれてくる原初的な経験を論究した。本論文では、この論究を通して、「言葉を楽しむ遊び感覚」をともないながら、自らの世界内存在の物語的な理解を子ども期に十分に内在化することの重要性を示し、結論として、抑圧された沈黙ではなく、活気づけられた沈黙こそ、保育・幼児教育の場の基本だという見解を提示した。
著者
佐藤 まり子
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.54-90, 1984
著者
市川 浩文
出版者
佐賀県立名護屋城博物館
雑誌
研究紀要 (ISSN:13414992)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.19-40, 2013-03
著者
伝井 栄 相沢 紘
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.7, pp.70-78, 1972-01-31
著者
南 はるつ
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.27, pp.67-94, 2003-12-20
著者
小畑 恒夫
出版者
昭和音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09138390)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.4-15, 2008-03-15
著者
高木 庸一
出版者
駒沢女子大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02884844)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.17-22, 1995-03-03

こんかいの調査に当たって、THI調査票と独自の「生活環境調査」とのクロス集計を試みたが、両者の統計処理に不如意なことが多く、面接調査を実施するまでにいたらなかったが、数名の対象者との面談の結果などを総合して保育科学生として自分の健康に対する意識度は、期待よりは低く、このことは、定期健康診断に際して、1-2日以前から、食事の回数を減らしてまで、誤った感情的標準体重を記録に残したい努力が行われていることからも推定できる。健康度そのものに関しては同年令標準女子集団のそれと比べて大差なく、ごく普通の女子学生である。生活状態の調査結果でも、精神衛生的立場からは若干のコメントがあるような気がするが、「今の若い女の子」としては、注目すべき特異性は認められなかった。本調査は、現状の把握と、その結果をフィードバックし、個々の学生の心身の健康維持・増進に有効に作用させることを目的とし、それにより、教育効果の向上を期待したものである。今後、調査時期、調査内容と統計処理方法の改善を行い、経年的に継続したいと考えている。
著者
田中 博章
出版者
愛知教育大学附属高等学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:09132155)
巻号頁・発行日
no.45, pp.33-42, 2018-03-31

グーグルアースの活用を通して、実際に旅行をしてあたかもその場にいるかのような疑似体験を行う。このようにICTを活用して世界旅行(授業ではワールドツアーと名付けた)を疑似体験することで社会参画し、観光における様々な課題を取り上げ、地理的思考(空間的思考)を通して現代的課題を解決する地理的知識やスキルの応用を重視する授業開発を目指した。そこで、第3次産業の世界の観光業における単元で、ワールドツアー(世界遺産をめぐる旅行)を取り上げ、教室内で世界旅行の疑似体験を通した自由な雰囲気の中で話し合い活動を進めるワールドカフェ方式を取り入れた。ワールドカフェ方式とはアニータ・ブラウンとデイピッド・アイザックスによって、1995年に開発・提唱された対話の手法である。本時においては、各国の代表者として各テーブルの地域ごとによる話し合い活動を行い、「いかにしてより満足できる観光が実現するか」「いかにして自然環境保護ができるか」単に世界遺産や空港を紹介するだけでなく、話し合いを通して課題解決を目指す。まずは最初のテーブルではあらかじめ固定した地域、アジア、オセアニアなどの地域から国を選び、航空交通網や世界遺産を調べ、「どのようにしてその国へ行くのか」「いかにしてより満足できる親光が実現するか」「いかにして自然環境保護ができるか」をテーマとする。ラウンドが変わるごとに1人を残して全員が他のテーブルにそれぞれ移動する。この方法で、ラウンドごとに別のテーブルの話し合いに参加できる。1人残った人は、ファシリテーター(司会)として移動してきた人にそのテーブルで進んだ話の内容を伝える。出された意見を書き込んでいく。このやり方を導入すると移動してきた人でもその前の話し合いでどんな内容が話されていたことが分かりやすく意見も出しやすくなる。そのラウンドの評価をCS(ポートフォリオ)分析9にて行う。最後は全体で情報を共有する。CS分析とは、CSポートフォリオ分析とも言い、項目別満足度と総合満足度から、重点改善領域を抽出する分析手法である。満足度を構成する要素ごとの「満足度jを縦軸、総合満足度と要素ごとの相関係数(関係の強さ)を横軸にとり、各要素をプロットして重点的に改善する要素を明らかにする。
著者
野々垣 文成
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
no.38, pp.39-48, 2016-12-20

声楽の分野では演奏が全てである。その演奏の助けとして歌手とピアニストの為の演奏法の解釈、分析が必要であり重要となってくる。現在、声楽の分野ではそのような文献がまだ不十分である。特にその中でもドイツ歌曲の分野では世界で最も優れている詩人の作品に才能ある作曲家が曲をつけていることでも知られている。筆者自身ドイツ歌曲専門の歌手であるため、ドイツ語圏の最高の芸術作品であるドイツ歌曲の演奏法と解釈に注目している。
著者
児山 俊行
出版者
大阪成蹊大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13489208)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.59-79, 2007

まず、イタリア産地分析では、「組織的知識創造」論に由来する「暗黙知」概念を、諸批判を踏まえ、言語化しうるものに限定すべきだとした。イタリア産地の競争優位は言語化できない暗黙的要因にあると言われるが、「暗黙知」概念や「形式知/暗黙知」の二分法は十分な分析ツールとなりえない。むしろ、生産上の「行為」そのものに焦点を当て、「知ること」と「作ること」を媒介し「行為」を生む根源を「直観の付随した構想力」とみるべきであり、それを分析フレームワークの中心をなすべきではないかと考えた。したがって、イタリア産地の諸特性を捉えきれない「暗黙知」概念は、イタリア産地の「生産能力」を「ラベル」として示すものに過ぎないと結論づけた。
著者
板山 昂
出版者
関西国際大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13455311)
巻号頁・発行日
no.21, pp.1-10, 2020-03

本研究では,社会的逸脱行為者に対する罰(損害賠償額)の判断に無関係な他者による社会的制裁と感情,ミクロ不公正感(自分の日常に対する不公正感)が及ぼす影響を検討した。分析の結果,社会的制裁と罰の判断には相補性がみられた。また,社会的制裁はシャーデンフロイデ高め,シャーデンフロイデを強く喚起した場合には罰が軽く判断された。さらに,ミクロ不公正感が強い者は,社会的逸脱行為者に対して重い罰を判断する傾向にあった。その一方で,ミクロ不公正感が高い者は,社会的制裁が与えられたこと(罰を受ける者に訪れた不幸)を知った場合にはシャーデンフロイデを喚起しやすいことから,その喜びの感情によって罰を軽く判断しやすい傾向があることも明らかになった。以上のことから,社会的逸脱行為者に起こった不幸(社会的制裁)による減刑(社会的制裁と罰の重さの相補性)の背景については,与えられるべき罰が一部与えられたという観点に加え,社会的制裁が実行されることによって罰の判断者の感情が影響を受けることが要因であることが示唆された。
著者
松本 善三
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-23, 1984
著者
小林 厚子
出版者
東京成徳大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13403702)
巻号頁・発行日
no.14, pp.1-11, 2007
著者
高橋 正行 吉満 樹 廣木 武士 松田 保 豊田 一成
出版者
びわこ成蹊スポーツ大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13489399)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.65-72, 2007-03-15

The objective of this study is to establish clear targets in physical training with the BiwakoSeikei Sport College Football Club(BSSCFC)Soccer Team by measuring various physicalparameters. Subjects of this study are 139 soccer players in BSSCFC as of April 2006 whocompleted the cardiopulmonary exercise test and measurement of body composition.. Theexercise test was by Treadmill with graded load until target heart rate or leg fatigueoccurred with expired gas analysis. We statistically analyzed all data by academic year, team,and position. Football players of BSSCFC had lower maximum oxygen consumption(VO2max)and higher percentile body fat compared with most world competitive football players. WithinBSSCFC, I team players had higher body fat than top team players. Centerback players weretaller and sidehalf players were shorter in height compared with the total average.Goalkeepers and centerback players were heavier. The top team players had higher VO2max, VO2max/kg, and ATge/kg values than the total average. Regarding the energyefficiency parameter, VO2/time was better in the top team and worse in the U-23+Lago team.In conclusion, the major comparative gap between world competitive football players andBSSCFC soccer players were the latter had(1)lower VO2max and(2)higher body fat,while the top team had the best value within BSSCFC.
著者
西銘 亮
出版者
名古屋文化短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09148353)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.1-8, 2017 (Released:2018-02-01)
参考文献数
5