著者
李 炯喆 李 烔喆
出版者
長崎県立大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:18838111)
巻号頁・発行日
no.12, pp.137-148, 2011

大平正芳は自民党派閥戦国時代の悲運の首相であって,40日抗争と1980年の衆参同日選挙という重圧の中で急逝した。弔い選挙のため自民党が大勝したものの,大平の在任中の国際政治の環境も良くなかった。構造化した日米経済摩擦,イラン革命と第2次石油危機,第3次インドシナ戦争,韓国の朴大統領暗殺と不安な朝鮮半島情勢,新冷戦に発展するソ連軍のアフガン侵攻とモスクワ・オリンピックのボイコットなど混沌たる状況であった。しかしながら,混濁した内外の情勢にも拘らず,経済大国日本の新しい位相を模索し続けて,政治外交では「戦後の総決算」,「総合安全保障」,「環太平洋連帯」のビジョンを提示した。さらに,西側国家としては初めて中国に円借款を提供して中国の近代化に協力した。脱吉田政治である戦後の総決算は実現できず,対米関係をかけがえのない友邦と評価し,なお戦後首相としては初めて同盟国と表現した。戦後日本外交の限界であるが,対米自主はより現実的かつ柔軟に再考すべきである。
著者
村上 隆
出版者
東京音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02861518)
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-25, 1991-12-20
著者
武石 みどり
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.24, pp.35-60, 2000-12-20
著者
高橋 宗一
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.15, pp.A23-A39, 1991-12-20
著者
大松 敬子
出版者
大阪教育大学附属高等学校池田校舎
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
no.45, pp.93-98, 2012-11-20

本研究は高校1年生女子を対象に、ボールエクササイズを用いた「体つくり運動」の授業において、音楽を用いて体を動かすことの楽しさを体験させ、自己の体力を把握し高めることを目標として、教師主導による系統的教材編成の一斉学習に取り組んだ成果をまとめたものである。その結果、体力的側面だけでなく、体育授業に対する情意的側面・認識的側面も高まるものであった。
著者
本間 晴樹
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.23, pp.73-87, 1999-12-20
著者
広沢 俊宗 ヒロサワ トシムネ Toshimune HIROSAWA
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.3, pp.81-96, 2002-03-30

本研究は,孤独の感情,および対処行動の因子構造を明らかにし,その性差,孤独感強度による差,ならびにAlonenessへの耐性による差を検討することを主たる目的とするものである。また,野本(1999)が構成したCBA尺度(Capacity to Be Alone Scale)をもとにその簡略版CBA尺度が作成され,改訂版UCLA孤独感尺度,Alonenessへの耐性尺度,および携帯電話の使用頻度との関連が吟味された。調査は,大学生を対象に孤独の感情,対処行動,および携帯電話の使用頻度に関する質問紙と,上述した3種類の尺度を用いて実施された。結果は,以下の通りである。1)孤独の感情は4因子,対処行動は8因子抽出され,性差,孤独感強度による差,ならびにAlonenessへの耐性による差が見出され,過去の研究結果と比較検討された。2)Alonenessへの耐性尺度は,簡略版CBA尺度の2つの下位尺度と関連性が見出され,両者の概念が吟味された。また,孤独感と携帯電話の使用頻度との間にはやや高い負の相関が認められ,孤独感の低い人ほどその使用頻度の高いことが示された。
著者
野見山 亜沙美 山田 典子
出版者
大阪教育大学附属高等学校池田校舎
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-8, 2021-03-05

「比較すること」は文学を理解する上で欠かせない過程であり、古典文学に関しても例外ではない。そして古典文学には、かつて実在した人物の登場する作品が数多く存在する。作品が変わればその人物の描かれ方が変化していくことも多く、そこが古典文学の特徴であり、面白さとも言えるであろう。本授業ではそのような「人物像やキャラクターは作者が意図的に操作することができる」という点について、「今までに培った能力を用いて、自ら問題に気付き、自ら解決策を考える」方法を用い、そのために「何が必要であるのか、与えられた選択肢の中から取捨選択する」力を測ろうとした。
著者
中川 栄照
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.10, pp.A1-A18, 1985
著者
梶木 尚美
出版者
大阪教育大学附属高等学校池田校舎
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
no.53, pp.21-40, 2021-03-05

「質の高い探究」を高校で実現するための具体的な方法として、探究プロセスにおける3サイクルモデルを提案する。また探究サイクルをスパイラル的に繰り返して学びを深めるためには推進力が必要であり、探究の推進力を生み出すための方策としては学習者とトピックの接点を明確にすることや思考力(批判的思考、振り返り)を鍛えることが効果的である。