著者
勝田 春子
出版者
文化女子大学研究紀要編集委員会
雑誌
研究紀要 (ISSN:02868059)
巻号頁・発行日
no.22, pp.103-113, 1991-01-31

第2報に引き続き,今回の「箸」の考察は,明治から昭和までを見た。新しい時代が外国との関わりをどのように受け止めながら変化してきたか見てきた。以下その概要について述べてみたいと思う。毎年,慣例行事として, 8月4日に東京山王日枝神社1)で、「ハシの日」と称し,日頃使用した箸に礼をこめて焼き,供養している。この行事は箸に関心のある人々が多数集って感謝するという「箸供用祭」2)である。近年,食生活の多様化がみられるが,日本人の食事と箸は切り離すことが不可能な食事用具の一つである。箸は単純な二本の棒状のものであるが,食事用として,又食事以外の使い方として長い年月にわたって使用されてきた。どのような経過をたどってきたのか詳細は,第一報・第二報を参照していただきたい。箸については,古今東西,多くの研究がなされているが,今後, 「箸」に関する研究をすすめていくうえで,歴史的変遷はその出発点となる。これまで弥生時代から江戸時代までの約1600年の考察が出来たが,江戸時代の後半に町人文化とともに,工芸的,機能的な箸が,塗箸や引裂箸となってあらわれ,独自の展開をみせてきた。竹の引裂箸は,割箸を生み,好まれる条件をもって,急速に発達し,今日の外食産業になくてはならないものであり,一方では,外食産業をささえる要因でもある。西洋文化の影響とともに余りにもめまぐるしく動く現代に,食生活も大きな変化をみせている。箸はどのように変り,展開されていくのか考察を続けた。
著者
沼野 雄司
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.35-56, 1996-12-20
著者
米原 寛
出版者
富山県立山博物館
雑誌
研究紀要 (ISSN:13439642)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.3-19, 2009-03
著者
西山 一朗 篠 政行
出版者
駒沢女子大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02884844)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.15-20, 2001-03-03
被引用文献数
1

キウイフルーツ果汁からコバレントクロマトグラフィーにより、アクチニジンを96%の純度で精製した。食肉を精製アクチニジンによって処理したところ、pH3.3では食肉タンパク質が非特異的かつ非選択的に加水分解されたのに対し、pH6.0ではミオシン重鎖の選択的加水分解が生じた。食肉組織を走査電子顕微鏡で観察したところ、pH6.0の条件下でアクチニジン処理を行ったとき、筋原線維の基本構造は保持されたまま、筋内膜が分解除去されることが示唆された。以上の結果からアクチニジンは、従来使用されてきたパパインやブロメラインなどの食肉軟化酵素にはない、優れた特性をもつものと考えられる。
著者
菊地 伸二
出版者
名古屋柳城短期大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:13427997)
巻号頁・発行日
no.41, pp.41-55, 2019-12-20

トマス・アクィナス(以下、アクィナスとする)は、古代ギリシアに遡源し、教父や中世の神学者にも大きな影響を与えることになる「枢要徳」についてどのように理解しているのだろうか。本論では、『神学大全』第II-I部における叙述を中心に考察をしていく。 徳とはそもそもいかなるものか、徳はどこに成立するのか、徳にはどのような分類が可能であるか、ということが検討された後に、知慮、節制、剛毅、正義という「枢要徳」についての考察がなされるとともに、信仰、希望、愛といういわゆる「対神徳」とも区別される。 アクィナスの枢要徳については、アリストテレス的な枠組の中で思索が進められているが、一方で、アウグスティヌスからの影響も小さくなく、とくに、徳を愛との関係で捉えることについては、修正が加えられながらも、アクィナスに大きな影響を及ぼしている。
著者
勝田 春子
出版者
文化女子大学研究紀要編集委員会
雑誌
研究紀要 (ISSN:02868059)
巻号頁・発行日
no.21, pp.231-241, 1990-01-31

第1報に続いて,今回の「箸」の考察は,室町時代から江戸時代に至る推移を見極めるのが目的だが,以下その概要について述べてみたいと思う。毎年,慣例行事として, 8月4日には,東京山王日枝神社1)で「ハシの日」として,日頃使用した箸への礼をこめて焼き供養し箸に関心のある人々が多数集って感謝するという箸供養祭2)が行なわれている。時代とともに,食生活多様化がみられているが,日本人の食事にとって,箸は切り離すことが出来ない食事用具のひとつとなっている。単純な二本の棒状のものであるが,周知のように箸は食事用として,さらに食事以外の使用法として,いつ頃から使用され,かつどのような経過をたどってきたのだろうか。それぞれの民族によってさまざまな食事用具の使用をみることが出来るが,火を使うことにより,その熱さを防ぐために,また食物をつまむうえで,いろいろな方法が生み出されて,今日まで伝承されつづけている。箸については,古今東西多くの研究がなされているが,今後「箸」に関する研究をすすめていくうえで,歴史的変遷はその出発点となるものである。日本の食文化から箸を知るうえで,世界の食事方法,箸の発生,起源,語源,単位ならびに弥生時代から鎌倉時代までの1000年の変遷が考察できた。鎌倉時代には,箸の使い方(はさむ,つまむ,ほぐす,切るなど)も多機能となり,その目ざましい発達が,室町時代以降食生活といかにかかわりをもってきたのか,考察を続けた。

1 0 0 0 IR 学級経営(1)

著者
福代 昭二
出版者
文教大学女子短期大学部
雑誌
研究紀要 (ISSN:03855309)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.7-20, 1989-12
著者
杉山 信太郎 SINTH Sarobol TAWAN Hangsoongnern
出版者
恵泉女学園大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:09178333)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.13-18, 2005-03

フィリピンやタイでの作物や果樹の混植栽培で,病虫害が予想以上に抑制される現象に着目し,タイ国チェンマイ市郊外の堀割りや木立ちに囲まれた水田跡地に,各小面積に植えた野菜数種類を混作する栽培を年間3作,2年間継続して,病虫害をこみにした被害率が89%から2年後に6%に低下する事実を認めた.被害率が最初の20%まで低下した期間は1.5年(18カ月)で,これが東京付近で経験的に自他ともに認められる病虫害が減少する3年間の1/2であること,また年間平均気温がチェンマイで26℃,東京で16℃で温度差の10℃から,Q_<10>=2の温度反応式を満たすことを認め,有機農業の継続栽培による病虫害の減少が,地上・地下の多様な生物の集団の抑制作用によることを推定した.また,混作の継続により虫害が病害より早く減少し,雨期に乾期より病虫害が低下することを観察した.さらに生物多様性の進化の理論から,有機農業における生物多様性による病虫害抑制作用は養・水分が補給される限り,時間的に進行することを理解した.
著者
杉山 信太郎 SINTH Sarobol TAWAN Hangsoongnern Shintaro SUGIYAMA Sarobol SINTH Hangsoongnern" TAWAN
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.36, pp.13-18, 2005-03

フィリピンやタイでの作物や果樹の混植栽培で,病虫害が予想以上に抑制される現象に着目し,タイ国チェンマイ市郊外の堀割りや木立ちに囲まれた水田跡地に,各小面積に植えた野菜数種類を混作する栽培を年間3作,2年間継続して,病虫害をこみにした被害率が89%から2年後に6%に低下する事実を認めた.被害率が最初の20%まで低下した期間は1.5年(18カ月)で,これが東京付近で経験的に自他ともに認められる病虫害が減少する3年間の1/2であること,また年間平均気温がチェンマイで26℃,東京で16℃で温度差の10℃から,Q_<10>=2の温度反応式を満たすことを認め,有機農業の継続栽培による病虫害の減少が,地上・地下の多様な生物の集団の抑制作用によることを推定した.また,混作の継続により虫害が病害より早く減少し,雨期に乾期より病虫害が低下することを観察した.さらに生物多様性の進化の理論から,有機農業における生物多様性による病虫害抑制作用は養・水分が補給される限り,時間的に進行することを理解した.
著者
佐々木 丞平
出版者
京都大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:03897508)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.1-2, 1995-03-31