著者
宮下 晃拓 任 福継 西出 俊
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.323-324, 2016-03-10

本研究ではロボットを用いた認知症改善を目的とした行動設計に関する研究を行う.特に認知症の改善に効果があると期待されているユマニチュードをもとにロボットの行動モデルを設計し,アルデバラン社が開発したNaoに実装した。これまではユマニチュードにおける「見る」,「話しかける」,「触れる」,「立つ」のうち,患者に直接接触しない「見る」と「話しかける」について実装した。実験を行った結果,ユマニチュードで求められている行動基準である,目線合わせ・前向きな言葉を使ったロボットの発言などを実現することに成功した.
著者
山元 亮典 橋本 周司 三輪 貴信 ギエルモ エンリケズ フェイイー ヤップ
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.255-256, 2016-03-10

リズムタップダンスでは,一定のリズムでもってステップを踏むことが,よいパフォーマンスの条件とされている.したがって,ダンサーがリズムタップダンスの技術を修得する際には,ステップのリズムを定量的に計測し,演奏の特徴を評価することが役立つと考えられる.そこで,本論文では,9軸モーションセンサと圧力センサを内蔵し,ステップのタイミングと種類を同時に計測することが可能なリズム計測タップシューズを提案し,実際にこのシューズを用いてユーザ実験を実施することで,提案手法の有効性を評価する.また,提案手法によって計測されたリズムにダンサーの演奏の特徴がどのように現れるかを考察した結果について述べる.
著者
大橋 正
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.7-8, 2016-03-10

コンピュータの一部分の電源が維持されるサブユニットと電源が切断されるメインユニットで構成されるコンピュータのハードウェア(FPGAデータ)及びソフトウェアの現機能を変更して機能を拡張(アップグレード)又は縮退(ダウングレード)する為の構成情報及び拡張/縮退のエンティティ(FPGAデータ又はソフトウェア群)をウェブ上の管理元からダウンロードして所与のコンピュータのハードウェアやソフトウェアの機能拡張又は機能縮退を可能ならしめるサステイナブル・コンピュータのアーキテクチャの構成及びその作用について検討した研究。
著者
田熊 浩二 福原 楓 亀井 清華 藤田 聡
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.517-518, 2016-03-10

ホテル予約サイトにある主な情報はホテルのホームページ、口コミ、口コミ投稿者による評価である。ユーザはこれらの情報を参考にしてホテルを決めるが、増加し続ける投稿の中からユーザ自身の価値観に似た口コミや投稿者の評価を見つけるのは大変である。そこで、投稿者によるホテル評価の平均が高い順にホテルを推薦するのではなく、口コミから投稿者の嗜好を自動で抽出し、ユーザの嗜好と一致する投稿者の評価を重視した評価にすることで、推薦精度の向上を図った。そして、ユーザに条件のみ、嗜好のみ、嗜好と条件を元にした手法の3つで推薦されたホテルの中でそれぞれ泊まりたいホテルを選択してもらい、その結果を比較し、評価を行った。
著者
小平 優希 篠田 浩一 岩野 公司
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.533-534, 2016-03-10

我々は,参加者各自が所有する複数のスマートフォンで録音された多人数会話音声に対し,各参加者の発声区間を推定(話者決定)する手法の提案を行っている.従来手法では,端末ごとに事前収録した所有者単独の発声を用いて各参加者の話者モデルを構築し,最尤モデル系列を探索することで話者決定を行っていた.しかし,実際の会話では他者音声の混入が生じるため,十分な話者決定性能が得られない.そこで本研究では,対象音声に「相互スペクトル減算」を適用して他者音声を低減し,話者モデルを再学習して話者決定に用いる手法を提案する.5セッションの雑談音声を用いて発声区間検出性能(F値)を評価したところ,提案手法により約6%の検出率の向上が確認された.
著者
森谷 慧士 矢吹 太朗
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.849-850, 2016-03-10

本研究では,Mathematicaを使用する.その際に,数学の問題を解く過程を二つにする.一つ目は,数学の問題を理解し,数学的知識を利用して計算式などの数学的表現に変換する過程である.二つ目は,数学的表現に変換した式を数式処理して,値を求める過程である.本研究では後者を数式処理システムに処理させ,前者を人間が処理する.本研究では, 大学入試センター試験数学1Aの問題を利用して、数式処理システムの性能を評価する。問題は、数式処理システムMathematicaで処理可能な形式に、人間によって直訳され、システムで実行される。7年分の問題を扱うことにより、大学入試センター試験数学1Aを解くのに十分な、数式処理システムの機能と、それを利用する人間が持つべき数学的知識を明らかにする。
著者
佐藤 貴明 澤野 弘明 鈴木 裕利 堀田 政二
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.625-626, 2016-03-10

本稿ではスピード線など漫画的表現を用いることで原作を尊重した映像の作成手法を提案する.本稿ではスピード線を用いて漫画内のイラストが運動する映像と,煙の立つ映像の作成手法について示す.運動の表現には,確率的ハフ変換を用いて検出された直線の中からスピード線を選択し,そのスピード線の長さ,角度,移動速度と方向を決定し映像を作成する.煙の立つ表現には,煙に対しポリゴンメッシュを利用し,ポリゴンメッシュの各頂点を無作為に移動させて変形した映像に,煙部分を透化したイラストを重ねることで煙の立つ映像を作成する.本稿ではこれら映像作成手法を用いて漫画を映像化し,結果映像について有用性を考察する.
著者
北沢 昂平 石川 真次郎 杉浦 彰彦
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.1039-1040, 2016-03-10

山間部における猟銃事故はあとをたたない.原因として,猟師と被害者,あるいは猟師同士がコミュニケーション手段を持たないことがあげられる.一方で狩猟現場での違法無線の利用が問題になっている.本研究では,一定の距離に存在する端末同士を自動でリンク するエリアIPフォンを提案し,狩猟エリアでのコミュニケーションを確立し,猟銃事故の防止に適用する.エリアIPフォンでは,GPSにより取得した位置情報をサーバ側に登録し,同一エリア内の端末を自動的に接続する.これにより同一エリア内の不特定多数の相手の存在や通話内容を知ることができる.実験では,スマートフォン用のエリアIPフォン用アプリケーションと,管理用PC(サーバ)を用いて実現し,性能評価行った.
著者
増田 進也 小高 知宏 黒岩 丈介 白井 治彦
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.639-640, 2016-03-10

授業や講義において,学生の学生証と出席登録機器を用いた出席管理システムや点呼を行っている大学は多くある.しかしそのような従来の方法では,学生が他者の学生証を使用したり、代わりに返事をする代返行為が発生する可能性があり,その解消のために数多くの研究が行われてきた.本研究では,学生が所持している携帯端末のBluetooth機能を用いて,端末の所有者の顔写真と本人を教師が閲覧・照合できる出席管理システムを検討する.本システムでは,各学生の所持している端末のBluetoothDeviceアドレスと学生の情報を関連付けしてデータベース化し,教師のPCで閲覧ができるようにした.
著者
前田 直樹 荒川 豊 安本 慶一
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.477-478, 2016-03-10

初対面の人物とコミュニケーションを取るには切っ掛けとなる要因が必要である。要因の一つとして記念撮影が挙げられるが、初対面の相手に記念撮影を申し込むのは難しい。本システムでは、会場内を巡回する掃除ロボットと顔認識装置を用いることで初対面の人間同士の記念撮影を行いコミュニケーション支援を行う。コミュニケーション支援として、本システムが人間に対して話題を投げかけることで記念撮影を行った人間同士での会話を誘発させるコミュニケーションの円滑化や、本システムが異なる人間との記念撮影を要求することで新たな初対面の人物とのコミュニケーションの誘発を行う。
著者
鎌田 浩作 石川 知一 竹島 由里子 柿本 正憲
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.183-184, 2016-03-10

近年、コンピューターグラフィックスの技術が向上したことにより、現実に近い表現が可能になっている。経年変化は現実に近いCGを制作するために重要な要素であり、経年変化の1つに金属による錆が挙げられる。錆は雨による水の付着、酸素量や流水の影響によって大きく変化し、モデルの形状と化学反応過程を考慮した錆の生成モデルは存在しない。本研究では、3D空間上で流体シミュレーションを行い3Dモデルと水の付着と流れを計算し、3Dモデルの表面上で進行する錆の様子をテクスチャ画像上で水の厚みと化学反応過程を考慮した錆の進行シミュレーションを行うことによって、現実で生成される錆に近い画像が得られることを確認する。
著者
宮坂 健寛 水野 慎士 渡辺 英治
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.603-604, 2016-03-10

魚に関する研究の中で視覚の仕組みに関するものがある。本研究では魚の立体知覚の仕組みに関する研究の補助を目的とし、運動視差立体視を用いた視覚機能解析システムの提案と開発を行う。 本システムでは2台のカメラとスネルの法則を用い、水槽中を泳ぐ魚に対し屈折を考慮した3次元位置算出を行う。算出された座標を元に運動視差立体視映像を生成し、水槽底面に配置したディスプレイに映像を表示する。その際に魚が映像を知覚するのか判別を行う。魚が運動視差立体視を用いて立体知覚を行っているのであれば、本システムにより生成された映像を知覚し反応を示すことが期待される。
著者
上田 真聖 北村 尊義 泉 朋子 仲谷 善雄
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.157-158, 2016-03-10

交通渋滞の発生時には、自動車の運転手がストレスを感じ、そのストレスが他車への配慮を欠く運転を誘発してしまうことが懸念される。本研究では、同じ渋滞に遭遇している車両の運転手同士が匿名で気軽に会話できるシステムを提案する。本システムにより、会話好きな運転手同士が楽しく会話できれば、渋滞によるストレスが軽減し、他車に配慮する運転が促進されると考えられる。本研究では、携帯型脳活動計測装置を用いた実験を実施し、渋滞に遭遇した際に本システムが運転手のストレス軽減に効果的であるのかを検討した。また、アンケートとインタビュー結果から、他車に配慮する運転が促進されたのかを評価した。
著者
萩本 善久 小林 亜樹
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.567-568, 2016-03-10

Webページに埋め込まれたリンクはWebの管理主体がそれぞれ異なるためにリンク切れ等の問題を引き起こす。そこで、Webページ中のリンク先の更新状況を一覧できるシステムを提案する。このとき、個人認証されたコンテンツは利用者権限で実際にアクセスしない限り更新状況等を確認できないため、一覧表示要求のアクセス時点でリンク先情報の更新確認を行う。この仕組みによる応答性等の実用性を探り、アクセス時点での更新状況表示のため、情報収集代理サーバ上で稼働する構成としたシステムを試作した。この試作システム上で、情報収集に掛かる時間などについて計測、分析を行い、利用プロトコルなどに関する検討を行った。
著者
小川 徹 山崎 俊彦 相澤 清晴
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.221-222, 2016-03-10

本研究ではイラスト制作の工程におけるラフ画像から線画をおこす手順を自動化することを目的とする.現在イラスト制作の各工程はイラストレータが手作業で行うのが一般的であるが,ラフ画像を線画にする工程は機械的な作業が多く,画像処理技術による効率化が期待できる.主な処理はラフ画像に含まれている線を統合し線画の線を生成することであり,ここでいかにラフ画像に含まれる線をクラスタリングするかが課題となる.既存の研究では角度や相対位置といった線の局所的な特徴量をもとにクラスタリングを行うものが多いが,統合が不十分あるいは不必要に統合されてしまう問題があった.本研究ではイラストレータによるラフ画像と線画のペアをもとに機械学習を行い,適切なクラスタリングを行うことを目指す.
著者
三浦 翔平 平石 広典
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.1041-1042, 2016-03-10

本研究では,複数のローターを搭載したヘリコプターであるドローンを利用した構内案内システムの設計を行う.構内にはドローンを移動させるためのラインを設け,ドローンは,下向きに搭載されたカメラによって,ラインをトレースするように移動する.そして,特定の場所には,特別なマーカーを設置し,自己位置の認識と特定の場所の案内を実現する.特定の場所を認識した際には,利用者の持つ携帯端末にその場所の案内情報を表示する.
著者
鈴木 智博 坂 直樹 小林 篤史 古市 昌一
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.387-388, 2016-03-10

近年,小笠原諸島周辺海域にてサンゴが密漁されるというなどの海上警備問題が注目を集めている. 水産庁の調査によると,平成25年における全国の海上保安部,警察署及び都道府県における漁業関係法令違反の検挙件数は1,713件となっている.これらの事実は公式にあるものの機会がなければ閲覧することはない.また,テレビや新聞でも報道されているが,実際の現場ではなにが起こっているのかよく分からない.そこで,本研究では海上警備問題に対してのシミュレーションによる効果的検討環境の構築と一般市民による問題理解を目的とした操作・可視化法の実現を提案する.
著者
市川 優平 乃村 能成
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.23-24, 2016-03-10

近年,ゲームのプレイ動画を配信するサービスが活発になっており,鑑賞の対象や情報共有の場として利用されている.しかし,動画はゲームの詳細な状態を記録していないので,共有できる情報が限定的である.そこで,ゲームの途中状態を動画とは別に記録することを考える.これにより,以下のユーザ体験が期待できる.(1)プレイ動画視聴中に,ゲームを途中状態から操作することで,有名なプレイヤのプレイを追体験できる.(2)ゲーム状況の配信が容易になる.そこで,我々は,あるユーザがプレイしているゲームの途中状態を複製・共有することで別のユーザが対象のゲームをその続きから操作できるシステムを提案する.本稿では,提案システムの設計について述べる.
著者
高橋 拓也 山崎 祥行 千種 康民 服部 泰造
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.363-364, 2016-03-10

拡張現実感(AR)はスマートメディアの急速な普及とともに応用分野でも活用が広がっている。既存のARはマーカを利用する方式であり、マーカがデザイン的に適さないなど利用に制限を与えていた。本報告では位置情報を用いたマーカレス方式を実現し、応用例として画像やテキストだけでなく映像も表示可能な仮想掲示板を実現し、その有効性を明らかにする。
著者
小松 佑人 浜田 宏一 磯田 貴宏 上田 貴郎 羽生 博之
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.9-10, 2016-03-10

日本のリビングでのエアコン使用時、暖房時に部屋のどこにいても「足もとから暖めたい」、冷房時は「風があたって不快」など快適性に関する声が聞かれた。屋内で靴を脱ぐという日本の生活習慣と床の表面温度が同じでも床の種類によって「接触温冷感」が異なることに着目し、「フローリングでも素足で過ごせる暖房」を、また冷房時は輻射熱など室内の潜在的な課題と「冷房の風が直接当たって不快」という不満にも配慮し、室内環境を踏まえた「気流を感じさせないやさしい冷房」をめざした。新たに床の種類を判別することで快適な空調を実現する。