著者
田中 雄大 中村 太戯留 上林 憲行
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.611-612, 2018-03-13

動画を用いて一人でダンスの振付けを学習する場合、動画を視聴し続けながら必要な情報を選択して記憶しつつ、瞬時に実践しなければならないため、認知的負荷がかかってしまう。最新の動画では鏡を用いて反転させたものや、振付けの速度が調整された動画が存在している。自身の研究として昨年流行った「恋ダンス」の振付けを元に、複数の情報の中から必要な情報のみを特定して選択する選択注意の認知的負荷を取り除くことに注目した。既存の動画ではどこの部位が見づらいかアンケートを取り、必要な部位を拡大、編集することで選択注意における認知的負荷を考慮した動画を作成した。作成した動画で実践してもらった、良好であった。
著者
諏訪 重貴 福田 浩章 篠埜 功
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.255-256, 2018-03-13

ウェブアプリケーションのようなソフトウェア開発においては,非同期プログラミングを用いた並列実行が必須である.callback,thread,promise,future,async/awaitなどのモデルを用いたコードは,同期処理よりも複雑であり,その性質の差異を考慮してコードを記述する必要がある.この差異を考慮することなく,非同期処理を同期処理と同様に記述できるようにすることで,保守性や可読性を向上させ,致命的なバグを抑制できると考えられる.これを実現するため,本研究ではLiquidという計算体系を提案し,操作的意味論を定義した.
著者
吉次 なぎ 阿部 真也 山本 佳世子
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.425-426, 2018-03-13

日本における自然災害の多さや昨今の国際情勢を鑑みるに, 避難経路の導出に適した手法の開発が必要である. しかし, 避難者が経路長や安全性を考慮して最適な避難先と避難経路を直感的に判断することは難しい. さらに, 非常時には避難場所や避難経路の環境が時々刻々と変化するため, 複数の避難先と避難経路を優先度付きで求める必要がある. 既存の経路探索アルゴリズムは始点と終点を結ぶ最短経路を導くが, 粘菌アルゴリズムは始点と終点を複数設定できる点, 複数の経路を同時に計算できる点で, 前者より優れている. 我々は, 地理情報システム(GIS)を用いて地理データを加工し, 粘菌アルゴリズムを用いた避難経路の導出手法を開発した.
著者
杉井 俊也 後藤 厚宏
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.491-492, 2018-03-13

マルウェアの感染は継続的な脅威である今、企業に侵入したマルウェアを早期に検出することは重要である。本研究では、システム管理の観点から、エンドポイントコンピュータを管理することで複数の管理対象エンドポイントコンピュータの変更履歴から異常値を検出するベースライン検知法によるマルウェア検知を検討する。ソフトウェア、レジストリ、プロセス、タスク、ディレクトリなどの情報から正常を定義して異常を検知する。また、低コストで実装が容易な操作を目指す。
著者
岩井 憲一
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.31-32, 2018-03-13

人や企業が自己の評価を得ようとする検索であるエゴサーチの手法は,(1)検索エンジンを利用するものと(2)SNSを利用するものの2種類に大別される.このエゴサーチは,例えばタレントや歌手・アイドルといわれる芸能人にとっては大変重要な自己評価手法の一つである. 具体的には出演番組放送終了後すぐにSNS等のコメントに目を通すとのことであるが,コメント全体を俯瞰することができず,各コメントから受ける精神的疲労の大きさに所属会社から常に心配されている. このような一連の流れは様々な業界や個人でも起こり得ると考え,Twitterのツイートを元に容易にエゴサーチの集約を可能とするサービス「ツイート気になるくん」を構築した. 本稿では,その概要について述べる.
著者
佐々木 優 高木 正則 山田 敬三 佐々木 淳
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.745-746, 2018-03-13

近年,農作物の品質と生産性の向上や農作業の省力化を目的として情報通信技術(ICT)を活用したスマート農業が進められている.しかし,スマート農業の導入においてはICTを扱う人材の不足が課題となっている.そこで,我々は次世代農業人材の情報活用能力の向上を目的とした研修プログラムと教育支援システムを提案する.本研究では,、文部科学省で定義されている情報活用能力を基盤とした上で,スマート農業を前提とした農業版情報活用能力を定義し,それに対応した研修プログラムの検討と教材の開発を行った.本稿では,農業高校を対象とし,センサから得られた圃場の環境情報を利用した教材の内容と,提案システムを用いた教育方法についても紹介する.
著者
良永 早耶佳 大坪 敦 橋本 大和 廣重 法道 鶴田 直之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.523-524, 2018-03-13

マーケティング情報として、安価で手軽な方法で、かつプライバシーを考慮しながら入退室者数を計測したいというニーズは高い。そこで、本研究では、Raspberry PiとUSBカメラを用い、顔が映らないように出入り口を真上から撮影した画像のフレーム間差分により、リアルタイムに計測するというシステムの開発を行っている。本稿では、システムの概要と性能評価について報告する。性能評価は、福岡県筑豊地方にある平成筑豊鉄道における列車の乗降者数の計測と、福岡市内で行われた室内イベントの来場者数の計測で行った。精度はそれぞれ約70%と80%であった。また、列車の乗降者数計測では、HoG特徴量を用いた人物検出法との比較を行い、提案手法の優位性を示す。
著者
小菅 李音 高木 正則 佐々木 淳 山田 敬三
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.613-614, 2018-03-13

近年,MOOCの出現により,講義映像を利用した反転授業の実践も行われている.著者らが所属する大学においても教科書や演習問題を含むeラーニング教材に加え,重要部分の補足説明のために独自に制作した講義映像を公開して反転授業を行っている.この映像は前年度までの授業評価アンケートに基づいて制作しているが,これだけでは詳細なニーズを十分に把握しきれていない問題がある.そこで,本研究では,新規映像の制作や既存映像の改善に対する詳細なニーズを抽出するために,チャットボットを利用したニーズ抽出支援システムを提案する.具体的には,学習ログ,映像視聴ログ,チャットログを分析することで,詳細なニーズの抽出を試みる.
著者
園田 哲平 小郷原 一智 畑中 裕司 砂山 渡
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.267-268, 2018-03-13

太陽光発電システムを効率的に制御するためには、発電出力の予測が必要である。そして、発電出力の予測を行うためには、空の状態の変化を予測する必要がある。そこで、本研究では全天空カメラを用いて常に天空画像を取得できるシステムを構築し、空割合時系列データを抽出するアルゴリズムの提案を目的とする。まず、1分ごとに全天空画像を撮影し、JPEG画像として保存する。次に、複数枚の画像のR、G、Bを用いて分類器を訓練し、その分類器を用いて未知画像の空割合を計算する。その結果、各画像のaccuracyは曇り1.00、晴れ0.92、快晴0.89であった。快晴の日には空割合の低下が見られるが、晴れおよび曇りの日には正確な空割合時系列データが得られた。
著者
安田 大誠 吉野 孝
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.127-128, 2018-03-13

インターネット上で提供される情報は分散しており,一覧性がないといった問題が存在する.ゆえに,個人の属性に応じて防災関連情報を示すことが重要である.情報を集約する上で防災に関連する語句があるが,その中には防災と関連しない語句が突然として防災と関連するようになったものがある.例えば,2016年4月の「熊本」地震や,2017年10月の台風21号の影響で樽井駅~尾崎駅間で橋脚が陥没し,線路が歪んだ「南海本線」が挙げられる.そこで,本研究では防災関連情報集約システムにおいて,防災と関連する語句の抽出と表示を行うことで,大量に散在する情報の中での重要な情報が見逃されないようになることを目指す.
著者
佐々木 優太 南野 謙一 後藤 裕介 渡邊 慶和
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.857-858, 2018-03-13

近年の温暖化の影響による農作物の品質低下に適応するために,研究機関では品種や栽培方法に合わせて地域毎に,生育予測や高温障害被害予測等の農業技術の研究が行われている.しかし,日本各地の地域でこれをすぐに普及出来るようにはなっていない. そこで本研究では,農業技術の普及を目的として,農業モデルと警戒基準,警戒情報フォーマットから農業技術を定義し,その普及方式を提案する.具体的には,農業モデルの登録・計算機能,警戒基準の登録・分析機能,警戒情報のフォーマット・通知機能を開発した.評価実験では新潟県でシステムを運用し,農業技術の利用までに要する時間の計測とアンケート調査を実施し,有効性を確認した.
著者
藤根 麻羽 小倉 加奈代 バハドゥール ベッド 高田 豊雄
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.471-472, 2018-03-13

短縮URLサービスは対象のURLと対になる簡素なURLを生成するサービスであり,goo.glやbit.lyが代表例である.短縮URLサービスは冗長なURLを簡潔にすることから,文字数制限のあるソーシャルネットワークサービス(SNS)の投稿機能でしばしば利用される.短縮URLは,利便性に長けている反面,行先サイトのURLが隠蔽されるためフィッシングサイトやマルウェア配布サイトへの誘導が問題となっている.ユーザは,短縮URLから行先Webサイトが安全であるか否かを自身で判断する必要がある.本稿では,短縮URLを展開した行先URLを複数の安全性評価サービスによって検査し,その結果を統計的手法により統合,提示する手法を提案し,その有用性を評価する.
著者
早川 峻平 山口 実靖
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.425-426, 2018-03-13

近年、電子メールやWeb、画像などの非構造化データの量が増大してきている。膨大なデータを管理するシステムとしてオブジェクトストレージがある。オブジェクトストレージは、データをオブジェクト単位で扱い、ディレクトリのような階層構造を用いず、個々のデータをURIで管理する。本発表では、オブジェクトストレージにおけるオブジェクト数と性能についての考察を行う。
著者
冨平 準喜 山下 晃弘 松林 勝志
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.539-540, 2018-03-13

近年SNSにおいてユーザーが爆発的に増えているため,それらのマーケティングへの活用が期待されている.様々な趣味,職業,性格を持つユーザーの中から,ターゲットとなるユーザーを絞り込むのは重要な課題となっている.しかし一般的にプロフィールの基準が厳格化されていないため,その情報だけでユーザーの属性を判断するのは困難である.語彙を抽象化してカテゴリ化するツールであるLIWC(Linguistic Inquiry and Word Count)はユーザーの属性推定に適しているとされている.LIWCの日本語版は公開されていないため,英語版を半自動翻訳し,日本語のLIWCを用いたユーザー属性推定の方法を提案する.
著者
矢ノ口 裕貴 篠埜 功
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.59-60, 2018-03-13

麻雀において、他のプレイヤーの上がりとなる牌を捨てないことで失点を抑えることは重要な戦略となる。本論文では、捨てようとしている牌の危険度推定を目的として、牌譜においてあるプレイヤーが他のプレイヤーに振り込んだ局面から評価要素を抽出し、3層ニューラルネットワークの教師あり学習による評価関数のパラメータの調整を行った。危険度とは手牌の特定の牌が他のプレイヤーの上がりとなる牌である可能性を表すものとする。また、ニューラルネットワークの過学習の影響を調べるために、学習率を変化させて学習した結果を比較した。本方式の評価として、牌譜内で指された手とニューラルネットワークが提示する手との一致率を比較した。
著者
西山 涼平 田村 仁 檜山 正樹 入江 俊 仲田 仁
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.151-152, 2018-03-13

この研究ではSLブームに対して蒸気機関車の乗務経験者の高齢化、減少が深刻化しており今後、新たに復活しうる乗務員の経験、知識不足が予測される。そこで各種装置や状況を自由に変化させることができるVRを用いた蒸気機関車のシミュレータを想定し、今回は蒸気機関車への給炭作業を再現するためのスコップ型デバイスの開発を行う。デバイス開発にあたり、給炭作業の再現はスコップで石炭をすくった際と投げ入れる際の重量変化の再現が必要となるため本実験では棒形状のデバイスにステッピングモータによってレール上のおもりを前後にスライド移動させることで体感重量が変化し、体験者が実在感を与えられたかを実験の結果から論ずる。
著者
保下 拓也 吉松 彰宏 鈴木 秀和 松本 幸正
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.421-422, 2018-03-13

筆者らは,LPWA(Low Power Wide Area)を利用した低運用コストで実現可能なIoTバスロケーションシステムの実現を目指している.LPWAネットワークを構築するための一通信規格であるLoRaWANでは,通信距離を最大にする場合,一度に送信できるデータサイズが11byteに限定されてしまう.この制約下においてバスの走行位置を伝送するために,本稿では位置情報圧縮手法を提案する.GPSから取得した絶対位置情報を特定地点からの相対位置情報に変換し,かつサーバ側で補完可能な情報を削除することにより, データを圧縮する.LPWAネットワークにおいて提案手法を実装した車載器の動作検証を行った結果,LPWAの制約下においても,バスの位置情報を正常に収集できることを確認した.
著者
石橋 豪
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.557-558, 2018-03-13

親が悪意なくインターネット上に公開した子供の写真によって子供の権利が侵害される問題、いわゆる「晒されチルドレン」が昨今懸念されている。この問題によって生じるリスク及び解決方法について法的・技術的側面から検討する。
著者
小西 鉄馬 北村 尊義 泉 朋子 仲谷 善雄
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.141-142, 2018-03-13

近年、交通事故や交通違反が頻繁に発生している。特に、交通違反の取り締まり状況として最も多いのが最高速度違反である。そこで速度抑制を目的として、速度計で表示される速度の一部分を、ある一定の速度を超えた時に見せなくすることで、視覚的に速度に対する不安感を生じさせ、自然に速度を自分自身で落とさせる方法を提案する。プロトタイプシステムを作成し、オートバイを用いた試走実験を実施し、速度計の一部分を見せないことが運転者に対して具体的にどのような効果があるのかを検証した。
著者
松森 藍子 星野 寛
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.381-382, 2018-03-13

会話ロボットを用いた高齢者の生活意欲向上を目的とする“ACCRAプロジェクト”の第1段階として実施した、老人介護施設での高齢者と介護者へのニーズ調査と実験結果を報告する。調査では「職員でも友人でもない話し相手」としてロボットが求められていることに加え、「癒し」を目的とする会話だけでなく、敢えて「憎たらしさ」を残した言葉がけをすることが高齢者を鼓舞しQOLの向上・維持へ繋がることが見えてきた。実験では高齢者の表情を検出しながら会話を進め、相手に不快感を与えない程度の「憎たらしさ」のある会話を実現しようと試みた。会話シナリオは個々の興味・関心に配慮し、会話の効果は表情検出カメラで評価した。