著者
亀田 遼希 大谷 紀子
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.327-328, 2018-03-13

全線完乗とは,ある特定の鉄道路線すべてを全区間乗車した状態であり,鉄道乗りつぶしは,全線完乗を目指してまだ乗車したことのない区間を乗車する鉄道趣味の1ジャンルである.鈴木らは,全線完乗するための最短距離の経路を求める手法を提案している.しかし,実際の鉄道乗りつぶしでは列車運行ダイヤを考慮する必要があり,時間が取れない鉄道ファンにとっては短時間でより長い距離を乗りつぶせることが重要である.本研究では,鉄道ファンの支援を目的に,指定された条件や時間の下で,より長い距離を乗りつぶせる旅程を生成する手法を提案する.鉄道ファンを被験者とした評価実験を行い,提案手法の長所や課題を明らかにする.
著者
林 里奈 加藤 昇平
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.17-18, 2018-03-13

近年,ロボット技術の発展にともない,ロボットセラピーが注目を集めている.中でも認知症予防・改善効果が確認されているパロは,触り心地にこだわって設計されており,ぬいぐるみのような柔らかい触感を有する.一方,ドール/ぬいぐるみセラピーという療法が存在し,パロに似たぬいぐるみを抱きしめることにより癒しを得ているユーザがいることも事実である.そこで本研究では,ロボットセラピーとドール/ぬいぐるみセラピーのストレス緩和効果を比較検証し,インタラクションの重要性を確認したため,報告する.
著者
高本 健太 町田 翔 延澤 志保
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.313-314, 2018-03-13

本稿では,文中で何らかの意味を持つことがある絵文字を,文章を構成する要素としてテキスト解析結果に反映できるようにするために,絵文字の意味を推定する手法を提案する.提案手法は,単語を装飾している装飾的絵文字と,単語の代わりとして使われている意味的絵文字に着目している.装飾的絵文字の意味は,装飾している単語と同じであるという点に着目し,同じ絵文字を使っている複数の文から絵文字の意味の候補を求める.また,それぞれの意味で絵文字が使われている時に,同時に使われている周辺の単語を元に,意味毎の特徴を求める.これを用いて,文章の内容に適した意味的絵文字の意味を候補の中から選択することによって絵文字の意味を推定する.
著者
萩原 崇貴 八木 勲 鈴木 紀久子
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.751-752, 2018-03-13

現在日本では,学校でのいじめが大きな問題となっている.これまでにマルチエージェントシステムを用いて効果的ないじめ対策法を検討した研究がある.先行研究ではいじめ当事者のみに着目していたが,実際にはいじめを見て見ぬふりをする「傍観者」や,いじめを止めようとする「仲裁者」も存在し,実証研究では仲裁者がいじめ問題解決の鍵を握っていると言われている.そこで本研究では,いじめ当事者ら以外に傍観者と仲裁者も考慮にいれた実験環境をマルチエージェントシステムにて構築し,いじめ対策行動の一つである「出席停止」の効果を検証した.その結果,仲裁者が存在することで,いじめ被害が軽減されることがわかった.
著者
森 直紀 藤里 和樹 廣瀬 詢 肥後 時尚 末森 薫 吹田 浩 安室 喜弘
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.85-86, 2018-03-13

近年,文化財の記録方法として,複数の写真から対象の3次元形状を復元するStructure From Motion(SfM)の利用が普及している.現状の詳細な記録が可能となる一方,古い調査記録と比較して変容を確認することが文化財において重要となっている.本研究では,現状と過去の写真記録を精緻に照合するシステムを提案し,変容を可視化することを目的とする.SfMで取得した現状の3次元点群と過去の写真記録の画素を対応付け,撮影したカメラの位置姿勢を推定する.視点が整合した3次元モデルを,過去の記録写真に重畳させてCGでレンダリングすることで照合を可能とする.本稿では重畳結果の精度検証について報告する.
著者
松浦 智之 當仲 寛哲 大野 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.359-360, 2018-03-13

ツイッター分析は、ニュース番組でも頻繁に用いられるなど、その需要は増加している。しかしその手法を調査しても、大企業等が大きな予算や設備を導入して行う事例が殆どであり、個人の例は殆ど報告されていない。本研究では個人等がコンピュータ1台で行える手法を研究した。第1報では、本手法の概要及び、分析の前段階であるツイート収集方法を説明する。重要なことは、世界の全ツイートの収集を目指すのではなく、目的の分析テーマに応じて適切なクエリを発行し、受信するツイートを絞り込む点にある。本手法の有効性検証のため、Twitter社のサービスを停止させる程に大量に発生する「バルス」ツイートを収集し、NTTデータ社の収集結果と比較する。
著者
満 柏
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.29-30, 2018-03-13

ものを見ることは情報処理である。視覚範囲が画面とオーバーラップのとき、画面以外の部分、つまり認識対象外のものが視覚範囲に入り、情報処理の妨げとなる。このとき、アンバランスの感覚が生じる。これは「均衡」が求められる理由だと思う。ゲシュタルトの視覚原理によれば、脳は視覚対象を体制化しようとする。その結果、画面には多くの情報グループが現れる。体制化した情報グループは視線を誘導し、視覚範囲をきめる。ゆえに、情報グループのあり方が画面の均衡感を決める。すべての情報グループに位置、形状、大きさなどのデーターがとれるので、画面の均衡度合いも数値化することが可能で、計算できると思う。
著者
新里 将大 大津 金光 大川 猛 横田 隆史
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.137-138, 2018-03-13

近年,高性能化が進むモバイル端末を,並列処理の計算資源として利用することが期待されている.我々は,Android端末を使用し,MPIによる並列処理を行うクラスタ計算機システムを開発している.本システムは,MPI並列処理を行うためにAndroid端末のスーパーユーザ権限の取得が必要である.しかし,Android端末のスーパユーザ権限取得作業は,端末が起動不可になるなどの危険をともなう.本稿では,Android端末上で,スーパーユーザ権限を使用せずにMPI並列処理を行うための実行環境について検討する.
著者
小島 有貴 安達 拓也 濱川 礼
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.157-158, 2018-03-13

中学生の教育課程における「電流」単元は苦手かつ興味の惹きにくい単元であること報告されている。「電流」単元の苦手対策として電気を水に例える教え方があり、効果があることが実証されている。そこで、タブレット端末を用いて参考書の電子回路図を写真撮影し、三次元水路図に自動変換するシステムを開発した。本論文ではシステムのARを用いた可視化の手法ついて述べる。ARを用いて三次元水路図を表示することで不可視な電気(電圧を水の落差、抵抗を水車の大小、電流を水の流量)を可視化する。これにより回路の働きをイメージすることが容易になり、「電流」単元の理解促進や学習意欲向上を図る。
著者
中矢 誠 野口 克洋 富永 浩之
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.287-288, 2018-03-13

本研究では,Word2Vecの手法を,エンターテイメント分野に応用することを目指す.今回は,スマートフォンのアプリケーションとして,単語連想ゲームを実装した.システム側が,キーワードを提示し,プレイヤは,そのキーワードから連想した言葉を回答する.キーワードとプレイヤの回答とのWord2Vecによる距離に応じて得点とする.試行実践として公開したアプリから,利用データを収集した.また,プレイヤの意見を数名から得た.Word2Vecによる単語の素性と人間の感性との親和性を確認するため,これらの結果を分析した.そこで生じる人間の連想とのギャップについて考察する.これらを基に,クロスワードパズルの作問など,他のゲームへの応用について検討する.
著者
山崎 本務 畠山 久 永井 正洋 室田 真男
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.735-736, 2018-03-13

近年、ICTを用いた疑似体験型避難訓練システムが提案されている。先行研究では、タブレット端末に震災による被害状況を表示し避難訓練学習を行った。しかし、大規模地震発生時の複合的な被災状況を再現できないという問題点があった。そこで本研究では、大規模地震発生時に安全な避難行動を取るために周囲の状況を適切に判断することができる能力育成を目的とした。そのために、360°画像を用いて学習者の周囲に複合的な被災状況を擬似的に表示できるタブレット端末ベースのシステムを開発した。これにより、学習者は、自分の周りの複合的な状況を観察し、危険性を予測する訓練が可能となる。本システムを活用して高等学校における避難訓練を実践し、効果の分析と評価を行った。
著者
松岡 高輝 波部 斉 阿部 孝司 井口 信和
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.555-556, 2018-03-13

水産養殖場では,魚の健康を維持するために管理が必要不可欠である.特に,クロマグロを養殖するとき,稚魚の段階で死亡する割合は8~9割と非常に高い.クロマグロは外からの刺激に対して敏感であるため,刺激によってパニック状態となり,水槽の壁に衝突して死んでしてしまうこともある.人手に頼らず,瞬発遊泳の検知やその傾向の分析ができれば,魚をより適切に飼育する環境の構築に役立つことが期待される.そこで本研究では,カメラを用いてクロマグロ稚魚が遊泳する様子を撮影し,その映像からオプティカルフローを求めて群になって泳ぐ稚魚のマクロな動きを捉え,機械学習により瞬発遊泳の検出やその傾向の分析を行う.
著者
佐々木 梨菜 鈴木 優
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.595-596, 2018-03-13

古来より人々はペットと共に生活してきたが、その生活環境は人の快適さが前提であったり、それらをペットに強いている場合が多い。例えば、猫の飼い主がPCを使用する際、猫がキーボードに上がるcat typingと呼ばれる問題がある。飼い主は快適にPCを使用するため、PCに近づこうとする猫を遠ざけようとする。本研究ではこの問題を解決するため、飼い主がPCを用いた作業をしているそばで、 猫がタブレットに触れて遊ぶことができるインタラクティブな猫じゃらしシステムを開発し、このシステムの有用性を確認するため,数匹の猫に試用実験を行った。その結果いくつかの現象が確認でき、仮説としてシステムが有効に機能する猫の属性があることが示唆された。
著者
松田 健 加藤 雅彦 唐沢 勇輔 丹京 真一 中村 智史 林 憲明 加藤 孝浩
雑誌
第80回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, no.1, pp.447-448, 2018-03-13

フィッシングの手口の巧妙化が進む中,フィッシングサイトを早期に発見することは被害を最小限に抑えるだけでなく,攻撃者側の準備にかかるかコストを増大させることにも繋がる可能性があるため,フィッシングサイトの早期発見は非常に重要な問題である.本研究では,実際のフィッシングサイトに使用されたドメイン名に含まれる特徴から,新たにフィッシングに使用される可能性のあるドメイン候補を生成・監視することで,フィッシングサイトの早期発見に繋げるための情報収集方法について検討する.