著者
名切 末晴 青木 宏文 Vu Manh Dung Nguyen Van Quy Hung 伊藤 祥司 服部 彰
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.480-485, 2021

交通事故死者数に占める割合は歩行者や自転車が多く,歩行者などの横を通過する時の運転行動をドライビングシミュレータを用いて調査した.この結果,歩行者の横を通過するときに安全的な運転行動を行うドライバと少し安全性が低いドライバに分類でき,この2つのドライバタイプは,運転行動が大きく異なることが解った.
著者
山口 秀二 勝間田 静江
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.1275-1280, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11

交通事故における衝突速度と死亡や重傷の受傷確率の関係を,いくつかの衝突形態毎に解析し例示する.目的はISO26262自動車の機能安全規格に定められた危害度severityを区分する境界速度を設定するための参考データを提供することである.文献調査を実施し,発表されていない衝突形態や条件のデータを主に解析した.解析には,米国のNASS-CDSおよびNASS-PDCSデータと日本のITARDA統計データを用いた.
著者
中澤 輝彦 日下部 誠 長田 育充 日比野 良一 鳥居 靖広
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.681-686, 2020 (Released:2020-07-29)
参考文献数
5

二つの既存モータと遊星歯車を組み合わせた大型EV用駆動システムの制御手法を提案する.システムの出力トルクと二つのモータの回転数差を目標値とし,二つのモータを協調制御できるように,モデルベースによりコントローラを創出した.その結果,駆動力にショックを生じることなくモード切替え等の動作が可能となった.
著者
藤掛 和広 田中 貴紘 吉原 佑器 米川 隆 稲上 誠 青木 宏文 金森 等
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.134-141, 2019 (Released:2019-01-26)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究では,ドライバエージェントによって運転行動が変容するのか検証した.エージェントのサポートは,「運転支援」「フィードバック」「運転支援とフィードバック」の3種類とした.その結果,エージェントを使用することで運転行動が改善された.運転行動が最も改善された条件は,「運転支援とフィードバック」だった.
著者
伊藤 大輔 笈田 桂治 小林 吾一 水野 幸治 吉田 良一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.455-460, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
13
被引用文献数
3

歩行者頭部インパクト試験と有限要素解析により,A ピラーへの頭部衝突に対するヘルメットの頭部保護効果を検討した.頭部インパクタ試験を実施した結果,HIC はヘルメット着用で減少したが,3000 を超えていた.ヘルメットを装着した人体頭部モデルによる解析では頭蓋骨の骨折は発生しなかったが脳のひずみが大きな値となった.
著者
久代 育生 鈴木 桂輔
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1103-1110, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
21
被引用文献数
1

ジャーク最小操作モデルを基に,基本式のパラメータ変更で,あらゆる走行パターンができる,簡単なサイン関数を用いた近似ジャーク最少モデルを構築. 本モデルを熟練運転者の運転操舵の解析に用いた結果,熟練運転者は,レーンチェンジや修正操舵などの走行タスクにおいてジャークを最小にするような操舵を行っている事を確認した.
著者
久我 知希 林 百花 大門 樹 水野 伸洋 吉澤 顕
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.466-472, 2020

本研究では、非緊急時における自動運転から手動運転へのLKA解除,ACC解除による段階的権限委譲を支援する情報提供について検討している。DS実験では、LKA解除からACC解除可能までの時間に関する情報コンテンツを複数作成し、各情報コンテンツがACC解除直後の運転操作や視認行動に与える影響を評価した。
著者
鳥居 建史 能村 幸介
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.772-779, 2018 (Released:2018-07-25)
参考文献数
9
被引用文献数
3

以前,加速時の車室内音から燃焼騒音を時系列寄与分離する手法を報告した.この手法で得られた燃焼騒音の音質良否を定量化するため,複数の燃焼騒音を提示音とし,エキスパート14名に対して一対比較法による主観評価実験を実施した.その結果と提示音の分析結果から,音の変動強さを考慮した新しい音質評価指標を開発した.
著者
下出 健人 石崎 啓祐 駒田 匡史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1067-1072, 2019 (Released:2019-07-25)
参考文献数
9

エンジン起動時振動のばらつきの要因解析では、振動理論に基づく現象解析や多変量解析を進めてきたが、強制力に関係するECUの制御値は膨大で限界があった。そこで、多変量の複雑な関係を再現できる機械学習に着目し、因子の寄与度を定量化できる決定木を適用した。更に、解析モデルを用いて要因解析の妥当性を検証した。
著者
景山 一郎 栗谷川 幸代 山内 ゆかり 石橋 基範 鳥居塚 崇 山田 多恵子 青木 和夫 時田 学
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.431-437, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
14
被引用文献数
1

高度運転支援に用いるためにドライバの運転動作を表現するドライバモデル構築を行う.前報では主にフィードフォワード項を用いたドライバ行動の検討を行ったが,本報では,主にフィードバック項を用いたドライバ評価の可能性について検討を行う.フィードバック項は主に前方注視三次予測モデルを用い,実路におけるドライバの運転動作解析を行う.
著者
山本 真規 藤岡 健彦
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.911-916, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
16
被引用文献数
2

本研究の目的は,各車両パラメータ,およびパラメータ間の相互関係がロール・平面連成運動に及ぼす影響を明らかにすることである.ロールと平面運動が連成する3 自由度モデルと近似モデル(平面モデル,断面モデル,単純ロールモデル)の特性根を対比して解析することにより,各車両パラメータが連成運動に及ぼす影響を示し,単純ロールモデルと平面モデルの固有振動数比が連成運動に支配的な影響を及ぼす指標であることを導いた.加えて,慣性主軸傾角とロール軸傾角の操舵応答特性に及ぼす影響の相違点と類似点,およびその由来を明らかにした.
著者
田中 光太郎 岡田 寛也 小山 貴久 金野 満
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.679-684, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
19
被引用文献数
1

急速圧縮装置(RCM)を用いて,ガソリン及びTRFの着火遅れ時間を上死点圧力(2, 3 MPa), 上死点温度(657-861 K)及び当量比(1.0, 0.5)において計測した.また,各燃料を用いた同条件下での化学反応解析を行い,解析値と実験値の着火遅れ時間の比較及びガソリンの自着火機構について検討した.
著者
松下 寛治 佐藤 周也 大前 学
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.763-769, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
12

本研究では,制御判断の分かりやすい伝達やドライバの危険感覚に適合した自動運転を目的とし,90年代に提案された前方視野の危険感に基づくドライバモデルの自動運転制御への適用を試みた.従来のモデルに走行パス,曲率の危険感,速度による許容リスクの変動を加えることで,複雑な形状の構内走路の走行を可能とした.
著者
宮崎 浩 北川 裕一 安木 剛 桑原 正明 松岡 章雄
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.1159-1164, 2009-09-25
参考文献数
8

Flexインパクタによる歩行者脚部保護性能評価が検討されている.本研究では,衝突挙動や力学応答に影響するインパクタ地上高と付加質量について,人体FEモデルと比較することで適正な条件を検討した.Flexインパクタの力学応答は,地上高75mmとし,SUVでは更に質量6kgを付加する場合が人体応答に近いことが明らかになった.
著者
広瀬 悟 柳島 孝幸 花井 利通 南部 起可 ブラウワー リノ
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.199-204, 2009

高難易度の運転シーンのある実路運転で、高齢ドライバーは若年ドライバーより周辺視野内の光点に対する反応成績が低く、ワークロードが高いことを確認した。さらに、高齢ドライバーの反応成績の低さの原因を明らかにするため、難易度の異なる運転シーンをシミュレータで再現し、その時の反応時間と運転行動の解析を行った。
著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.581-586, 2010

車両運動解析の数値計算に用いる車両モデルは,運動の厳密性と計算規模のバランスを考慮した選定が必要である.本研究は,競技車両の最短時間コーナリングを最適制御問題として定式化を行い,数値計算により最適な走行軌道とその制御則を探索する際の,車両モデルの違いが及ぼす影響について解析を行った.
著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.301-306, 2011 (Released:2011-07-14)
参考文献数
15

本研究は,二輪車の最短時間走行経路について,擬スペクトル法に基づく最適制御問題の解法を用いて解析を行った.運動方程式は,ヨー運動とロール運動を含んだ剛体モデルを用いている.走行コースは,時間軸折り返し法を用いて設定を行い,U字状コースとS字状コースの最短時間走行経路の探索を行った.
著者
沼田 仲穂 寺中 祐典 紫藤 聖也 北島 洋樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.111-118, 2013

交通事故は過失によるものであるが,全ての事故が過失によるものか否かは判定が難しく,注意していても避けることが難しい事故の可能性についての考察が必要である.本研究では,交差点における左折自動車と交差道路を横断する自転車の衝突危険性を例に,安全に留意しても事故に至る可能性のある状況について考察する.
著者
伊東 敏夫 山下 和義 金田 悠紀夫
出版者
Society of Automotive Engineers of Japan
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.11-16, 2008-11-25

ドライブレコーダ等の前方用車載カメラが搭載され始め、後方の駐車支援用のバックカメラも普及している。そこで本研究では、これらの前後2台のカメラ画像を使った後続車両を検出する手法を提案する。車両等を検出する基本的な考え方は、前方の画像と後方の画像の時間遅れでの撮像と解釈し、前後での相異を解析することによる。