著者
石川 恭匡 高橋 直樹 高浜 琢 野中 謙一郎
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1487-1493, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
13
被引用文献数
1

近年,自動運転レベル2でも走行制御可能なエリアの拡大が望まれている.本研究では,車線情報と先行車情報とカーナビ情報と車両挙動情報をMoving Horizon Estimationによりフュージョンすることで,操舵制御性能の改善が可能となることを示す.
著者
吉本 達也 深尾 隆則 横小路 泰義 伊能 寛 松本 平樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.997-1002, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
10
被引用文献数
1

自動操舵制御において乗り心地を重視する場合は緩やかな操舵が求められるが,一方で追従性を重視する場合は即応性が求められるため,これらの間にはトレードオフの関係がある.本論文ではこれらを両立することの出来る自動操舵制御手法を提案する.また,提案手法の有効性をシミュレーションと実車実験で確認する.
著者
沈 富超 森川 弘二 森吉 泰生 窪山 達也
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.517-524, 2020 (Released:2020-05-25)
参考文献数
7

本研究ではオイル添加剤の調整がLSPI発生頻度に与える影響を明確するため,Ca, Mg, Mo三種類の添加剤の組合せをベースに,各々の添加剤の量を2水準設定し,その組合せの計8種類の試作オイルを用意した.特にこれまでに報告例がない,IMEP 2.4MPaの超高負荷運転において,オイル添加剤がLSPI発生に与える影響を調査した.
著者
松原 直義 宮元 敬範 丹野 史朗 宮川 淳 阿部 祐也 横尾 望 金子 和樹 高橋 大志 中田 浩一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.100-105, 2023 (Released:2023-01-25)
参考文献数
12

カーボンニュートラル社会の実現に向けて様々な産業の脱炭素化に資する水素が注目されており,運輸部門においてはFCEVに加えて水素エンジンの検討がなされている.水素はガソリンと比較して着火しやすいという特性があるため異常燃焼が生じやすい.本論文では,水素特有の異常燃焼の発生メカニズムの解析を実施した.
著者
後藤 荘吾 稲生 隆嗣 上田 将人 山下 顕
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.1090-1094, 2021 (Released:2021-10-07)
参考文献数
3
被引用文献数
2

本稿では、新型FCV向けに開発された高圧水素タンクの進化を紹介。高強度の新炭素繊維を採用し世界最軽量(質量効率:約6.0wt%)を実現。また、新開発のエポキシ樹脂や高速加工プロセスの採用により、高い品質と量産性を両立しつつ大幅なコスト削減を実現。また、開発したタンクはUN-R134の認証を取得。
著者
萩田 賢司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.871-876, 2014 (Released:2018-01-25)
参考文献数
9

日没前は太陽の眩しさにより交通事故が増加しており,日没後は薄暮により交通事故が増加しているという研究報告が存在する.これらの現象を時系列的に分析した研究は存在しない.そのため,日没前後の交通事故発生確率を時系列的に分析して,太陽の眩しさと薄暮による交通事故発生への影響を定量的に示した.
著者
立石 一正 小野 古志郎 岩田 三枝子 渡辺 博之 平川 清彦
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.631-637, 2011 (Released:2011-07-14)
参考文献数
5

交通事故統合データと後遺障害データ,ならびに交通外傷データを用いたデータベースを構築し、従来のマクロデータでは分析のできなかった人体部位別のより詳細な傷害内容,さらに衝突形態毎の後遺障害部位とその程度の発生状況などを把握した。
著者
細川 崇 橋本 博 平松 真知子 石田 肇
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.264-270, 2022 (Released:2022-02-11)
参考文献数
10

本研究は,踏み間違いが発生しやすい状況を運転シミュレータで再現し,ペダル操作を分析した.対象とした咄嗟の制動時,足関節を内転させる踏み替え方は,脚全体を動かす踏み替え方より移動量が不足し,アクセルペダル寄りの位置を踏みやすいこと,心理的に動揺した状況では,ペダル踏み込み速度が増加することが示された.
著者
奥井 伸宜 三浦 秀文 前岨 康祐 河合 英直
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.192-197, 2019 (Released:2019-01-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1

モード走行時の運転バラつきは、燃費性能や排出ガス特性に影響を与える。そこで、運転バラつきの低減を目的として、ドライブロボットによる車両運転を実施した。ロボットを制御するドライバモデルには、人間の運転動作を実現したロジックを採用し、国連で採用が検討されているドライビングインデックスを用い評価を行った。
著者
清水 修 永井 栄寿 藤田 稔之 藤本 博志 角谷 勇人 高橋 英介 山口 宜久 谷 恵亮 佐藤 正憲
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.1095-1100, 2021 (Released:2021-10-07)
参考文献数
10

電気自動車の性能的課題である航続距離の課題解決のために磁界結合方式の走行中給電が提案されている.磁界結合方式で用いる磁界中に導体が存在すると渦電流が発生し,電力損失となる.本研究では,アスファルト路面に埋設したコイルで電力伝送を行うことで,給電効率が道路構造による影響の検証を行った.
著者
鳥居 和史 水野 由裕 遠山 一則 清水 茂樹 向後 颯太
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.404-409, 2022 (Released:2022-03-04)
参考文献数
18
被引用文献数
1

本研究では,都市のあるエリア(約130m四方)における交通事故の有無を,年・月ごとに予測する手法を開発した.道路,天候,イベントなど様々な構造化データと衛星画像を融合したマルチモーダルAIを開発し,福岡市の人身事故データを用いて学習した結果,ROC曲線のAUC=77%を持つモデルの開発に成功した.
著者
月森 隆雄 高木 義幸 横山 昌 一井 翔 大村 匡弘 伊藤 政之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.581-584, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
2

薄膜平滑なアルミ光輝材を塗装した金属調意匠は自動車メーカー各社で最高級グレードに位置づけられているが、光輝材分布の不均一による色ムラで到達意匠に限界があった。本稿では蒸着アルミ光輝材等の超薄膜光輝材を用いた場合でも色ムラなく極めて高い金属感が得られる次世代型自動車用水性塗料開発について報告する。
著者
吉野 貴彦 髙橋 明 古澤 健太 片山 硬
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1204-1211, 2021 (Released:2021-10-22)
参考文献数
4
被引用文献数
2

二輪車はウィーブモードが安定化するように設計するとウォブルモードが不安定になり、ウォブルモードを安定化させるとウィーブモードが不安定になる傾向がある。本稿では、固有ベクトル方程式を用いて、作用している力の大きさの変更が両モードに及ぼす影響を調べ、二つのモードの両立性を左右する要因を推定する。
著者
丸茂 喜高 山﨑 光貴 鈴木 宏典 道辻 洋平
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1145-1150, 2019 (Released:2019-07-25)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,信号交差点における安全性と燃費を向上させる運転支援システムについて検討した.現在の速度を維持した場合に,交差点進入時に予想される信号現示を道路上に仮想的に呈示する運転支援システムについて,ドライビングシミュレータ実験により検証した結果,安全性や燃費が向上することを確認した.
著者
江村 恒一 加藤 正隆 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1102-1107, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
13

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,大脳皮質の動作原理として有力な仮説のひとつである予測符号化理論を組み込んだ深層学習機を用いて,運転において人の視覚が走行環境をどのように予測しているかをシミュレーションする新しいアプローチを提案する.
著者
加藤 正隆 江村 恒一 渡辺 英治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.1108-1113, 2022 (Released:2022-10-11)
参考文献数
15

思い込みや動静不注視などの交通事故要因には,人の予測特性が作用していると考えられる.本稿では,人の視覚をシミュレートする深層学習モデルを用いて,実際の走行映像から人が認知したであろう映像を生成し,実際の映像と比較分析することで,交通ヒヤリハットに影響を及ぼし得る人の予測特性の知見を得たので報告する.
著者
宮入 徹 坂下 丈 追川 千夏 白坂 剛 下村 尚登 戸井 武司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.695-700, 2020 (Released:2020-07-29)
参考文献数
7
被引用文献数
1

多様な製品に用いられているロータリースイッチは,周囲環境の静音化に伴い操作音が顕在化してきている。本研究ではロータリースイッチの操作感の向上を図るため,感触と操作音の連続複合刺激に対する主観評価と物理量の相関を把握することで,スイッチ操作感覚モデルの構築手法について検討した。
著者
石尾 隼 安部 正人
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.1221-1226, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

平面運動では,車両が強いUS特性を示すほど,運動は振動的になるが発散する条件は存在しない.しかし,車体のロールを考慮し,ある程度以上にUS化するようなロールステアを取入れた場合,車両の運動は,ある速度で振動的に発散する性質がある事を報告する.また,ロールステア係数と走行速度の安定限界を解析的に示す.
著者
谷 浩彰 井筒 正人 小河原 正樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.441-446, 2018 (Released:2018-03-27)
参考文献数
1
被引用文献数
1

近年、ENGの油圧デバイス増加により要求流量が増える傾向にある。限られたスペースで流量を満足するためには流速が上昇しキャビテーション壊食が問題となる。本研究では壊食の予測を目的とし、基礎実験としてポンプ内部の可視化・セル内圧測定によりキャビテーション挙動の解析を行った。
著者
田尾 光規 町田 直也 林 豊 長棹 謙
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.286-292, 2021 (Released:2021-02-19)
参考文献数
5
被引用文献数
1

既報の「微小操舵角領域のライントレース性を向上する操舵力とヨー特性に関する研究」に対し、操舵極初期にわずかなピッチ挙動を付加して車両の応答をドライバに感知させることによって、走行軌跡のばらつきを低減できること、そしてそれらの定量的な関係を抽出したので紹介する。