著者
菅沼 直樹 松井 俊樹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.1281-1286, 2011 (Released:2012-01-10)
参考文献数
8
被引用文献数
7

本論文では自動運転自動車のための経路生成法として,経路上の曲率を三次スプライン関数で表現することで自動車が追従可能な滑らかな経路を生成する手法を提案する.本手法は,オンボードセンサにより計測した周辺環境の状況に適応して時々刻々とリアルタイムに更新した場合でも,曲率・曲率変化率が連続した経路を生成可能であり,自動運転自動車に適した経路生成法であるといえる.
著者
樫山 武士 大堀 敏郎 塩原 学 村野 義行 松本 拓哉
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.821-826, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
8

塗装中の水圧や熱による車体の変形に対しCAEによる予測や対策が進められているが、予測精度の検証には工程中での変形測定が必要である。そこで、耐水・耐熱の変位測定装置を製作し、槽内や電着乾燥炉内での車体外板の変位を測定した。また、乾燥炉内での熱変形について実測とCAEの結果を比較しその妥当性を検証した。
著者
長島 伸夫 早川 正夫 長井 寿 升田 博之 中西 栄三郎 中西 宣文 岩崎 勝
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.815-820, 2022 (Released:2022-07-25)
参考文献数
13

老廃スクラップから創製した1180MPa級リサイクル鋼板について引張試験ならびに穴広げ試験を実施し,さらに部品要求性能として重要な疲労強度特性を把握するため荷重方式の異なる疲労試験を実施した.これらの結果から,スクラップから創製したリサイクル鋼板の自動車用鋼板としての適応性について検討する.
著者
山川 啓介 山本 崇史 桂 大詞 井上 実 畠山 望 三浦 隆治 岡島 淳之介 稲葉 賢二 石澤 由紀江 遊川 秀幸 伊東 博之 石元 孝佳 大下 浄治
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.886-891, 2022 (Released:2022-08-23)
参考文献数
11

革新的な多機能材料を効率的に開発するために、モデルベースリサーチ(MBR)の考え方に基づいて、これまでに多孔質材料の吸遮音機能と断熱機能を設計する微視構造設計モデル技術を開発した。今回、構成素材の防振機能を設計可能とするモデル技術を構築したので報告する。
著者
小山 陸 毛利 宏 風間 恵介 塩澤 裕樹 今村 政道 柏村 聡
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.785-788, 2020 (Released:2020-08-28)
参考文献数
5

車体スリップ角推定手法を新たに提案する.本手法では車体前後方向,及び横方向の加速度センサ信号に加え車輪速センサ信号を用いる.提案手法では積分器を必要とせず,信号の代数演算のみで車体スリップ角の推定が可能である.実車実験で取得した信号を用いて,提案手法が従来手法に比べて正しく推定出来ることを示した.
著者
寺村 浩徳 松田 俊郎 酒井 佑樹 中野 克哉
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.1317-1322, 2021 (Released:2021-11-25)
参考文献数
8
被引用文献数
1

横浜市内の多数の路線バス運行データを用いて、高出力モーターシステムの性能評価や電費シミュレーションなど、安価なEVバスの性能設計を実現し、さらに2020年度にはEVの性能を確認するための実証実験を完了し、良好な結果が得られた。
著者
小林 祐人 景山 一郎 坪内 淳志 木滝 泰隆 伊藤 憲悟
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.109-115, 2019 (Released:2019-01-26)
参考文献数
6

リスクポテンシャルを用いたドライバモデルの構築により,緊急回避等の非線形性の強いドライバの操舵方法を表現した.さらに速度変化に応じたアルゴリズムによって,限界性能を評価する.また,リスクポテンシャルにおける係数からドライバ特性を検討した.結果として特性の違いを見ることが示唆された.
著者
齊藤 真衣 沈 舜聡 伊東 敏夫
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.598-604, 2022 (Released:2022-04-04)
参考文献数
23

低コストの低解像度3D-LiDARには,遠距離になると点群データが疎になるという問題がある.この問題を解決するために,カメラとLiDARのセンサフュージョンを利用した点群フレームの合成手法を提案する.カメラからのRGBデータを利用して隣接フレーム内での対応点を探索する.また,LiDARからの深度情報によって探索範囲を決定する.
著者
西谷 一平 山口 智也 加賀 智之
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.118-123, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
8

大規模・複雑化する制御ソフトの品質確保は重要課題である。これに対し、望ましくない振る舞いにつながる入力シナリオを自動探索するサーチベーステストを開発してきた。本研究では探索効率の向上を目指し、実走行データより得られる実走行条件分布を基にした新たな入力シナリオ生成機能を開発した。
著者
小口 瞳史 三上 真人 西川 智博
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.145-150, 2022 (Released:2022-01-25)
参考文献数
8

コンロッド肉抜き部形状を変更することによりピストン-コンロッド連成振動の固有振動数を変化させ,それが燃焼起因振動に与える影響を,実機実験とシミュレーション双方により解析した.
著者
Guse Daniel Heusch Christian Pischinger Stefan 高橋 英男 陰山 博司 Scharf Johannes Nijs Martin Tegelkamp Stefan Röhrich Henning
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.1587-1592, 2019 (Released:2019-11-25)
参考文献数
25

市場の運転要求とそれを満たす明確な商品力を提供したい自動車会社,それらはドライバビリティに対する客観指標を期待している.客観指標は新規開発車や派生車種における開発プロセスの早期検証を実現し得る(例.エンジンベンチを中心としたHiLS環境).本論文では乗用車開発における結果を基に客観評価手法について述べる.
著者
尾崎 伸吾 津田 兼 田島 典拓 冨永 潤
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.1205-1210, 2010 (Released:2011-02-10)
参考文献数
8

皿ばねの荷重-たわみ関係は上下端の摩擦境界の影響によりヒステリシスを呈するが,既存の設計式ではこれを適切に評価できない.本研究では,有限要素解析に基づく系統的な検討を実施し,皿ばねの変形挙動に及ぼす摩擦境界の影響について検討した.また,ヒステリシスを考慮した荷重-たわみ関係の評価法を提案した.
著者
田尾 光規 大元 一弘 加藤 大輔 寺田 健一郎 芝田 興史
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.413-418, 2015 (Released:2018-01-25)
参考文献数
2
被引用文献数
1

車体やシャシーの剛性(車両剛性)違いでの操舵に対する車両応答の微小な変化と,車両応答の違いがコーナーを走行しているドライバーのハンドル操作修正量(修正操舵)へ与える影響を組み合わせることで,これまで難しいとされてきた車両剛性と車両運動性能の定量的な関係の一つを示した.
著者
上山 さぎり 若原 正明 鴫原 孝佳 駒田 匡史 野尻 昌利 山田 宜伸
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.240-245, 2022 (Released:2022-02-11)
参考文献数
13

風切音の透過経路ではドアガラスの寄与が大きい.このガラス透過音は,従来,板厚増やアコースティックガラスの設定等で低減されてきたが,質量・コストが増加する対策である.そこで本研究では,ガラスランの減衰に着目し,ガラスとのインピーダンスマッチングを活用してガラス透過音を低コストで低減する方法を提案する.
著者
原田 正範
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.6_17-6_22, 2008 (Released:2009-03-05)
参考文献数
22

本研究は競技車両の最適経路を、擬スペクトル法に基づく最適制御問題の解法を用いて解析を行った。本手法は時間連続な問題を非線形計画問題に変換するため、走行するコース制限などの状態量不等式拘束条件を容易に扱う事が可能である。本手法を、オーバルコースを最短時間で周回する問題に適用し、最適周回経路を解析した。
著者
谷 裕文 大澤 正敬 伊藤 勇夫 宮田 及 明田 隆仁
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.865-870, 2013 (Released:2018-01-25)
参考文献数
3

アイドルストップ機構搭載車両の重要課題であるクランキング音低減の検討を行い,以下のことを明らかにした.クランキング音は主にドライブプレートの面振動による放射音である.伝達系でのクランキング音低減方法としてドライブプレートの起振力の遮断と放射面積の減少を提案し,その有効性を計算と実験で確認した.
著者
堀 雅夫 金田 武司
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.1101-1106, 2009 (Released:2010-07-22)
参考文献数
6
被引用文献数
2

日本の乗用車市場に、ICEVに代わってHEVとPHEVを導入することによる、長期的なエネルギー需給構造の変化とCO2排出削減の効果を、ロジスティック曲線を用いた導入シナリオにより評価した。登録車・軽自動車の平均的な走行パターン、電池価格、電池容量などを想定し、エネルギー費用を含む車両保有の経済性についても調べた。
著者
萬 菜穂子 福原 千絵 加村 孝信
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.3_23-3_28, 2008 (Released:2010-08-18)
参考文献数
4

自動車の騒音で問題となるロードノイズに対して、シャシー系や車体による対策が一般的である。しかし、これらの対策は、安全性や操安性やなど他性能への影響が大きく、両立が容易ではない。そこで、比較的他性能への影響が小さい内装材による吸音に着目して、ロードノイズを低減することを検討した。
著者
原中 喜源 石合 嘉紀 栗原 亮
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.551-557, 2010 (Released:2010-06-16)
参考文献数
15
被引用文献数
1

本実験ではサーキットを運転中のプロドライバの前頭前野の脳波活動を高精度携帯型脳波計により計測した. その結果, 単独走行と他車との間に追い越しがある混走では前頭前野のα波とβ波の活動が異なることが示唆された. また, 単独走行のβ波とラップタイムの関係のレース車両開発への応用の可能性を検討した.
著者
本間 亮平 若杉 貴志 小高 賢二
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.127-132, 2017

レベル3自動運転において,システム機能限界に伴う権限委譲時のドライバ対応行動を調べた.運転以外の作業として,ラジオ聴き取りタスクとテキスト入力タスクを設け,DS実験を実施した.テキスト入力条件下では,他の条件より対応の遅れる傾向がみられたものの,本実験設定において,ほとんどのドライバが対応できた.