著者
ビンサムスディン モハマド・ジャウワッド 南野 隆二 古川 昌司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.5, pp.23-28, 2002-04-10

最近、色素増感型太陽電池の耐久性について、さまざまな議論がなされている。耐久性を高めるためには、電解質溶液の固体化が有効であるが、一般的に固体電解質を用いると効率が下がってしまう傾向にある。また、固体化することでナノサイズチタニアの多孔質構造を活かせない可能性もある。我々は、ナノサイズチタニアの多孔質構造を液体のように活かし、なおかつ揮発に対しての耐久性が高いAlmina Oxide-Solを用いた色素増感型太陽電池を作製し、その特性の検証を行った。
著者
塩島 謙次 牧村 隆司 小杉 敏彦 末光 哲也 重川 直輝 廣木 正伸 横山 春喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.521, pp.41-44, 2006-01-12

SiC基板上0.15μmデュアルゲートAlGaN/GaNHEMTミキサーを作製し、DC、及び変調特性を評価した。T字0.15×300μmゲートデバイスは最大相互コンダクタンス40mS, オン耐圧30V以上、オフ耐圧86Vを示した。電源電圧30V、ローカル周波数10GHzにおいて、最大RF出力17dBm, 変換利得7.5dBの特性を示した。ローカル周波数が2GHzから10GHzに増加しても、最大RF出力、及び変換利得の低下はそれぞれ2dB、2.6dBに抑えたれた。これらの結果はゲート長短縮による周波数特性の改善で、AlGaN/GaNデュアルゲートHEMTがX帯までの応用を実現できることを示唆するものである。
著者
鵜殿 治彦 勝野 広宣 田中 昭 助川 徳三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.93, no.45, pp.19-24, 1993-05-20
被引用文献数
2

所望の組成のGaAsP混晶層をGaP基板上に形成する新しい液相技術を開した。まず、ステップクーリング法によってGaP基板上にGaAs層を成長させ、続いてそれをGa-As-P飽和溶液と接触させ、795℃に保った。この熱処理によってGaAs成長層の組成がGaAsPに変換された。この変換が約5分で完了すること、変換後の混晶組成が熱処理に用いるGa-As-P溶液の組成を調整することによって制御できること等が判った。熱処理に引き続いて徐冷することによって、変換されてできちGaAsP層上に良好なGaAsP混晶層を成長させることができた。
著者
白石 靖 嶋脇 秀徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.21, pp.45-51, 1999-04-22

p-GaAsへの新しいオーミックであるPdInについて検討し、pc〜1×10^-8Ωcm^2という良好なコンタクト抵抗を、低いアニール温度(≦400C)で実現した。この値はp-GaAsに対する合金系オーミック電極の既報告の中で最も低く、従来のPt系オーミック電極の値Pc≧5x1O^-7Ωcm^2)と比べて一桁以上低い。Pd/In/Pd積層構造で問題となる表面の凹凸は、Pd-In共蒸着により改善され、良好な表面モフォロジーが得られた。また、PdIn/GaAs界面は平滑で、合金層のシンターも浅く、熱的安定性も良好であることから、PdInオーミックはGaAs系高周波HBTのべース電極として非常に有望であると言える。
著者
Rochanachirapar Wasu 村上 勝久 山崎 直紀 本多 友明 阿保 智 若家 冨士夫 高井 幹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.519, pp.7-10, 2004-12-09

スクリーン印刷によって成膜した力¬ボンナノチューブ(CNT:Carbon Naontube)冷陰極に照射エネルギー密度とストライプステップを変えながらXeClエキシマレーザーを照射し、CNT冷陰極のエミッション特性改良を試みた。180×0.4mmストライプでストライプステップが0.4mmのレーザーを照射することによって均一なエミッションサイトの分布が得られた。照射パワー密度6MW/cm^2のレーザーを照射を行った場合、同値電界は1.2V/μm以下になり、3.2V/μmの電界で電界放出電流密度は2.0 mA/cm^2以上になった。
著者
堀田 昌克 Tauber D.a. Holmes Jr.A.L. Miller B.I. Bowers J.E.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.96, no.192, pp.19-24, 1996-07-25

高出力、 広帯域な半導体レーザの実現を目指して、熱放散特性、高周波信号伝搬特性に優れたマイクロストリップレーザ(Microstrip laser: MSレーザ)という新たなレーザ構造を検討した。MS-レーザは下部クラッド層の直下に厚い金電極を有していることを特徴としている。本構造の作製工程を考案し、 試作した素子の諸特性を評価した。 ボンデイング工程及びその後のレーザプロセスが素子特性に悪影響を及ぼしていないことを、その閾値電流特性から確認した。また、CW発振特性、高周波信号伝搬実験から、本構造が従来の構造に比べて熱放散および高周波伝搬特性に関して優れていることを明らかにした。
著者
藤田 耕一郎 白川 一彦 高橋 直 劉 翊 岡 徹 山下 雅治 作野 圭一 川村 博史 長谷川 正智 高 秀樹 籠島 謙知 貴島 洋史 佐藤 浩哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.560, pp.15-20, 2004-01-14

InGaP/GaAs HBT 2段構成による5GHz帯Wireless-LAN用パワーアンプを開発した。セルフアライン技術とベースメササイドエツチングによりHBTの高利得化を実現した。また、微細ビアホール作製プロセスを開発した。HBTの各フィンガー間に微細ピアホールを配置することによって、マルチフィンガーHBTの利得の向上を実現した。さらに、新規可変負帰還回路の開発により、線形性も改善した。これらの技術をとりいれたパブーアンプMMICを試作し、54 Mbps伝送時に、Pout=19.7dBm、Gain=22dB、PAE=22.5%、EVM=5.0%と良好な性能を得た。
著者
森村 浩季 重松 智志 島村 俊重 町田 克之 久良木 億
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.161, pp.129-136, 2001-06-29
参考文献数
14

指紋センサと認証システムを1チップに集積した1チップ指紋センサ認証LSIを開発した。本チップを実現するため、チップアーキテクチャ、センサ構造およびプロセス、回路技術を新たに考案した。本技術を0.5μmCMOS LSIに適用し、1チップ指紋センサ認証LSIを試作した結果、その有効性を確認した。今後必要となる携帯端末用途の安全な小型本人認証システムの実現に、1チップ指紋センサ認証LSIのコンセプトが有望な手法となることを示した。
著者
押田 和彦 大内 智晴 亀田 構造 大塚 整一 片上 勘次 浜田 定憲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.93, no.403, pp.9-14, 1993-12-17
被引用文献数
1

本稿は、次世代の衛星放送用として、宇宙開発事団殿とNECが共同で開発を進めている、21GHz帯200W級進行波管のエンジニアリングモデルの設計および評価試験結果について述べている。この進行波管は、耐電力性・耐熱性に優れている結合空洞形遅波回路を有し、また高効率を実現するために速度テーパ付遅波回路および輻射冷却4段電位低下形コレクタを採用している。試作の結果、55%以上の高効率を達成し、電気的設計目標を満足するとともに、振動・熱真空等の環境試験を実施し、十分な耐環境性を有する設計であることが確認された。
著者
蔵口 雅彦 湯元 美樹 高田 賢治 津田 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.81, pp.37-40, 2009-06-04
参考文献数
8

GaN系電子デバイスにおいて特性向上を図るため、ゲートリセス構造が有望である。窒化物半導体ではウエットエッチングによる精密なエッチングが難しいため、リセス構造形成のためには低ダメージなドライエッチング技術が求められる。本研究では、BCl_3とCl_2の混合ガスを用いたICP-RIEにより、エッチングの低ダメージ化を検討した。その結果、BCl_3とCl_2の混合ガスにより低バイアスパワーで表面モフォロジーが維持できることが分かった。また、表面モフォロジーが維持できる範囲内では、Cl_2/BCl_3比を高くすることでAlGaNを効率よくエッチングができ、BとClの半導体層への侵入量を抑制できることが分かった。
著者
灰野 正絋 山口 元男 元垣内 敦司 三宅 秀人 平松 和政 澤木 宣彦 家近 泰 前田 尚良
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.57, pp.41-46, 2000-05-11
参考文献数
6

W / n-GaN接合の電極特性の評価とELOによるWN_xマスクの埋め込み構造の作製を行った。W / n-GaN接合はWの蒸着温度の上昇とともに良好なショットキー特性を示した。この接合をH_2、N_2+H_2、NH_3+H_2雰囲気中で熱処理を行った。H_2処理では、Wが分解し、GaN表面は荒れていた。N_2+H_2処理では、Wが粒界化し、GaN表面上にGaN針状結晶(whisker)が認められた。NH_3+H_2処理では、WがWN_xとなっており、WN_x / n-GaN接合はショットキー特性を維持した。また、WN_xをマスクに用いたELOを行ったところ、触媒作用によるGaNの分解が減少し、良好な埋込み構造を得ることができた。
著者
関 智弘 増田 哲 西野 有 真田 篤志 平田 明史 河合 邦浩 木村 功一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.549, pp.43-51, 2005-01-10

2004年10月11日から15日まで、オランダ・アムステルダムにて開催された欧州マイクロ波国際会議の概要を、能動・受動デバイス、回路及びアンテナ・伝搬の観点からまとめ、報告する。
著者
西田 貴司 堀内 俊寿 塩嵜 忠 松重 和美
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.95, no.387, pp.67-71, 1995-11-24

rfマグネトロンスパッタ法を用いてPt/SiO_2/Si基板上に作製したLiNbO_3のc軸配向膜の焦電性および圧電性を評価した。薄膜の焦電係数は71×10^<-6>C/(m^2K)でバルクの値の86%であった。また,弾性表面波伝搬速度は3980m/sであった。さらに,薄膜の分極極性の制御を目指して,製膜中の基板にバイアス電圧を加えるバイアススパッタを試み,焦電係数の測定から薄膜の分極反転が起こることが見出され,この結果から,薄膜の分極の制御の一方法としての有効性が確認された。
著者
後藤 達彦 江川 鍛 小川 博久 土用下 尚外 福田 浩幸 犬塚 博章 舘 忠裕 藤村 直也 安形 保則 ニラウラ マダン 安田 和人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.29, pp.65-68, 2010-05-06

有機金属気相成長法によりSi基板上に成長した厚膜CdTe単結晶層を用いた、大面積X線・γ線画像検出器の開発を目的として研究を行っている。これまで検出器の製作では、Si基板上のCdTe成長層に部分的な剥離や、多結晶化、電気特性の不均一等が発生する場合があり、これらの防止とその改善が課題であった。これらの問題はCdTe成長に先立って実施する、Si基板の成長前処理(GaAs処理)に原因があると考えられるのでその改善を図った。GaAs処理の改善後、CdTe成長層の剥離は防止でき、Si基板上全面で高品質の単結晶CdTe層が成長可能となった。p-CdTe/n-CdTe/n+-Si構造の成長層をダイシングし、ダイオードアレイを試作した。その結果、ダイシング時にもCdTe層の剥離は発生せず、CdTeとSiの結合状態も改善されていることが分かった。またアレイ内のダイオードについて電流-電圧特性を測定したところ、場所によらず均一なダイオード特性を確認できた。
著者
名塚 雄太郎 安室 千晃 井上 貴仁 横山 浩 平野 貴之 金丸 正剛 伊藤 順司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス
巻号頁・発行日
vol.94, no.404, pp.39-44, 1994-12-15

走査型マクスウェル応力顕微鏡(SMM)は,探針と試料表面の間に働く微弱な電気力を測定する走査型プローブ顕微鏡である.特徴は,非接触で表面電位と形状の2次元イメージを同時にしかもナノスケールの分解能で測定できる事である.電界放射エミッタの高機能化を図るひとつの手段として,その表面状態の高精度な制御技術の開発が考えられる.そこで,このSMMを用いて各種エミッタ材料の表面状態(表面電位,形状)の観察,評価を行い,エミッタ高機能化への手がかりを得るのが本研究の目的である.本稿では,SMMの原理や使用したカンチレバーについて述べるとともに,Al,Mo,Nbなどの表面電位の測定結果を議論する.
著者
窪田 健太郎 佐野 栄一 メチアニ ヤーヤ ムバラク 尾辻 泰一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.313, pp.41-46, 2009-11-22

光波と電波の中間周波数領域であるサブミリ波領域、いわゆるテラヘルツ波領域は、医療やセキュリティー検出器としての応用が期待されている。その際にコンパクト、チューナブル且つコヒーレントな固体テラヘルツデバイスが必要とされている。この要求を満たすために、半導体デバイスのテラヘルツギャップを克服するプラズモン共鳴を用いたテラヘルツエミッターが提案されている。実験による検証とともに、テラヘルツエミッターの物理的原理を解析するための方法も必要となってくる。ここでは、光パルス照射に伴うプラズモン共鳴を用いたデバイスの応答を、モンテカルロ法を用いて解析したので報告する。
著者
鈴木 一成 潘 毅 岡野 勝一 副島 潤一郎 小池 義和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.81, pp.7-10, 2009-06-04

半導体枚葉洗浄において,石英導波路管を伝搬体とした新しい超音波洗浄機用振動子を提案する.中実棒を伝搬体とした場合,超音波は縦振動で伝搬し,定在波による振動分布が生じる.一方で導波路管壁での超音波は横(屈曲)振動で伝搬し,進行波成分が増す.また,導波路管壁は伝搬液を経由した音源振動により間接的に駆動する,導波路管壁面振動には伝搬液内で生成された高調波成分が観測される.枚葉スピン洗浄機に導波路管型振動子を搭載し,CMP後洗浄での微粒子除去率(PRE:Particle removal efficiency)との関連を評価した.
著者
乗松 潤 平山 秀樹 藤川 紗千恵 野口 憲路 高野 隆好 椿 健治 鎌田 憲彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.321, pp.77-82, 2008-11-20

波長250-280nm帯の紫外LED・LDは今後殺菌用途応用への展開が予測され、その高効率・高出力化が大変期待されている。AlGaN紫外LEDの高効率化のためには、低貫通転位密度AlNテンプレートの使用が重要である。本研究ではEpitaxial Lateral Overgrowth (ELO)-AlNを用いることにより低貫通転位密度AlNテンプレートを実現し、その上にAlGaN系紫外LEDを作製しCW動作においてミリワット動作を得た。サファイア基板上に、まず、減圧MOCVD法によりアンモニアパルス供給多段成長法を用いて下地AlN層を成長した。そのAlN層に5/3μmのストライプ構造を形成した後、ELO-AlNを作製した。その上にAlGaN3層量子井戸を発光層とするLEDを作製した。ELO-AlN上AlGaN-LEDからは波長273nmの強い発光ピークが得られ、室温CW動作において最大出力は2.7mW、最大外部量子効率(EQE)は0.04%であった。
著者
穴田 哲夫 久保 洋 黒木 太司 出口 博之 内田 浩光 西野 有 山中 宏治 姉川 修 川島 宗也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.522, pp.81-88, 2006-01-13

2005年の欧州マイクロ波会議の概要を報告する。本会議は35回目となり、10月3日から7日まで、フランス・パリのCNIT la Defenseにて開催された。論文数は招待論文及び一般論文の合計706件で、68オーラルセッションと5ポスターセッションで発表された。本報告では、欧州マイクロ波会議の発表を各分野のスペシャリストによって能動・受動デバイス、メタマテリアル、EMC、回路及びアンテナ・伝搬を含めたアクセスシステムまでを概説する。
著者
今田 将吾 徳光 永輔 石原 宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.671, pp.13-18, 2000-03-09

分子線エピタキシー(MBE)法を用いて、強誘電体YMO(YMnO_3)薄膜をSi(111)基板上へエピタキシャル成長した。この際、バッファ層としてY_2O_3を用いた。RHEEDによるその場観察及びX線回折測定結果より、ロッキングカーブの半値幅が0.7゜程度の良好な結晶性を有するYMO薄膜がSi(111)基板上にエピタキシャル成長していることを確認した。また、MFISFET(金属-強誘電体-絶縁体-半導体FET)を作製するために、まずY_2O_3バッファ層のみでMISFET(金属-絶縁体-半導体FET)を作製し、そのトランジスタ動作を確認した。最後に、MFISFETを作製し、強誘電体YMO薄膜を用いたものとしては、はじめてトランジスタ動作を確認した。