著者
鈴木 尚文 西谷 隆 土橋 寿昇 永井 靖浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.541, pp.33-38, 2001-01-05

複数枚の非接触ICカードを利用し、ネットワークを介して、特定の会員を対象に予約サービスを提供する会員サービスシステムについて述べる。本システムでは、カードを所有する会員が、パーソナルコンピュータのWEB画面上から各種予約や支払い等を行う事が出来る。また、一台のリーダライタで複数枚のカードを同時に検出できる非接触ICカードの特徴を活かした、複数会員による同時予約や、決済用カードとの組み合わせによる新しいサービスについても検討した。
著者
長谷川 康樹 上田 賀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.725, pp.25-30, 2005-03-08
被引用文献数
1

オブジェクト指向開発において一般的な問題の解決策をまとめたデザインパターンが広く用いられている.デザインパターンを用いることにより, 再利用性の高いソフトウェア開発が可能になる.しかし, 設計の中でどのパターンを用いるか判断することは, 経験がない人にとっては難しいことである.本研究では, OCDJ要求記述から適用できそうなパターンを判断/提示するデザインパターン適用支援ツールを開発した.要求となるOCDJとは, 日本語ベースのオブジェクト指向記述言語であり, オブジェクト固有の情報の特定やオブジェクト間の関連情報なども記述することができる.そのため, デザインパターン判断の基礎となる適用ルールを定義するに当り, 日本語解析だけでなく, オブジェクト指向特有の情報も考慮することにした.本ツールでは, 結果がUML形式で与えられるため, ソフトウェア開発初心者でも, パターンの構造を一目で認識でき, デザインパターン利用促進のための教育につながると考える.
著者
馬 培金 河野 善彌 陳 慧 ファー ベルーズ H.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.637, pp.17-24, 1999-03-05

この論文は知識工学的に電子秘書を作る研究である。組織の幹部に仕える幹部秘書は、標準化された手順で高度で気の利いたサービスを提供する。これをエキスパートモデルにとり、入出力関係に着目し書面により知識を獲得しつつ、知識構造モデルを求める事をボトムアップに行なった。最下位の対話の知識構造から始め、情報取得、判断、交渉の知識モデルを得た。これらは多階層の状態空間の中に位置づけられ、多階層化、状態の細分化を行なえば、如何様にでも高度化できる。具体的な書式での知識獲得、その高度化、構造化の実際を詳しく説明している。このように得た知識構造モデルはそのままソフトウエア化でき、優れた秘書の行動を再現でき、また、細部構造では認知科学の道具になり得る。
著者
廣田 豊彦 山本 修一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.504, pp.19-24, 2002-12-06

2002年9月11日から13日まで,スロベニアのマリボルで開催されたFifth Joint Conference on Knowledge-Based Software Engineering (JCKBSE2002) の概要について報告する.
著者
久保田 佳明 鍾 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.392, pp.29-34, 2010-01-18

Webスケール問題解決システムの開発には,ルールベース推論だけでなく,事例ベース推論との統合利用が要求される.そこで,本研究ではルールベース推論と事例ベース推論の協調処理ができる,分散Web推論エンジンのモデルとシステムを開発した.まだ,使用例として,パーソナライズされた旅行プランサービスを旅行ポータルサイトで提供するためのシステムを開発し,その提案手法の有用性を示した.これにより,ツアー情報と個々の旅行情報をそれぞれ提供できるのようになり,ユーザーが旅行プランを立てる負担を軽減できる.
著者
片岡 洋 中谷 多哉子 廣田 豊彦 片峯 恵一 橋本 正明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.217, pp.29-34, 2003-07-17

システム開発は多人数のプロジェクトにより成立するにもかかわらず,一般的な多くのCASEツールは,グループ活動の支援を行っていない.このような状況を背景に,我々はグループによる開発作業,特にレビューを現実的な方法で支援するため,CASEツールをルーズに統合するためのアーキテクチャを提案する.このようなCASEツールの統合により,各CASEツールが独立して動作することによる個人のシステム開発の活動の支援,さらに仕様情報を交換・共有する機構による円滑なレビューの支援が期待できる.
著者
奥村 元伸 鐘 寧
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.603, pp.1-5, 2004-01-19
被引用文献数
1

最近では電子メールはコミュニケーションに欠かせないツールとなっている.一方,送られてきた大量のメールの中から自分にとって必要なメールを探し出すことが困難になるという問題も起きてきている.そこで,電子メールを半自動で分類してくれる電子メールフィルタリングシステムが必要となる.本稿では関係学習による単語の概念構造を用いたテキスト分類ルールの生成,評価及び電子メールフィルタリングシステムヘの応用について述べる.
著者
伊藤 孝行 横尾 真 松原 繁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.602, pp.15-22, 2002-01-18

インターネット上のオークションでは, 不特定多数の人間が商品(財)を販売しており, 商品の質を正確に見極めるのは困難である.例えば, 骨董品が売られていたとしても, その骨董品が本物であるか偽物であるかを見極めることは難しい.もし買い手が, 偽物の骨董品を高い値段で購入してしまった場合, 買い手は, このオークションによって損害を被る.骨董品の質を見極めることができる専門家は, このオークションによって利益を得ることができてしまう.これは, オークションプロトコルが, 財の効率的な配分に失敗していることを意味する.そこで, 本論文では, 専門家に, 自然の選択に関する情報を正しく申告させることによって, パレート効率的な配分を実現し, かつ, 合理的な参加者が損害を被らないようなオークションプロトコルを設計する.本論文で提案するオークションプロトコルは以下の4つの特長を持つ.(1)専門家にとって真の申告をすることが支配戦略である.(2)専門家の人数に関する仮定の下で, 素人にとっても, 真の申告をすることが支配戦略となり, 反復支配戦略均衡を得られる.(3)反復支配戦略均衡のもとでパレート効率な割り当てを実現する.(4)非合理的なプレイヤが存在しても, その数がある閾値以下ならば, 合理的なプレイヤは損をしない.
著者
當間 愛晃 遠藤 聡志 岡崎 威生 石原 洋 宮城 渉 大城 翔 植木 宏 高野 敦伸 稲荷 幹夫 比嘉 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.652, pp.19-24, 2006-03-06
被引用文献数
1

電子マネーユーザに対し購買履歴に基づいたマーケティングを行うための基礎データとなる特徴抽出を行い,ユーザをクラスタリングする方法について検討を行う.特に,ユーザプロファイルおよび購買履歴情報に対し自己組織化マップや協調フィルタリング等を適用したクラスタリング抽出のために検討した事項や,抽出結果について報告を行う.
著者
村松 正彦 安村 禎明 新田 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.601, pp.1-7, 2002-01-17

本研究では, 判決文から判決文の論理構造を表示するツールを開発する.このツールは, 判決文のタグ付けを支援する機能と, 判決文の論理構造を表示する機能からなる.タグ付け支援機能では, タグ付けが容易な判決文の全体構造については自動的にタグ付けし, 自動でタグ付けが困難な原告・被告・裁判官の論争部分の論理構造についてはタグ付けの候補を表示する.タグ付けの候補は文章中のパラグラフや接続詞などを手掛かりに決定する.判決文の論理構造表示機能は, タグ付け支援機能によって判決文に付けられたタグ間の関係から, 判決文の論理構造を表示する.
著者
筒井 雄一郎 橋本 正明 廣田 豊彦 片峯 恵一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.502, pp.25-31, 2001-12-06

ソフトウェアの生産性や信頼性の観点から、ドメインの専門家が要求仕様を直接記述できる仕様記述言語の開発と、その仕様記述からプログラムを自動生成することが望まれている。著者らは、ドメインに特化した仕様記述言語の開発を行ってきた。さらに、システム開発を効率化するために、ドメイン特化仕様記述言語からオブジェクト指向プログラムを自動生成するジェネレータの研究と開発を行っている。その一つとして、動的な仕様からオブジェクト指向プログラムを自動生成するため研究を行っており、その中で自動生成における生成パターンを考案した。この生成パターンは、動的な仕様と対応したプログラムを生成するためのテンプレートであり、このテンプレートに基づいたジェネレータの開発を行っている。
著者
大山 景詞 和泉 憲明 太原 育夫 橋田 浩一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.429, pp.31-36, 2008-01-14

本稿では,ユーザが抱えるタスクやスケジュールの管理と連動した,サービスの選択・合成を行う機構を提案する.提案する機構では,制約処理系CBTOに基づいたモデル設計と処理により,スケジュール管理におけるコンテンツモデルを制約により一元管理し,コンテンツ作成の証明木構成過程に応じてサービスを連携させる.制約に基づいたモデルを構築することにより,軽量なモデル管理と,逐次的な処理によるユーザとシステムの双方向的な調整を実現することができる.本稿ではシステム実装により事例に基づいた動作検証を行い,考察を行う.
著者
廣田 豊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.540, pp.55-60, 2008-03-03
被引用文献数
1

著者は2004年度から、九州産業大学情報科学部において、システム開発演習を実施してきた。その経験からさまざまな情報システム開発教育の問題点が明らかになった。それらの問題点を3つの観点で整理した。第1にシステム開発の観点で、学生にどのようなシステムをどのように開発させるかが重要である。第2にプロジェクト演習の観点で、学生に適切にプロジェクトを実施させることは容易ではない。第3にプロジェクト管理の観点で、演習の進行を把握し、制御することは、教員と学生の双方の課題である。2007年度はこれらの問題点の解決を目指して、パーソナルソフトウェアプロセスやアーンドバリューマネジメントの導入など、さまざまな試みを実施した。
著者
大石 哲也 峯 恒憲 長谷川 隆三 藤田 博 越村 三幸 倉元 俊介 永田 廣人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.473, pp.37-42, 2007-01-16

これまでユーザに特化したWeb検索に関する研究が多数行われてきたが,ユーザの視点や状況に注目したWeb検索に関する研究は,まだ十分に行われていない.ユーザが必要とするときに必要な情報へ容易にアクセスできるようにする機能は,これからのユビキタス情報環境を構築する上で,最も重要な機能のうちの一つと言える.そこで,本稿では,ユーザの視点や状況を時間に沿って把握するための情報源として,時間の要素とユーザの趣向を併せ持ったスケジュールデータを用いた情報推薦システムを提案するとともに,そのシステムの概念について具体例を用いて説明する.
著者
福田 直樹 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.270, pp.13-18, 2005-09-05

本論文では, セマンティックWeb技術を用いたWebサービス技術の拡張として提案されている, セマンティックWebサービスとその概念モデルに関する研究動向について報告する.セマンティックWebの基盤技術であるオントロジー記述言語OWL(Web Ontology Language)について概観する.Webサービス技術の概念モデルとして提案されているWSMO(Web Service Modeling Ontology)における概念のモデル化手法, およびその概念モデルを用いたWebサービス連携環境について, 最新の研究動向を報告する.
著者
妻木 俊彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.157, pp.35-40, 2008-07-17
被引用文献数
1

ビジネス活動の構造的な変化に伴う要求の変化と多様化は,生産性と堅牢性を重視したこれまでのソフトウェア開発では対応が困難になりつつある.多視点分散システムとは,多様化と変化の根源である視点の複合性に対応するための情報システムである.本稿では,多視点分散システムの基本的な概念と,それを実現するための主要な技術要素であるソフトウェアの構成要素と相互理解,及び,多視点分散システムの中心的課題である自律的な自己変革と社会システム化について報告する.
著者
福山 峻一 羽生 誠 石田 敏浩 大野 理恵子 高木 英雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学
巻号頁・発行日
vol.100, no.541, pp.45-52, 2001-01-05

ソフトウエアプロセスの改善活動のキーマンであるプロジェクトリーダPLを支援する, 一種のナレッジマネジメントシステムPLAS(A knowledge-based Project Leader Assist system for Self assessment)の開発報告である.前提とする改善活動はCMMをベースにしたもので, PLは着工時に到達目標とする成熟度レベルを設定し, 開発作業過程で諸プロセスの励行を徹底していく必要があることからその負担は小さくない.しかも, PLは多忙である上に, 活動内容の理解度や経験に個人差があり, プロジェクト間で質の揃った改善を行うことは容易ではない.PLASは, 先行プロジェクトのノウハウが詰まった各種帳票の記入例を回収し知識ベース化して, WebページによりPLに等しく提供して, プロジェクト実施計画の立案や自己診断を省力化するとともに, その内容を均質化する.本論文では, PLASに対する要求条件と, それを満たす知識ベースの構成方法が提案される.
著者
遠城 秀和 齋藤 毅 角谷 恭一 塚本 真里子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.602, pp.49-54, 2003-01-20

現代社会において、企業活動を安定、さらにはより発展させていくためには、従来の企業活動の枠を越え、企業内、または企業間における単なる情報共有から、戦略、目標の共有=コラボレーションヘの発展が不可欠と考えている。また、このようなコラボレーションを促進、定着させるためのITソリューションとして、「コラボレーションウエア」の開発を進めている。
著者
竹内 成博 森田 武史 和泉 憲明 山口 高平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.212, pp.43-48, 2007-09-03

セマンティックWebを実現するためには,既存のWebページに対して機械可読なRDF形式のデータを提供する必要がある.しかし,Web上にはすでに膨大なHTML形式のWebページがあり,それらに対して人手によってRDF形式のデータを提供することは困難である.本研究では,HTMLで記述されたWebページからデータを抽出し,オントロジーを用いることでRDF形式のデータに変換する手法を提案する.この手法により,従来の手法と比べて,HTMLからRDFを抽出するコストを下げることが出来る.
著者
岡崎 博和 阿萬 裕久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.159, pp.1-6, 2007-07-17

本稿はソースコードの変更率(保守容易性に関する尺度)とコメントの頻度に着目している.コメント文にはソースコードの理解を助ける働きがあり,コード中へ適切に記述していくことで開発者によるコードの自己レビューが推進される.それによりコード中に含まれるフォールトが検出されやすくなり,ソースコードの品質向上も期待される.これまでの研究では,ソースコードにおけるコメント文の行数と保守容易性との間について統計的に有意な関係が見出されている.本稿ではさらなる解析として,オープンソースソフトウェアEclipseにおけるバージョンアップ4,521件について統計解析を行い,中規模以上のソースコード(LOC≧67)において,コメント文の量が多ければソースコードの変更率は低くなる傾向が確認されている.ただし,その中でもコメント記述の頻度が高い場合においては,逆にソースコードの変更率が高くなる傾向も得られている.