著者
柳沼 良知 和泉 直樹 坂内 正夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

ドラマ映像においては、映像そのものだけではなく、それに付随したり、関連したりする音声やシナリオ文書といった複数のメディアが存在し、これらは、比較的容易に利用できることが多い。このため、これら複数のメディアの認識を協調し、互いに助け合うことで、映像という単独のメディアを用いただけでは困難な、より高次なレベルの映像の編集、加工を実現できる可能性がある。本稿では、より高次なレベルの映像編集方式の一例として、特に、ドラマ映像にともなう台本やシナリオ文書といった文書情報のもつ、抽象度の高く、意味的内容を反映した記述に着目し、それらを編集する事による映像の編集方式について議論する。
著者
下防 浩通 中島 弘之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

カオス通信は、情報信号をカオス信号に変換して送信し、カオス同期を用いて情報信号を復元し、受信する秘匿通信方法である。カオス通信の代表的なもののひとつにカオスマスキングがある。カオスマスキングは情報信号をカオス信号に加えて送信する方法である[1]。ここでは、伝送路が1本の1信号方式を扱う。1信号カオスマスキングは簡便な手法であるが、情報信号自身が同期に対してノイズとして慟くという問題点がある。そこで、情報信号を予測し、その信号を取り除いて同期を取ることにより、受信側の復元信号の品質を向上させる手法を提案する。
著者
広瀬 通孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.2, pp.449-450, 1997-03-06

バーチャル・リアリティという言葉が世の中に紹介されたのは、1989年のことである。それから7年、この技術は着実な進歩を遂げつつある。とりわけ最近、注目を集めているのがミックスト・リアリティの技術である。狭義のバーチャル・リアリティが計算機の内部に閉じたものであるのに対し、現実の世界とも関連を持つようにしたのがミックスト・リアリティである。現実の世界と仮想現実の世界が融合したものが、ミックスト・リアリティすなわち複合現実の世界である。
著者
泉舘 辰太郎 二川 佳央 石原 豊彦 筧 正兄 窪田 宣夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.1, 1995-03-27

電波の人体に対する作用は熱作用が支配的であるとされおり、これを基に防護指針が決められている。これに対して、非熱作用については未知な部分が多く残されている。本研究では主としてマイクロ波パルスの影響について細胞レベルで調査するための準備及び基礎実験としてV,UHF帯における培養細胞の培養液の複素誘電率を測定し、また細胞へ適切に電波が照射されるための装置の開発を行った。
著者
熱田 幸一 熱田 清明 近藤 正三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

DCTは画像の圧縮効率に優れ、JPEG/MPEG等に使用されている。このDCTは膨大な演算量を必要とする。提案する方法は画像を多項式によって近似する。多項式はディジタル微分演算により、加算のみで計算できるため逆変換を高速に行うことができ、圧縮効率DCTとほぼ同等である。
著者
田中 賢一 梶原 豊 下村 輝夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.2, 1997-03-06

シミュレーティッドアニーリング (Simulated Annealing: SA) は, 組合せ最適化問題の一解法として, LSIの回路設計, キノフォームの位相最適化, 計算機ホログラムへの応用などに適用されてきた. SAは, 統計力学的概念を用い, 温度によって決まる確率をもって改悪を許すことにより, 局所解に陥ることを防ぐものである. ディジタルハーフトーン処理は濃淡画像をレーザプリンタに代表される2値出力装置に出力する際に不可欠な技術である. 本報告では, ディジタルハーフトーン処理にSAを適用し, その有効性について示す.
著者
加藤 研太郎 大崎 正雄 番 雅司 広田 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, 1996-03-11

量子信号検出過程において、誤り率を最小とする信号検出過程(量子最適受信機)は明らかにされたが、平均相互情報量を最大とする信号検出過程は明らかにされていない。一方、量子測定通信路における平均相互情報量I(X;Y)の上界がvon Neumann entropy S(ρ)であることはHolevoの定理として知られている。本稿では最も単純な2元の純粋状態を考え、von Neumann entropy及び量子最適受信機の平均相互情報量を計算し比較・検討を行う。
著者
高田 篤 今宿 亙
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

入射光の位相に依存した利得を与える位相感応光増幅器(PSA:Phase Sensitive Amplifier)は、無雑音でかつチャープパルスの波形整形機能があるため中継増幅器としての適用が期待できる。今回、光カー効果を用いたPSAの基本特性について、理論的、実験的に検討したので報告する。
著者
伊藤 秀隆 吉村 真紀 隈元 昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

非線形振動系の周期解を求める数値解法の一つとしてポアンカレ写像の不動点をニュートン法によって求める方法 (シューティング法) が広く知られているが, この方法は, 偏微分方程式系の離散化などに伴う高次元系に対しては, 変分系に関する計算量が膨大となるため実用的でないことがある. しかし, 求める周期解の不安定多様体の次元数が十分小さい場合には, ニュートン法における初期値の修正量を低次元の部分空間内のベクトルで近似し, さらに過渡解を用いる初期値の修正を組み合わせる手法 (部分空間シューティング法) [1〜3]により, 精度を損なうことなく効率良く周期解を求めることができる. 一方, 周期解のフォールド分岐点の計算には, 周期解を与える条件と分岐の条件を連立させ, 通常の (全空間でのニュートン法を用いる) シューティング法によって未知数 (分岐点におけるポアンカレ写像の不動点とパラメータ値) を求める手法 [4] がよく用いられるが, この手法と部分空間シューティング法を組み合わせると, ポアンカレ写像のパラメータによる微分が部分空間内で適切に表現されないため, 収束性に問題が生ずる. そこで本稿では, パラメータを固定した部分空間シューティング法とパラメータに関する割線法を組み合わせ, 中心多様体の性質を利用することによりフォールド分岐点を求める手法を検討する.