著者
石原 祥太郎 澤 紀彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.1D2OS3a03, 2021 (Released:2021-06-14)

本研究では,ニュース記事を文章選択・圧縮で要約する手法を提案する.具体的には,記事を代表するN個の文章を抽出し,構文解析で各文章を圧縮する.指標としてMMR(Maximal Marginal Relevance)とTF-IDF(Term Frequency - Inverse Document Frequency)を用いた.実験の結果,提案手法は人間の編集者の作業と約26.7%の割合で同一の話題に言及していた.必ずしも高い一致率とは言えないが,それ以外の生成物も日本語として誤りが少なく,候補として採用できるものが多かった.提案手法には特定の語句の重み付けなどで編集者の意図を組み込みやすく,編集者の負担軽減に繋がる利点がある.
著者
金子 和樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.3M5GS1205, 2020 (Released:2020-06-19)

近年, アマチュアスポーツにおいても選手のデータから試合でのパフォーマンスを容易に分析できるようなプラットフォームが求められている. アマチュアサッカーにおいても, 所属する環境や指導者の力量によらず誰もが上達することを目指し, ITツールを用いてトレーニングの向上や選手の評価を行なうアプリが実用化されている. しかしこれらのアプリでは, 人間による手動での評価を前提としており, 選手の映像から自動的に評価をすることは現状では困難である. そこで本研究ではシュートシーンの姿勢に着目して、選手の映像から自動的にプレイを評価・分類することを目標にしている. 具体的には, シュートシーンの姿勢の座標をOpenPoseによって取得し, Barfieldらが提唱したシュートの質的要点を基に特徴量を生成した. その特徴量を用いて機械学習により 85%の正解率(accuracy)で分類することができた.
著者
加藤 修 飯塚 博幸 山本 雅人
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 知識ベースシステム研究会 104回 (2015/3) (ISSN:24364592)
巻号頁・発行日
pp.02, 2015-02-26 (Released:2021-07-14)

Curling is a sport in which players slide stones on a sheet of ice towards a target area which is segmented into four concentric circles. Digital Curling can simulate the trajectory of the stones and calculate the resultant states after the delivery, so it can be used for supporting the tactics of curling. Different from the conventional testbed for artificial intelligence (AI), the game of Digital Curling require the software to consider the stochastic consequences. In this paper we propose the method to provide better tness estimation with less number of internal physical simulations for a player. The proposed estimation method to find the next move, is embedded to the AI program. By using the several simulation results, the effectiveness of the proposed method is discussed.
著者
大向 一輝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能 (ISSN:21882266)
巻号頁・発行日
vol.35, no.6, pp.761-765, 2020-11-01 (Released:2020-11-02)
著者
鈴木 かの子 松井 孝典 川久保 俊 増原 直樹 岩見 麻子 町村 尚
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.4H3GS11d01, 2021 (Released:2021-06-14)

幅広いステークホルダーがSDGs(持続可能な開発目標)に取り組み,成功事例を共有することは重要である.そこで本研究は深層学習型の自然言語処理モデルBERTで,①活動事例や課題をSDGsに写像する分類器を構築すること,② SDGs間の連環関係 (nexus) を可視化すること,③地域課題とそれを解決しうる取り組み事例とのマッチングシステムを構築することを目的とした.まず,国連関連文書,日本の政府関連文書,内閣府が収集するSDGsの課題解決等に関する提案文書を収集し,各文書とそれに対応する複数のSDGsが対になったマルチラベルデータフレームを構築し,WordNetを用いたデータオーグメンテーションを行った.次に,訓練済み日本語BERTモデルをマルチラベルテキスト分類タスクでファインチューニングし,nested cross-validationでハイパーパラメータの最適化と交差検証精度の推定を行った.最後に,学習後のBERTモデルでSDGs間の共起ネットワークを可視化するとともに,地域課題と取り組み事例のベクトル埋め込みを行ってコサイン類似度を取得することで,マッチングシステムの開発を行った.
著者
松村 真宏 三浦 麻子 小森 政嗣 平石 界
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.2B4NFC02b1, 2018-07-30

<p>東日本大震災の際、情報を得るためのインフラとして活用されたツイッターは、他メディアに流れた情報を共有する「メタメディア」としても機能していた。震災関連情報の中には真偽の明確でない情報、悪質なデマ、賛否の分かれる事柄など、議論や論争を呼び起こすものが多かった。本稿では、ツイートログを対象として、メディアが誘発した投稿者の感情を分析し、メディアが投稿者の心理的な側面に及ぼした影響について探る。</p>
著者
蓑田 和麻 阿内 宏武 川頭 信之 石川 信行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.4O2J201, 2019 (Released:2019-06-01)

Webサイトを運営する企業にとって、サイトを訪れたユーザの状況に応じた適切なコミュニケーションが必須である。その戦略の1つとして、ユーザ行動のレコメンドが考えられる。しかし検索条件の選択のような、Webサイト上のコンバージョン(例:予約ページ、購入ページなど)と直接関連しないユーザ行動をレコメンドする場合、従来の教師あり学習を用いた最適なユーザ行動の導出は困難であった。本研究では、深層強化学習を用いて上記問題を解決し、実際のユーザのWebアクセスログを用いた実験によりその有効性を示す。
著者
上村 章浩 藤波 努 山本 知幸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.4, pp.219, 2004

技能修得の過程には個人差があるが、その差は「才能」や「素質」という言葉で片づけられてしまいがちである。しかし、そのような個人差はなぜ生じるのであろうか?本研究ではシェイカーによるサンバのリズム演奏を題材として、初心者が上達していく過程を観察するとともに、学習者間で身体技能の修得過程にどのような差異が存在するかを分析した。実験では、複数の被験者を対象として、シェイカーを振る動作をモーションキャプチャ装置を使って計測し、身体各部位の連携を分析した。また各被験者の動作と修得過程を比較して、どこに上達の差異が生じているかを特定した。
著者
延原 玄弥 内田 英明 阿部 和規 藤井 秀樹 吉村 忍
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1I4GS205, 2020 (Released:2020-06-19)

地図情報を用いた交通流シミュレーションを実施しようとする際、実在する道路ネットワークに近い特徴を持つ仮想の道路ネットワークを用いると都合がよいことがある。本研究の目的は、実在する道路ネットワークをモデルとし、そのモデルの特徴量を再現する仮想道路ネットワークを生成することである。実在する道路ネットワークのデータはフリーの地図情報データベースであるOpenStreetMapから取得した。取得したデータから道路ネットワークの特徴量を求め、その特徴量を持つ仮想道路ネットワークはL-systemにより生成した。L-systemの入力パラメータは機械学習による回帰によって求めた。複数の都市の道路ネットワークをモデルとして実験を行った結果、L-systemのパラメータを適切に定めることで、定義した道路ネットワークの特徴量のうち、複数の特徴量を再現するような仮想道路ネットワークを生成できることを確認できた。
著者
大澤 昇平 松尾 豊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.1I23in, 2014

<p>近年、ソーシャルメディアの台頭により、人間関係に関連する膨大な情報がウェブ上に蓄積されるようになり、信頼性に関する指標を定量化することが可能になっている。 本研究では、従来の組織内の文書を対象にしたエキスパート検索と、ソーシャルメディアに蓄積されている信頼性に関する情報を統一的に扱う枠組みを実現する。</p>
著者
野田 陽
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.3Rin423, 2020 (Released:2020-06-19)

GANを用いた圧縮センシングでは、密な観測データを別に用意して学習を行った後に、運用段階において少数の観測センサ値からの真値の回復を図る。しかし先端的な計測分野では、元となる密な真値が計測不能である場合がある。そこで観測対象が有限の状態しか取らないことを仮定した上で、少数の観測センサ値群を多量に使って、状態ごとの真値示す関数を獲得するGANに似たアルゴリズムを提案する。シミュレーション実験により、状態変数の次元が十分に小さければ真値関数を近似できる事が確認された。この関数を回帰関数として用いる事で、1セットの少数観測センサ値から、空間全体の真値の予測分布を計算できるようになる。