著者
山田 康輔 笹野 遼平 武田 浩一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.B-K22_1-12, 2020

<p>It has been reported that a person's remarks and behaviors reflect the person's personality. Several recent studies have shown that textual information of user posts and user behaviors such as liking and reblogging the specific posts are useful for predicting the personality of Social Networking Service (SNS) users. However, less attention has been paid to the textual information derived from the user behaviors. In this paper, we investigate the effect of using textual information with user behaviors for personality prediction. We focus on the personality diagnosis website and make a large dataset on SNS users and their personalities by collecting users who posted the personality diagnosis on Twitter. Using this dataset, we work on personality prediction as a set of binary classification tasks. Our experiments on the personality prediction of Twitter users show that the textual information of user behaviors is more useful than the co-occurrence information of the user behaviors and the performance of prediction is strongly affected by the number of the user behaviors, which were incorporated into the prediction. We also show that user behavior information is crucial for predicting the personality of users who do not post frequently.</p>
著者
柴田 有基 澤井 千春 篠田 広人 石野 亜耶 竹澤 寿幸
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.4P2GS602, 2020

<p>近年,AIなどの新しい技術を使用したベンチャー企業が数多く創業されている.このようなベンチャー企業に対する,ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの投資も増加している.投資を行う上で,どのようなベンチャー企業があり,どのような活動をしているのかといった企業情報は,重要な判断材料である.しかし,ベンチャー企業は,上場企業とは異なり,情報が整理され公開されていないことが多いため,企業情報を収集するのは困難である.この問題を解決するために,我々は,Webからベンチャー企業の情報を網羅的に自動で収集するための研究を行っている.その第一歩として,AI関連のベンチャー企業のホームページから,会社概要が掲載されているページ(会社概要ページ)を,機械学習を用いて自動抽出する手法を提案する.提案手法の有効性を確認するための実験を行い,提案手法では精度0.794、再現率0.452で会社概要ページを抽出することができた.</p>
著者
清水 大輔 長谷部 浩二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.2F5OS20b05, 2020

<p>近年,不完全情報ゲームをプレイするプログラムに関する研究が活発である。その中でも特に人狼ゲームは,プログラムどうしを対戦させる競技会が行われるなど,研究開発が盛んに行われている。人狼ゲームをプレイするためには,自分以外のプレイヤーの役職を推定しながら適切な行動を選択することが重要である。本研究は,プレイヤー5人の人狼ゲームを対象として,プレイヤーの発言内容に関するルールに基づいた役職推定の手法を提案する。特に,占い師であると名乗り出たプレイヤーの発言内容に注目してルールを作成し,さらに統計的調査の結果に基づくルールを追加した。そのうえでシミュレーションにより提案手法を評価した。その結果,ゲームのうち約87%でプレイヤーの役職の組合せを正しく絞り込むことができた。また,プレイヤーが人狼であるか否かに関して,約77%を正しく予測することができた。</p>
著者
林 友超 呉 双 板東 勇樹 宇津呂 武仁
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.1N11in2, 2017

<p>本論文では,人狼AIを実現するための要素技術の一つとして,ウェブ上の人狼ゲー ム「人狼BBS」のプレーログを対象として,各プレーヤーの視点で他プレーヤー の役職を絞り込む過程を,定式化する.特に本論文では,役職割り当てを更新す る過程を制約充足問題として定式化して,制約充足問題に対する汎用的なソルバー 用いて実装した.</p>
著者
來村 徳信 中條 亘 笹嶋 宗彦 師岡 友紀 辰巳 有紀子 荒尾 晴惠 溝口 理一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.D-K94_1-16, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
32

For appropriate execution of human actions as a service, it is important to understand goals of the actions, which are usually implicit in the sequence-oriented process representations. CHARM (an abbreviation for Convincing Human Action Rationalized Model) has been proposed for representing such goals of the actions in a goal-oriented structure. It has been successfully applied for training novice nurses in a real hospital. Such a real-scale and general knowledge model, however, makes the learners difficult to understand which actions are important in a specific context such as a patient’s risk for complications. The goal of this research is to realize a context-adaptive knowledge structuring mechanism for emphasizing such actions that need special attention in a given context. As an extension of the CHARM framework, the authors have developed a general mechanism based on multi-goal action models and pathological mechanism models of abnormal phenomena. It has been implemented as a software system on tablet devices called CHARM Pad. We have also described knowledge models for the nursing domain, which include pathological mechanism models of complications with their risk factors. CHARM Pad with these models had been used by nursing students and evaluated by them through questionnaires. The result shows that CHARM Pad helped them understand the goals of nursing actions as well as finding of symptoms of complications context-adaptively.
著者
三宅 智仁 河合 祐司 朴 志勲 島谷 二郎 高橋 英之 浅田 稔
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回 (2018)
巻号頁・発行日
pp.1F2OS5a02, 2018 (Released:2018-07-30)

ロボットと共同作業をし,それが失敗したとき,人間はその失敗を自分とロボット,どちらの責任だと感じるのだろうか.本研究では,共同で行ったゲームが失敗した際の相手エージェントの責任と心の知覚を評価することで,その関係を明らかにすることを目的とする.さらに,相手エージェントとして,人,ロボット,コンピュータの三種類について比較することで,人の場合と人工物の場合で,責任帰属に変化があるかを調査する.実験の結果,課題を成功させるために重要な心の知覚が高いほど,失敗に対する責任は小さくなることがわかった.「相手は課題の成功のために行動している」という印象が責任を低減させたと考えられる.また,課題による相手エージェントの心の知覚の減少量と責任の大きさに関係があることがわかった.このことから,課題前に相手に対して抱いていた期待が課題中に裏切られることが,相手への責任帰属につながる可能性がある.これは,人条件で顕著である一方で,人工物に対してはほとんど見られなかった.人に比べると,人工物が心を持っていることを期待していないことがこの原因であると考えられる.
著者
松村 真宏
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第26回全国大会(2012)
巻号頁・発行日
pp.1P2OS9a5, 2012 (Released:2018-07-30)

仕掛学の根底には「副作用性」がある[松下11]。本稿では、なぜ主作用ではなく副作用なのか、主作用と副作用は本質的に何が違うのか、という問いへの答えとして、双対問題としての仕掛学について考察する。社会的課題からなる目的関数とその制約条件からなる仕掛学のラグランジュ方程式に対し、主問題の解が主作用を利用するものであり、双対問題の解が副作用を利用するものであるとする考えについて述べる。
著者
竹内 頼人 田村 直之 番原 睦則
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.1H4GS1c03, 2021

<p>車両装備仕様とは,簡単に言うと,自動車のカタログに記載されているモデル/グレードと装備の組合せのことである.多目的車両装備仕様問題は,与えられたモデル/グレードの個数,装備タイプの集合,装備オプションの集合などから,装備および燃費に関する制約を満たしつつ,予想販売台数の最大化や装備オプション数の最小化など,トレードオフの関係にある複数の目的関数のもとで最適な車両装備仕様を求める問題である.本発表では,CAFE 方式と呼ばれる燃費制約に基づく多目的車両装備仕様問題(多目的 CAFE 問題)に対して,解集合プログラミングを用いてパレート最適解を列挙する方法について述べる.提案手法は,可変性モデルで表現された問題インスタンスを ASP のファクト形式に変換した後,それらファクトと多目的CAFE 問題を解くための ASP 符号化と結合し,高速 ASP システムを用いて解を求める.企業から提供されたベンチマーク問題を用いた実行実験の結果,小規模な問題についてパレート最適解を全列挙することができた.</p>
著者
川原 暉弘 石原 太聞 林 夏 迫田 大河 武田 龍祐 姜 有宣 李 容旭 辛 徳 山本 正彦 大海 悠太
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.2G4ES403, 2020 (Released:2020-06-19)

ランニングやウォーキングなどのスポーツの現場での人物動作分析を目指し、人物に自動で追尾して骨格分析を行うドローンシステムの開発を行なった。 ドローンにはJetson NanoマイコンとPixHawkフライトコントローラ、カメラを搭載し、カメラ入力映像をOpenPoseで解析、人物と距離を保ちながら撮影を行なう。
著者
本多 淳也 小宮山 純平 前原 貴憲 横山 大作
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.3A25, 2017 (Released:2018-07-30)

人間の嗜好や競技の優劣といったものを評価する場合、個々の候補の良さや強さを絶対評価をすることは困難で相対比較のみが可能である場合が多く存在する,このような相対比較に基づいてK個の候補のうちランキングを誤り確率p以内で推定する問題に対し、本研究では新たに O(K log K/p)の平均比較回数を達成するアルゴリズムを提案する.
著者
三宅 陽一郎 鳥海 不二夫
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回全国大会(2021)
巻号頁・発行日
pp.3I2GS5e01, 2021 (Released:2021-06-14)

本比較検証実験の目的は,デジタルゲームAIにおいて著者が提案するMCS-AI動的連携モデル(Meta-Character-Spatial AI Dynamic Cooperative Model)がゲームデザインに対してアイデアの多様性をもたらすことを検証することである.MCS-AI動的連携モデルを知った被験者のゲームデザインのアイデアを,知らせなかった被験者と比較することで,MCS-AI動的連携モデルのゲームデザインのアイデアへの影響を比較検証する.被験者は解説文を読んだあと,自由記述式アンケートに回答を記述する.26人の被験者に対するアンケート文を自然言語解析を行い,MCN-AI連携モデル(従来のモデル)のみを知らせた場合と,MCS-AI動的連携モデルも知らせた場合とで,ゲームデザインアイデアにどのような変化が行われるか,を比較した.解答文の形態素解析によってキーワード抽出し共起ネットワークを生成することで,MCS-AI動的連携モデルを調べたグループの回答が、よりAIと連携したアイデアを提案することを明らかにした.
著者
高橋 英之 堀井 隆斗
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.1G2OS21b1, 2017 (Released:2018-07-30)

我々は刹那的な体験を言語などの共有信念にプロジェクションすることで他人と社会的インタラクションを行っている.このようなプロジェクションはコミュニケーションする上で有用であるが,もともとの刹那的体験そのものに含まれていた情報が欠損することで創発の可能性が失われる.今回の発表では刹那的体験から共有信念へのプロジェクションのダイナミクスをモデル化し,インタラクションに宿る創発現象について議論をしたい.
著者
中元 雪絵 大知 正直 榊 剛史 森 純一郎 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2O2OS24a02, 2018

<p>グローバル化に伴い食産業でも海外進出が増加し, 地域ごとの文化的差異を理解する重要性が高まっている. これまで文化の研究はアンケート調査を用いたものが多く, 大規模な調査を行う事は難しかった. 本研究では, ソーシャルメディアを用いて異なる言語圏における文化的差異を自動的に検出することを課題とし, テキストデータにおける描写表現の分布の違いを用いた手法を提案した. 実験では, 描写表現として形容詞を用い, 英語圏と日本語圏の食に関するTwitterデータを対象とした分析を行った. 食に関するソーシャルメディアの用法の差や, アメリカでカラフルな料理がより好まれる傾向など, 食全体に対する考え方の差異を取得できることを示した. また, 特定の飲料を対象とした議論を行い, 例えば日本ではコーヒーが「苦い, 酸っぱい」との一般認識がある一方で, アメリカでは「boring」な文脈に多く存在するといった感じ方の違いを検出した. ここから, 提案手法が具体的な個別の対象に関して, 言語圏ごとの感じ方の文化比較を可能とすることを示した.</p>
著者
新納 浩幸 白 静 曹 鋭 馬 雯
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回全国大会(2020)
巻号頁・発行日
pp.1E3GS902, 2020 (Released:2020-06-19)

本論文では BERT の領域依存の問題を指摘し、Fine-Tuning を利用することで領域に特化した事前学習モデルを構築する。具体的には既存 BERT モデルのパラメータを DistilBERT のパラメータの初期値とし、領域毎のコーパスを利用して DistilBERT モデルの学習を行う。これによって領域に特化した DistilBERT モデルの構築が効率的に行える。実験では、領域毎に空所単語の推定問題を作成し、問題の領域に特化して構築したモデルと既存 BERT モデルを比較することで、構築したモデルの有益性を示す。
著者
大塚 孝信 森 顕之 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.4J15in, 2014

<p>近年,食用に安定した供給が必要である魚類や,観賞用として価値の高い生体の繁殖や飼育が広く行われている.しかし,安定した飼育や完全養殖を行うには専門知識と大きな手間が必要である.また,飼育当初は水質が安定していても,生態環境の変化により飼育個体全滅などの事例もあり,飼育データの共有が重要である.本研究では,各種センサ情報に基づき,飼育難易度の高い生体に適した飼育データを共有するシステムを試作した.</p>