著者
三橋 富子 田島 真理子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.39-44, 2013 (Released:2013-11-22)
参考文献数
16
被引用文献数
2

スープストック調製時のアク生成に及ぼす水の硬度の影響を検討した。3種類のミネラルウォーターおよび硫酸カルシウムと硫酸マグネシウムで調整した様々な硬度の調整ミネラル水を用いてスープストックを調製した。3種のミネラルウォーターでは蒸留水よりも有意に多くのアクを生成したが,水の硬度とアクの生成量は比例していなかった。カルシウムのみ,又はマグネシウムのみで作ったすべての調整ミネラル水のアクは蒸留水よりも有意に多く,また硬度に比例して多くなっていたが,カルシウムのほうがマグネシウムよりもアク生成に強く働いていた。加えて,カルシウムとマグネシウムの混合調整ミネラル水の場合,カルシウムだけの調整ミネラル水よりもアクの生成は抑制されていた。アク中のカルシウム含量はスープストック調製に用いたミネラルウォーター中のカルシウム含量に比例して増加していたが,タンパク質とそれ以外のミネラル類は大きな差はなかった。 アクの生成は,硬度1,000位までは水の硬度よりもカルシウム含量の関与が大きく,またマグネシウムの比率が増加するとアクの生成は抑制されていた。
著者
和泉 眞喜子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.268-272, 2004-08-30 (Released:2013-04-26)
参考文献数
24
被引用文献数
2

ホウレンソウのシュウ酸含量が同じ産地で季節によりどのくらい変動するのか,さらにゆで調理による変化や無機成分の変動について2カ所で調べた. 次の結果が得られた. 1.水分含量は夏期には多く,冬期には少ない傾向だった. それは特に露地栽培で顕著だった. 2.同じ産地,生産者,同じ品種であっても月により総シュウ酸含量は300mg%以上の変動があった. しかし,変動幅が大きい地区と小さい地区がみられた. 3.ゆで後の総シュウ酸の残存率は夏より冬が高い傾向だった. 4.ゆでホウレンソウの遊離シュウ酸の値が高いとえぐみが強かった. 5.K含量とシュウ酸含量は月別変動が同じ傾向を示した. 6.K含量が多いものはシュウ酸含量が多く,えぐみも強いことが示唆された. 本報告の一部は日本調理科学会平成14年度大会において発表した.
著者
越智 知子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.272-277, 1989-12-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
長田 真澄 高増 雅子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.40-43, 1981-02-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
8
被引用文献数
3

各種の食品の調味にA.みりん,B.日本酒+砂糖,C.砂糖のみの3種を使用,つけ焼,いり煮などを行い,色差計とネオカードメーターで色つやと硬さを測定すると同時に官能検査を行って香り,色つや,甘み,塩からさ,硬さ,総合評価を比較し,次の結果を得た.1.香りについてはB,A,Cの順に好まれた.2.色つやでは大差ははいがBがわずかによい.官能検査でもほぼ同様の結果を得た.3.甘みは糖度を最初の官能検査で調整し,日本酒+砂糖および砂糖のみの糖度を40°とした試料で行ったが,C,B,Aの順に甘味を強く感じるという結果を得た.4.塩からさは甘味と逆の結果を得た.5.硬さではAはB,Cよりやや硬く,BはCとほぼ同じであった.これも官能検査とほぼ同じ結果を得た.6.総合評価ではB,A,Cの順に好まれた.
著者
和田 拓郎 五十嵐 圭里 松田 秀喜
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.405-410, 2007-12-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
12
被引用文献数
1

塩化ナトリウム及び塩化カリウム濃度差が与えるしょうゆの味への影響について,官能検査と味覚センサーで評価解析し,その相関性について検討を行った。結果,塩化ナトリウム及び塩化カリウムの濃度差は味覚センサーにより識別され,主成分分析による解析で,それぞれの成分濃度の方向性が示された。主成分分析による解析から得られた成分濃度の方向性と,そのユーグリッド距離の計算結果は官能検査を支持した。さらにPLS回帰分析による解析結果においても官能検査との相関が具体的に認められた。このことにより,主成分分析及びユーグリッド距離の解析結果を指標として,減塩しょうゆの味質の違いを客観的に評価することができる可能性が示されたと考えられる。以上の結果を基に,この方法を用いて市販しょうゆに対し評価を実施した結果,官能検査を支持する味覚センサーの解析結果が得られた。
著者
市川 富夫 飯沢 裕美 津田 明子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.400-402, 1987-12-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
10
被引用文献数
1

We investigated the devices for removal of chloroform formed in vegetables treated with NaClO and the changes in contents of vitamin B1, B2 and C.Washing five times with distilled water could remove almost chloroform of vegetables sterilized with NaClO and storage of the vegetables at 4°C in a refrigerator also showed the same effect.Vitamin B1, B2 and C in cabbage were destroyed by about 50% by the treatment with NaClO but those in garland chrysanthemum were not destroyed, These resutls might be due to destrucof cells of cabbage by cutting with a knife and then easy contact of NaClO to the vitamins in cells. But it was not the case in garland chrysanthemum.It is concluded that washing vegetables with water is necessary when NaClO is used for the sterilization.
著者
田中 武夫
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.48-53, 1969-02-20 (Released:2013-04-26)
被引用文献数
6
著者
越智 知子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.84-93, 1989-06-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
44
被引用文献数
3