著者
細馬 宏通
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

日常会話のオノマトペはしばしば身体動作とともに発せられ、その音韻構造の変異と身体動作のジェスチャー単位内部の変異とが同期することが多い。また、言語学的にはオノマトペと分類されない語でも、音韻と身体動作とに同様の同期が見られることがある。本発表ではオノマトペを言語の身体性の表れと位置づけ、会話場面のマイクロ分析を用いながら、われわれの感覚や行為の時空間変化がどのように音韻化されうるかを論じる。
著者
飯場 咲紀 志賀 彩乃 坂本 真樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究では,「ふわふわ」といった触覚を表すオノマトペのイメージに適した色彩推定システムを提案する.オノマトペを構成する音韻を基に,オノマトペの印象を感性評価尺度で定量化し,同じ感性評価尺度で印象を評価した色彩との類似度を算出する.システムによる推定色彩がオノマトペのイメージに適しているかを検証し,本システムの評価を行った.ユーザの所望する質感と色が調和した素材提案システムへの可能性を示唆する.
著者
寺島 亜耶香 上間 大生 松下 光範
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究の目的はディジタルコミックに対して動的な表現を付与できる制作支援システムの実現である。ディジタルコミックの普及は著しいが、その大半は紙媒体のコミックを電子化したのみに留まっている。ディジタル特有の表現方法が確立していない事や、その制作ツールが実現していない事がこの問題の大きな要因だと考えられる。この問題を解消するため、ユーザが描画する効果線を基に動的な音喩を付与できるシステムを提案する。
著者
寺島 宏紀 小松 孝徳
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

オノマトペの特徴的な使用法として,対象をうまく言語化して表現できない時に,そのモヤモヤとしたイメージがオノマトペに込められていると言われている.そこで本研究ではユーザがオノマトペに込めたイメージを数値化し抽出し,画像中の所望の対象にエフェクトとして反映させるようなドローイングツールを提案する.
著者
坂戸 達陽 尾関 基行 岡 夏樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

ロボットの模倣学習に関する研究の多くは,観察対象の動作を真似ることに重点を置いている.しかし,ロボットの行動選択に関する模倣も重要な問題である.観察対象は教示のために行動しているわけではないので,ロボットは観察した行動から適切な模倣行動を選択する必要がある.本研究では,ロボットの行動を属性の組として扱い,上記のような観察対象から,適切な模倣行動を行うための手法を提案する.
著者
松香 敏彦 本田 秀仁
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究では、個人が独自に行う学習と他者との交流から学習する2つ学習プロセスを統合したシミュレーションを行った。Small World的構造をもつ社会においては、個人差が有機的に作用し、社会が全体として獲得する知識はPareto-Optimal的であることが示された。
著者
兼子 貴丸 澤村 一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

議論をコンピュータに行わせる研究として統合議論環境IAEが開発されている. 情報通信技術の発達が著しい近年, ネットワーク上に分散する莫大な情報を元に人間に有用な知識を形成する手法として議論が注目されているが, 本研究ではネットワーク上の情報の有効利用として議題を正当化するための論証の検索と表示を行う機能をIAEに実装した. これにより, 議題の正当化に有用な新たな知識の発見が可能となる.
著者
Nattee Cholwich Khamsemanan Nirattaya Theeramunkong Thanaruk Numao Masayuki
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

Positive and Unlabeled learning (PU learning) is a machine learning approach that focuses on generating a two-class classification model using only a set of positive examples, and a set of unlabeled examples. Various techniques have been proposed for PU learning. Most of the techniques try to detect a group of reliables negative examples from the given unlabeled examples. Then, a classification model can be incrementally built. In this paper, we propose a new technique for detecting the reliable negative examples based on the density of examples in the search space.
著者
Prachuabsupakij Wanthanee Nuanwan Soonthornphisaj
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

The aim of this paper is to improve the classification performance based on the multiclass imbalanced datasets. In this paper, we introduce a new classification technique based on Clustering approach for Imbalanced Multiclass datasets (CIM). CIM uses the clustering approach to create a new training set for each cluster and apply two re-sampling technique to re-balance the class distribution. CIM improves the classification performance based on the multiclass imbalanced datasets in three ways. Firstly, k-means is used to split the set of instances into two clusters. Then, for each cluster, two re-sampling tehcnique (oversampling and undersampling) are applied on the the training set in order to balance the class distribution. Finally, ensemble approaches are used to combine the models obtained with our method through a majority vote. We have conducted experiments on many multiclass datasets from the UCI. These datasets consist of two types of class distribution; balance and imbalance. We use different classifiers in order to observe the performance and suitability of our purpose within each classifier. We carry out the experimental study with the several well-know algorithms such as Decision Trees, Naïve Bayes, and K-Nearest Neighbors . The performance is measured based on G-mean and F-measure. The experimental results show that the proposed method achieved higher performance than the baseline algorithms; One-Against-One, One-Against-All, and Error-Correcting-Output-Coding (ECOC), and the baseline with oversampling algorithms in many classifiers. Moreover, the empirical results show that CIM algorithm is a practical algorithm since it can be applied to both balance and imbalance datasets. The proposed method was successfully applied to many datasets. Since CIM creates the new training sets that consist of the instances with similar characteristics and these instances are relabeled.
著者
Wattuya Pakaket Soonthornphisa Nuanwan Jiang Xiaoyi
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

Unsupervised image segmentation is of essential relevance for many computer vision applications and remains difficult task despite of decades of intensive research. In this paper we address two crucial open problems in image segmentation: a problem of choosing a number of regions (k) and a problem of parameter selection, whose solutions depend on the image characteristics and is typically impossible to explicitly define. Thus far, a number of approaches have been proposed to tackle the problems by means of pattern recognition and machine learning. In this work, we propose to incorporate a soft case-based reasoning (CBR) with a multiple image segmentation framework as a new method for automatic selection of k and parameter setting. Soft CBR building upon fuzzy set theory is an efficient approach for handling ill-posed nature of the addressed problems where the underlying models used for solutions are not well understood. A segmentation ensemble framework demonstrates the effectiveness for solving the parameter selection problem by implicitly exploring the parameter subspace and reaching an optimum out of the segmentation ensemble. However, when k is unknown, one way is to impose the objective function to rank on the set of all possible segmentations (which grows exponentially in a number of pixels in an image). Instead of exhaustively searching the space of all possible values of k, we apply a soft CBR to guide the ensemble framework a set of small reasonable k values for each input image, which dramatically increases speed of computation and significantly improves accuracy of a final segmentation result. In fact, our CBR could be incorporated with most general class of segmentation algorithms. Our contribution is a framework for image segmentation that frees the user from the hassles of parameter tuning and model order selection (choosing k).
著者
中村 尚広 竹内 広宜 山口 高平
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

サービス業におけるサービス改善の方法として,消費者の声を直接反映している口コミ情報が注目されている.しかし,口コミ情報を直接読むだけでは,サービス改善の糸口を発見することは困難な場合が多い.本研究では,サービス改善のきっかけとなる示唆を得るために,オントロジーを用いて口コミ情報を,様々な視点からの分析ができるよう構造化する手法を提案する.また,サービス改善の糸口を導出する分析手法を提案する.
著者
川添 愛 宮尾 祐介 松崎 拓也 横野 光 新井 紀子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

国立情報学研究所が推進する「人工頭脳プロジェクト―ロボットは東大に入れるか」について概説し,世界史問題の解答のためのオントロジーの利用について論じる。オントロジーの利用が必要な問題の具体例を示しつつ、言語処理タスクにおいて有効であるだけでなく、歴史オントロジー一般に求められる動的な変化、事物の生成と消滅、因果関係などの適切な記述も実現できるオントロジーの設計を、既存の研究との関連を交えて検討する。
著者
溝口 理一郎 來村 徳信 Borgo Stefano
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

機能概念は人工物と生体(器官など)の両方の本質を説明する概念である.しかし,人工物の機能は設計者や使用者の意図と密接な関係があるのに対して,生体器官にはそのような意図は存在しないため,これまでそれぞれの機能は別のものとして定義されてきた.本発表では,意図に加えてゴール概念と機能との関係性を深く考察することで,人工物と生体に共通するコアな機能概念を明らかにし,両機能概念を統合的に定義する.
著者
山縣 友紀 国府 裕子 古崎 晃司 今井 健 大江 和彦 溝口 理一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

異常状態は,故障や不具合を扱う上で様々な分野を横断して扱うべき重要な概念 である.本研究では,異常状態に関する知識についてオントロジー工学に基づい た考察を行う.異常状態の属性,特性記述とそれに基づく階層構築の枠組みを汎 用レベルからコンテキスト依存レベルまで提案するとともに,その応用として, 臨床医学分野における疾患の多様な異常状態の記述への適用について検討する.
著者
椋木 雅之 美濃 導彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

講義改善等のために,講義を分析・評価する研究が多く行われている.我々は,センサ情報処理技術の適用により,講義室内の活動を十分な詳細さで記録し,講義の分析・評価の基礎となるデータを収集する研究に取り組んでいる.本発表では,我々の取り組み全体について紹介すると共に,特に,講義中の受講者の振る舞いに注目し,観測される振る舞いと小テストにより評価した理解度との関係性を調査した研究事例について述べる.
著者
村松 慶一 小島 一晃 松居 辰則
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

近年は,自信や興味などの認知,困惑などの情動といった学習者自身の心理的な側面に焦点を当てた学習者の理解が試みられている.それらに基づいた学習支援を行う場合には,あらかじめ学習者の行動と心理状態に関する概念を明示することが,具体的な支援方略の決定に役立つと考えられる.本研究では,多肢選択問題を回答する学習者の視線と心理状態を例にとり,その知識を記述するためのオントロジーの構築を試みた.
著者
山崎 敦子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

コンピュータ画面の背景色が単純な作業のパフォーマンスに影響するかを検証するため,NIRSを用いて実験した.被験者に青と白の背景色で提示したWeb-basedの英語文法問題への解答し,画面上の丸の数を数えて4択から選ぶタスクを行わせ,その間の脳内血流量変化をNIRSで測定した.実験結果は,文字や丸が黒で示された場合は,白よりも青背景のほうがより良いパフォーマンスを導くことを示唆した.
著者
内田 瑛 折田 明子 國上 真章 寺野 隆雄 吉川 厚
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

実践的な知識の使い方を学ばせる学習の一つに、登場人物の立場に強く引き込む教材学習があるが、学習者によって学びが異なったり、教授者のねらい通りでないことが多い。また学習者の気づきの変化を検出する手法は確立されていない。そこで、教材の登場人物の立場から他の登場人物を評価させ、その評価視点の変化を統計的手法を用いて容易に測る手法を提唱する。今回は本手法を用いた測定分析結果と、従来の手法とを比較する。
著者
西垣 貴央 小野田 崇
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

一般に,既存のクラスタリング手法はクラスタ内データの類似性のみに着目しており,クラスタ間の距離や独立性については考慮されていない。しかし,そのクラスタリング結果を見たユーザは,クラスタ内は類似しており,クラスタ間が離れている,または,独立であると期待する場合が多い。本研究では,クラスタ間の独立性が高く,かつクラスタ内の類似性が高いクラスタリングを提案し,ベンチマークデータに適用した結果を示す。
著者
茅島 路子 平嶋 宗 東本 崇仁 溝口 理一郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

メタ認知活動の一つとして,観察している現象や自分の認知活動過程を抽象語彙で表現 する活動を提案している.本発表では,自分の認知活動の結果をEBSのシミュレーションとして観察し,抽象語彙で言語表現することと問題解決能力との関係を探る.