著者
渡部 誠 野中 稔 宮本 孝雄 本田 忠義 宇野 禎芳
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.15-23, 1979-04-15 (Released:2013-04-26)

スリップフォーム工法は,塔状のコンクリート構造物を造る工法であり,西欧では古くから行われている。日本においては,比較的新しいものであり,この工法による構築物も超高煙突,給水塔,サイロなど円形断面で形状が比較的単純なものが多い。本石崎無線塔は,鉄筋コンクリート造の無線塔で,形状が変断面角形のユニークなものとなっている。本報告は,この世界でも稀な形状をもつ角形無線塔の,設計概要,スリップフォームエ法(シミズフレクスリップシステム)による塔体の施工,及びプラットフォームの施工について述べたものである。
著者
上田 洋
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.35-38, 2008-09-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
8
被引用文献数
1
著者
椎 泰敏
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリートジャーナル (ISSN:00233544)
巻号頁・発行日
vol.12, no.9, pp.14-25, 1974-09-15 (Released:2013-04-26)
参考文献数
2

市街地における現場打ちPC高架橋の建設は一般に極めて困難な問題を含んでいる。首都高速道路5号線高島平高架橋では, ここに紹介するSSM式移動吊支保工により高架橋下の交通を阻害することなく, 大幅な省力化と急速化を実現させることができた。高島平高架橋における実績は, 期待どおりのもので従来の工法に比較して工期は約1/3に短縮され, 必要な延労働力は約半分に低減されている。また, 本移動吊支保工は, 高度に機械化されているため工場と同じ条件のもとで施工することが可能であり, 熟練工を必要とせず十分な施工管理を行なうことができる。
著者
横井 健次
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.23-31, 1986-09-01 (Released:2013-04-26)

岡谷高架橋は岡谷市街地上空60mを横過するPC5径問連続ラーメン橋であり, 主げたコンクリートは約15000m3に及ぶ。骨材事情の悪化, 高所施工等の制約条件により通常の硬練り高強度コンクリート施工が困難であり, 流動化コンクリートの採用を検討した。事前試験により, 単位水量を小さくしても施工性の改善が可能な流動化コンクリートは, 本橋の主げたコンクリートの品質を十分に満足できる結論が得られ, 実施工では良好な結果をみた。
著者
緒方 英彦 兵頭 正浩 石神 暁郎 新 大軌
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学論文集 (ISSN:13404733)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.53-63, 2019 (Released:2019-09-15)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究では,積雪寒冷地で長期供用された鉄筋コンクリート開水路を対象に,凍結融解の繰返しを受ける側壁の気中部からコアを採取し,EPMAによる元素の面分析結果から,側壁の表面部と内部におけるコンクリートの変質について考察を加えた。その結果,表面部コンクリートでは,凍結融解の繰返し作用で発生したひび割れを通して水が侵入し,ひび割れ周囲でのカルシウムの溶脱,ひび割れを介して侵入した二酸化炭素によるカルシウムの結晶化および硫黄の拡散が見られ,内部コンクリートでは,ひび割れ近傍の気泡内部に溶出したカルシウムが結晶化しており,閉塞した気泡が存在することを明らかにした。
著者
水口 裕之
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.9-12, 1998-03-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1
著者
武若 耕司
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.889-895, 2012-10-01

土木学会コンクリート委員会けい酸塩系表面含浸材設計施工研究小委員会では,コンクリート表面保護工法のうち,表面含浸工法に分類されるけい酸塩系表面含浸工法を対象として,この工法によるコンクリート表面の改質,ひび割れ補修あるいは各種劣化に対する抑制のための設計ならびに施工に関する技術指針と,性能評価のための試験方法を制定することを目的とし,活動を行った。けい酸塩系表面含浸材の主成分は,セメントの水和によって生じる水酸化カルシウムと反応し,コンクリート中にC-S-Hゲルを生成させるものである。このようなけい酸塩系表面含浸材の性能をより高く発揮させるには,種類に応じた適切な養生を行うことが重要である。本指針(案)では,けい酸塩系表面含浸材がコンクリートの表層部を改質するメカニズムに応じて,固化型と反応型に分類することを提案し,それぞれの型に応じた施工と養生を行う設計と施工の体系を示した。
著者
細田 暁 岸 利治
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.3-6, 2007-11-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
20

2007年4月にオランダで自己治癒材料に関する第1回国際会議が開催された。また, JCIには自己修復に関する研究委員会が2007年に発足し, RILEMでもSelf Healing Concreteの技術委員会が活動を始めている。これらの状況を踏まえ, 国内外のひび割れ自己治癒コンクリートの研究動向を紹介する。自己治癒・自己修復という言葉の定義に関して論じ, 国際会議で得た有用な情報, 国内外の委員会活動の状況, いくつかの最新の研究事例を説明する。
著者
三橋 博三
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.9-15, 2007-02-01 (Released:2013-04-26)
参考文献数
12
被引用文献数
1 7

2006年2月に日本建築学会から発刊された「鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひび割れ制御設計・施工指針 (案) 』について, その特徴と概要を紹介した。従来からある収縮ひび割れ対策の仕様設計の手法に, 近年の研究成果を加えて人幅に改定するとともに, 新たに性能設計の手法を取り入れた背景とその内容を説明した。また, 収縮ひずみならびにクリープひずみの予測に関する建築学会式が紹介されている。