著者
福谷 敏
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大学教育学部附属中高等学校紀要 (ISSN:03874761)
巻号頁・発行日
vol.51, 2006-11

筆者は三角錐の公式の証明には極限的な概念が必要であると考えていた。小学生・中学生にとっては、既知の知識では、証明が不可能と考えていた。しかし、相似比と体積比の関係(ドラえもんのスモールライトの秘密と生徒向けには話した)と(ユークリッドの取り尽くし法による証明に使う)三角錐の4分割の利用すれば可能なことを報告する。
著者
内田 照久
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大學教育學部紀要. 教育心理学科 (ISSN:03874796)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.33-44, 1992-12-25
被引用文献数
1

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
牧 義之
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本年度は、雑誌『改造』の伏字調査とともに、「内閲」に関する資料の整理を行なった。「内閲」が終了する昭和2年までの誌面を調査した結果、一つの記事の中で複数種が混合で使われているものが見られた。特に社会主義関連の記事に多く、語句(×印が多い)以外の文章単位の伏字(3点リーダーが多い)は、危険箇所として指摘された部分でもあると思われるので、「内閲」による結果であると想像される。関連資料の調査では、新聞・雑誌の記事から、大正10年には「内検閲」の言葉が見られ、慣習的に行なわれていたことが分かる。明治期の末までは、「出版前に原稿を検閲して出版後の安全を確保するが如き便宜法」を希望する記事(『読売新聞』明治43年9月10日)が見られたので、原則「内閲」は行われていない。発売禁止回避の為、当局と発行者の双方が歩み寄る「内閲」は、大正期以降昭和2年までのおよそ10年程度の期間に行なわれていたと推定される。廃止の理由については諸説あるが、大正14年中頃には廃止の噂が流れ、「現今では『そんな規定がないから』の口実で内閲願は苦もなく一蹴される」(同」大正15・3・20)という記事が示すように、内務省側も出版物の増大を理由に断わることが多かった。廃止を決定的にした原因の一つが、山崎今朝弥による禁止処分に対する訴訟事件である。大審院の判決により「国家警察権ノ発動ヲ阻止スルカ如キ」「内閲」の「契約ハ無効」(『法律新報』第120号、昭和2・8・25)とされたことが廃止の根拠とされたであろうと思われる。検閲と文学との関連性に関して、「狂演のテーブル--戦前期・脚本検閲官論--」(『JunCture超域的日本文化研究』第3号)、「永井荷風の検閲意識--発禁関連言説の点検と『つゆのあとさき』本文の分析から--」(『中京国文学』第31号)、「森田草平『輪廻』伏字表記考--戦前期検閲作品の差別用語問題--」(『文学・語学』第202号)の3篇を発表した。
著者
外山 勝彦 小川 泰弘 松原 茂樹 角田 篤泰 BENNETT F・GEROGE Jr. 松浦 好治
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2005

本研究は,計算機による法制執務支援システムの開発を目的とし,特に,膨大な数の法令文書の構造化により,法令改正に伴う法令統合作業の自動化,高度化,迅速化が可能であることを明らかにする.本年度は,法令自動統合システムの実現と検証に関して,次の研究を行った.1.法令文書用DTDの拡充前年度に引き続き,わが国の法令文書の構造化のための文書型定義(DTD)を拡充した.特に,表,改正規定など,法令文書中に出現する複雑な構造を定式化する手法を明らかにした.2.法令文書自動タグ付けツールの拡充前年度までに開発した法令文書自動タグ付けツールを拡充したDTDに対応させるとともに,スクリプト化により使い勝手を向上させた.3.法令自動統合システムの実現と検証法令自動統合システムのプロトタイプを開発した.また,同システムの動作検証のために,法律17本(改め節965,改正箇所4,355)の新規制定時バージョンから一部改正法令に従って自動統合を繰り返し,現行バージョンと比較する実験を実施したところ,原データの誤植に伴うエラー,文字列の置換において,置換箇所の前後の文脈に注意して実行しなければならない場合を除き,良好な結果を得た.4.構造化法令データの蓄積主要法令101本の日本語原文および英訳,および,昭和22〜23年に新規制定された法律約300本について,構造化法令データを作成,蓄積した.なお,前者の構造化には,上述のタグ付けツールを用いた.
著者
続 有恒 冨安 芳和 織田 揮準 荻野 惺
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大學教育學部紀要. 教育心理学科 (ISSN:03874796)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.71-85, 1968-03-25

国立情報学研究所で電子化したコンテンツを使用している。
著者
伊藤 信博
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

17 世紀から 18 世紀初期における東アジアと西欧との文化交流の軌跡を、フランス国立図書館蔵書の研究を行うことで明らかにした。つまり、文化交流史の流れの中で生まれた仏国での東アジアおよび日本研究、そして、東アジアの西欧文化受容を、特にイエズス会宣教師により中国で出版された西洋科学書漢訳書や在日大使でもあったヴィクトール・コラン収集漢籍の目録作成、日本の絵巻である『酒飯論絵巻』などからの分析、研究を行った。
著者
ボナン ピエール
出版者
名古屋大学
雑誌
名古屋大學法政論集 (ISSN:04395905)
巻号頁・発行日
vol.248, pp.84-112, 2013-03-25

日仏比較法シンポジウム「アジアとヨーロッパにおける人権 : 確立・制度・保護」(パリ, 2012年3月23日)福田真希(訳)、石井三記(監訳)
著者
伊藤 大幸
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本年度は、ユーモアの生起メカニズムに関する代表的理論とされる不適合理論に欠けていた「無意味性」の概念について検証を行った。これまで不適合理論ではユーモアを認知的現象とみなす傾向が強く、特有の表情の変化や発声(笑い)を伴う感情現象としてユーモアを捉える視点が欠けていた。近年の感情研究では、感情が生じる際には、対象が自らにとってどのような影響を与えうるかに関する意識的・無意識的な評価が不可欠であるという認知的評価理論がコンセンサスを得つつあるが、不適合理論ではこうした考え方が取り入れられてこなかった。また、近年、進化学的視点からユーモアの起源や適応的意味についての理論的考察が盛んになされるようになった。こうした考察においては、ユーモアの起源は類人猿の「遊び」に求めることができるという遊び理論が主流になりつつある。不適合理論はこうした進化学的理論とも接点を持たなかった。そこで筆者は、論理的・構造的不適合に加え、無意味性という第3の要因がユーモアの生起を規定するというモデルを想定した。無意味性とは、状況が個人的にも社会的にも何ら深刻で重大な意味を持たないという評価を意味しており、遊びという活動の中核になる要素である。本年度の実験では、このモデルを検証するため、論理的・構造的不適合および無意味性という3つの要素を独立に操作し、ユーモアの変化を検討した。その結果、無意味性は論理的・構造的不適合とは独立にユーモアに影響を及ぼすことが明らかになった。本研究によって、一般的な感情理論や進化学的理論とユーモアの不適合理論が整合的に結びつけられた。この研究成果は現在、学術雑誌「心理学研究」に投稿中である。
著者
杉浦 正利 木下 徹 山下 淳子 滝沢 直宏 藤村 逸子 成田 克史 大室 剛志 大野 誠寛
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

第二言語(外国語)で、読んだり書いたりする際に、単語の連続(連語)をどのように処理しているのかを観察した。読解時の視線をミリ秒単位で記録する視線計測装置による実験で、英語では連語の頻度の差により母語話者と学習者の処理は違うという結果が得られたが、フランス語では頻度の差は影響するが母語話者と学習者で処理に差はなく、ドイツ語では頻度の差は母語話者にも学習者にも影響しないという結果が得られた。また、英文を書く際には、書く過程と書いた結果とでは必ずしも連語は一致しないという結果が得られた。
著者
布目 寛幸 池上 康男
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

サッカーにおいてより速いボールを蹴ることは重要な能力のひとつである。日々のトレーニングを通じて選手達は以下に足部と脚の運動量を効果的にボールに伝える術を習得する。本研究では、子どもから青年期までのサッカー選手を対象にインステップキックにおけるボールインパクトの特性の横断的な変化を概観した。8歳~24歳までの選手(プロ選手を含む)を対象に2台の超高速度カメラを使い、ボールインパクト局面における下腿部、足部、ボールの動きを毎秒2000コマの速度で撮影した。3次元映像解析法から足部の3次元的な動きを定量化するとともに、よいボールインパクトの指標であるボール/足部速度比を求めた。さらにボールインパクトに有効なstriking mass(有効質量)との関係を求めた。ボールインパクト直前の足部速度、ボール初速度、ボール/足部速度比は年齢とともに一定の増加傾向を示した。ボールインパクト中の足部の動きは年齢を問わず、ほとんどの被検者で底屈、外転、外反していた。本研究ではAsami and Nolte(1983)による足関節の固定具合がよりボールと足部のインパクトの重要な要素であるという示唆とは異なり、前述した受動的な足関節の動作とボール/足部速度比との有効な関係をみつけることができなかった。(足部)有効質量は、被検者の体重(r=0. 89),足部質量(r=0. 91)およびボール/足部速度比(r=0. 89)と強い相関を示した。Lees and Nolan(1998)は、足関節の固定により、足部のみならず下腿部の質量を有効質量に加えることができると推測しているが、本研究の結果からは、足部がボールにその重心付近の適切な位置でインパクトするならば、サッカーインステップキックのボールインパクトは、ほぼボールと足部のみの衝突であると考えることができた。したがって、身体のサイズ≒足部の質量は、ボールインパクトの効率に大きな影響を与え、特に身体のサイズが小さい子どもはこの観点から技術的ではなく、物理的なハンデがあると考えられた。
著者
飯島 正博
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

免疫療法に抵抗する難治性免疫性ニューロパチーに対して,rituximabの有効性と安全性を検討した.Rituximabは375mg/m^2を週に1回,計4回点滴静注し,多巣性運動ニューロパチー(MMN)1例,慢性炎症性脱髄性多発根神経炎(CIDP)1例,シェーグレン症候群に伴うニューロパチー(SN)1例,抗MAG抗体陽性IgM-MGUSニューロパチー(IgM-N)4例の全7症例に投与した.MMNでは投与から一定期間ではあるがIVIgの投与間隔が延長できる可能性が示唆された.IgM-Nは4例中3例で改善がみられ,新たな治療法として期待できる結果であった.全7症例で副作用はみられなかった.
著者
福田眞人
出版者
名古屋大学
雑誌
言語文化論集
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, 2002-11-15