著者
澁川 幸加 田口 真奈 西岡 貞一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1-19, 2019 (Released:2019-09-30)
参考文献数
29

本研究の目的は,反転授業の事前学習時に既有知識と新しい学習内容を整理し,関連づけるワークシートへ取り組むことが,対面授業時の学びへどのような影響を及ぼすかを深い学習アプローチ得点の変化と対面授業時の発話内容の差異をもとに明らかにすることである。そのために,事前学習時に講義映像の視聴とノートテイクのみ行うワークシート無し群と,この事前学習に加えてワークシートへ取り組むワークシート有り群を設定し,大学生18名を対象に実験を行った。その結果,ワークシート有り群では対面授業後に深い学習アプローチ得点が向上した。また,ワークシート有り群では事前学習時に解説されたキーワードの発言数が顕著に多くなることや,学んだ知識を多様に活用した議論を展開したことが明らかになった。本研究は,反転授業の事前学習時に既有知識と新しい学習内容を整理し,関連づけるワークシートに取り組むことが,対面授業時に学んだ知識を多様に活用して議論を行うことを促進し,その結果,深い学習を促進させることを示唆した。
著者
勝見 慶子 田村 隆宏 藤村 裕一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.1-11, 2019 (Released:2019-04-04)
参考文献数
16

本研究の目的は,幼児の保護者を対象として,幼児のICT機器利用に対する認識に及ぼすICT機器利用の否定的側面や肯定的側面に関する講習の効果を検討することである。調査対象者は認定こども園の3,4,5歳児の保護者241人で,講習の前後に,幼児に対してICT機器利用にルールが必要か,幼児にICT機器の操作方法やメディアの種類等を教える必要があるか,幼児にICT機器利用に際してのルールや注意事項を教える必要があるか,に関する認識を問うた。その結果,いずれの講習も,これらの認識を高めることが明らかとなった。加えて,子どもの年齢が,ルールが必要という認識に影響したり,ICT機器が子どもにとって役立つという保護者の意識が,教育が必要という認識に影響したりするなど,いくつかの要因が講習の効果に部分的に影響している側面も明らかにされた。これらの結果は,幼児のICT機器利用に際して,保護者に対する情報教育の重要性を示唆している。
著者
佐々木 輝美 武藤 栄一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
放送教育研究 (ISSN:03863204)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.57-70, 1987

While the problem of "ijime (bullying)" has become serious among pupils, few scholars have paid attention to this problem until recently. Among the studies done by scholars, most of them are fact-finding surveys and are not enough to explain why pupils bully others. Pupils' ijime behavior is sometimes very violent and such behavior is often portrayed on TV programs. Thus, it is possible to consider the issue from the view point of TV violence. Many researchers have undertaken studies of TV violence in western countries. Several theories on the mechanics of how television violence affects the viewer have been raised. One such theory, supported by past research, deals with the effects of modeling as well as of desensitization. The objective of this study is to examine the effects of "ijime" TV programs on children within the framework of observational learning theory and desensitization theory. The following three hypotheses will form the basis for this study. 1) Pupils exposed to "ijime" TV programs tend to bully others. 2) Pupils learn ways of bullying more through TV than any other medium. 3) Pupils exposed to "ijime" TV programs are more desensitized to bullying behavior by others. A survey was conducted in order to test the above hypotheses. The subjects were 977 (male 497, female 480) junior high-school students. The questionnaire included the following headings: 1) sex 2) programs frequently watched 3) experiences of bullying behavior 4) media through which students learn this bullying behavior 5) degree of desensitization to real bullying (students were asked how they would react if they happened to see real bullying by others) The first hypothesis was proved as a result of a chi square analysis of the obtained data; while the others were not. By discussing these results, the following were suggested. 1) In measuring desensitization, our questionnaire did not seem to be sensitive enough, and this reminds us of the basic problem of difficulty in measuring attitude. 2) In the process of learning bullying behavior, personal media as well as mass media seem to function as sources of acquiring bullying methods. This suggests that it would be necessary to clarify the interaction of these two types of media. 3) Pupils exposed to " ijime" TV programs tend to bully others and this suggests the necessity to control the portrayal of bullying behavior on TV.
著者
坂東 宏和 大即 洋子 大島 浩太 小野 和
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.37-47, 2010

本論文は,保育におけるPCネットワークを介した絵と音声によるコミュニケーションの可能性と問題点を探ることを目的とし,1つの幼稚園内に限定されたPCネットワーク環境の中で,幼児にそのコミュニケーションを体験してもらった。その様子を観察した結果,自分の描いた絵に対する返信として録音された,絵が「うまいですね」,「すごい上手です」といった音声メッセージを聞いて喜ぶ事例が見受けられた。また,年中の幼児が「お化け屋敷」という音声とともに投稿した,紙の一部を黒く塗りつぶして暗闇を表現しただけの絵に対し,年長の幼児が「お化け屋敷ならお化けを描かないと」と言いながらお化けを追記し,お化け屋敷にして返信する事例も観察された。これらの事例から,PCネットワークを介した絵と音声だけのやり取りであっても十分コミュニケーションを取ることができ,幼児に有益な新しいコミュニケーションを提供できる可能性が示唆された。
著者
海後 宗男
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.47-60, 2004

これまでの研究で、社会的デジタル・デバイドは、新しい情報通信技術へのアクセス能力(media access)の欠如によって形成されていることが検証されてきた。日本の場合、特にメンタルな接続能力の欠如(コンピュータ不安やコンピュータに対する興味の欠落によって生じる心的要因によるデジタル経験の欠如)とスキルの接続能力の欠如(教育環境やインターフェースの問題によって発生するデジタル・スキルの欠如)のふたつが、社会的デジタル・デバイドを構成する要因となっていると推測される。本研究では、2つの調査を行ってメンタルな接続能力とスキルの接続能力の欠如の実態を明らかにした。また本研究では、2つの調査結果を検証するなかで、日本のデジタル・デバイドの現状が本来の語義である「持つ者、持たざる者」に二分されるのみではなく、様々な要素が組合わさって、多層からなる階層が形成されていることに着目し、これを「デジタル階層」と呼ぶことにした。「デジタル階層」は日本の社会的デジタル・デバイドを捉えるために用いた構成概念ではあるが、社会的文化的背景や経済状況が異なる場合にも応用が可能で、各国のデジタル・デバイドの実態を捉えやすくし、系統的にデジタル享受を推進する方略を練る上で有効だと考えられる。
著者
芝崎 順司
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
視聴覚教育研究 (ISSN:03867714)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.37-53, 1989-12-31 (Released:2017-07-18)

There are two components which consist of ability of reading pictorial message. One is peculier useful ability to view pictures, the other is common necessary ability to read various materials (for example, books, pictures, and so on). The latter is more necessary than the former for reading pictorial message. Reading process contains two types reading. One type is reading to recognize and comprehend the sender's message, which the author call "informative reading". The other type is reading to interpret what the receivers recognize and comprehend as the sender's message and or to interpret events which is presented in the picture, which the author call "creative reading". A educational goal of development of student's ability of reading pictorial message at secondary school level is to promote "creative reading" based upon "informative reading". The author tried to examine what the development of student's ability shoud be in school by an experiment. The purpose of the experiment was to examine the following questions : When one read two types of pictorial message. 1) does difference of picture's type bring him (her) different type of reading? 2) does his (her) attitude toward reading influence his (her) reading type? 3) what type of picture bring him (her) "creative reading" ? Conclusions of the experiment as follows: 1) Difference of picture's type showed a tendency to bring him (her) different type of reading. 2) "Creative reading" is brought by asking and answering to himself (herself) repeatedly about what he (she) recognize and comprend as the sender's message or events which is presented in the picture. 3) Teh pictures which promote "creative reading" is the ones which tends to attract receiver's question about what he (she) recognize and comprehend as sender's message or events which is presented in the picture. They are pictures which convey messages different from his (her) previous information, or pictures of which codes almost break away from existing stereo-typed codes.
著者
今栄 国晴
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.38-43, 1995-02-10 (Released:2017-07-18)

メディアは変わっても、学習はほとんど影響を受けないという主張がある。メディアが学習効率に影響すると思われる場合は、主要要因の未統制、及びメディアの物珍しさ効果の影響を混同していることが多いという。しかし、その後、人の学習は単に情報を忠実に受容し保持するだけではなく、もっと積極的で構成的であると考えられるようになった。メディアからの情報は、短期記憶の中で変形され、長期記憶内の情報と総合されて新しい知識となり、認知構造を再編する。この過程において、マルチメディアを含むメディアの特性が強く影響することが予想され、それを支持するデータが発表されている。
著者
中野 照海
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.1-7, 1995-02-10 (Released:2017-07-18)
被引用文献数
1

視聴覚教育の分野で教育メディア研究の課題を考える場合、その歴史的発展の中から、基本的概念や研究の視点を整理する必要があろう、そこで、ここでは視聴覚教育メディア研究の分野での一般的となっている基本的な事項を改めて整理して、今後の研究への出発点を設定することから作業を始めた。このために、「画像による新たな学習の展開」、「教育メディア研究に見られる実証主義的伝統」、「教育過程を具体化するメディア」、「教育効果に関わるメディアの属性」、「特定の学習課題に対する特定のメディアの属性」、「学習過程における画像の新たな機能の探求」から、教育メディア研究の基本的事項を吟味した後、教育メディア研究は「特定の教育課題に対して、特定のメディア属性の寄与」を目指すものとしている。その上で、マルチメディアの普及などによって、映像メディア研究の新たな課題と期待とに及んでいる。
著者
水越 敏行
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.8-23, 1995-02-10 (Released:2017-07-18)

マルチメディアに代表される新技術は、新しい質の良いリテラシーを要求する。この論文では、この10年ほどの間になされた研究を次の視点で考察した。(1)視聴能力の構造、(2)視聴能力の発達、そして(3)視聴能力の形成。これらはメディア・リテラシーの基礎研究ともいえる。その後の研究では、映像の読解力を重視すると共に、操作能力や表現・発信する能力にも重点をおくようになってきた。そのためにメディア・パッケージやカリキュラムの開発を行って、長期的で計画的な実践研究が、東京や金沢で進められてきた。また、マルチメディアの疑似体験と直接体験との出し入れの問題、テレビ番組比較視聴を通じての批判的視聴能力の基礎研究など、最近の研究を考察する中で、近未来の研究の方向を示唆した。
著者
大島 純
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.3-9, 2014

本稿では,学習科学という研究領域を教育メディア学会の読者の皆様にご理解いただくために,方法論という切り口から解説を試みた.代表的研究手法であるデザイン研究を,最新の論文を交えて論じることにより,これまで不明瞭であった方法論の特徴を著者なりの視点で明らかにする.この切り口を先行オーガナイザーとして,読者の皆様が本学会誌の論文を学習科学的視点から吟味することができるようになれば幸いである.
著者
小柳 和喜雄
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.15-31, 2016 (Released:2017-09-14)
参考文献数
36

教員はICTを駆使して学びの質や深まりを意識した学習等にも対応していくことが求められてきている。そこで,本研究では,その学習活動のデザインと密接にかかわる教員の専門知識を磨く取り組みとして,Technological Pedagogical Content Knowledge(TPACK)の考え方に目を向けた。そして,その研究成果や具体的な取り組み事例の整理を行い,養成プログラムや研修プログラムの要素,プログラムの構成,質保証とつながるプログラム評価の方法に関して検討を行った。結果として,養成プログラムと研修プログラムにおいて,現在日本の取り組みでは,1)養成プログラムで技術に関する知識を教師の専門知識として位置づけるフレームワークが明確でなかったこと,2)ICTの活用を段階的にとらえていく見通しが明確になっていないこと,3)取り組みの評価や成果の評価をする方法などが明確になっていないこと,が手薄な部分であることが明らかになった。
著者
下 孝一
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.43-46, 1999-12-20 (Released:2017-07-18)
被引用文献数
1

認知に及ぼす映像の効果については、これまで感性的認識、情動作用、鏡効果など様々な指摘がなされてきたが、今一歩より細密な解明が待たれているように思われる。授業感想文に表われた学習者の認知的変容の具体を子細に見つめ分析することを通して、"映像ならではの効果"と思われるものを抽出し、まずその内の「強力な認知的不協和を喚起する力」について、レーザー光が鉄板を切っていくシーンをとりあげ、その映像刺激が認知的動態にどのように効いているのかを、言語刺激だけで説明した場合との比較において測定し考察した。それによって、この効果が映像ならではの力と見なし得ることを明らかにした。
著者
黒田 昌克 森山 潤
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.43-54, 2018 (Released:2018-04-14)
参考文献数
14

本研究では,全国の小学校教員を対象にプログラミング教育の意義の感じ方や育成を目指す資質・能力,背景となる社会観に対する意識などを調査した(n=522)。その結果,「プログラミング的思考」,「さまざまな現実的な問題をコンピュータで解決できるような形式の問題に変換する力」,「モデル化やシミュレーションができるように,データを変数として扱えるようにする力」等の資質・能力(思考力等),「コンピュータの働きをより良い人生や社会づくりに生かそうとする態度」等の資質・能力(態度),「今後の社会において,コンピュータを作業の効率化を図るために使うより,創造的な活動に使うことの方が重要になる」等の社会観がそれぞれ小学校教員のプログラミング教育に対する意義形成に寄与していることが明らかになった。
著者
田口 真奈 寺嶋 浩介 中橋 雄 加藤 友香 水越 敏行
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.13-25, 2000-03-20

本研究では、同じテーマで構造の異なる2つの番組を続けて視聴したとき、先行する番組におけるテーマの取り扱い方の違いが後に視聴する番組の視聴や概念形成にどのような影響を与えるのかを検証した。NHK一般番組『クローズアップ現代』とCTW制作の小学生向け教育番組『3-2-1 CONTACT』とから、「ゴミ」を扱った番組を選定し、調査の題材とした。小学生と大学生という発達段階の大きく異なる被験者137名を対象とした質問紙調査を行った結果、先行する番組の視聴は、後に視聴する番組の見方そのものには影響を及ぼさないが、視聴後の概念形成には影響を与えることが明らかとなった。
著者
稲井 達也
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.57-72, 2006

戦後の占領下で発行された文部省検定の中学校国語教科書は,「言語編」と「文学編」に分冊されて編集された。「言語編」では,民主主義社会を生きるための言語技能の向上が企図され,メディアを理解する教材をはじめ,学校図書館の使い方や討論会,会議の方法など,言語技術を中心にした先進的な教材が多く掲載された。しかし,学校現場においては,文学教育に重きを置いた,戦前の道徳教育的な国語教育は改まらず,「言語編」の学習内容は普及しないままに終わった。以降の国語教科書に,メディア教育に関わる教材は殆ど掲載されなくなった。
著者
柴田 隆史 原田 みや子
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
教育メディア研究 (ISSN:13409352)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.35-45, 2017 (Released:2017-05-29)
参考文献数
21

本研究では,学校や非常災害時において多様に応用できる三角巾法に焦点をあて,その基本となる本結びを自己学習により習得するための方法を提案し,その有効性を検討した。三角巾法の自己学習は自分の大腿部を使って行うことが多い。そこで,実際の風景に映像を重ねることができる光学透過型HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を用いて,映像教材を学習者の膝付近に表示する方法を考案した。評価実験では,教職課程を履修する大学生を対象として,試作した教材による学習効果を従来の映像教材および教科書と比較した。その結果,提案するHMD教材は,三角巾の結びの形や両端の位置関係の理解において,ビデオ映像よりも分かりやすいと評価されたが,教科書との差異はみられなかった。しかし,一人称視点による分かりやすさに加えてアニメーション映像を用いていることで,提案するHMD教材は手技の手順に間違いがあった場合に気付きやすく,正しい手技の習得を自己学習できることが示唆された。
著者
小平 さちこ
出版者
日本教育メディア学会
雑誌
放送教育研究 (ISSN:03863204)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.19-44, 1994 (Released:2017-07-18)

In 1988 Channel 11 started broadcasting as a TV network with an emphasis on public education in Thailand: 60 percent of its total program hours are devoted to educational programs. For its broadcasting, many programs have been sent from Japan: these include NHK's school broadcasts such as "Science Class (Rika Kyoshitsu)" Series and pre-school series called "With Mother (Okaasanto Issho)". In early 1989, plans were drawn up for a Thai-Japanese cooperative study to analyze the effectiveness of these NHK's educational programs for children in Thai primary schools. Three primary schools were selected representing the three different civic bodies governing the schools both in Bangkok and provincial area. A total of 1,039 pupils (grades 1-6) and 20 teachers were involved in the study. In order to meet a variety of objectives of the study, various sets of surveys were designed as follows and carried out in May and June, 1990. STUDY 1 A) GENERAL QUESTIONNAIRE--- to obtain general information of the children's TV-viewing habits, including viewing hours, program preferences, access to Japanese animated cartoons, access to NHK's ETV programs, and parents' recommendation and control of TV-viewing. [No. of resultant samples-1,039 ] STUDY 2 : Evaluation of three programs of NHK's "Science Class" : "Magnet and Magnet" for grade 3, "Water and Vapor" for grade 4, "The Secret of the Seed" for grade 5. [693] B)SCIENCE TEST---to evaluate the role and the effectiveness of the science programs in increasing the pupils' factual knowledge on the particular subjects. The same tests were carried out before and after viewing the programs. [693] C)PROGRAM TEST---to analyze pupils' impressions and opinions of the science programs. [693] D)TEACHER INTERVIEW---to investigate the teachers' comments on the science programs above and general attitudes in using TV programs as educational materials. [20] MAIN RESULTS STUDY 1: The overall data indicate that Thai children are rather heavy TV viewers, with 51% watching more than 3 hours on weekdays. Access to TV is higher among Bangkok children than country children. As for program preferences, children in Bangkok are absorbed in watching Japanese cartoons, while, country children still prefer Thai dramas.The most popular Japanese cartoon is "Doraemon" both in Bangkok and the provincial area. 82% of the children find the NHK's ETV programs "very interesting." Among various programs, "Science Class" is the most popular in all three schools and in every grade. Parents and teachers also think highly of these NHK's ETV programs. The viewing of these programs is encouraged by 75% of the children"s parents and 63% of their teachers. STUDY 2: The results of the three programs in terms of effectiveness as well as audience evaluation show that the NHK's "Science Class" Series are effective as educational material for Thai pupils. The programs have a practical and immediate ability to potentially increase the pupils' knowledge on the contents. The highlights of the programs are the experiments, which bring a lot of excitement and stimulus for the pupils. The effects of the programs in three sample schools, considered to represent three different levels of learning ability, fails to produce a consistent pattern than can prove the programs are highly effective or extremely ineffective with particular groups of pupils. NHK's science series thus achieve their objectives by demonstrating that they can be used for nation-wide broadcasting in Thailand. The degrees of difficulty in each series seem to be suitable for the Thai pupils, so the series can be used for school broadcasts as well. Children at a provincial area are considered representative of the majority of Thai pupils. On each of the programs, its(View PDF for the rest of the abstract.)