著者
佐藤 祐介 新宮 清志 杉浦 巌
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.5, pp.104-109, 2000-10-15
参考文献数
10
被引用文献数
5

茶室は、その空間内部のあらゆる場に於いて、秩序と無秩序の混在が織りなす複雑な構成となっている。茶室の美は、その複雑さに起因しているのではないだろうか。本論文では、茶室空間に施されたデザインに内在する複雑さを定量的に示す方法として、フラクタル幾何学におけるフラクタル次元の利用を提案している。その際、まず始めにサンプルとして取り挙げたそれぞれの茶室空間に施されたデザインから、実際にフラクタル次元を測定する方法を示す。さらに、算出されたフラクタル次元による比較・考察を行い、茶室空間における美的考察の新しい観点として"リズム"の分析について言及すると共に、デザインを数学的に解析する際の道具としてのフラクタル次元の有効性を示す。本論におけるフラクタル次元の算出方法は、以下に示す手順を踏む。(1)対象となる形態のディテールをグリッド化する(2)グリッドを空間的変動曲線として表す(3)作成した空間的変動曲線から、スケール変換解析よりH指数を測定する(4)測定されたH指数から、フラクタル次元を求める
著者
寺口 敏生 田中 成典 西江 将男
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.411-427, 2011-08-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
31

近年,情報関連技術の普及と発展に伴い,カーナビゲーションを代表とする地理空間情報サービスが普及している.しかし,地理空間情報サービスの基盤となる地図情報の整備は人手による現地踏査に依存しているため,新店舗の開店などの実空間の情報変化に地図情報が追従できていない問題がある.そこで,著者らは,Web上の新店舗の開店情報を対象として,自然言語から店舗名,住所や業種などの店舗情報を自動収集するテキストマイニングの研究を行ってきた.しかし,新規開店に関連するキーワードだけを用いてマイニングを行った場合,業種別の単語出現傾向の違いや,単語の連接関係によって生じるノイズなどの自然言語の曖昧性に起因する課題に加え,情報自体の正誤を評価できないという課題に直面した.そこで,本研究では,キーワードによるマイニングに加え,マーケティング分析の指標に基づいて,店舗の業種と出店位置の地理的特性との関係を活用することで,これらの課題を克服することを目指す.実験から,地理的特性を考慮した情報を評価することによって,新店舗に関する開店情報を高精度に取得できることを実証した.
著者
廣田 薫 小沢 和浩 保坂 春恵 早川 雅史
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.132-139, 1989

人間が行う知的動作や芸術的感覚をロボットで実現することを目的として、華道ロボットシステムを構築した.木を3本、花を3本用いた池坊流派の基本的生け方を実現した.2台のロボットとCCDカメラのシルエット画像により、木や花を回転させてその形状を認識し、剣山上の生ける場所をファジィ推論を適用して決定する.ファジィ推論の統合化部分では、水本の貢献度法を変形したものを用い、生け方の多様性を実現した.
著者
鈴木 秀幸
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.82-86, 1998-08-15
被引用文献数
3
著者
岡部 貴博 吉川 大弘 古橋 武
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.689-700, 2006-10-15
被引用文献数
3 5

現在,多くの病院では,医療従事者が勤務中に遭遇したヒヤリとしたこと,ハッとしたことをレポート形式で報告する制度が採用されている.このレポートはインシデントレポートと呼ばれており,事故の種類や発生場所などのメタデータと,大部分は自由記述の文章で記されている.インシデントレポートには,ヒューマンエラーを起こしやすい状況や,病院のシステムの改善点,事故の要因などの様々な重要な情報を含んでいることが多いため,インシデントレポートを解析することは医療事故を防止するための対策を発見するのに有用である.しかしこれまでは,定量化しやすいメタデータ部分を用いて,事故の発生件数の推移や,業務別の報告件数の割合を分析したり,病棟や部署での報告件数を比較するだけにとどまっている.そのため,事例の大まかな傾向をつかむことはできても,各事例の中に含まれている重要な情報の解析はできていない.一方で近年,自由記述の文章から有益な情報を抽出する,テキストマイニングに関する研究が盛んに行われている.本論文では,メタデータと語句の共起情報を利用したテキストマイニング手法を提案し,インシデントレポート解析への適用を行う.提案手法は,メタデータを最上位とする階層構造で表現されたキーワードグラフを作成する.また,解析者が能動的に解析したい項目を掘り下げていけるという特徴を持つ.実際のインシデントレポートを対象とした評価実験により,提案手法の有用性を検証する.
著者
田村 謙次 鳥居 隆司 武藤 敦子 中村 剛士 加藤 昇平 伊藤 英則
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.791-799, 2008-10-15 (Released:2009-01-05)
参考文献数
18

遺伝的アルゴリズムには早い世代で多様性が損なわれてしまう初期収束や個体間に有効な遺伝子列であるスキーマを効率的に広めるために適用する問題の特性に合わせた交叉や突然変異と呼ばれる遺伝的操作が行われる必要があるという問題点がある.また,進化論の一つにウイルス進化論がある.ウイルス進化型遺伝的アルゴリズム(Virus Evolutionary Genetic Algorithm : VE-GA)は適用問題の解候補となる宿主と,部分解となるウイルスを遺伝子列として持つ二つの個体群から成り,それらの相互作用による共進化により,大域的探索と局所的探索行い,スキーマを個体間に高速に広めることができる.宿主はより高い適応度を得るための解探索を行い,ウイルスは宿主の適応度を上げるための部分解の探索を行う.また,一般的なGAにおいて,交叉は重要な役割を持ち,さまざまな手法が提案されている.各手法における解探索能力はそれぞれ異なり,適用する問題の性質や遺伝子のコーディング,個体数,進化の状況にあわせた適切な手法を選択することが重要であり,GAの施行中に適切な交叉方法を選択する手法が報告されている.したがって,個体の遺伝子列を部分的に変化させるという点において交叉と類似している感染は,交叉同様に重要であると考えられ,宿主に感染する際に,世代途中で適切な感染手法を選択することにより,効率的な探索を行うことが期待できる.本論文では,感染手法による個体進化の相違を比較,進化の状況により適応的に感染手法を切り替える一手法である適応的感染手法を提案し,数値シミュレーションによる従来手法との比較を行ったことを報告する.
著者
永吉 雅人 村尾 元 玉置 久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.79-84, 2012 (Released:2013-07-25)

強化学習は,実用性といった観点から,状態空間や行動空間を予め適切に設計することが難しい.この点に留意し,状態空間および行動空間を共に適応的構成する計算モデルについての検討を進めており,これまで状態空間と行動空間の適応的共構成法を提案している. 本稿では,さらに強化学習の実用化の向上を目指し,動的環境に焦点をあて,動的環境における環境変化検出法と状態空間および行動空間の部分統合法を提案する.さらに,動的環境下における経路計画問題を対象とした計算機実験を通して,環境変化検出法と状態・行動空間の部分統合法の有効性について検討する.
著者
高橋 恒介
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.108, 2006 (Released:2007-05-30)

地球温暖化による異常気象の増加が心配され、ニュースで話題になる。世界各都市の過去30年間の気象データと最近の気象データとの分析的比較のため、気象データを表計算ソフト上で一定ルールに従った音程データに変換し、作曲ソフトで楽譜に変換し、電子楽器で演奏させた。主要都市別の気象データ音楽は2進コード音で区切るように編曲され、どこの都市の気象データ音楽が演奏されているか句切の2進コード音で判別できる。CDへの演奏録音は過去の都市別気候を思い起こさせる証拠を残す作品として制作された。気象データに忠実であればあるほど聞き分けにくいファジイな音楽に響く。概略的に世界各都市の気候の違いを理解しやすくするため、音楽を雨量と気温の関係に基づいて5つのカテゴリに分類することを試みた。気象データ音楽CDを聞いて主要都市の気候の違いを感じ取っていただければ幸いであるが、聞きやすくするための編曲が今後の課題である。
著者
田辺 浩史 椎塚 久雄
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第22回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.164, 2006 (Released:2007-05-30)

ファッションは,若者から高齢者までが持つ自分を表現するための手段であり,生活を豊かにするための大切な要素である.最近では,ファッションとして求められる関心が多様化している.洋服におけるファッションでは,女性だけでなく男性も興味を持つ人が増えている.デザイナーは,商品をデザインする際,ターゲットになる人々から,流行,ファッション傾向を調査し,経験的知識により視覚イメージから注目される特徴的な色や形状などの性質を見つけ出す.これは,経験により得られるところが大きく,誰もができることではない.そこで本研究では,男性の衣服類であるスーツを題材に「かっこいい」スーツの特徴を抽出する方法を提案する.また,ジャケット,シャツ,ネクタイの三点の組み合わせに対するイメージをラフ集合の決定ルールを用いて抽出する.
著者
三藤 博
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.4, pp.364-369, 2001-08-15 (Released:2018-01-07)
参考文献数
9

2 0 0 0 OA 尺度の理論

著者
鷲尾 隆 元田 浩
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.401-413, 1998-06-05 (Released:2018-01-07)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1
著者
松村 真宏 加藤 優 大澤 幸生 石塚 満
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.15, no.5, pp.554-564, 2003-10-15 (Released:2017-05-29)
参考文献数
23
被引用文献数
7 12

議論の論点をすばやく発見し理解するためには、議論構造を可視化してユーザに提示することが有効である。そこで本稿では、議事録から話題の単位(セグメント)を同定し、さらに同定したセグメント間の関連を調べることにより、議論構造を構造化マップとして可視化するシステムを提案する。また、構造化された議論に影響の普及モデルIDMを適用することにより、議論の発展のトリガとなる話題を発見することを試みる。アンケートによる調査の結果、適度に議論が分割・構造化された構造化マップは、ユーザが議論の論点を直感的に捕らえるための手がかりを提供していることを示す。また、IDMにより同定された話題は、構造化マップにおける入次数、出次数に着目した結果よりもPrecisionが高いことを示す。
著者
本多 慶大 工藤 卓
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第29回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.46, 2013 (Released:2015-01-24)

脳波と人間行動を遠隔計測可能なシステム,Air Brainを開発した.本システムの特徴は,いつでも・どこでも・誰でも容易に脳波と人間行動を計測することが可能であることである.汎用部品を用いて独自開発した小型脳波計とスマートフォンにより構成されているため,低コストで導入可能であり,更に広いエリアをカバーしたテレメトリーが可能である.小型脳波計とスマートフォンはBluetooth無線により接続し,スマートフォンの3G回線を介してインターネット上の外部保存領域へデータを保存することで計測場所の制約のない遠隔計測を実現した.また,スマートフォンは人間行動を識別するために高感度なセンサーやGPSシステムが組み込まれているため,これを利用して脳波と人間行動を同時に把握することが可能である.これらの特徴により広い分野への応用が見込まれる.Air Brainシステムを用いてα波の遠隔計測に成功し,市販の小型脳波アンプと同等の性能を有することを確認した.加速度センサーの出力値を同時計測することで,歩行状態と脳波を対応させて観測することが可能であった.また,Air Brainシステムを用いることにより,歩行直後数秒以内では,安静時と比較してα波が増大することを見出した.