著者
武居 一正
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大学法学論叢 (ISSN:04298411)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.219-259, 2009-03
著者
上原 清子
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

脾洞内皮細胞の血球通過機構を解明する一環として、内皮細胞の微細構造を透過型電子顕微鏡、共焦点レーザー顕微鏡、computerを用いて調べ、脾洞内皮の収縮機構を微細構造学的に検討した。脾洞内皮細胞の細胞間結合と透過性について、freeze fracture法、細胞質抽出法、細胞間標識tracer法を用いて透過型電子顕微鏡で調べた。細胞基底側にtight junctionが観察された。それらは不連続でreplica上でtight junctionのstrandsは数も少なく、頂部-基底方向に走り、閉鎖していなかった。トレーサーの硝酸ランタンは電子密度の高い物質として細胞間隙やtight junctionを通過した部位に観察される。脾洞内皮細胞間ではtight junctionのある膜の癒合部以外はどこの細胞間隙にも存在していた。脾洞内皮でのtight junctionのfence機能、gate機能は弱いと考えられた。脾洞内皮細胞内の開放小管系の存在を細胞外標識tracer法用いた微細構造の観察とその結果をcomputerで3次元的に証明した。これまで開放小管系は血小板にしか存在の報告がない。tracerを用いて内皮細胞内に見られる小胞系のあるものは細胞膜から連続した細い開放小管系であることを証明した。また、computerで3次元的解析を行い、開放小管系が細胞内を分岐吻合しながらnetworkを作り、stress fiberやキャベオラに密接して走っていることが解った。内皮細胞には数多くのcaveolaeが存在する。caveolaeを構成するcaveolinにはcaveolin-1,-2,-3があり、このうちcaveolin-3は筋に特異的に発現する事が解っている。脾洞内皮細胞にcaveolin-3が存在することを共焦点レーザー顕微鏡と免疫電子顕微鏡法を用いて明らかにした。caveolin-3は細胞質の頂部、側部、底部いづれにも観察された。細胞質内の小胞様の構造にも反応が見られた。
著者
柴田 久
出版者
福岡大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2004

平成18年度における研究実績は以下の2点にまとめられる.1.道路整備事業における環境アセスメントの現状と課題に関する研究本研究では先進国の環境アセスメントの現状把握と福岡高速5号線を事例とした実態調査から,道路整備事業に対する環境アセスメント手続の課題について検討を行った.本研究で得られた知見を以下にまとめる.(1)整備区間の長い道路事業においては,計画路線全区間における連続的な環境影響評価が不可欠であり,道路がもつ広範な影響を考慮しても重視すべきと考えられる.また,住民のアセス書に対するアクセス性の向上や事業者の持つ情報の分かりやすさと透明化を吟味する必要性が改めて重要と考えられる.(2)事例調査より面的に区間内の基準値を重視する現行の環境アセスメント方法において,断面的観点からの分析が不十分であり,高さごとの影響予測に関しては限界が指摘される.事業推進と共に,都市計画決定手続の際に行われた環境アセスメントの結果を周辺土地利用や高さ規制などの施策に反映させることが重要と考えられる.さらにアセス情報を地域住民に早い段階から前もって周知しておくことで,事業を巡る周辺環境の変化から起こる予測誤差を防ぐなど,住民とのコンフリクト予防に寄与することが考察された.また都市計画に対してアセス知見を効果的に反映させるためには,事業内容の決定前にアセスを行うことが肝要であり,簡易アセスとティアリング(ただし環境アセスメント結果の有効期限の設定が必要)による環境アセス一連の流れが不可欠と考えられる.2.成果のまとめと発表06年度土木計画学研究発表会(春大会)において「合意形成プロセスと完成した空間デザインの質的事後評価にみる参加型整備事業の課題に関する考察」を発表,さらに土木学会論文集に「都市基盤整備におけるコンフリクト予防のための計画プロセスの手続的信頼性に関する考察」が掲載された.
著者
原 圭一郎 林 政彦 塩原 匡貴 橋田 元 森本 真司
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

南極で出現するヘイズの物理的・化学的特性、空間分布、出現頻度に関する知見を得るために、昭和基地において、エアロゾル・ガスの同時観測を実施した。得られた観測データと過去のデータの再解析から、強風下で起きる海氷域からの海塩粒子放出がヘイズ現象の主要因であることが示された。ヘイズの出現頻度は7-9月に増加しており、海氷面積の季節変化との対応が確認された。ヘイズ層は主に地上近傍~2kmの高度で観測されることが多かったが、4kmまでエアロゾル層が広がった例も確認された。極夜明け時期(8-10月)のヘイズ現象時にオゾン濃度も確認されたことから、ヘイズ現象は大気化学過程と密接に関連していることが示唆された。
著者
影浦 光義 仁平 信 工藤 恵子 寺田 賢 権守 邦夫
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

我々は,1)連合王国(イギリス),アメリカ合衆国およびカナダの法中毒学研究室の実務の調査・研究および資料の収集;2)法中毒学研究室ガイドラインなどの収集した欧米の参考資料の翻訳;3)各研究室に必須の標準操作手順(Standard Operating Procedures)マニュアルの作成など;を行い,試料の採取・取扱いおよび検査のQuality Control/Quality Assuranceに必須の事項を整理するとともに,薬毒物鑑定を始めとする我が国の法中毒学実務を改革する方策を研究した.結論として,我々は,1)検査研究室は法中毒学研究室ガイドラインに沿った標準操作手順マニュアルの整備,研究室が履行したすべての文書化,分析法および各検査のバリデーション,および容認基準を逸脱した結果に対する修正作業(Corrective Action)を行うこと;2)他機関に検査を委託する研究室は,委託先の研究室の使命/目的が当該研究室のそれと合致しているか確認するとともに,委託する研究室に検査試料を手渡すまでは,検査試料に関する全責任を負うこと;関係政府機関は,薬毒物鑑定(検査)に不可欠の薬毒物標準品の入手を容易にする施策を講じるとともに,薬毒物検査(鑑定)を含む司法/行政解剖に関わる鑑定に対して,その必要経費および鑑定料を相当の代価として,当該名目で支払うこと;4)法医学教室(組織)は教室が縮小傾向にある現在,組織の変革は必至であり,英知を集めて将来を真剣に議論すること:を強く勧告する.
著者
高橋 昌彦 川平 敏文 勝又 基 山田 洋嗣 亀井 森
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

台湾大学図書館に残る幕末の国学者長沢伴雄の旧蔵本・長沢文庫のすべてについて調査を行い、これまで以上に正確で詳細なデータを作成した。近年中、目録として刊行予定である。また、文庫中に残る伴雄の和歌和文集『絡石の落葉』の翻字を行い、刊行した。同じく、伴雄や同時代を理解するのに重要な日記について調査を行い、翻字作業にとりかかっている。こちらは出版計画中である。何よりも、和本に関する知識の供与などにより、台湾大学図書館との信頼関係を築くことができた。
著者
渡邉 真理子
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大學人文論叢 (ISSN:02852764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.129-152, 2007-06
著者
武末 純一 桃崎 祐輔 松木 武彦 橋本 博文 坂 靖 亀田 修一 高久 健二 重藤 輝行 山本 孝文 田中 清美 七田 忠昭 禰宜田 佳男 角田 徳幸 梅木 謙一 庄田 慎矢 浜田 晋介 寺井 誠 李 健茂 安 在晧 池 賢柄 李 弘鍾 朴 升圭 権 五栄 李 盛周 金 武重 金 昌億 宋 満栄 李 暎徹 李 東煕 河 眞鎬 金 権中 金 奎正 李 宗哲 朴 栄九 李 亨源 鄭 一 朴 泰洪 兪 炳〓 孔 敏奎 河 承哲 尹 昊弼 李 基星 裴 徳煥 李 昌煕 千 羨幸
出版者
福岡大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

この研究では、日本と韓国の弥生・古墳時代集落研究を、集落構造論の立場から検討し、最終報告書(650頁)を発刊した。日韓の環溝集落の様相や海村の様相、日韓それぞれの地域の国際交流港での渡来人集落が明らかになった。日韓の首長層居宅の比較や、日本人による韓国の集落分析、韓国人による日本の集落分析もなされた。そのほか、日韓の金属器生産遺跡や馬飼集団の集落も解明できた。全体として日韓の集落研究者の絆を深め、両地域の弥生・古墳時代集落研究を活性化できた。
著者
玉田 桂子
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大学経済学論叢 (ISSN:02852772)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.255-281, 2005-03