著者
正木 恵 寺部 慎太郎 葛西 誠 武藤 雅威
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_313-I_322, 2015
被引用文献数
1

本論文では,ご当地グルメにより地域活性化を目指す自治体がご当地グルメを観光資源として有効活用できているのかを振り返るために,ご当地グルメの成熟度(栄枯盛衰)を把握する方法を考案することを目的とした.先行研究に引き続き,ご当地グルメの観光資源としての成熟度はその店舗立地に表れるのではないかと考えた.本稿では特に「店舗配置の時間方向への変化」に着目し,2012年と2014年の二時点での浜松餃子店舗の位置情報を用いて1)ご当地グルメの観光資源としてのポテンシャルの変化を集積度により評価すること,2)店舗間の関係性(競合・補完関係)を空間点過程により定量的に評価することを提案し,これらがご当地グルメの成熟度を把握するためのツールの基礎となり得る可能性を示した.
著者
月岡 康一 小西 純一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.191-197, 1994-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
10

本論は、土木史研究、第13号 (93) 掲載の「THE JAPAN MAIL米英橋梁論争」の続編として、本論争中からNOT A BRIDGE BUILDERの手紙を取り上げたものである。この手紙は、Waddellの著書を高く評価したThe Japan Mail紙の書評を受けて、NOT A BRIDGE BUILERという匿名で同誌のCorrespondence欄に投稿された、Waddellに対する反論文である。これは、約半年間に渡るMail紙上の米英橋梁論争の火蓋を切るという、重要な役割を果たした。また、多方面から数多くの論争項目を取り上げて、以後の論争のベースとなった点でも重要である。以下では、まず手紙の概要を原文に沿って招介し、続いて主な論争項目をリスト・アップして、Waddellの主張とNOT A BRIDGE BUILDERの反論を比較・整理した。最後に、本論争における、この手紙の位置付けと評価について検討した。
著者
土井 勉 木内 徹 三星 昭宏 北川 博巳 西井 和夫
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.367-374, 1995
被引用文献数
1

本研究は、鉄道沿線の地域イメージとその構造的特徴を分析することを目的としている。.こごでは、関西の私鉄の中から、阪急神戸線、近鉄奈良線、南海高野線の3つの沿線地域を取り上げる。本研究ではまず、これらの沿線に存在する物に関する普通名詞・固有名詞を抽出する。次いで、それぞれの名詞のイメージに類似する名詞をこれらの抽出された名詞群から選ぶという意識調査を実施する。この調査データを用いて、想起率が高いモノ・コトを選定する。また、モノ・コトのイメージにおける類似度の関係をイメージ空間上に布置したイメージマップを作成することにより、沿線イメージの構造の特徴を明らかにする。さらにこれらの特徴を考慮しながら、これからの鉄道沿線の地域づくりにおける基本的課題に言及する。
著者
井若 和久 上月 康則 山中 亮一 田邊 晋 村上 仁士
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1261-I_1265, 2011 (Released:2011-11-09)
参考文献数
16

We examined values and applications of earthquake and tsunami stone monuments in Tokushima. The results of the study are as follows; (1) the purposes of stone utilization were to hand down records and lessons of earthquake and tsunami to posterity for its "presence", "conspicuousness" and "durability". (2) We recognized three cultural values of earthquake and tsunami stone monuments in Tokushima such as academic material, disaster prevention education material and disaster cultural asset. (3) We found that about 70% of earthquake and tsunami stone monuments in Tokushima have problems of their location and decipherment, and "teaching" function decreased remarkably. On the other hand, some stone monuments signs of their locations and/or explanations in modern Japanese were newly set up. (4) We collected the application cases of the earthquake and tsunami stone monuments in local municipals, areas and primary and junior high schools.
著者
近藤 八重 水澤 富作
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
応用力学論文集 (ISSN:13459139)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.83-91, 2002-08-28 (Released:2010-03-17)
参考文献数
18
被引用文献数
1

This paper presents the impact response of simply supported rectangular Mindlin plates subjected to colliding of a steel ball by using the eigenfunction expansion method and the Hertz's law of contact. The effects of impact force, contact time and material properties on the mechanism of impact response generation and the characteristics of propagation of flexural waves have been investigated. It is seen that the initial impact response of steel plates and wooden plates subjected to colliding of a steel ball shows some different mechanism on the wave propagation. Beside the difference of mechanism of impact response generation, the sound pressure calculated by the present method on the assumption of plane wave shows good agreement of the acoustically experimental result.
著者
山田 忠史 吉澤 源太郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.683-689, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
21

港湾間の国際競争が激しい国際コンテナ物流においては, 港湾の整備・運営に要する費用を抑制し, 荷役システムを効率化する必要がある. 本研究では, コンテナ埠頭の荷役容量に注目し, 発生費用の抑制に留意して, 適正な荷役能力を決定する方法を提案した. この手法を用いて, コンテナ埠頭の荷役効率向上に寄与する荷役システムについても考察した. 待ち行列理論を応用したモデルを構築し, その計算精度をシミュレーションモデルと比較することにより, その妥当性・実用性を確認した. モデルを実際の港湾に適用した結果, 荷役システムの効率化には, バース数の削減, 高性能なガントリークレーンの活用, 港湾EDIの導入が有効であることを示した.
著者
竹林 征三 中済 孝雄
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.437-451, 1995-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
16

野洲川は近江太郎と呼ばれる琵琶湖最大の流入河川である。上中流域は、風化花崗岩地帯で土砂流出が多く、そのため、下流域は典型的な天井川で、古来より破堤の歴史を繰り返してきた。野洲川の決潰記録は南北流がほぼ固定された14世紀から野洲川放水路が新たに開削されるまでの間に74回に及ぶ。洪水破堤記録を整理し、同じ場所が繰り返し破堤している事実を明らかにした。その箇所は河川工学的には、水衝部や断面変化部であることは教訓的である。74回の破堤記録のうち特に被害甚大で、多くの記録があるものとして、(1) 天文の戸田切れ (2) 享和2年洪水 (3) 明治18年洪水 (4) 明治29年洪水 (5) 大正2年笠原切れ (6) 昭和28年台風13号 (7) 昭和40年の水害を抽出し、被害を整理し、教訓・意義を考察した。
著者
内山 大 樋口 忠彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.91-98, 1985-06-25 (Released:2010-06-15)

港町新潟の町づくりが本格化するのは、元和2年 (1616) に堀直寄が長岡藩主になり、その支配を受けるようになってからのことと考えられる。それ故、本論では、これ以降の江戸時代の新潟を取りあげている。そして、そこにみられるいくつかの町づくりおよび町の特徴を取りだして報告している。第一は、白山神社を南の基点とし、日和山を北の基点に位置づけて、町づくりがおこなわれたのではないかということである。第二は、新潟の町割は1ブロック2行の短冊型の町割で、1行の奥行は約25間と推定され、各戸の敷地の間口は4間を基本にしていたと考えられることである。第三は、亨保と天保の地子高の資料により、当時の地価の状態をみると、信濃川から離れるほど低くなっていて、町の経済は信濃川に大きく依存していたことがわかることである。
著者
岡田 勝也 杉山 友康 太田 直之 布川 修 柴田 英明
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.778, pp.111-124, 2004-12-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
28
被引用文献数
2 2

鉄道盛土では, 降雨時に発生する法面崩壊を防止するために法面表層に被覆工を施工することが多いが, この被覆工は従来, 侵食防止を主目的にしたものである. しかし, この機能以外にも, 盛土本体の豪雨時の地下水上昇抑制効果もある. 本論文は, 砂質盛土の法面被覆工が豪雨時の崩壊防止に及ぼす影響について検討した. まず, この法面被覆工の地下水抑制に及ぼす影響に着目した模型実験と, 実際の鉄道盛土の降雨浸透とすべり崩壊について論じた. これらの結果を受けて, 砂質土からなる複線鉄道盛土を対象として, 法面被覆工の施工長さなどをパラメーターに数値解析を行い, 被覆工の豪雨時の崩壊に及ぼす効果を定量的に論じるとともに, 限界雨量による危険度評価手法への適用について述べた.
著者
風間 隆宏 中村 隆 伊藤 敏朗 大塚 浩二 佐藤 勝弘 今津 雄吾
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.1356-1360, 2006
被引用文献数
5

津波による船舶被害軽減のための避難海域設定手法について検討を行った. まず, 中央防災会議各専門調査会によって公開されている「海岸での津波高さ」を用いて, 簡易的に避難海域水深を設定する手法を提案し, 気仙沼湾を対象とした津波シミュレーション結果と比較した結果, その妥当性を確認した. また気仙沼湾において避難海域への到着可否を検討した結果, 湾奥部から避難の場合は, 避難海域に到達する前に津波に遭遇する可能性があることが認められた. さらに人命第一を考えた船舶避難行動に関する考え方を提示し, 避難海域及び避難行動のルールは地域の実情を踏まえ関係者が協議し設定することの重要性を指摘した.
著者
間瀬 肇 森 信人 中條 壮大 安田 誠宏 DONG Sheng 池本 藍
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集B2(海岸工学) (ISSN:18842399)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.I_1226-I_1230, 2011 (Released:2011-11-09)
参考文献数
7
被引用文献数
1

Winds and waves for the design of floating type wind farm were evaluated by using variuous kinds of re-analysis and prediction data including NCEP wind data, JMA meteorological data, NEDO data and Hourly GPV data. Statistical values of winds and waves for several return periods were obtained. Wave characteristics were determined for maximum wave height, crest height, 2D height-period distribution, wave energy spectrum and so on. Tide, tidal current and wind-induced current were also evaluated.
著者
越澤 明
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.9-20, 1999-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
31
被引用文献数
3 3

Sapporo City planning streets including parkways were decided in 1936. Over half the width of each parkway was given to green open space of trees, promenade and river. Scenic zones were designated in 1939 including parkway buffer zone to create the park system. And new parks were laid out near the parkways and scenic zones in 1942-1943. Before 1945, among major cities in Japan Sapporo was the only one to adopt park system theory entirely and make street network plan link to land use control for urban landscape. These progressive plans were abolished after 1945.
著者
Pradeep Kumar SHRESTHA Fumihiko NAKAMURA Toshiyuki OKAMURA
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.743-752, 2009 (Released:2017-11-29)
参考文献数
16

This study develops and tests a strategy to operate bus on platoon. The bus operation in platoon with bus priority lane increase passenger carrying capacity and efficiency. Three cases normal bus with BSP, bus platoon in set back bus lane with BSP and bus platoon in continuous bus lane with BSP have been compared using simulation method. The BSP to bus platoon has resulted less impact to other vehicles as numbers of priority activated are reduced compared to single bus operation. Finally, it has discussed about implementation issues to prevent platoon disruption and speed up passenger boarding at bus stop.
著者
山田 幹雄 谷口 克也 奥村 充司 佐野 博昭 宮本 正規
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.714, pp.179-190, 2002-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
23

国内に点在する牡蠣養殖地では, 剥き身収獲後に発生する殻の野積み量と転用量との間に不均衡を生じている所も多くみられ, そのような産地では周辺環境の保全のみならず, 地場産業の振興を図る上からも殻の効率的な処理, 加工策の確立が急務の課題となっている. 本研究では能登半島七尾湾沿岸の養殖地を対象に, 破砕した牡蠣殻を現地のアスファルト舗装の路床構築に活用することを念頭に置いて, 実施工に先立つ室内試験および模擬路床の構築試験を行ったところ, 殻片混入の有無は安定材を添加して締固めた有機質粘土のCBRや強度発現過程に直接関与しないこと, 殻片を2割程度混入することで路床のトラフィカビリティは向上し, 併せて安定処理効果も大きくなるなどの結果が得られ, これより, 薄片状を呈する殻材であっても現道の路床改良工事に利用できる可能性は高いと判断した.
著者
山本 一彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.305-307, 1991

明治4年の廃藩置県, の時、現在の愛知県の区域は13の県に分かれており、旧藩の形態がなお残っていたが、明治5年になって名古屋県が額田県を吸収してようやく愛知県の原形が成立した。県の土木行政が実動しはじめるまでには更に数年を要したと見られる。明治8年には全国的に大巾な人事移動が行なわれ、当愛知県でも国貞廉平という人物が参事(現在の副知事)として名東県(現香川県)から転出してきた。彼は後に愛知県令(現知事)になるのであるがこの年同県から一人の若い土木技術者をスカウトしてきだ。名を黒川治悪(以下治愿という), といい、以後明治18年まで愛知県につとめた。わずか10年間ではあったが県令に昇進した国貞廉平の下で治愿は愛知県下の土木工事に多くの実績上げた。治愿の業績は「名古屋市史・人物編」始め県下のいくつかの市町村誌等に述べられているが、彼の足跡を知るうえで非常にユニークな情報源は現地に残る石碑である。彼の名とともに係った土木工事のことを刻んである石碑は広く県下19ケ所に現存している。その分布は岡崎市5、春日井市4、名古屋市・西尾市・犬山市各2、安城市・幸田町・弥富町・立田村各1である。建碑年は明治13年から大正8年に渡っており、文献上でしが確言忍できなかった1個を除き企て硯地で確認できた。多くは治水碑であり、中には頭部の欠落したものや台座が流失したとみられるものもあるが大半は良好に管理されている。また現在でも毎年田植の時期になると近辺の人々が集まり感謝の意を込めて彼の碑の前で頭を下げる祭事が行なわれているところもいくつか知られている。碑文を集めてみると、多くの場合建碑者は付近の村々の連名であり、内容はそれまでの劣悪な治水上の旧状がその土木工事を遍していかに改良されたかを記述しており、地元からみた当時の土木の事情をかいまみることができるのではないかと思う。
著者
鈴木 盛明 福島 二朗 為国 孝敏 中川 三朗
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.311-317, 1999-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
21

江戸時代に確立されていった舟運制度や河川整備手法は、明治時代に入り、政府が変革した後も踏襲されて、政策面に取り入れられている。明治政府は1872 (明治5) 年にオランダ人工師を招き、江戸川拡大の工事の方針が提出され、1875 (明治8) 年には利根川全川の測量が始まる。主要交通機関としての利根川の舟運を工事主体に置き低水工事をはじめる。そこで本研究では、江戸時代から明治初期において、舟運主体の低水工事から治水主体の河川事業の移行を調査し、その事業を推進していった政策面、為政者の思想から計画思想の変遷を明らかにした。
著者
安井 一彦 池之上 慶一郎 深井 靖史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.137-144, 1993-12-01 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8

This paper, after reviewing the technologies currently in use, describes a proposed model of predicting journey times concentrating on simplifying the structure of predictor as well as enhancing the predictability. Employing was considered of the relation between vehicle detector occupancy and journey time. As the preliminary study the hypothetical vehicle detectors by the use of video camera were placed at two blocks on an 1 km stretch of signalized artery. The results provided the basis for an estimate of journey time from the detector output.The remaining important problem considered was that of calibrations. Since the relations between detector output and journey time is not only site-specific but also time-varying, the emphasis in calibration exercise should be predominantly based on on-line methods. To meet this requirement the modeling was directed towards the introduction of Kalman filtering theory to update the prediction, parameters.A final study was made of the validity of the model on an 7.6km stretch of an artery which contains 18 traffic signals and 20 vehicle detectors. The journey time predictions were carried out every five minutes during two different time period of about 200 minutes each. The results highlighted the desirability of using the proposed model.
著者
山浦 直人 小西 純一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究論文集 (ISSN:13495712)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.95-111, 2008-06-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
30

During the first half of the Meiji Era, the raw silk industry developed in Naganoand the newly wheeled vehicles such as horse carriages increased gradually. To accommodate such wheeledvehicle traffic, the construction of new main roads were proposed., namely the construction plan of the seven new main highway lines were started in 1882 and the construction of another four main highways were started form 1888.At that time these were most important large scale undertaking in the road administration of Nagano prefecture in Meiji Era. The various documents including route survey maps, drawings of bridges and specifications were made before construction works started. The private enterprise contracted to construct these works by competitive bidding.In addition to this, the technical report of De Reijke on roads and bridges affected these construction works.As new highway roads were constructed, the traffic density of horse carriages increased largely and the raw silk industry developed rapidly. There is a close connection between these two events.
著者
風間 基樹 岡田 直仁 中村 晋
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.722, pp.207-217, 2002-12-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
28

強震動を受け強非線形化した地盤の地震時挙動を解析するため, 高速ウェーブレット変換を用いた時間-周波数領域の非定常地震応答解析手法を提案した. 提案手法は地震動が入力されてから非定常に変化する地盤のせん断剛性と減衰定数を, その時点までに地盤が受けた累積損失エネルギーと最大ひずみレベルに基づいて規定する方法を示している. この方法の特長は, 地盤の時々刻々の剛性低下が陽な形で計算結果として出力されることであり, 一種の非線形解析となっている. また, 提案手法を用いて神戸ポートアイランドで観測された強震記録を対象とし, 液状化による剛性低下を伴う地盤の強震時挙動解析に対する適用性を検討した.
著者
宮下 衛
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.657, pp.65-73, 2000-08-22 (Released:2010-08-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1

利根川河口域の利根かもめ大橋の建設地で行った現地調査に基づき, 絶滅危惧種ヒヌマイトトンボの生息環境の調査および開発の影響の予測・評価法として, 地形測量, 幼虫のコードラート調査, 塩分濃度・水位の測定を併用する手法を提案した. 生息地のヨシ原の塩分濃度をモニタリングは, 生息地の水環境の変化を事前に検知するのに簡便で容易な方法であることを確認した. また, 幼虫の分布のメッシュ図を作成し, 開発の影響の予測・評価を行う方法を提案した. また, ヒヌマイトトンボ幼虫は汽水域のヨシ原で後背地から真水が供給される場所に限られ, しかも, 干潮時には水溜まりが残る窪地に局在して生息することが明らかとなった.