著者
井上 智正 伊藤 義人
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木情報システム論文集 (ISSN:13423894)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.165-172, 1997-10-28 (Released:2010-06-04)
参考文献数
4

複雑で規模の大きい計画設計支援システムを従来の構造化システム開発手法でモデル化することは非常に困難である。本論文では、橋梁計画設計支援システムの開発にオブジェクト指向アプローチを適用し、プロトタイプシステムを作成した。また、この場合のシステム作成における問題点を挙げ、その解決方法を示した。
著者
岡林 隆敏 鯨津 佳久
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.493-499, 1993-06-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
3

写真資料を歴史資料として活用するためには、膨大な写真の保存・管理と共に、効果的な検索が必要である。近年のパーソナルコンピュータの性能の向上と低価格化が著く、中でも画像処理能力の進歩はめざましい。このような、状況の中でパーソナルコンピュータよる画像データベースが可能になってきた。本研究では、画像処理能力に優れた性能を有するMcintoshを用いて、市販のデータベースソフトウェアを適用して、歴史的写真の管理と検索のための画像データベースの開発を行なった。この論文では、画像データベースのシステム、ハードウェアおよびソフトウェアについて説明し、いくかの画像データベースの適用事例を示した。
著者
岸 清
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.522, pp.45-49, 1995-09-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
2
被引用文献数
1
著者
高宮 進
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.967-972, 2000-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5
被引用文献数
3 1

マウントアップ形式の歩道の高さは、15cm~25cmとされてきた。ところが、高齢社会の到来、ノーマライゼーションの考え方の浸透などから、道路のバリアフリー対策が重要視されてきており、今後は歩道の高さを低くしていくことが考えられる。また住宅地区内での道路利用をみても、歩車道問のアクセス性を高めるため、歩道高さを低くすることが考えられる。本研究では、マウントアップ形式の歩道を対象とし、「歩道を低くする」という要求に対して、歩行者の危険感・安心感などから歩道面の高さを、また縁石の車両誘導性に関する実験から縁石の高さを評価する。さらに、道路機能を考慮したうえでの歩道高さのあり方を検討し提案する。
著者
安達 實
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境システム研究 (ISSN:09150390)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.509-514, 1997-10-15 (Released:2010-06-04)
参考文献数
33

In Toyama plain, there have been many big rivers such as Kurobe-river, Jyoganji-river, Jinzu-river and Shogawa-river, and these rivers gave great benefits to those who lived there whereas the rivers robed human lives as well as rice fields and wooden houses during floods. In order to mitigate flood disasters, the lord built large embankments and promoted to plant trees in mountain areas.In this paper, the policy and its effects on human lives are discussed.Kaga province selected seven kinds of trees such as pines, cryptomerias and so on as the symbol of protection of forests. This policy was called as seven-kinds-of-trees-system. If a farmer wanted to cut the trees even if they were of his own, he had to obtain permission of the authorities concerned.This system made a good effects on the forest protection, however, farmers lost to the intention to plant trees because they were not able to cut the trees freely.Nevertheless, this idea has been inherited to the present forest law.
著者
宇多 高明 木暮 陽一 平野 一彦 大内 香織 三波 俊郎 熊田 貴之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.1325-1330, 2007 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8

Numerical simulation using the contour line change model was carried out to restore the sandy beach on the lakeshore in Ukishima area in Lake Kasumigaura. Past aerial photographs were compared to investigate the long-term shoreline changes of the Wadamisaki sand spit formed in the southeast part of the lake. The predominant wave direction of wind waves was determined from the shoreline changes in Ukishima area. Given the wave height predicted using the SMB method and predominant wave direction, the optimum arrangement of groins was determined using the contour line change model considering the effect of grain size changes.
著者
宮城 俊彦 石黒 雅彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.531-538, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
13

本研究では個々のエージェントを自律的なエージェントとして定義し,それぞれがその直面する環境下で利得最大化行動を学習していく繰り返しゲームとして交通ネットワークフローを求めるモデルを提案する. 個々のエージェントは個別のODペアを持ち,利用可能な情報に応じて経路選択肢の集合を決定し,その選択肢の中から経路を選択する. 交通環境はそれぞれのエージェントの非協力的な選択によって変化するので,個々のエージェントは交通環境を正確には知りえないが,経験した所要時間を通して交通環境を学習し適応的に経路選択を行なう. 本研究はエージェントの経路選択をノードでのリンク選択問題のシークエンスとして定式化し,リグレットマッチングによって環境学習をさせることによってNash均衡が実現できることを示したものである.
著者
吉田 樹 竹内 伝史 秋山 哲男
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.581-588, 2003

モータリゼーションの進展にあわせて整備されてきた市街地の駐車場はもはや供給過剰な状態にあり, このことが民間駐車場の自律的な供給を阻害している要因になっている.従って, 今後の駐車場政策は既存の駐車場の有効活用や適正な配置に留意して進めるべきである.本研究では駐車場利用者が目的地まで徒歩でアクセスしていることに着目し, ナゴヤドーム周辺をフィールドにして, 街路環境の影響を考慮した駐車場選択モデルを構築する.構築されたモデルによって, 駐車料金や目的地までの歩行距離といった第一義的な要因に加えて, 駐車場選択に街路環境の諸特性がどう補完しているのかを検討し, 駐車場の有効活用や適正配置の指針を得る.
著者
岡林 隆敏 林田 幸誠
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.183-190, 1994-06-09 (Released:2010-06-15)
参考文献数
10

近代都市の形成史を明らかにするためには、都市の骨格となる道路網の形成を明確にする必要がある。長崎市は江戸期においては、西洋との唯一の貿易港として繁栄し、明治から昭和初期にかけては、西日本の主要都市として発展してきた。しかし、軍事要塞都市と市役所の火災により、長崎市における近代道路網整備についての歴史は明確でない。本研究は、幕末から明治期、明治期から昭和初期に至る長崎市の道路網の整備の歴史を調査し、さらに、道路景観の変遷を古写真および絵葉書より示したものである。
著者
佐藤 徹治 伊藤 貴大
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.49-54, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
5
被引用文献数
2

本稿では、我が国で近年増加傾向にある限界集落に着目し、地域内および地域間インフラの維持管理・更新費用と当該地域からの全住民の移住に関わる費用等の大小関係から各インフラの維持管理・更新の妥当性、当該地域からの移住の妥当性を評価可能な手法を提案し、千葉県南部の2つの実際の限界集落を対象とする実証分析を行った。実証分析の結果、転居費用等の一時的費用や心理的負担等の永続的な非金銭的費用が永続的な金銭的費用を大きく下回ることを明らかにするとともに、評価手法の適用にあたって不可欠な移住費用およびインフラの維持管理・更新費用の算定方法を示すことができた。
著者
木俣 昇 中村 彰彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木情報利用技術論文集 (ISSN:13491040)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.245-256, 2003

公共事業に対する費用対効果の重視は, 当然の要請であるが, 社会基盤の持つ長期性の視点から, その風土イメージの形成性評価もまた重要である. 本論文は, この視点より, その評価支援のための動的彩色型ペトリネットシミュレータの開発と, 社会基盤を風土の中に置き, その風土イメージの四季推移の表現化に関する基礎研究を行ったものである. まず, 著者等の既開発ペトリネットシミュレータの表現力に着目し, その動的・彩色的特性を提示し, 表現系を担うプレースの形状面と彩色面の強化, さらに, 非表示機能によるネットの視覚性の保持に加え, 背景画像上でのネット構築性の付与等を提案し, 風土イメージの表現システムへの改良を行う. 次に, わが国の風土を代表する花木の桜単体を事例に, その四季推移の表現ネットの基本形を開発し, さらに, 橋梁を風土の山並の中に置く水平目線からの四季推移イメージネットを背景画像上で構築し, シミュレーション結果の提示と実用化に向けた課題整理を行う.
著者
津田 栄治 稲村 肇
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.265-272, 1999-09-20 (Released:2010-06-04)
参考文献数
8
被引用文献数
1

本研究は, 行政機関の移転が周辺地域の都市機能立地に与える影響を実証的に分析することにより, それに随伴して移転する都市機能を抽出することを目的としている.行政機関の移転実例として, 山形県庁に着目し, 周辺地域の都市機能立地変化を固有名詞ベースで調査し, さらに県庁来庁者の特性を把握するためのアンケート調査を行うことにより, その影響を検討した.その結果, 県庁移転直後に, 政党県本部, 外郭団体が, 次に大手建設会社, 保険会社, 建設コンサルタント, 新聞 (建設業界新聞), そしてある程度の都市規模に達した時点で事業サービスが立地すること, その中で新聞 (建設業界新聞), 外郭団体, 事業サービス, 金融・保険・不動産, 大手建設会社の順に県庁随伴移転可能性が高いことが分かった.
著者
五島 寧
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.53-62, 1999
被引用文献数
2

This study clarified about the block formation at Báng-kah and Töa-tiü-tiâ <SUP>n</SUP> in Tâi-pak under Japanese rule. Old Tâi-pak (Taipei; at present) was constituted by three urban districts; Sia-lai (walled city), Báng-kahand Töa-tiü-tiâ <SUP>n</SUP> Inside Sia-lai, the existing streets were utilized by improvement. In contrast, the existing streets and the planned streets was lack of relation in the two another urban districts. In Töa-tiü-tiâ <SUP>n</SUP> that was clearness comparatively, utilized existing street prescribed the north and south axial block formation, but dirty Bang-kah streets were remodeled into standardized grid pattern. The aim of blockformation in Báng-kah was hygiene environment improvement by application of existing facilities instead of accession of traditional urban district structure.
著者
品川 守 舘谷 清 山口 甲
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
水工学論文集 (ISSN:09167374)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.305-310, 1992-02-20 (Released:2010-06-04)
参考文献数
2
被引用文献数
3 2

Eighty years have passed since systematic improvement of the Ishikari River started in 1910. Before the improvements, the Ishikari River was in a completely natural state, and caused floods every year due to its meandering stream. The goal of the improvements was to further the development of Hokkaido by rcelaiming the vast marshes along the Ishikari River. The improvement work involved channel improvement of river, mainly by (1) excavating short-cuts to shorten the river and lower the flood stage, and (2) construction of continuous embankments to prevent floods.As a result, flood protection has improved remarkably and allowed the development of new residential areas. Flood prevention and reduction in water-levelsby the short-cuts have changed the Ishikari Marshes to fertile arable land.This study will clarify how channel improvements in the Ishikari River executed for regional development contributed to a change in flood flows and decreases in floods.
著者
清野 聡子 宇多 高明 前田 耕作 綿末 しのぶ
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海洋開発論文集 (ISSN:09127348)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.431-436, 2002 (Released:2011-06-27)
参考文献数
7

Field observation of spawning ground of horseshoe crab Tachypleus tridentatus was carried out in August 2000 at a river mouth in Seikai-cho in Nagasaki Prefecture. Many eggs spawned under thegroundof river mouth bars were found. Morphological features of spawning ground including surrounding vegetations were investigated and compared with the results of the former studies. Results were well explained by the features summarized in the former studies. A note on conservation of rare species was discussed.
著者
大東 延幸 原田 昇 太田 勝敏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.783-789, 1997-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
4

本論は、動く歩道が導入された商業目的の新規大規模開発地を対象事例として、動く歩道と、その代替案の短距離交通機関として他の開発地で導入事例のあるバスについて、所要時間と費用について比較を行い、次に対象開発地で行ったアンケート調査から、開発者が動く歩道を導入する理由として挙げた、利用者の 「快適性」「利便性」 が実際に意識されているかを検討した。その結果、利用者は動く歩道の 「利便性」「快適性」 を意識しており、代替案としてバスと比較した場合、動く歩道の特性が優れていることも合わせて考えると、対象開発地に動く歩道を導入したことは適切であったと考えられた。
著者
金 キョンヘ 駒井 克昭 日比野 忠史
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.991-995, 2008-10-10 (Released:2010-06-04)
参考文献数
5
被引用文献数
1

The Seto Inland Sea, which 21 1st grade rivers are flowing into, is a semi-enclosed shelf sea connected to the Pacific Ocean through two open boundaries. It is considered that current is controlled by the difference in sealevel between two boundaries accompanied by the variation of Kuroshio path. And the sea level height is variedby the distribution of salinity formed by the current characteristic. In this study, we investigated the relation ofsalinity distribution and boundary sea level height in the whole area of the Seto Inland Sea using field observationdata and numerical calculation in order to analyze the sea level variation characteristics.
著者
山田 晴利 青木 英明
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.69-76, 2000-05-01 (Released:2010-06-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1

Traffic priority at roundabout entries has played an important role in the history of roundabouts. When roundabouts were proposed and implemented at the beginning of the 20th century, the importance of the priority rule was not well recognized and the nearside priority rule was applied. However, the smaller traffic volume at that time did not reveal this problem until the increased traffic flow caused a locking-up problem at roundabouts. This was same in Japan where roundabouts were used before the World War II. After the World War 11, offside priority rule was proposed in some countries, and in 1958 this rule was tested on public roads in the U. K. In Japan, a traffic engineer proposed the offside priority rule in 1953, but this was ahnost neglected and roundabouts were removed. After the offside priority rule was made mandatory in the U. K. in 1966, the advantages of roundabouts were well recognized and this type of intersection was adopted in many countries including Australia, France, Germany and others. In this paper, the history of the priority rule at roundabout entries in Japan is reviewed in comparison with those of other countries.