著者
斎藤明信 著
出版者
井口魁真楼
巻号頁・発行日
1901
著者
五之治 昌比呂
出版者
京都大学西洋古典研究会
雑誌
西洋古典論集 (ISSN:02897113)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.260-278, 2010-03-28

Engerbert Kämpfer's so-called ‘Sakoku-ron' (On Japan's closed country) is an essay arguing the validity of Japan's closed country in the 17th century. It is included in his Amoenitates Exoticae, written in Latin, which is the only book he published during his lifetime. He was preparing a larger-scale book about Japan in German, Heutiges Japan, which contained a lot of information he had collected during his stay in Japan as a doctor of the Dutch East Indian Company. Unfortunately, he did not see it published during his life and a large collection of his drafts and notes were left to his heirs. After a complicated process, two celebrated books were produced by editing the drafts of Kämpfer's unpublished work on Japan: J. C. Scheuchzer's English translation and C. W. Dohm's German edition. Both authors included translations of Kämpfer's essays on Japan from Amoenitates Exoticae, including Sakoku-ron, as an appendix to their books. After publication, these two books were subsequently so successful and widely read that little attention was paid to the Latin original. Most arguments on these texts, especially Sakoku-ron, have been usually based on the translations (especially Dohm's). The aim of my paper is to compare closely the Latin original and the translations and to reveal some remarkable differences among them. On the whole, Dohm's translation is faithful to the original, while Scheuchzer's is full of free, often arbitrary, paraphrases and supplements. Yet, even Dohm's translation, upon close comparison and examination, reveals differences from Kämpfer's original. Some of them are clearly Dohm's own simple errors and misunderstandings, but some are possibly his intentional alterations. In some cases he changed the positive expressions of the original into negative or neutral ones. Evidently he was highly critical of Kämpfer's excessive admiration of Japan, since at the end of his translation he placed long supplementary notes to show his objections to Kämpfer's several comments or arguments on Japan. It is, therefore, appropriate to conclude that Dohm's personal attitude is reflected in the negative alterations made in his translation.
著者
松山 康甫 岡村 克郎
出版者
日本茶業技術協会(農林省茶業試験場内)
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1984, no.59, pp.28-40, 1984
被引用文献数
1

南九州畑作地帯における平坦地茶園の機械化栽培技術体系を確立するため,荒茶工場の標準的規模とみられる20haの茶園を対象に,履帯形の茶園専用作業機(摘採機,防除機,施肥中耕機等)を中心に共同作業を行うこととして試験した。<BR>集団規模の20haは1戸平均2.5haの茶園を持つ農家8戸で構成するものとして想定し,その中の1戸当りについて目標とする技術水準を検討した。<BR>そこで,1戸の家族労働力を男女2名とし,年間に労働する日は,日曜・祝日を除いた日で作業時間を8時間/日と設定した。<BR>目標とする技術水準のなかの,成園時1ha当り労働時間を609時間とし,さらに試験を行ったところ次の結果を得た。<BR>(1) 乗用履帯作業機を基幹として各作業を行った結果,強い晩霜害によって摘採計画の変更を行った年もあったものの,いずれも適期内に実施できた。<BR>(2) 体系化における各作業精度は,個別試験時と変わらなかった。従って,当機械化栽培体系で実施した場合,現行技術より作業精度は低下せず,むしろ部分的に向上するものが認められた。<BR>(3) 体系化における総合労働時間は,第1年目が1973時間(樹令8年生45a,6年生100a,4年生105a,計250a),第2年目が1596時間,第3年目が1420時間,第4年目が1407時間で,第3年目以降はha当り約565時間となり,成園時の目標時間である609時間の93%となった。また,その実ほ場作業率は80~87%であった。<BR>このように,総合労働時間が少なくなったのは,茶園の成園化に伴い,雑草の発生が減少したことが主な要因である。<BR>次に,総合機械利用時間は,第2年目以降471~472時間であり,1ha当り約180時間となって成園時の目標時間235時間の77%となった。また,その実ほ場作業率は77~80%であった。<BR>なお,1ha当り労働時間は被覆の有無によって差が大きく,特に被覆巻取り作業に要する時間が摘採作業の約2倍に相当する200時間と大きかった。<BR>(4) 作業体系と労働配分の関係は,2.5haを基幹労働力2人のみでほぼ全作業ができたが,一番茶は4月末から5月初めの連休と重なるので,この時期のみは日曜・祝日に作業を要し,他に時間外労働を一部に要するのみであった。また,雇用労働については,第1年目の被覆巻取り作業に93時間,第3年目には台風が接近し,被覆してあった寒冷しゃが吹き飛び,これを補正するのに12時間を要した。<BR>以上の結果を総合すると晩霜害の強い年があったにもかかわらず,第2年目以降の労働配分とその労働投入はスムーズに行われた。また,作業精度,総合労働時間等については,目標値を上回り1ha当り労働時間は550~560時間となった。更に,この外の想定した経営目標値をすべて達成でき,乗用履帯作業機を中心とした作業体系を確立することができた。<BR>本研究は,鹿児島県茶業試験場において1974年1月から4年間にわたり,農林水産省総合助成試験事業実用化技術組立試験として実施した。<BR>この研究に対し,終始適切な指導助言を賜った元農林水産省茶試企画連絡室長,杉井四郎氏,同茶試枕崎支場長前原三利氏,推進委員の方々,鹿児島県農試企画経営部,同農試大隅支場農機研究室の方々に対し,ここに謹んで感謝の意を表する。<BR>また,この報告のとりまとめに懇篤なる援助と協力をいただいた,当場環境研究室長藤島哲男氏,鹿児島県農業改良専門技術員原之園親男氏に心から感謝する。なお,本研究中,終始助言指導を賜った当場職員で構成された推進グループおよび加工研究室の方々に謝意を表するとともに,基幹労働力として協力された中木原末孝氏,福田サチ氏に厚く御礼申し上げる。
著者
佐藤 有耕
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.347-358, 2001-09-30
被引用文献数
1

本研究では, 大学生の自己嫌悪感と自己肯定の間の関連を検討した。目的は, どのような自己肯定のあり方が, 大学生の自己嫌悪感を高めているのかを明らかにすることである。自己嫌悪感49項目, 自尊心48項目, 自愛心56項目から構成された質問紙が, 18才から24才までの大学生ら535名に実施された。その結果明らかにされたことは, 以下の通りである。(1)自己嫌悪感は, 自分を受容的に肯定できるかどうかと関連が強い。(2)自己に対する評価も低く, 自己に対する受容も低いというどちらの次元から見ても自己肯定が低い場合には, 自己嫌悪感が感じられることが多い。(3)しかし, 最も自己嫌悪感を感じることが多くなるのは, 自分を高く評価するという点では自己を肯定している一方で, 受容的な自己肯定ができていない場合である。本研究では, 自己嫌悪感をより多く感じている青年とは, 自分はすばらしいと高く評価していながら, しかし現在の自分に満足できず, まだこのままではたりないと思っている青年であると結論した。

2 0 0 0 OA 雅言集覧

著者
石川雅望 編
出版者
中島惟一
巻号頁・発行日
vol.巻之1, 1887
著者
Yang Fan Matsushita Bunkei Fukushima Takehiko Yang Wei
出版者
Elsevier B.V.
雑誌
ISPRS journal of photogrammetry and remote sensing (ISSN:09242716)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.90-98, 2012-08
被引用文献数
52 7

As a proxy measure of the human ecological footprint, impervious surface area (ISA) has recently become a key concept in the field of urban remote sensing, with a focus on estimation of the ISA at a city-scale by using Landsat-style satellite images. However, ISA estimation is also in demand in disciplines such as the environmental assessment and policy making at a national scale. This paper proposes a new method for estimating the ISA fraction in Japan based on a temporal mixture analysis (TMA) technique. The required inputs for the proposed method are rearranged MODIS NDVI time-series datasets at the temporal stable zone (i.e., the first to the sixth largest NDVI values in a year). Three ISA distribution maps obtained from Landsat-5 TM data were used as reference maps to evaluate the performance of the proposed method. The results showed that the proposed TMA-based method achieved a large reduction in the effects of endmember variability compared with the previous methods (e.g., SMA and NSMA), and thus the new method has promising accuracy for estimating ISA in Japan. The overall root mean square error (RMSE) of the proposed method was 8.7%, with a coefficient of determination of 0.86, and there was no obvious underestimation or overestimation for the whole ISA range.

2 0 0 0 OA 南島探驗

出版者
笹森儀助
巻号頁・発行日
1894

2 0 0 0 OA 原応侯

著者
久布白兼武 著
出版者
原忠一
巻号頁・発行日
1926
著者
森住 史
出版者
国際基督教大学
雑誌
国際基督教大学学報. I-A, 教育研究 (ISSN:04523318)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.223-235, 2002-03

本研究の目的は大きく分けて次の二点である.1)女性の方が男性よりも外国語学習をする傾向にあり,さらに女性の方が男性より外国語学習において優れている,という,しばしば当然の事のように人々が信じていることが,実際に正しいのかを検証する.2)上記の点に関して,女性と男性が外国語と外国語学習において異なる傾向をしめすならば,違いが出る要因に何があるのか検証する.幅広い分野(ジェンダー学,社会心理学,社会言語学,言語教育,教育学など)の先行研究ならびに新聞雑誌の記事に加え,統計上の数字を検証(イギリスのGCSE/GCE,東京外国語大学の入学志願者/入学者数,国際基督教大学での語学クラスの登録状況とTOEFLの成績)した結果,男性より女性のほうが外国語学習に熱心で,しかも成績がいい,という一般的な考え方を確かめるものとなった.そこで次に外国語学習者自身に焦点をあて,アンケートとインタビューによる調査をエディンバラ大学(パイロットスタディ)と国際基督教大学で行った.その結果,まず卒業後の進路とその前段階での高校での理系文系の進路に決定により,語学科目が「女性のもの」という規範が学生達によって認められていることが確認された.更にインタビューから分かったことは,語学学習を取り巻く環境のなかで,学生達が自分の信じるジェンダーアイデンティティやエスニックアイデンティティと社会規範に沿って行動していることが多い,ということである.つまり,「女/男であること」「日本人であること」の意識が外国語学習に対しても影響を与える要素であり得るのである.これは今までの言語学習におけるジェンダーの研究のなかで,ほとんど触れられてなかった点である.本研究は,言語学習におけるジェンダーの有り様をより良く理解する鍵が,インタビューの語りにおける言語学習者達の生きた声のなかに見つかる可能性を示している.
著者
杉山 智章 森内 文 高橋 里江 森部 圭亮
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.478-483, 2012-11-01

クラウドコンピューティングの普及とともに,クラウドを使用した図書館向けサービスや,機関単位でのクラウド化の事例がみられるようになった。静岡大学では,プライベートクラウドとパブリッククラウドの両方を活用した情報基盤の更新が行われ,附属図書館でも機関リポジトリや図書館業務システムなど,システムの全面パブリッククラウド化を達成した。その際,データの保全性を高めるためのバックアップや事業継続のためのリストア手順の確認を行った。クラウドによる効果はこれまでの機器・設備管理からの解放などがあげられる。一方,停電時の対応など,実際の運用を通して危機管理意識の重要性を再認識した。
著者
Nakamura H. Shirakawa Y. Takahashi S. Shimizu H.
出版者
EDP Science
雑誌
EPL (Europhysics Letters) (ISSN:02955075)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, 2011-07-01
被引用文献数
69

産学官連携により、革新的な放射線蛍光プラスチック(商標名「シンチレックス」申請中)の開発に成功~安価で高性能な放射線検出器の製造に大きく前進~. 京都大学プレスリリース. 2011-06-29.
著者
高村 忠成
出版者
創価大学
雑誌
通信教育部論集 (ISSN:13442511)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.8-52, 2001-08