著者
市山 雅美
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 = Memoirs of Shonan Institute of Technology (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.87-94, 2006-03-18

In this paper the notion of self-government ("jichi") in the Taisho era has been clarified by surveying how studentsand teachers in those days described self-government. By examining political thoughts on self-government, the notion ofself-government has been classified into two categories. In order to classify there are two important concepts, namely independenceand self-decision. The self-government by students without independence could be subdued by the school.In the self-government without independence, students could decide in themselves as far as the teachers permitted. Itcan be named "nominal self-government". The self-government by students without self-decision may have been independentof school but could be controlled by upper grade students. The control by upper grade students was often usedby teachers as a system to keep discipline. The self-government by students with independence and self-decision canhardly be recognized in this paper.
著者
藤野 良孝
雑誌
情報学研究 = Studies in Information Science (ISSN:24322172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.25-33, 2017-03-31

本研究では、料理の「混ぜる動作(生卵)」、「絞る動作(生クリーム)」、「潰す動作(茹でたジャガイモ)」、「入れる動作(油の中)」で同一の意味を有するオノマトペに着目し、それらが動作イメージにどのような影響を与えるのかをアンケート調査から探ることを目的とした。その結果、「混ぜる動作」、「絞る動作」、「潰す動作」、「入れる動作」で使用される同一の意味を持つオノマトペの動作イメージは、一部類似するオノマトペがあるものの、それぞれにおいて差異(微妙なニュアンス)を及ぼす傾向が示された。こうした微妙なニュアンスをもつオノマトペは、料理作業における共通理解や感覚伝達の一助となる可能性が分かった。
著者
根本 理 本田 智明 高橋 誠 竹内 正人 杉山 喜則
雑誌
総合政策 = Journal of policy studies (ISSN:13446347)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.35-47, 2007-12-01

巣外育雛期初期(巣立ち後1ヶ月間)のイヌワシAquila chrysaetosの幼鳥の生存にとって重要な親鳥からの餌の受渡状況を解明するため、2000年と2002年に福島県の同じ営巣地から巣立った幼鳥各1羽を対象に目視調査による巣外育雛期初期の餌受渡状況調査結果とビデオ撮影による巣内育雛期後期(巣立ち前10日間)の餌搬入状況調査結果との比較を行った。その結果、餌受渡回数で評価した場合、幼鳥は巣内育雛期後期と同様に巣外育雛期初期もその生存に必要な餌を親鳥からの受渡に依存していることが明らかになった。餌受渡および同じ幼鳥を対象に分析した幼鳥の飛翔能力の発達状況のそれぞれの解析結果から総合的に考察すると、ハンティング能力が未発達な巣外育雛期初期の幼鳥の生存を確保するためには、親子関係が維持できるように、この時期に幼鳥の中心的利用エリア(営巣地から半径1.2kmの範囲)で工事などを行う場合には、巣内育雛期の親鳥に対する保護対策に準じた保護対策を講じることが必要であると考えられた。
著者
木村 知世 鈴木 春佳 今井 悠瑚 海老名 理紗子 玉利 舞花 中澤 聡美 横森 千佳 田中 あゆみ
出版者
和洋女子大学
雑誌
和洋女子大学紀要 = The journal of Wayo Women's University (ISSN:18846351)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.175-184, 2020-03-31

服飾造形学科では産学官連携の一環として、2019年7 月15日に和洋九段女子中学校高等学校講堂で開催されたコンサート「瞳みのるOne Dayひとりタイガース」の衣装製作を行った。この取り組みは、1967年に発売されたザ・タイガース3枚目のシングル「モナリザの微笑」の衣装を完全に再現し、現在に蘇らせるというものである。当時実際に着用された衣装は現存不明なため、写真などの資料から素材やパターンを推測し製作を行った。これらの活動を通して、専門分野の知識や技術の活用と連携、スケジュール管理や人材育成の経験を積むことができ、大きな教育効果を期待できることが確認できた。 本稿ではザ・タイガースのメンバー瞳みのる氏を中心としたOne Day special bandメンバーのフィッティングの様子を含め、素材の検討、パターン作成、トワル組み、本縫い、ベルトの製作、仕上げ完成までの様子を報告する。
著者
今野 穂
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.166-171, 2006-04

札幌医科大学総合情報センターは2006年4月,附属図書館と附属情報センターの統廃合により新設された組織である。当センターは北海道立の機関の使命として学内所属員はもとより,北海道内に在住する地域医療従事者の学術コミュニケーション活動を支援することを目的としている。目的達成のために当センターが取り組む事業は,医学医療情報発信のための学内ネットワークなどのインフラ整備や学術コンテンツシステムの整備をはじめさまざまなものがあるが,学術コミュニケーションの推進の点において特に旧附属図書館が実施してきた文献情報提供支援を重要な事業として位置付けている。本稿では当センターが実施する文献情報提供による地域医療従事者サービスについて学術ポータルシステムPIRKAの概要を交え,報告するとともに,今後の文献情報提供支援の推進において当センターが取り組むべき課題について述べることとする。