著者
松村 誠明 亀田 明男 磯貝 愛 能登 肇 木全 英明
雑誌
研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:21888582)
巻号頁・発行日
vol.2018-AVM-101, no.10, pp.1-5, 2018-05-31

スタジアムやアリーナではスポーツを観戦する観客に対し,より試合に熱中いただくため,会場では様々な演出が行われる.これら演出は,熱中度低い観客に対しては楽しみ方の気付きを与えるような演出が望ましく,熱中度が高い観客に対してはより会場全体と一体になれるような演出が望ましい.本研究では,観客の熱中状態を判断する材料として興奮 ・ 緊張状態に着目し,観客の挙動を波と捉え,周波数変換したデータを基に興奮度や緊張度を推定する技術を構築したので報告する.
著者
真田 治子 Haruko SANADA
出版者
埼玉学園大学
雑誌
埼玉学園大学紀要. 人間学部篇 = Bulletin of Saitama Gakuen University. Faculty of Humanities (ISSN:13470515)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-11, 2008-12-01

Language change is represented on a graph as a "slow-quick-quick-slow" S-curve. Fitting an S-curve model, language change data can be expected to summarize and analyse past trends and to predict future trends. This study discusses Piotrowski-Altmann's model and a model using a logistic curve, which are the major ones employed in the limited number of S-curve studies. We also discuss cases - a study of honorifics in Okazaki city, the standardization of modern Japanese in Tsuruoka city, and Chinese character words spreading in 19th and 20th century Japanese - which employ a multiple logistic regression with a multifactor approach. The requirements of an S-curve model for a study of language change are considered.
著者
新間 水緒
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = National Institure of Japanese Literature (ISSN:18802230)
巻号頁・発行日
no.40, pp.53-80, 2014-03-14

鴨長明の『方丈記』冒頭の有名な一文が、『文選』の「歎逝賦」の詩句を典拠としているということは、『方丈記』成立の四十年後に編纂された『十訓抄』に指摘がある。『文選」は、正文に注釈がついた形で日本に伝来し、奈良時代以前から受容されてきた。平安時代を通じて『白氏文集』とともに知識人の教養の書とされ、長明の時代にも状況は同じであった。長明も当然『文選』を学んでいたであろうし、その場合詩句の解釈は当時の通例として注釈によったであろう。このような『文選』の享受のあり方を背景に『方丈記』を読むと、序章全般にわたって「歎逝賦」との表現面での類似が見て取れ、さらに「歎逝賦」の注文を受容し、表現を編み出していることがわかる。ただ「歎逝賦」が「逝くを歎く」ことを主題としているのに対して、『方丈記』の序章は「人と栖の無常」を問題にすることにおいて、大きく異なると同時に、そこには長明独自の主題があるといえる。この主題は最終章に至るまで論理的に展開されており、『方丈記』末尾の問題とも大きく関わっているように思われる。Various annotations describe how the prelude of HO-JO-KI, by KAMO-NO-CHOMEI, is based on phrases from ‘TANSEINOFU’, in Wenxuan.When Wenxuan was introduced to Japan, it took the form of a textwith annotations, and was widely read by educated people. It seems likely that CHOMEI, being an intellectual, would have read it as part of his education. Should this indeed be the case, one can assume the annotations were included in his studies, following general custom at that time. HO-JO-KI takes up the annotations of ‘TANSEINOFU' throughout the prelude, and develops the theme; "transience of human beings and of their residence.”
著者
柿木 重宜 Shigetaka Kakigi
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.1-19, 2017-03

言語学者藤岡勝二は、国語学の泰斗上田萬年から、1905(明治38)年に正式に東京帝国大学文科大学言語学科を託される。爾来、藤岡は、東京帝国大学の言語学科、否、日本の言語学界を、30年近くにわたり、唯一人で牽引して、教育と研究に尽力する。しかしながら、現代の言語学では、藤岡の名は、日本語系統論を唱えた人物として評価されているに過ぎない。このような状況に鑑み、拙著(2013)では、藤岡が実に多彩な研究テーマを有しており、近代「国語」の成立において、きわめて貴重な役割を果したことを論証した。この研究の途上において、彼が、近代の「言語学」の成立においても、深く関わっている事実が判明した。本稿では、藤岡を軸にして、当時の貴重な資料『言語學雑誌』、『新縣居雑記』等を主に利用しながら、「博言学」から「言語学」へと学問の波が転換するとき、どのように「言語学」という学問分野が築き上げられてきたのか考察した。
著者
小林 大祐 横張 和也 新田 高庸 上倉 一人 如澤 裕尚
雑誌
研究報告 オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.2011-AVM-74, no.8, pp.1-6, 2011-09-14

自然な映像コミュニケーションサービスを実現するためには,映像符号化の低遅延化が重要となる.本研究では,10msec 以下のコーデック遅延を実現する超遅延映像符号化の実現に向け,符号化を行う処理単位を細分化して遅延を短くすることに着目した.本報告では,複数マクロブロックライン単位ごとに対して第一符号化→復号 (解析) →第二符号化を行う 2 パスアルゴリズムを用いる方式において,細分化した処理範囲内での符号量制御.画質向上を行う処理の予備検討を行った.ソフトウェアシミュレーションにより,従来の 1 フレーム単位から更に細分化された符号化処理においても,同一ビットレートにおける画質が向上することが確認された.
著者
伊東 風弥 加藤 由花
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.981-986, 2018-06-27

ロボット,IoT 機器,新世代ネットワークを高度に融合し,IoT データ (情報流) の安全 ・ 安心かつ幅広い流通 ・ 利活用を実現する情報流基盤構築に対する期待が高まっている.このような背景の下,我々は現在,セキュアな IoT サービスの実現に向けて,人と機械の信頼関係を構築し強化するフレームワークの研究開発を進めている.本稿では,このフレームワークでの利用を前提としたロボットアプリケーションの設計結果を報告する.本アプリケーションは,機械に対するプライバシ情報の開示度をユーザ自らが調整できる機能を有する点に特徴がある.ここでは,設計したロボットアプリケーションの利用シナリオを提示することにより,フレームワーク機能の実現可能性を検証する.
著者
見城 敏子
雑誌
保存科学 = Science for conservation
巻号頁・発行日
no.15, pp.1-8, 1976-03-31
著者
青木 利晃 川上 大介 千田 伸男 冨田 尭
雑誌
ソフトウェアエンジニアリングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.236-243, 2018-08-29

近年,深層学習を代表とする機械学習が脚光を浴びており,様々なシステムへの応用が検討されている.応用対象は,エンターテイメントシステムや事務処理システムなどにとどまらず,自動車の自動運転などの高安全システムなども検討されている.高安全システムでは,安全性に関する十分なテストを実施することが必要である.一方,機械学習システムの安全性をテストする手法は,まだ確立していない.そこで,本論文では,機械学習を用いて実現された分類器に焦点を当て,その安全性を系統的に評価する手法を提案する.提案手法は,データセットに基づいた安全分析とテスト結果の統計的評価方法から構成される.安全分析では,よく知られている FTA (Fault Tree Analysis) をデータセットを取り扱えるように拡張した.そして,安全分析の結果,期待される認識率の水準を求め,テストを実施する.テストでは,この水準を満たしているか統計的に評価を実施する.提案手法は,CNN (Convolutional Neural Network) による手書き文字の分類器に適用し,評価を行った.
著者
水野 江依子
出版者
名古屋工業大学共通教育・英語
雑誌
New Directions (ISSN:18810349)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.45-54, 2012-03-31