著者
藤田 雅博 森永 英一郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.702-703, 2018-07-15

2017年11月1日,自律型エンターテイメントロボットaiboが発表された.世界発の家庭用エンターテイメントロボットAIBOの発表から約20年の時を経て,進化したコンピュータ性能,普及した常時接続可能な無線通信技術,インターネットやクラウド利用,センサや認識技術の進化などの環境が大きく異なり,新しい顧客体験提供が可能となった.さらに深層学習などを活用した最新の技術を搭載し,犬のような外観で愛らしさを強調したペット型ロボットとなった.今後もさらに進化可能なアーキテクチャであり,人とロボットの新しい関係を提案するものである.
著者
土山 玄
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.756-757, 2018-07-15
著者
張 小英
出版者
九州地区国立大学間の連携事業に係る企画委員会リポジトリ部会
雑誌
九州地区国立大学教育系・文系研究論文集 = The Joint Journal of the National Universities in Kyushu. Education and Humanities (ISSN:18828728)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.No.1, 2018-03-31

アカデミック・ディベートを行う際、主張の根拠として、出版された文献から証拠資料を引用し、議論を行わなければならない。証拠資料を引用するにあたり、証拠能力(出典の明示、原典からの直接引用、不正引用に当たらないこと)と証明力(証拠資料自体の信憑性、証明しようとする主張との関連性)を判断する必要がある。本研究は、ディベート大会の文字化資料に基づく証拠能力と証明力の検証(張, 2017)に引き続いて、アンケート調査を通じて、証拠資料の使用実態の究明を目的とした。証拠能力に関して、それぞれ「ディベーターが認識している明示すべき出典の項目」「孫引きの使用状況」「不正引用の原因」の三つに分類して考察を進めた。さらに、証明力における証拠資料の「信憑性」と「主張との関連性」の判断について、ディベーターに自己評価回答に考察を加えた。
著者
佃 洸摂 大島 裕明 山本 光穂 岩崎 弘利 田中 克己
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.1-17, 2014-03-28

本稿ではユーザが与えた1語のクエリに対して,そのクエリに関する意外な情報を発見する手法の提案を行う.提案手法では,クエリに対して意外度の高い関連語を発見し,クエリと意外度の高い関連語を基に意外な情報を発見する.その際,クエリの関連語の中でもクエリとの関係が非典型的であり,かつ認知度が高い関連語ほど意外度が高いという仮説に基づいて関連語の意外度を求める.たとえば提案手法により,“落合博満”というクエリに対して“ガンダム”という関連語の意外度が高いことが分かり,これを基に“落合博満はガンダムマニアである.”という意外な情報を発見できる.提案手法では,Wikipediaから得られる情報のみを用いてクエリに対する意外な情報の発見を行う.実験では75語のクエリを用いて評価を行い,クエリと関連語間の関係の非典型度,および関連語の認知度を考慮することの有効性を示した.
著者
酒井 哲也
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.198-199, 2018-01-15
著者
川口 洋 上原 邦彦 日置 慎治
雑誌
じんもんこん2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.117-124, 2011-12-03

本稿では,「過去帳」分析システムを用いて,寺院「過去帳」に流産・死産児が記録され始めた時期と法規との関係について検討する.「過去帳」分析システムは,「過去帳」古文書画像データベース,「過去帳」分析プログラム,検索利用マニュアルから構成されている.本システムには,18 ヵ寺における約4 万人の被葬者が登録されており,51 項目の死亡指標を表示することができる.神奈川縣などでは,明治13(1880)年から流産・死産の届出を義務付け,戸長の作成する埋葬承認証のない死屍の埋葬を禁止した.これにともない,寺院「過去帳」に流産や死体分娩などが明記されるようになり,流産・死産児などに孩子系,嬰子系,泡兒系,胎子系,水子といった戒名の位号を付けて供養する習慣が普及していったとみられる.
著者
菅原 俊治
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.754-755, 2018-07-15
著者
奥村 晴彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.737, 2018-07-15

情報処理学会で2015年から始まった「ジュニア会員」制度や,2019年の全国大会で開催予定の「中高生ポスターセッション」について解説した.高校生のジュニア会員の論文が査読を経て論文誌に掲載されたことや,他分野での小・中・高校生の論文(査読あり)の例を紹介し,研究や発表の進め方についての文献を紹介した.
著者
長瀧 寛之
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.738-741, 2018-07-15

筆者が大学の教養教育科目にて実践した,反転授業スタイルを取り入れた情報リテラシー教育の授業実践について報告する.約8週間に60分×15回という授業時間枠,各自のノートパソコン持参もしくは固定端末室で実施という計算機環境,また前提知識のばらつきが大きい履修者状況において,知識獲得と実習活動を両立させる必要から,知識獲得はビデオ視聴による授業時間外学習で行い,授業時間内はコンピュータを積極的に活用した活動を主体する,反転授業スタイルの授業を実践した.
著者
浅野 一成 並木 美太郎
雑誌
情報処理学会研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.83(2007-OS-106), pp.87-94, 2007-08-03

本報告では, Microperl を用いた PerlOS の試作とその評価について述べる. Microperl を拡張し,I/Oポートや実メモリへアクセスを行う機構を取り入れ,Perl メソッドコールのAPI を使うことで, Perl で割込み処理やデバイスドライバが記述できることを示す.今回は試作段階として,デバイスドライバと割込み処理を扱った.ドライバと割込み処理の実装は,キーボードについて行った.評価では,I/Oポートの入出力時間と割込みハンドラの起動時間について, C と Perl での実行時間を比較した.その結果, C に対する Perl のI/O ポート入出力時間は,最大で85%,割込みハンドラの起動時間は17%の性能比となった.各種ドライバやファイルシステムの実装・評価が,今後の課題である.
著者
中嶌 剛 Tsuyoshi Nakashima 千葉経済大学 CHIBA KEIZAI UNIVERSITY
雑誌
千葉経済論叢 = Chiba keizai ronso (ISSN:21876320)
巻号頁・発行日
no.48, pp.23-39,

本研究は、近い将来、就職活動を控える学生の心理状態に注目し、キャリア教育(キャリア形成支援)を通じて顕在化する潜在意識が、彼らのキャリア形成にとってどのような役割を果たし得るのかを、複数大学(4年制大学、女子大学)の学生の自由記述回答データを用いたテキストマイニング手法により探ったものである。厳しい新卒採用状況下、先行き不透明かつ不安感に満ちた学生心理に立脚した計量テキスト分析により、教育現場おいて、いかなる潜在意識への働きかけが学生の主体的行動にとって重要となるかを明らかにした。こうした結果は、「行動してからようやく物事を理解する」という体験学習が人生を切り拓くヒントになり得ると同時に、潜在意識の有効活用が自己のキャリア形成に寄与することを論じたものである。
著者
五十嵐 裕子 イガラシ ユウコ Yuko Igarashi
雑誌
浦和論叢
巻号頁・発行日
no.38, pp.71-94, 2008-03

高度経済成長期以降、子育て機能は家族から外部化、社会化され、ケアワーカーである保母(現保育士)によって部分的に代替されるようになったが、依然として乳幼児の子育ての大部分は専業主婦の母親の手に委ねられてきた。しかし1990年代に入ると、在宅で子育てをしている母親の育児不安やストレスが顕在化し、政府は次世代育成支援対策として、在宅での子育てを支援する「子育て支援」という、新しい形の「子育ての社会化(再社会化)」を打ち出した。本稿ではこのような子育てをめぐる状況、施策の変遷をたどり、新たな「子育ての再社会化」の下、保育士の専門性として、保育というケアワークの知識・技能とともに新たにソーシャルワーク的機能が求められていることを明らかにし、その専門性を担保する一つの例として、カナダにおける子育て支援者(家族支援者)の養成カリキュラムについて紹介した。