著者
出口 竜作 青木 瞳 松田 聖 佐藤 英樹
雑誌
宮城教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.43, pp.89-95, 2008

The hydrozoan jellyfish Cladonema pacificum is widely distributed on the coast of Japan. Here we report on light-dark conditions for spawning in medusae of this species. All of the medusae captured at Orinohama (Ishinomaki City, Miyagi Prefecture) and at Matsushima (Higashi-Matsushima City, Miyagi Prefecture) spawnedafter dark in the evening of the capture day and continued to spawn every day by dark stimulation (dark-type medusae). In contrast, most of the medusae captured at Asamushi (Aomori City, Aomori Prefecture) spawned in the next morning, following the switch from dark to light; they spawned every day by light stimulation (lighttypemedusae). Medusae of the next generation that had developed from eggs and sperm from Asamushi lighttype medusae spawned in response to light after dark. On the other hand, zygotes from Orinohama and Matsushima medusae developed into dark-type medusae. In light-type female medusae, a light period of 10 seconds after dark was sufficient to induce normal spawning, whereas a continuous dark period of 3 - 9 hours was required before the light stimulation. In dark-type females, a dark period lasting for 3 - 5 minutes was required for spawning. Interestingly, they also spawned in response to light when the order of light and dark periods was reversed. Our data suggest that there are populations of C. pacificum using different light-dark conditions as the trigger for spawning, and that these characters are caused by genetic factors.
著者
深谷拓吾 小野進 水口実 中島青哉 林真彩子 安藤広志
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.23-24, 2012-03-06

本研究では電子デバイス上で展開されつつある操作マニュアルのデザイン追求の一環として,スマートフォンのような小型タッチ画面搭載機器におけるテキストの「読み」と「操作」の関係について分析を行った.具体的にはスクロール,ページめくりの操作が,テキスト内容の理解と,テキストを読みながらの仮想インタフェース操作へ与える影響を実験的に調べた.辞書的な説明文を読んだ後,内容を問われる:a)再認課題,と操作手順を記した文を読みながら仮想インタフェースの操作を行う:b)操作課題,を被験者はスクロール,ページめくり各条件で行った.その結果,理解度はページめくり条件がスクロール条件よりも高い傾向があったが,仮想インタフェースの操作時間と操作ミスの頻度は両条件で変わらなかった.
著者
井田 泰人
出版者
近畿大学経済学会
雑誌
生駒経済論叢 = Ikoma Journal of Economics (ISSN:13488686)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.383-401, 2009-07-01

コンビニエンス・ストアが日本に登場したのは1960年代後半のことである。通商産業省, 中小企業庁が進める流通の近代化, 中小小売商の集団化・組織化などの政策によって登場し, 成長した。今日では大手流通グループの中核的事業となり, 業界においては主導的な立場となっている。長期的な同事業の発展過程を考察するつもりであるが, 本稿では, 1960年代後半から70年代にかけての「黎明期」に注目し, 当時のコンビニエンス・ストア像を浮き彫りにしている。 (英文) In the latter half of the 1960s convenience stores began to appear in Japan. Those convenience stores have developed by means of such policies as modernization of distribution promoted by the government, collectivization and organization of the medium size or small size merchants. Becoming a core business in the major company distribution group today, convenience stores occupy a leading position in the business industry. I intend to consider the development process of this kind of business over the long-term; however, this paper puts focus on the dawn in the latter half of the 1960s to the 1970s and highlights the image of convenience stores at that time.
著者
中山 泰一 角田 博保 Yasuichi Nakayama Hiroyasu Kakuda
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. 教育とコンピュータ = IPSJ transactions. TCE
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.41-47, 2016-06-01

共通教科「情報」の高等学校学習指導要領では,「多くの情報が公開され流通している現状を認識させるとともに,情報を保護することの必要性とそのための法規及び個人の責任を理解させる」と規定されており,その内容の取扱いとして,「知的財産や個人情報の保護などについて扱い,情報の収集や発信などの取扱いに当たっては個人の適切な判断が重要であることについても扱うこと」と記されている.一方,国,地方自治体,独立行政法人などの行政機関から情報を収集する意義や手続きについてはあまり扱われていない.本稿では,行政機関の公文書という生の情報を収集することは重要であるとの観点から,大学の教職科目の情報科教育法への公文書公開手続きの活用について,実践例とともに議論する.
著者
徳田 裕季 勝間 大輔 清水 大輔 渡邊 睦
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.42(2007-CVIM-159), pp.43-50, 2007-05-15

脳における視覚認識の研究を行う上で、重要な問題の1つは、物体像の変化に対して物体を識別するメカニズムの解明である。我々は、視覚認識における特徴の解明、認識メカニズムの解明の2段階に分けることによって研究を進めている。視覚特徴は、明度情報と形状情報に分類されると考えられる。たとえば、明度ヒストグラムでの局所的な違いや、局所的な形状の大きさ、ウェーヴレット変換係数に関係する特徴の変化は、物体像の変化の間でのサルの認識成功率によって判明し、有意のある特徴は馴染みの薄い物体の画像によって、選定される。本論文では、サルの視覚認識に用いた有意のある特徴の選定するために、第1段階であるサルの視覚認識に関する解析結果について報告する。