著者
太田毅 岡本秀輔
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.189-190, 2011-03-02

コンピュータリソースの柔軟な利用や、コンピュータの電力消費削減を目的として、サーバ仮想化の利用が最近広まっている。<br />サーバの仮想化では、複数のVM(仮想マシン)が1台の実マシンを共有することによる負荷を考慮にいれて管理をする必要があり、それらについて様々な研究が行われている。<br />我々は、特に負荷の掛かるVM上のI/O処理をI/Oスケジューラを使用して管理できるかどうかをいくつかの実験を行い、調査した。<br />また、LinuxOSに標準搭載されているCFQスケジューラで使用できるI/O priorityに注目し、VM上のI/O処理に優先度を与えて管理する手法の有効性も調査した。
著者
井邊研吾 攝津敦 落合真一
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.79-80, 2013-03-06

本稿はオープンソースの仮想化ソフト「KVM」上で動作するゲストOSのリアルタイム性を評価したものである。仮想化技術により従来のOSやアプリケーションを新しいH/Wで動作させることや複数のOSを共存させることが可能となる。我々はこの技術のリアルタイム性が要求される産業用システムへの適用可能性を検討している。仮想環境ではリアルタイム性の低下が考えられるため事前の評価と改善が必要となる。そこで、応答性阻害要因を探るべく、様々な負荷をかけて周期起床するプログラムの応答遅延を評価した。評価の結果、仮想マシンのI/Oに負荷をかけた場合に大幅な応答遅延が発生することがわかった。この測定結果と、改善策を報告する。
著者
横山 孝文
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.143-146, 2006-02-15

放送と通信の融合が大きくとりあげられるようになり,著作権が大きく注目されるようになった.放送番組などの映像コンテンツは,原作・脚本・音楽・実演家など複数の権利を利用することによって構成され,権利の固まりとよく言われる.また,同じ知的財産権でも特許権などが産業的なモノを扱うのに対して,著作権は文化的なモノを扱っていることから,一見抽象的で複雑なように思われるかもしれない.さらに,ネットに放送番組がなかなか出てこないことにより,放送事業者が番組を出し惜しみしているのではないかという声もある.そこで,放送をいろいろな角度から整理しながら,今一度、放送番組における著作権について考察する.
著者
岡田 明帆 菅谷 みどり
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2016-HCI-167, no.6, pp.1-6, 2016-03-01

人とロボットのインタラクション研究では,人の接触等の動作へのロボットの反応動作の印象を評価する研究は様々提案されているが,ロボットから人に働きかけた場合の印象評価についての研究は少ない.本研究では,後者の動作を能動的なロボット動作とし,挨拶を例に印象を調査した.結果,能動行動の有無により印象評価が異なる結果となった.さらに,個人が持つ興味関心などの属性をもとに複数の行動パターンの印象評価との関係をさらに分析した結果,ロボットへの興味や期待,SF 好きといった人の嗜好により,ロボットへの印象が異なることが分かった.
著者
保木 邦仁
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.928-932, 2013-08-15

The University of Electro-Communications アブストラクト:2005年に拙作のプログラムBonanzaをインターネットに公開,以降2006年からコンピュータ将棋協会が毎年5月に開催する選手権に出場し続けている.今年の5月で8回目の出場となり,戦績は優勝2回,2位1回,3位1回,4位1回,5位2回,9位(予選落ち)1回である.Bonanzaの戦績には実力だけでなく運の要素も強く反映されている.二度優勝してはいるが,それぞれ一局ずつ,将棋の内容では負けていながら相手プログラムの不合理な動作により勝っている.本稿では,選手権においてトップ争いを繰り広げてきたBonanzaに施された工夫の一部をハードウェア構成と評価関数の観点から簡単に紹介する.
著者
小林右京 伊藤淳子 宗森純
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.763-765, 2015-03-17

現在,個人やグループにおいて数多くのRPGが制作されている.個人やグループといった少人数でのRPG制作におけるシナリオライターの役割とは,シナリオを制作するだけにとどまらず,それ以外にもシステムの制作など数多くの作業にたずさわらなければならない場合がある.その中で,シナリオの制作は非常に負担となる作業である.そこで,本研究ではシナリオ作成者の負担を軽減するため,ストーリーの印象を入力することで,その印象に沿ったRPGのプロットを自動生成し,また,シナリオ作成の支援を行うシステム「RPGプロットメイカー」の開発を行う.
著者
山下 藍 Ai YAMASHITA
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.261-280, 2015-03-13

「目標の可視化・明確化」は、ゲーミフィケーションにおける必修要素と言えるが、心理学やインストラクショナルデザインなど、様々な分野においてその重要性は確認されている。そのためゲーミフィケーション要素を正しく認識、導入するにあたり、どのような方法で戦略を立て強化を行うかが重要である。そこで本論では、韓国語授業において「目標の可視化・明確化」の強化を行い、その結果、学習者の動機づけと学習効果にどのような影響を与えるのかについて論じる。また、授業での検証結果を基に強化方法を見直し、今後の韓国語授業において「目標の可視化・明確化」を含むゲーミフィケーション基本4条件をどのように強化していくべきか、具体案を示しながら述べることとする。
著者
柏熊孝昌 大竹恒平 植竹朋文 岡誠
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.249-250, 2014-03-11

近年、経済状況の変化により、非正規雇用者(アルバイト)が増加の傾向にある。しかしながら、一般的に、アルバイトの1年以内の離職率は正規雇用と比べて高い。これは、モチベーション管理が十分でないためである。アルバイトを対象に行ったアンケート調査の結果、モチベーションの向上には、「良好な人間関係」と他者から褒められることによる「承認欲求の充足」が重要であることが明らかになった。本研究では、モチベーションを維持・向上させる手法として近年注目を集めている、ゲーミフィケーションに注目し、モチベーション向上支援システムの構築を行い、その効果の検証を行った。コンビニエンスストアを対象に行った効果実験の結果、本システムの有効性が検証された。
著者
西山勇毅 米澤拓郎 中澤仁 徳田英幸
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013-UBI-38, no.21, pp.1-8, 2013-05-09

近年,個人の動機付けや行動改善のためのアプリケーションが普及してきた.今後,研究プロジェクトチームやスポーツチームなどの明確な目標を持ち,様々な立場の人間が所属するチームでの利用が考えられる.本研究では,個人の貢献度の可視化がチームの動機づけに与える影響の調査を行った.情報共有アプリケーションを実装し,ランダムに抽出したチームに対して,他人に個人の貢献度を見せた場合と見せない場合での比較実験を行い評価した.
著者
美濃 導彦
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CLE-13, no.5, pp.1-6, 2014-05-09

情報通信技術が我々の社会生活の様々な場面に深く入り込んだ社会は情報社会と呼ばれている。情報社会では、ログデータ等として得られる様々な形式の膨大なデジタルデータが蓄積され 「ビッグデータ」 が出現している。このデータの解析を通じて新しい知識や価値を創造する研究開発手法が注目を集めている.一方で大学においても,教育の情報化のための環境整備が進みつつあり、センターサイドではコース管理システム・学習管理システムや e ポートフォリオシステム等が,ユーザサイドでは PC・タブレット・スマートフォン・クリッカ等が,様々な学問分野の多様な教育学習活動において利用されるようになってきた。その結果,様々な形式の膨大なデジタルデータを蓄積し,それらをつなぎ合わせ解析する 「ラーニングアナリティクス」 が注目を浴びている.しかも,MOOC(Massive Open Online Course) の登場により,これまでになかった形での膨大な教育学習記録の蓄積や利活用の可能性も見えてきている.本稿では,情報社会の特性を考えた上で、情報社会における教育の問題を議論した後、大学教育の情報化推進における問題点とビッグデータへの期待について述べ、今後の大学教育改革について考えてみたい。
著者
寺田 真敏
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.426-427, 2013-04-15
著者
丹羽 智史 土肥 拓生 本位田真一
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1382-1392, 2006-05-15

協調フィルタリングを用いた商品推薦システムを応用してWeb ページ推薦システムを構築しようとする試みは従来から行われてきたが,十分な量のデータソースを確保することが困難なことや推薦対象であるWeb ページの数が大きすぎることなどから,その用途は非常に限定されたものだった.本論文では近年急速に普及し始めたソーシャルブックマークとFolksonomy を利用して,インターネット上のWeb ページ全体を対象としたWeb ページ推薦システムの構築手法を提案する.
著者
須甲惇 大久保雅史 山口泰弘 山下翼
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.83-84, 2012-03-06

近年、ゲームソフトの多様化が進むにつれて、ユーザのゲームソフトに対する嗜好も多様化してきている。また、ユーザの中でもゲームに慣れ親しんでいるヘビーユーザと、時折ゲームに触れるに留まるライトユーザの二分化がより明らかに進んできている。その中で、ユーザのゲームに対する熟練度という点において、全てのユーザが楽しめるゲームデザインを行うことは困難になりつつある。そこで本研究では、ミハイチクセントミハイの提唱するフローのモデルを基に、ユーザのスキルレベルとゲームに対する没入度を定量的に評価した上で、ユーザのスキルに適したゲームの難易度を提供するシステムを提案する。
著者
井村 俊義
出版者
長野県看護大学紀要委員会
雑誌
長野県看護大学紀要 = Bulletin Nagano College of Nursing (ISSN:13451782)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.101-114, 2015-03-31

前近代から近代へと移行する中で,さまざまな分野の研究者や作家が時代の変化を書きとめてきた。そこには,私たちがいまや当然のものとして受け止めている近代という時代を相対化する視点が多く含まれている.伝統的世界観から近代的世界観への推移の中には死生観の変容も含まれており,それに関与している時間認識や共同体への認識,および表現形式の変化をも読みとることができる。それらの読解を通して,忌避される傾向にある近代以降の死を見直し,死生観に対する画一的な考え方を再考するとともに,死を扱う看護という分野においても総合的な知見が求められていることを示唆した。