著者
安里 直和 幸喜 香織 蝦名 真澄 甘利 雅拡 大森 英之 川本 康博 島袋 宏俊
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.148-153, 2017

<p>近赤外分析法を用いて,ブラキアリアグラス(8品種,192点)の飼料成分について検量線を作成した。192点のサンプルのうち,128点のサンプルを検量線作成用試料,残りの64点を検定用試料とした。作成した検量線の精度は,相関係数(r),推定誤差の標準偏差(SDP)およびEI値を用いて評価を行った。部分最小二乗法(PLSR)における,水分,粗タンパク質(CP),粗繊維(CF),中性デタージェント繊維(NDFom),酸性デタージェント繊維(ADFom),酸性デタージェントリグニン(ADL)および乾物消化率(IVDMD)のrは0.91-0.99と高く,SDPについては,0.25-2.38と低かった。また,EI値については,水分およびCPについてAランク,その他の成分についてはBランクと良好な結果が得られた。以上のことより,ブラキアリアグラスの飼料成分およびIVDMDについて,近赤外分析法にて迅速かつ精度高く推定できる結果となった。</p>
著者
木岡 信治 森 昌也 遠藤 強 竹内 貴弘 渡部 靖憲
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_509-I_514, 2013 (Released:2013-09-13)
参考文献数
18
被引用文献数
1

本稿では,過去に発生した海氷を伴う津波の被害事例を概観するとともに,海氷群を伴った津波の市街地氾濫に関する水理模型実験を行い,その上乗せリスクの可能性について検討した.建築物間においアイスジャム(氷群の閉塞)が発生すると,流れをせき止める.建築物へのインパクトは,遡上津波先端近傍の氷群による衝突荷重がまず作用するが,その後に続く準定常部分においても,大きな荷重が持続する.これは閉塞による水位上昇分と,建築物間の静水圧も加味した静水圧荷重で説明できた.また,津波避難ビル等への避難に際しては,その建築物が崩壊せずとも,水位上昇と氷群のパイルアップ(氷群の積み重なり)も勘案すると,より高い所に避難する必要がある事が示唆された.

1 0 0 0 OA 旧記拾葉集

出版者
巻号頁・発行日
vol.[15] 第六下 武士方検吏并在方検使、御仕置筋,
著者
Kozo Amano Toshihide Miwa Yasunori Maeda
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
PAPERS OF THE RESEARCH MEETING ON THE CIVIL ENGINEERING HISTORY IN JAPAN (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.107-113, 1984-06-25 (Released:2010-06-15)
参考文献数
9

明治後期から大正前期にかけて、成長期を迎えた大阪市の常住人口は100万人を超えて、膨脹し続けた。路面電車が市内交通機関として、十分な機能を発揮するに至る明治41年頃以前は人力車・巡航船が大阪市の都市交通の中心的役目を果たし、さらに、一部臨港地域では渡船も重要な役割を果たしてきた。なかでも、わが国の独創的交通機関である人力車は、明治初年に出現して以来、着実に増加して、明治中期以後は大阪市民の足として重要役割を果たすようになり全盛期には2人乗りもあわせて2万台を超えていたが、巡航船や路面電車、大正中期以降の自動車の発達により衰退して行った。路面電車開業と同年の明治36年運航を開始した巡航船は、最盛期には2万人以上の乗客を運んでいたが、明治41年路面電車の路線拡張により、大正2年にその使命を終えた。本研究は明治期における交通手段の変遷について述べる。

1 0 0 0 OA 女大学 2編6巻

著者
司馬山人
巻号頁・発行日
vol.[2], 1800
著者
福島 秀樹 吉冨 隆二 山出 渉 杉本 忠彦 足達 綱三郎 西 重敬 大鶴 昇
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.228-233, 2012 (Released:2012-12-26)
参考文献数
4

目的:心不全・腎不全の終末期に全身浮腫をきたすことは通常よくみられる.その中で,全身から大量の浸出液を認める症例が散見され,今回我々は,このような症例について検討を行った.方法:対象は,終末期に低栄養,心・腎不全から乏尿をきたして死亡された患者のうち,全身浮腫をきたし,1日に3,000 ml 以上の浸出液を認めた3例(いずれも男性,81,89,97歳)である.同様に死亡された患者で,浸出液が1日に1,000 ml 以下であった比較患者20例(男10,女10,平均82歳)との間で,一般血液検査値,乏尿に陥ってからの生存期間を比較した.また対象において,同時に採取した浸出液と血清との生化学検査の比較を行った.結果:対象と比較患者の間では,対象の血清BUNが高値傾向(平均138 vs 81 mg/dl )である以外には血液検査値に差を認めず,また対象では乏尿に陥ってからの生存期間が比較患者様より長い傾向(平均14 vs 7日)を認めた.また対象における浸出液と血清の生化学検査の比較では,蛋白,脂質,AST,ALT,γ-GTP,Ca,CRPは浸出液が血清より低値であったが,BUN,Cr,UA,K,Clは浸出液と血清でほぼ同値であった.結論:大量浸出液をきたす原因は,血管透過性を亢進するさまざまな要因の複合が示唆されるが,浸出液中には血清とほぼ同濃度のBUN,UA,Kが含まれる.大量浸出液をきたした患者様では,特にKが体外に排出されることにより,乏尿に陥ってからの生存期間が長くなった可能性も考えられた.また大量浸出液をきたした患者様では,そうでなかった患者様との間で,一般血液検査には明確な差異を認めず,どのような患者様が大量浸出液をきたすかについては,今後の検討を要する.
著者
高井 逸史
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.220-225, 2010 (Released:2010-07-05)
参考文献数
23
被引用文献数
2 3

目的:転倒恐怖感は様々な活動制限を来たし,転倒そのものよりも深刻な問題として近年注目されている.転倒経験者は転倒恐怖感のほか注意能力低下も報告されている.そこで転倒歴のある要介護高齢者を対象に注意課題を伴うバランス練習が転倒恐怖感に影響を及ぼすか検討した.対象:転倒を経験した施設要介護高齢者22名(男性3名,女性19名,平均年齢83.1±5.2歳)とした.方法:被験者をバランス練習のみの運動群と,口頭指示と内省報告による注意課題を伴うバランス練習を注意運動群の2群に分け週3回の5分間,10週間実施した.転倒恐怖感(Fall Efficacy Scale;FES),Functional Reach Test(FRT),Timed Up & Go Test(TUG),10 m歩行時間を介入前後に計測した.結果:両群ともFRTは向上したが(p<0.05),注意運動群のみTUGが向上し(p<0.05)転倒恐怖感が減少した(p<0.05).結語:転倒歴のある要介護高齢者の転倒恐怖感軽減には,バランス能力向上のほか,注意機能向上も必要と考える.

1 0 0 0 OA 平家物語

出版者
下村時房
巻号頁・発行日
vol.巻2,
著者
日高 洋
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.331-341, 2012 (Released:2012-06-29)
参考文献数
23

中央アフリカ・ガボン共和国東部にあるオクロ鉱床は,今から約20億年前に自発的に核分裂連鎖反応を起こした痕跡のある,いわゆる「天然原子炉」の化石であることが知られている。オクロ鉱床内外の元素の安定同位体組成の変動を調べることによって,天然原子炉内で起こった核反応の特徴づけや,核分裂生成物の原子炉内外での長期的な挙動解析を行った事例について紹介する。
著者
須 純一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_123-I_132, 2014
被引用文献数
1

本論文では,航空写真と航空機レーザ(light detection and ranging: LiDAR)データから建物境界線を自動推定する手法を提案する.提案手法では,航空写真に領域分割を行い初期の領域分割結果を得る.次に,航空機LiDARデータの3次元座標点群に対しフィルタリング処理を実施し,地盤面と非地盤面データに分離する.そして非地盤面データの各点に対し,近傍の点を含めて平面の法線を計算する.この法線を領域ごとに集計した領域の法線データを活用して,対となる領域のペアを生成し,領域を建物単位で捉え直す.最後に各々の建物単位で2次元の境界線を生成する.京都市東山区の密集市街地に提案手法を適用した結果,細い路地に囲まれた街区に建物が隣接し、陰影が多数発生する密集市街地であっても,提案手法は良好な境界線データを生成できることが判明した.

1 0 0 0 OA 魚貝譜

著者
蕙齋 筆
出版者
須原屋市兵衛
巻号頁・発行日
1802
著者
黄 金堂
出版者
広島大学
雑誌
広島大学大学院教育学研究科紀要. 第二部, 文化教育開発関連領域 (ISSN:13465554)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.273-280, 2005-03-28

What is literature? This question has always been controversial. Some say that literature plays an important role in the country management. Others say that literature is just a useless game of word. The former theory of literature had a great influence on Japan. The preface of Ryounshu and Keikokushu are two good examples. Despite the fact that Japanese literature absorbed the characters of Chinese's, however, it developed its own features. The aim of this paper is to ascertain the literary theory between Fujiwarano-Kintou in the middle periods of the Heian era and Pai Ju-Yi in Middle-Tang dynasty. Furthermore, I want to clarify the meaning of literature from the aesthetic and artistic point of view.